これは紘汰とフェイトが初めて合った時のお話…
私は度重なる戦闘で疲労がピークに達していた。ジュエルシードを探している途中で私は気を失ってしまう。私が気がつくとある一人の少年に背負われていた。
「っ!?」
「あ、気がついた?」
私は彼を振りほどこうとするが、彼は落とさずにしっかりと私を背負っていた。
「あなたは誰!?」
「僕?、僕は波風紘汰、君は?」
「私はフェイト・テスタロッサ、なんで私を」
「道端に倒れていた可愛い女の子を見捨てていくことなんか僕にはできないから」
「あ、ありがとう」
「どういたしまして、君の家はどこ?、良ければそこまで運ぶけど」
「大丈夫もう歩けるから、降ろして紘汰」
「わかった」
紘汰は私をおろしてくれた。私は不思議だった何故初めて会った私を助けてくれこんなにも親切にしてくれるのだろうか。それがその時の私には不思議で仕方なかった。
「ありがとうね、紘汰」
「それじゃあねフェイト、また会う機会が会ったらね」
そう言い私は紘汰と別れる。これが私と紘汰の出会いだった。これから私たちは何度も会う事となる。時には敵に、時には仲間にと幾度となく一緒に戦ってきた。その中で私はかけがえのない親友達と巡り会うことができた。そこで二宮瑠衣と言う少年にも出会えた。彼は私の姉やお母さんを救ってくれた。私の命の恩人である。いつも私を助けてくれたのは瑠衣だった、紘汰もいつも一緒に戦ってくれていた。
いやでもいつも本当にピンチになった時に助けに来てくれたのは紘汰だったはず、いや違う助けてくれたのは瑠衣だった。いや違う、紘汰が助けてくれた?。
どっちが正しいのわからない、わからない…頭が割れるように痛くなる。
「どうしたテスタロッサ」
「頭が、頭が痛い」
テスタロッサは頭痛を訴える、俺はどうしていいか分からずあたふたしてしまう。
「なんで、どっちが正しいの!、うぁああ!」
「テスタロッサ、どうした!?」
テスタロッサは気を失ってしまう。テスタロッサの叫び声で周りのインベスたちが集まってくる。
「おいおい、この状況は良くないぞ」
俺はオレンジロックシードとレモンエナジーロックシードを取り出す。
「変身」
『オレンジ Lock on』
『レモンエナジー Lock on』
『ミックス! オレンジアームズ! 花道・オンステージ!ジンバーレモン!ハハーッ!』
俺はソニックアローを左手に持ち、群がるインベスを切り裂いていく、初級インベスばかりで強いとは決して言えないが辺りを見回してもインベスだらけになってしまい初級インベスといえどこれだけ集まってしまうと脅威になってしまう。倒しても倒してもインベスは現れる。
「どんだけ出てくるんだよ!」
俺はソニックアローで何体ものインベスを切り裂き、回転しながら矢を放ち複数のインベスを倒す。キリがないように見えたインベスたちは何かに怯えるように逃げていく。
「なんだ、急に!?」
インベスが去ったそこには、見たことのない民族衣装に身を包んだ男。その男はかつてこの名で呼ばれていた。俺はその男名が自然に出てくる。
「アンタ、サガラか!?」
「ほう、俺のことを知ってるのか、ならば話は早い。お前はおかしいと思わないかなぜヘルヘイムの森があるのかを」
「それを聞くってことはアンタは知ってるってことでいいんだよな」
「そうだ、その様子だと知らないようだな」
「何故この世界にヘルヘイムの森が、それはイレギュラーなことがあったからじゃないのか」
「そう、その通りだ。しかしお前の思っているイレギュラーとはちょっと違う」
「何が違うんだ?」
「お前がこの世界にいるからこの森が存在するわけではないってことさ」
「俺の存在のせいではない!?」
「そうだ、正確にはこのヘルヘイムの森はある男によって作られた、その男とは戦極凌馬だ」
「なっ!?、バカな戦極凌馬は駆文戒斗に殺されたはずじゃあ!?」
「そう、アイツは死んだはずだった、しかし何故かこの世界で生きていた。アイツはどんな手段を使ったかは知らないがこの世界にヘルヘイムの森を出現させた。あれの科学力ならできそうなことだがな」
「じゃあこの森に黄金の果実はないのか」
「いったろ、この森は戦極凌馬が作ったものだ、あれは人の力では絶対に再現は不可能だ」
サガラは驚愕の事実を紘汰に突きつける、戦極凌馬が生きている、もしそれが本当なら大変なことである。この世界にも戦極ドライバーやゲネシスドライバーが数多く開発させてしまう可能性もありうる。そんなことになってしまっては大変なことになる。
しかもオーバーロードが存在するとなると魔法だけでは対抗できないだろう、そうなった場合戦えるのは俺だけになってしまう。俺だけでオーバーロードを倒すことができるかはわからない、オーバーロードの力は未知数だからな。
「お前がどうするかが、見ものだな」
「アンタは介入しないのか?」
「俺か、俺がこの世界に介入することはない、お前は葛葉紘汰と同じ道を歩もうとしている。そんなお前がどうなるか俺は見守るだけさ」
「俺は俺の道を行くだけさ」
「本当にお前らを見ていると飽きないさ、そうだお前にこれを渡しておこう」
サガラの手にあったのはかつて葛葉紘汰に渡した物、カチドキロックシードだった。
「これはカチドキロックシード!」
「お前にはこれを渡しておく、お前に負けてもらちゃあ困るからな」
「有難くもらっておくよ」
俺はサガラからカチドキロックシードを受け取る、するとサガラは森の奥へと歩いて行き姿を消す。すると丁度テスタロッサが目を覚ました。テスタロッサは罪悪感に満ちた顔をしていた。
「紘汰、私間違ってた」
「ま、間違い?」
「私の記憶の中での紘汰と瑠衣の立ち位置は常に逆だった。母さんや姉さんを助けてくれたのは紘汰だったのに」
確かにプレシアさんを説得しアリシアの命を救ったのは俺だが、しかしそれは俺だけの力では不可能だった。不本意ではあるが瑠衣が居なければあの二人を救うことは出来なかっただろう。
「テスタロッサどうしたんだ?」
「思い出したよ私、あの時一緒に帰ったのは瑠衣じゃあなかった、本当は紘汰だった。なのに私、紘汰に酷いことを…」
何故だかわからないがテスタロッサはあの時の記憶が正常に戻ったようだった。しかし何故こうも急に…やっぱり主体の3人には効きにくいのか、これだけの情報じゃあそこは今はわからないか。
「紘汰、ごめんなさい!」
「いや、別に謝らなくてもいいよ、俺はもう気にしてないから」
「でも…」
テスタロッサがまだ謝ろうとしたので俺は頭を軽くチョップする。
「もう、人が真剣に謝ってるのに」
「だから言ってるだろ、気にするなって。大事なのは過去じゃなくて今だろ」
「そういう所は全く変わらないね紘汰」
「そうか?」
「うん、瑠衣と一緒にいた時見たい。昔の二人は本当に二人で一人みたいに仲が良かったのになんであんなことになったんだろうね」
「俺には真実はわからないさ、真実を知ってるのは瑠衣だけだから」
「そうだね、でも最近の瑠衣は可笑しいんだ、半年前に紘汰に出会ってから何だけどね。なんだかため息が多かったり、なんか思いつめてる顔をしてることが多くなったんだ」
「そうなんだ」
アイツが思いつめてる顔をしていたか、まあ俺の登場による自分の立場の心配とかだろうな。アイツがなんで俺のことを裏切ったかなんか俺が一番知りたいさ、俺だって瑠衣のことを親友だと思っていたさ…まあ今はこの現状に集中するか
「さて、ここからどう出るかが今のところ一番の問題だが…」
俺達はサガラが歩いて行った方向に向かって歩いて行く。するとそこに一つのクラックが存在していた、そこはあたり一帯が遺跡のような場所で俺は見たことのあるような場所だった。かつてオーバーロードが生息していた場所のようなところだった、俺達はそのクラックを恐る恐る通ってみる。行きついた先は海鳴市の端の方だった。
「やっと出れた」
「良し、これで帰れる」
「じゃあ、紘汰またね」
「またなフェイト」
「えっ!」
俺は最後に名前を呼びその場を去る、テスタロッサは驚きの顔をしていた。俺はサガラの言ったことを考えながら俺は帰り道を歩く。戦極凌馬がこの世界にいるのかこれは厄介な展開になってきたな。