あの日から俺の人生は狂ってしまった。 (完結) 作:ちゃるもん
では、どうぞ!!
ズサッ
そんな音と共に胸に長い物が刺さる。
『アナタが悪いんですよ?』
彼女の顔には赤い液体がベッタリと張り付いていた。
そして、俺は……
『ありがとう』
と、小さく呟いた。
・
逃特軽が連れてこられた理由……それは、博麗の巫女の子供を作るため。
博麗の巫女は血の繋がりが無く、その強さの高低差が激しいのだ。
それに加え、外界の人間の霊力が徐々に弱くなっている傾向にある。
現に、先代、先々代と二十にも満たずに妖怪に喰われるはめとなった。
そして、今代博麗の巫女、博麗霊夢は本来十五歳頃に博麗の巫女として働き始める所を、五歳と言う若さで十二代目博麗として動く事を余儀なくされた。
唯一の救いは、彼女が霊力の量も質も良く、結界術に長け、頭の切れも人一倍良かった事。
そして、早めに霊夢が私によって保護された事くらいか……
・
霊夢は外界の、いわゆる捨て子であった。
段ボールに押し詰められた一、二歳程度の幼子……その、大きくもバランスの取れた霊力の量と質。
私が霊夢を拾わない理由はなかった。
拾って、約三年と半年。第十一代目博麗が風見幽香の花畑に戦闘中に落とされてしまい、そのまま殺された。
その一週間後に五歳になった霊夢を、十二代目博麗の巫女とした。
彼女は自身を強く持ち、弱いことを自覚していた。
勝ち目がないと踏んだ勝負は極力避け、勝てると見込んだ勝負はどんな事をしても勝った。
ある意味では、博麗の巫女最強だろう。
その気高きプライドと、そのプライドを捨て誰かを守ろうとする姿勢……
誰にでも真似できる事ではない。
そして私は思う―――
―――今の時代、こんな原石は二度と手に入らない。
そして、私は博麗の巫女を残す事とした。
さすがに私でも、一方的に子供を作ることは出来ない。
かといって、人里の男を私的理由のために使ったら今後に響く可能性がある……
子種さえあれば良いのだ……
―――その日の私は本当に馬鹿だった……
私は隙間の前を偶々通った男を子種として選んだ。
・
「ねえ紫?あの男の子の事見逃してくれないかしら?」
「どうしてか、聞いてもよろしくて?」
「う~ん……年甲斐もなく、恋しちゃったから。じゃ……だめかしら?」
「……私もねぇ……霊夢があそこまであの子に想いを寄せてなければねぇ~」
本当に……あの時の自分はなんであんな方法で選んだのか……
「私としては子種さえあれば良いんだけどね」
「したことないくせに~」
「…………」
どうしようか……一週間くらい何も口に出来ないようにでもしてやればいいのかしら……
「それは止めて!!私死んじゃう!!」
必死に止めに入る親友を見て溜め息を一つ。
「はぁ……」
「あ!なら、私が子種を取るから……」
「貴女……何を言ってるのか分かってるの?」
「言ったじゃない。年甲斐もなく恋をしたって」
マジか……
「まあ、私はそれでも構わないけど……あの子大丈夫なの?」
「大丈夫大丈夫~」
「霊夢や、他の子はどうするのよ」
「きっと大丈夫よ~」
まったく……この親友は……
「まあ、好きにしなさいな」
・
ゴンッ!ゴンッ!
壁を殴る音が部屋の中を響き渡る。
一人は暗く
一人は涙を流し
『なんで……アイツがいなければ……』
『また、俺は狂わせたのか……』
彼、彼女らを動かす切っ掛けとなったのは……たった一つの言葉……
『恋』
・
―――そして、歯車は最後の物語を刻む―――
―――その先にあるものは……―――
―――絶望の闇か―――
―――希望の光か―――
お読みいただき有難うござました!!
軽くんが連れてこられた理由……Hをするため……
うらやまし……くないな。うん。
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
これからも
『東方 崩廻録』 と 『あの日から俺の人生は狂ってしまった。』
を、よろしくお願いします。
やめて!!その優しさが軽くん追い詰めてるのよ!!
では、また次回~