高校生艦長と自衛艦の航海日誌   作:みたらし饅頭

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第拾弐戦目「開戦!横須賀沖海戦」

「みらい」ブリーフィングルーム

会議後

 

菊池「霧先、少し話がしたい。」

友成「分かりました、みらいさん先に甲板に行っていてください。」

みらい「了解しました。」

 

みらいさんは敬礼をしてブリーフィングルームから出て行き、残ったのは角松二佐、尾栗三佐、菊池三佐と僕だけだ。

 

友成「話とは?」

菊池「まぁ、座ってくれ。」

友成「失礼します。」

 

菊池三佐に促され僕は椅子に座った。

 

菊池「話と言うのは今回の作戦・・・・いや、これはもう博打に近い、なぜこんな賭けをしようと思ったんだ?」

友成「さっきも話した通り、補給と入港を早急に行うためです。」

菊池「その後は考えていないのか!?」

尾栗「おい、雅行、相手はまだ高校生だ、あまり「いいんです」霧先・・・」

 

友成「僕は「みらい」の臨時艦長であるという自覚は持っています。」

菊池「なら何故この作戦を立案した!尾栗にも言ったが、この世界は別の世界、平行世界だ。だが好き勝手に歴史を書き換えていいわけじゃない、伊168や武蔵の件もある、我々は平行世界であっても歴史に名を残すようなことをしてはいけない、何故なら我々は自衛隊だからだ!

歴史に関与すると兵器についても知られる、この戦争が終わったとき自分達の持つ兵器が人間同士の争いを激化させ再び世界大戦が起こってしまう、そういう歴史に危険性を産み出す可能性があるんだ!」

友成「菊池三佐のいう事はよくわかります。」

菊池「日本海軍に拿捕され、「みらい」を悪用される危険性もか?」

友成「もちろんです、ボタン一つ押すだけで歴史が変わり、命が消えていく、その危険性は十分に理解しています、ですが僕はある程度、横須賀鎮守府に対して発言権があります。」

角松「発言権?なんだそれは。」

友成「僕の母は艦娘の川内型軽巡洋艦二番艦「神通」です。」

菊池「「華の二水戦」と言われた神通か?」

友成「はい、元々横須賀鎮守府に所属していたため僕が発言することは出来るという判断になりました。」

角松「だが、それでも必ず成功するとは限らんぞ。」

友成「犠牲になるのは最大でも銃を二丁持った高校生です、僕は貴方達を元の世界に必ず返したいんです。」

尾栗「だがお前が犠牲になる必要はないだろう?」

友成「尾栗三佐、僕が死ぬのが認められないのならあなた方に約束します、たとえ四肢がなくなろうとも僕は必ず再びこの艦に戻ってきます!」

角松「・・・・言質はとった、覚悟はあるんだな?」

友成「「みらい」臨時艦長の名に懸けて。」

角松「必ず帰ってこい、以上だ。」

友成「了解、角松二佐、尾栗三佐、菊池三佐、失礼します。」

 

僕は敬礼をしてブリーフィングルームから出て急いでヘリ甲板に向かった。

 

菊池「いいのか洋介。」

角松「あいつなら大丈夫だ、自信は無いがな。」

尾栗「お前らしくもないな、だが俺もそう思う、アイツはこの海で一番あの「みらい」にふさわしいヤツだぜ。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

午前5時

「みらい」艦長室

 

僕は今、艦長室で作戦を練った後、使用するコードの表を作っていた。

友成「・・・・よし、出来たぞ。」

 

コンコン

 

誰だろう・・・。

 

友成「?・・・どうぞ。」

みらい「失礼します。」

友成「みらいさん、丁度良かったこれを。」

みらい「これは?」

友成「今回の作戦で使用するコードの表、出来るだけ覚えておいてください。」

みらい「分かりました・・・あの、艦長。」

友成「どうかしましたか?」

みらい「いえ、どうして艦長は敬語なんですか?」

友成「それは・・・癖と言うか・・・。」

みらい「そうなんですか、出来たら私と話すときは敬語でなく普通に話してください。」

友成「分かりまし・・・分かった、みらい。」

みらい「ありがとうございます。」

友成「・・・・・海戦か。」

みらい「艦長、もしかしたら「あの時」のように損傷を負う可能性があります、その時は・・・・。」

友成「僕は戦争をしたことが無い、けど君は知っている。」

みらい「ですが・・・。」

友成「自信をもって、みらいなら必ず守れる。「イージス」だからね。」

 

僕はみらいの肩を持って目を見つめながら言った。

 

みらい「艦長・・・。」

友成「例え被弾しても、誰も死者は出さない、この艦の艦長として、だから安心して。」

みらい「分かりました!みらい、必ず作戦を成功させます!」

友成「うん、やっぱりみらいは笑顔が一番綺麗だよ。」

みらい「あ、き、綺麗・・・・あうぅぅぅ。」////

 

 

午前7時

「みらい」艦橋

 

みらい「マルナナマルマル・・・艦長、時間です。」

友成「・・・みらい、敵艦隊は?」

みらい「距離20000、艦影6隻確認!」

友成「警告文を、内容は・・・・。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

木曾「!この内容は!」

大和「どうしたんですか?」

木曾「警告文だ、『本艦は貴艦隊及び日本国海軍に敵対するものではない、貴艦隊の早急なる撤退と本艦の指揮官と保護した者一名の上陸を認められたし、もし本艦に攻撃した場合は自衛権を行使し貴艦隊にサジタリウスの矢が降り注ぐ、この矢は決して外れることの無い神の矢である、貴艦隊、もしくは鎮守府に大和型戦艦一番艦「大和」がいるのなら聞いてみるといい、「みらい」という艦がいるのかと、そうすれば真実は分かる。』以上だ。」

大井「「みらい」?聞き慣れない名前ね。」

北上「まー私達にはかなわないよね~。」

大井「流石北上さん!」

 

「みらい」?まさか・・・!貴方だというの!?そんな馬鹿な!?

 

飛龍「大和さん大丈夫ですか?」

大和「・・・北上さん、あなた「みらい」に勝てると言いましたね?」

北上「ん~?まぁ、開幕魚雷で大丈夫でしょ~?」

大和「「みらい」は貴方達では勝てません!」

 

装備と覚悟があれば負けるのは・・・・。

 

飛龍「え?大和さん知っているんですか?」

大和「「みらい」はかつて私と戦い共に沈んだ艦です、私でも苦戦した艦に勝つには相当な戦力が必要です。」

島風「なら私がすぐに倒してあげるよー!」

大和「まちなさい!っ・・・飛龍さん、偵察機を!」

飛龍「了解!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

みらい「敵艦一隻、本艦に接近中!」

友成「戦艦クラスに注意!対水上戦闘よーい!」

みらい「対水上戦闘よーい!」

 

みらい「艦長、ECMによる電子戦を具申します。」

友成「電子戦は航空機が出て来てからです。」

みらい「了解です。」

 

艦橋内が騒がしくなる、艦娘の皆さんは初の船員としての実戦でもある。

相手を見極めることが戦場では重視される。

まずは敵艦が誰なのかを知る必要がある。

 

友成「敵艦の速力は?」

みらい「速力40ノット!」

友成「主砲よーい!」

みらい「了解!主砲よーい!」

 

相手は島風だろう、だったら開幕魚雷の可能性が高い。

 

友成「最大戦速」

みらい「最大戦速!よ~そろ~!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

島風「敵巡洋艦は30ノットで航行中、おっそーい!」

提督『島風、待て!敵は素性が分からんやつだぞ!』

島風「大丈夫だよ!島風には追いつけないよ!」

 

私に追いつける艦はいない、それに敵の主砲弾なんて軽く躱せる。

 

島風「敵艦補足!魚雷発射!」

 

 

 

みらい「!魚雷聴知、本艦艦首、雷速52ノット、距離8000、放射状に来ます!」

友成「面舵一杯!」

みらい「面舵一杯!」

 

僕の指示で「みらい」は面舵最大速力で魚雷をよけようとする。

 

 

 

島風「何?あの機動性!」

 

一方島風は「みらい」の機動性に目を回していた。

 

 

みらい「魚雷、本艦まで距離3000!」

友成「取舵一杯!」

みらい「了解!取舵一杯」

武蔵「何をする気だ!?」

長門「いいから、黙っていろ!」

 

島風の放った魚雷はギリギリ艦首を境に左右に分かれて離れていった。

警告はした、それでも攻撃してきたのだからやることは一つだ。

 

みらい「島風、敵判定!」

友成「主砲、撃ちぃ方ぁ始めぇ!」

みらい「トラックナンバー2548!島風!主砲、撃ちぃ方ぁ始めぇ!」

 

ドオォォン ドオォォン ドオォォン

 

僕の指示と同時に主砲から127mm弾が発射され島風に3発被弾する。

 

みらい「島風、機関停止!脅威度無し!」

友成「主砲、撃ちぃ方ぁ止めぇ!蒼龍、頼む!」

 

主砲の発射を止め、ヘリ甲板にいる蒼龍に連絡する。

 

蒼龍『了解!島風ちゃんは保護するよ。』

 

数分後、島風は大破状態で「みらい」に保護された。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

飛龍「・・・偵察機より入電、島風大破、敵艦に収容されました。」

大和「・・・・やはり。」

木曾「収容?あいつら何する気だ!」

北上「もう、突貫しちゃうか?」

 

「みらい」貴方なら出来るはず・・・なら!

 

大和「みなさん、私が攻撃します。」

木曾「おぉ!なら心強い!」

大和「但し、私の攻撃が止められた場合には降伏します。」

飛龍「何でですか!?」

大和「お願いです!」

 

私は必死の思いで頭を下げた。

 

飛龍「・・・・分かりました、皆もいい?」

木曾「大和さんに頭下げられちゃあな・・・。」

大和「ありがとうございます・・・・。」

 

私は皆さんに悟られないように通信を入れる。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

大和『みらい?私の声が聞こえる?』

 

突然艦内に聞こえて来た声、間違いない大和さんだ!

 

友成「みなさん静かに。」

 

みらい「大和!?貴方なの!?」

大和『えぇ、久しぶりね、みらい。』

みらい「何故、警告文に従わなかったの!?」

大和『仲間が突発的に動いてしまったの・・・。』

みらい「お願い撤退して、攻撃しないで、そうすれば誰も怪我をしない!」

大和『なら、願いを聞いて、みらい、貴方ならできることよ。」

みらい「私なら・・・・・できること?」

大和『そう、ガダルカナルの時のように主砲を撃ちおとして欲しいの、そうすれば提督に撤退を進言できる。』

みらい「でも・・・。」

 

「あの」シーンの再現か・・・責任重大だな。

 

友成「みらい、無線を。」

みらい「はい。」

友成「大和さん、自分はみらいの臨時艦長を務めている霧先友成と言うものです、今のはすべて聞かせて頂きました。」

大和『霧先艦長、お願いです、この案を呑んでくれませんか?』

友成「分かりました、但し、貴方も全力で来ること、そうでなければ怪しまれます良いですね?」

大和『ご決断感謝します、通信を切ります。』

 

ブツッという音の後艦橋内に静寂が漂う。

 

友成「みらい、頼む、君だけが頼りだ。」

みらい「艦長・・・分かりました、私が必ず守ります!」

友成「よし・・・対水上戦闘用意!」

みらい「了解、対水上戦闘用意!」

友成「イルミネーター、スタンバイ!発砲の瞬間を見逃すな」

 

 

 

大和「みらい、貴方は良い艦長を持ったのね・・・主砲用意!目標「みらい」!撃ち方始め!撃てぇ!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

みらい「出ました!大和発砲!」

友成「いくつだ!九つか!」

みらい「いえ、3です!」

友成「よし、シースパロー発射!」

みらい「後部VLSシースパロー発射サルボー!」

 

 

【挿絵表示】

 

 

バシュュュウゥゥゥ バシュュュウゥゥゥ

 

2発のスタンダードが大和の主砲弾を迎撃するためにVLSから発射された。

 

 

 

みらい「シースパロー着弾まで5秒!4、3、2、1、マークインターセプト!」

 

ドゴォォォォォン!!!

 

みらいの声と共に大きな爆発が空中で起こる

 

みらい「目標全弾撃墜しました!迎撃成功です!」

 

何とか一息つくことが出来た、だが戦闘は継続している。

 

 

 

大和「みらい、ありがとう、これで戦闘を・・・。」

飛龍「大和さん!偵察機より入電!敵艦「みらい」に戦闘機40機が向かっています!」

大和「何ですって!?」

 

みらいが危ない!




また予告詐欺です・・・・すみません。
では次回予告

友成「僕たちに向かう40機の攻撃機、彼女らは問答無用でやってくる。
僕が下すべき決断とは?
次回「第捨参戦目「戦闘と代償」」
次回に向けて、撃ちぃ方ぁ始めぇ~!」
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