GOD EATER -エモーショナルハウル- 作:ユーカリとコアラ
「ちぃ…最近のは手応えがねぇなぁ、おい」
そう言ったのは一人の男。
中肉中背で髪色は黒。男にしては結構長い髪であり、瞳も黒。
服装はS&Yブラックトップス(口元まで隠れるタイプの上)にバトラーボトムスの黒(執事が身につけるようなボトムス)の真っ黒コーディネート。ちなみに本来S&Yのトップスにブラックは無く、無理を言って開発部に作ってもらった特注品である。
唯一違う色と言えば左手首にある白いブレスレットぐらいか。
「時間が経って行くごとに神器進化しすぎだろ」
彼は第二世代型である。しかし第二世代も最初は盾、銃、刀身の変形機構だけで、コンボ捕食などなかったしパリングアッパーやゼロスタンスもない。ましてや、チャージスピア、ブーストハンマー、ヴァリアントサイズなどの刀身、その他新しく追加された銃身等すらなかった。
「便利になったよな。当時は第二世代の刀身と銃身の切り替えができるだけでスゲーって驚かれたのに。今じゃ色んなことが出来るようになったし、神器パーツの種類も増えた」
彼は第二世代「初期」の神器使いだが、最近になってようやくアップグレードした。
「アップグレードの理由がいつも整備してくれる女の子にしこたま説教されたからなんてみんなには言えないわ、うん」
この男、普段はのらりくらりと説教をやり過ごすのだが、何回言っても神器の大部分を新調をしないために女の子に泣かれてしまいさすがに新調を余儀無くされた。女の涙には弱いのである。
「みんな居るのにカウンターの前で説教し始めたと思ったら急にうるうるして大号泣だもんなぁ…あれにゃかなわねぇよ俺も」
リッカという整備士の少女なのだが、この子は男と仲がいい。というか他の神器使いが(一部の例外を除き)神器を変えることが無いのに対し男はよく換装をする。つまりメンテナンスだけの一般神器使いと違い換装•合成•強化とかなり接する機会が多くなるということは当然よく話すし仲良くなるのは必然なわけで…。
「周りの奴らには毎度毎度違ぇつってんのに冷やかしてくるんだよな」
この男、恋愛に関してはヘタレである。ちょっとしたイタズラ心でセクハラしたりはたまにする。が、年齢=彼女いない歴の童貞である。
「もう迎えが来るな。闘いの熱も治まってきたしそろそろ……………ふぅ、戻ったかな」
出ていた瞳が長い前髪で隠れて見えなくなった。先ほどの荒々しい言葉遣いがなりを潜めて丁寧というか静かなものとなる。
「帰ったらもう帰投かよって驚かれるかな?それとも相変わらずの早さだ〜とかって言われるかな?…あ!でもヒバリちゃんと整備班の人達以外とは帰ってから顔合わせてなかった…!?リンドウさんやソーマはいいとして…アリサ居ないといいなぁ…」
急にそわそわして早足で円を描く男。グルグルと霧散途中のトラを模したようなアラガミ(だったもの)の周囲を回っている。
「はぁ〜〜〜やだなぁ…。急に帰りたくなくなってきたなぁ。アリサが小言言ってくるよなぁ小言で済めばいいけど説教になると面倒くさいなぁ〜。サカキ博士に奥の部屋貸して貰ってしばらく閉じ籠ろうかなぁ〜!それともコウタかソーマの部屋に!?胃が痛くなってきたぁ〜〜〜!」
そうこうしている間に送迎車両が来てしまった。
「はぁ…きちゃったよ…。ま、仕方ないか。帰ろう、アナグラへ」
男は軽々と神器を肩へ担ぎゆっくりとした足取りで前へ進むのだった。
主人公は「GOD EATER」の主人公です
原作の2ではクレイドルの仕事でずっと離れていましたが、このお話では2が始まる直前になんとか帰ってきたという風になります。
楽しんでいただければ幸いです
無印からプレイしていますが、ほんっとに楽に狩れるようになったものだとシミジミ思い出す作者でした!
次話からもよろしくお願いします!