あの日から俺の人生は狂ってしまった。 (完結) 作:ちゃるもん
では、どうぞ!!
『恋』
俺の意識が覚醒したのは、その言葉が原因だった。
そして、覚醒した俺の心を支配したのは―――
「ああ……俺はまた、狂わせたのか……」
―――恐怖だった。
・
あの日以来、俺は幽々子様を避け続けていた。
狂わせるくらいなら……そんな思いで、ただひたすらに避け続けた。
これで誰かが狂わなければ、それでいい。
でも、そんな俺の思いも簡単に水の泡となる。
『今日の夜、私の部屋に来なさい。館の主としての命令よ』
と言う一つの命令によって……
・
夜。俺は幽々子様の元へと来ていた。
幽々子様は部屋の外の縁側に座っていた。
「あら?来てくれたのね。軽」
「館の主としての命令と言われましたから……」
「それだと、私個人のお願いは聞いてくれないって、聞こえるのだけど?」
「…………それより、何用ですか?」
「少し酌をしてもらおうと思ってね?」
そんなの妖夢さんに任せれば良いのでは?
そんな思いを噛み殺し、幽々子様の隣に腰を下ろした。
「何時からだったかしら?貴方、最近よく喋るようになったわね」
それは、自分でも分かっている。全部……覚えているのだから……
「別にそれが悪いって訳じゃ無いんだけどね?どうせ、全部聞いてたんでしょ?貴方が連れてこられた理由から、私がどう想ってるのかも」
知っているとも……聞いていたとも……だからこそ、貴女から逃げていたのだから……
「無言は肯定と同じよ?大丈夫。全部吐き出しちゃいなさい」
その言葉が、引き金となった。
「……俺は……どうすれば良かったんですかね?……逃げて、狂わせて、また逃げて……そして狂わせる……」
「俺だって……こんな事にしたくなかった……でも、俺が望もうが望まないが勝手に狂っていく!!どうすれば良かったんですか!!?俺が自分の人生なんて諦めて、あの暗い場所に居続けてれば!あんな事には……!!あんな事にはならなかったんですか!?」
「そもそも!!なんで俺なんだよ!!他にも絶対いただろうが!!そんな簡単に大切な事決めんじゃねぇよ!!」
「そんなに俺が苦しむのが好きなのか!?そんなに俺が壊れる様を見るのが楽しいのかよ!!?」
「本当だったら俺は平和な日常の中にいたはずなのに!!全部壊れた!!全部壊された!!」
「あんな下らない理由で―――」
「―――あの日から俺の人生は狂ってしまった!!」
俺の握り締められた手を、冷たいものが包み込む。
「私には軽が耐えてきた痛みは分からないものだわ」
「辛かった。痛かった。悲しかった。他にも一杯あるでしょう。でも、もう一人で背負い込まなくていい。これからは―――」
「―――私も一緒に背負うから。もう我慢なんてしちゃ駄目よ?」
―――二人の重ねられた手の上に、土砂降りの雨が降っていた。
『クソガックソガックソガッ!!ころす殺すコロス!殺してヤる!!』
『相手が―――だろうと!絶対に許さない!!殺してヤる!!』
お読みいただき有難うございます。
もし、自分がこんな状況で、傍らにいていてほしい人。を、考えた結果、『自分の重みを一緒に背負ってくれる人』かな。と、思いましてこうなりました。
ここまで誰かにぶちまけるのって案外初めてじゃないですかね?
地底に行く前の謎の人物の時は内容が違いましたしね。
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
これからも
『東方 崩廻録』 と 『あの日から俺の人生は狂ってしまった。』
を、よろしくお願いします。
夏休み、既に終わった所と、もうすぐ終わるくらいでしょうか?
ちゃるもんの学校は今日から学校でした。
では、また次回~