歩が亡くなって早くも2週間が過ぎた。季節は秋となり、風が肌にしみる時期となってきていた。俺はクローゼットを開け懐かしい物を取り出す。
「これを着るのは2年ぶりだな」
私立聖祥大付属小学校の制服に着替え俺は学校に向かう、登校時周りの生徒にこちらを凝視されたが理由なんか1つしかないだろう。髪が白い小学生なんか俺以外いないだろうからな。
「とりあえず職員室に行かないとな」
俺は学校に着き職員室に向かう、職員室に行き俺のクラスを確認しようとドアの近くにいた先生に聞く。
「あの、俺のクラスってどこですかね」
「転校生の子かな、うん~そんなのは聞いてないけどな~」
「いえ、転校生では、波風って言えば伝わると思うんで」
「わかったわ、ちょっと待っててね」
そう言われ俺は先生が来るのを待つ、数分して先生が戻ってくる。
「えっと、波風君のクラスは2組だよ、担任の先生の所にきてもらえるかな」
「はい」
俺は自分の担任のところに案内される、案内してくれた先生は担任の元に案内すると自分の机に戻って行った、俺の担任は学校に来なくなった3年生の時の担任だった。
「久しぶりだね、波風君」
「ええ、ご無沙汰してます」
「また、学校に来てくれるようになってくれて嬉しいわ」
「先生には感謝しています、忙しいのに何度も俺の家に来てくれて」
「そんなの当然よ、自分のクラスの子が不登校になったら心配だもの、でも来てくれて嬉しいわ」
「色々とありまして、友達が大切なことを沢山教えてくれたんです」
「それは、その子に感謝しないとね、それじゃあ行きましょうか」
「はい」
俺は担任と一緒に自分の教室に向かう、クラスに着くと担任が「少し待っててね」と言ったので俺は教室のドアの前で呼ばれるまで待っていた。声がかかり俺は教室に入っていく、俺が教室に入ると数名の人は、何でこいつがここにいるんだ、みたいな顔をする人もいたり、こんな人この学校に居たっけ?、みたいな顔をする人もいた。見慣れた顔をが何人かはいた。俺は教卓の横に立ち自己紹介をする。
「ええ、波風紘汰です。俺のことを知ってる人は多いと思いますが、勿論悪い意味でどうぞよろしく」
「波風君の席は窓側の一番後ろね」
俺は担任に言われた席に座る、横には驚いた顔をしたバニングスが座っていた。その前には月村がいた。
「なんだ、一緒のクラスだったのか」
「何でアンタがここに居るの!?」
「生徒が学校に着ちゃいけない理由何てないだろ」
「そうだけど、アンタは絶対にもう学校には来ないと思ってたわ」
「色々とあったんだよ、色々な」
「そうなの、まあいいことだわ、紘汰明日からもちゃんと来なさいよ」
「言われなくてもちゃんと来るさ」
チャイムが鳴り授業が始まる、俺は久しぶりに授業を受けるが簡単すぎてもの足りなかった。途中から暇すぎて気づいたら寝ていた。起きるとちょうどお昼休憩だった。
「紘汰、初日から爆睡なんてアホなの」
「暇なんだよ、こんな簡単な授業わからね方が不思議だ」
「一応ここ、そこら辺の学校とは比べものにならない位は賢いんだけど」
「俺からしたらぬるいね」
「アリサちゃんと波風君ってこんなに仲良かったけ?」
俺達が会話しているとそれを聞いていた月村がふと訪ねてくる。
「仲が良い?、そう見えてるなら月村お前の眼はおかしい」
「紘汰、そこは嘘でも仲が良いっていいなさよ!」
「やっぱり私達の勘違いだったのかな、今の紘汰君を見てるとアリサちゃんの言ってたことが正しいのかもしれないね」
「おい、バニングス、あの時話したことを月村にも話したのか?」
「ええ、でもすずかにしか話してないわ。なのはとかは常に瑠衣と一緒にいるからそんなこと言って信じないでしょうから」
「あの時からずっと紘汰君は私たちのことを本当は嫌ってたのかと思ってた、けど本当に紘汰君は私たちのことを信じてくれていたのに。ごめんなさい!、あの時あんなことを言っちゃって」
月村は俺に頭を下げてくる、本当に申し訳ないと思っていないと出来ないような顔をしていた。
「気にするな、俺は気にしてないだから顔を上げろ月村」
「ありがとう紘汰君」
「何かあの時とは変わったわね紘汰、何かあったの?」
「まあな、こうして学校に来ようと思うぐらいのことがあった」
「そう、深く聞くのはマナー違反だからいつかちゃんと教えなさい」
「そういう所は変わらないな、バニングスは」
「アリサちゃんは昔からこんなんだからね、たぶん治らないと思うよ」
俺とバニングス、月村が話していると遠くからバニングス達を呼ぶ声が聞こえる。
「おい、呼ばれてるぞ」
「え?」
バニングスが振り返ると教室のドアのところになのは達がいた、それに気がつきバニングスと月村は席を立ちお弁当を持ってなのは達のところに向かう。月村が行く前に俺に声を掛ける。
「紘汰君も一緒に行かない?」
「いや、遠慮しておくまだ、瑠衣に会ったら面倒だからな」
「そっか、また一緒にお昼食べれると思ったのにな」
「また今度な」
月村はなのは達の元に走っていく、俺は一人でお弁当をだしそれを食べる。すると二人がいなくなったとたん、数人の男子生徒が俺の机を囲む。
「なんだお前ら」
「お前こそなんで学校に来てるんだよ、このゴミが!」
「ああ、3年の時の同じクラスの連中か、今飯食ってんだけど」
「お前に発言権なんかあると思ってんのか」
そう言うとリーダーの男子生徒が俺のお弁当を持ちそれを地面に投げ付ける、それを見ていたクラスメイトは驚きの声を上げていた。俺は額に手をつきため息をつく。お弁当を投げられて少しムカついたので男子生徒を挑発する。
「お前ら、面倒なことするなやりたいならかかって来いよ」
リーダーの男子が俺の胸ぐらをつかみ、俺の顔をに右ストレートを決める。俺は後ろに飛ばされる、教室の後ろは人がおらず男子は俺を囲む。俺は立ち上がる。
「初日からこれじゃあ先が思いやられるぜ」
俺は近くにいた男子生徒を引っ張りそのまま顔をに膝蹴りを決める、そのまま男子生徒を投げ飛ばし、殴りかかって来ていたもう1人の拳をつかみ、一本背負いをし背中から地面にたたきつける。残る奴らも腹に蹴りを決めてやったりと、残るはリーダーの男子生徒一人だった。
「あとはお前だけだぞ、どうするまだやるか?」
「何なんだよ、ゴミの分際で俺に逆らってんじゃねえ!」
リーダーの男子生徒はやけになり大振りのパンチを放つ、俺はそれを避け腹に重い一撃を与える。リーダーの男子生徒はその場に倒れる、ドアが開いたと思うと担任が入ってくる。この状況を見て唖然としていたがすぐに倒れていた男子生徒たちを保健室に運んでいった。お昼休憩も終わりに近づいていた時間帯でバニングスと月村がこの光景を見て驚いていた。
「何があったの一体?」
「あれ、帰ってきてたんだ」
「紘汰君何があったの?」
「いや、何か昔のことで俺に突っかかって来たから叩きのめした」
俺はさも当然かのように言うと、二人は唖然とした。
「はぁ~、何やってんのよ紘汰」
「紘汰君、駄目だよ喧嘩なんて」
「俺もやりたくてやったわけじゃあない、俺の弁当を投げたのがアイツらの運の尽きだったんだよ」
「初日からなにやってんのよ」
「そんなの俺が聞きたい」
チャイムが鳴り、皆席につく午後の授業は暇だったが起きてちゃんと授業内容を聞いていたと思う。授業も終わり下校時間になると皆は一斉に帰り始める。
「紘汰、一緒に帰らない?」
「バニングスと月村は瑠衣達と帰るんだろ」
「今日は皆、向こうの仕事で早退してるんだよ」
「私とすずかしかいないから安心でしょ」
「まあ、いいけど」
久しぶりにバニングスと月村と一緒に帰ることとなった。あれ以来もう一緒に帰ることはないだろうと思っていたが、歩のおかげで学校にも行こうと思えたからできたことだな。
「紘汰、そういえば2週間後に修学旅行があるの知ってる?」
「ああ、確か先生がそんなことを言ってた気もする」
「アリサちゃんと話したんだけど、紘汰君が良かったらなんだけど、一緒の班にならないかな?」
「そうだな、それが最善策なんだよな。他の連中と班を組むと苦労が絶えないと思うからな」
「決まりね、紘汰ちゃんと来なさいよ」
三人で仲良く帰っていると、空の色が変化する。俺の頭には頭痛が走る。このタイミングでインベスが出てくるのか、しかも二人が近くに居る状態でか。
「何!?」
「バニングス、月村今から俺のそばを離れるなよ」
「えっ!?」
俺は二人を俺の後ろに行かせる、すると目の前にクラックが出現する。そしてそこからコウモリインベスが現れる。
「出てきやがったか、二人とも下がってろ」
俺はカバンから戦極ドライバーを取り出し、腰に巻く。
「変身!」
『 オレンジ Lock on』
『ソイヤ! オレンジアームズ! 花道・オンステージ!』
絶対に二人を守って見せる、それが
「ここからは俺のステージだ!」