ウルトラマン ~光の巨人~   作:ふしどり@すずめ

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プロローグ

私達が住むこの世界には、"ヒーロー"が存在する。

架空の存在ではあるが、多くの人を救い、多くの人を導いて来た。

その中の一人が『ウルトラマン』

 

彼らの勇姿見たことがない人はそういないだろう。

勇敢に悪に立ち向かい、どんな時も諦めず、私達の世界を救ってくれたヒーロー。

 

その姿に心を踊らせ、夜空を見上げて光の国を探した幼い日の思い出が、いまでも焼き付いて離れない。

 

幼いころに交わした、ウルトラマンとの誓い。

一つ、腹ペコのまま学校へ行かぬこと。

二つ、天気のいい日に布団を干すこと。

三つ、道を歩く時には車に気をつけること。

四つ、他人の力を頼りにしないこと。

五つ、土の上で裸足で走り回って遊ぶこと。

 

何度裏切られても優しさを見失わず、どんな人とも友達になる心を忘れない。

その誓いを心に秘め、大人になっても、それだけは忘れずに過ごしていた。

しかし、幼いころ描いていた世界より現実は非常であった。

 

社会というものは想像より暗く重いもので、所詮人ひとりなど歯車の一部にしかすぎない。

人間関係や金銭問題、国際事情など数えてみればキリがないくらいにこの世の闇は深い。

一度脚を踏み込めば、二度と帰ってこられないのではないかと思うほどに深い。

それでも、それでもなおと夢に手を伸ばすことは愚かなのか、それとも……

 

たとえ愚かだとしても、それは光になる。

社会という闇に阻まれても、心が折れなければまた立ち上がれる。

私達は意外と弱く、強い生き物なのだ。

 

どんな辛い時でも、心に彼らがいるから頑張れた。

私は彼らに教えてもらった。

あるときは、勇気を。

あるときは、強さを。

あるときは、優しさを。

あるときは、諦めない心を。

 

彼らがいたから、今の私はここにいるのだと心が叫ぶ。

 

この世界に『ウルトラマン』は存在しない。

テレビや雑誌、データの中には存在しても、現実には存在しない。

いや、存在を確認できていないから存在しないと考えているだけだ。

 

この広い宇宙の中で、彼らは存在しいつか地球を訪れるかもしれない。

可能性は0ではない。

私達が夢を見失わない限り、私達が光を見失わない限り彼らは存在する。

 

地球に怪獣が現れ、街を壊し野を焼き海を汚しても、決して諦めてはならない。

なぜなら私達は等しくその心を持っているからだ。

どんな絶望にも負けず、光を追い続ける心を。

心の光が願いとなり、具現化し、きっと彼らは存在できる。

 

 

そうだ、だから私は憧れたのだ。

我らのヒーロー『ウルトラマン』に。

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