次々回あたりから日常編突入です。
今回は無双用BGM「戦闘「みらい」」を聞きながらみらいの戦闘をご覧ください。
「では演習のルールを説明します、演習時間は1時間。お互いが30㎞離れた状態で開始します。大破と中破になったものが多い方が負けとします。では第一海戦、始め!」
母さんの掛け声により大演習が始まった。
まずは「第一演習艦隊」対「第二演習艦隊」だ。
最初は木曾、神通の雷撃戦と山城による砲撃が圧倒していたが、次第に航空戦力で有利な第二演習艦隊が圧倒し、第一演習艦隊は大破四、中破二、第二演習艦隊は小破三、中破一という結果で終わった。
「大丈夫ですか?」
戻ってきた第一艦隊の面々に声をかける。
「涼しくなっただけだ。」
「お化粧取れちゃったぁ~。」
「那珂ちゃん、なんで化粧を・・・?」
「不幸だわ・・・。」
「髪の毛が痛んじゃったわ。」
「レディーだから大丈夫よ!!」
と各々が言うけども木曾さん、神通さん、如月、暁が大破、山城さん、那珂叔母さんが中破だった。
「ともかく消毒などを行いますので此方に座って下さい。」
「そんなもん必要無い。」
ほほう?木曾さんは必要が無いと。
「もしかして・・・・消毒が怖いと?」
「そんな訳ねぇだろ!消毒なんて恐かねえ!」
「じゃあ消毒できますよね?」
「上等だ!やってやらぁ!!」
この手(煽り)に限る。(この手しか知りません。)
「ぎぃぃぃぃやぁぁぁぁぁ!!!!」
この後、木曾以外の演習に参加した全員の叫び声が演習場に響き渡った事は言うまでも無い。
さて、治療が終了して第二海戦、「第三演習艦隊」対「第四演習艦隊」。
此方は偏りのない編成のおかげか両者一歩も引かない戦いだった。
しかし重巡組の火力の強さと疲労の溜りが影響してか後半は第三演習艦隊に傾いた。
結果、第三演習艦隊は大破一、中破二、第四演習艦隊は大破二、中破二となった。
「さて、皆さん。消毒をしますので並んでください。」
『『『『ガタガタガタガタ』』』』
勿論この後も友成の無意識な滲みる攻撃で犠牲になった艦娘がいたことは事実である。
「ここでお昼休憩とします。間宮さんがお弁当を作ってきたので皆さん受け取ってください。」
母さんがそう言うと共に艦娘全員が間宮さんの所に走り出した。
「あの間宮さんのお弁当ですか・・・行きましょう艦長!」
「いや、流石にあの人だかりには突っ込めないよ・・・。」
現在間宮さんの周辺には駆逐艦がごった返している。
あんなところに行くのは自殺行為だ。
「ははは・・・少し時間がかかりそうですね。」
「まぁ、残っていることを祈ろう。」
その後、海自の人達の分は支給されたが
缶詰は美味しかったけど・・・・ブチ切れた母さんが赤城さんと加賀さんを血祭りにあげていた。
「もう終わりですかぁ?」
「「殺される・・・私達殺される・・・!」」
ガチでこのまま岩盤送りになりかねないので何とか母さんを止めた。
赤城さんと加賀さんはすでに満身創痍で昇天しかけていた。
さて、一悶着あったところで第三海戦。「第二演習艦隊」対「第三演習艦隊」。
この対戦は意外に早く勝負が決まった。
美味しい弁当を食べたおかげか全員戦意高揚。
その影響で航空戦力と火力で上の第二演習艦隊が優勢。
結果は第二演習艦隊は中破一、小破二、第三演習艦隊は大破六という・・・。
こ れ は ひ ど い
当然帰ってきた皆さんに消毒をしてあげました。
さてさて、いよいよ僕達の番となった。
僕は明石さんに事前にセットされた長机と椅子が置いてあるところに案内された。
机の上には時計、無線機、メモ帳、レーダーを映したテレビが置かれていた。
「友成君はここで指示を送ってね。その無線機とテレビは妖精さんの特製品で無線はみらい用。テレビはみらいのレーダーにリンクしているわ。」
「ありがとうございます。みらいは?」
「今、出航したわ。」
「分かりました。」
「応援しているから頑張ってね!」
明石さんはそう言うと観客席に戻って行った。
僕は椅子に座り無線機を使ってみる。
「此方霧先、みらい応答せよ。」
『こちらみらい、感度良好。艦長、今回の作戦は?』
「すでに考えてある、この戦法でなら確実だろう。」
『まさか、全自動迎撃モードですか・・・?』
「あれは実戦上でのみだ。今回は手動だ、指示に従って的確に動いてくれ。艦長は君になるんだ。」
『私が艦長ですか?』
「そうだ、今回は演習だから大丈夫だけど、普段艦娘として戦う時は君が艦長として戦闘時の指揮を取らなければならないんだ。」
『・・・・分かりました。』
「よし、予定ポイントは?」
『予定ポイントまで3分です。』
「了解、予定ポイントに着き次第連絡せよ。」
『了解です。』
無線が切れた後、僕は机の上の時計を見続けた。
そして三分後。
『此方みらい、予定のポイントに到着。』
「了解、指示があるまで待機せよ!」
そして母さんからの開始の合図を待つ。
「演習始め!」
母さんの号令が聞こえてから無線に手を取り指示を出した。
「対空、対潜、対水上レーダー起動!」
『対空、対潜、対水上レーダー起動!・・・約50000ヤードに対水上目標6隻発見!』
「対水上戦闘よーい!」
『対水上戦闘よーい!』
「トラックナンバーと陣形を報告。」
『トラックナンバー2435、天龍、2436、摩耶、2437、飛龍、2438、瑞鳳、2439、霧島、2440、榛名!陣形は単縦陣!」
トラックナンバーと陣形をメモしていく。
相手は単縦陣・・・戦艦とガチでやり合うのはキツイ・・・霧があればなんとかなるかもしれないが無いならこの手法・・・
「目標トラックナンバー2439、2440、金剛型戦艦、霧島、榛名!前甲板VLS、トマホーク攻撃よーい!」
『前甲板VLS、トマホーク諸元入力完了!発射準備よし!』
「トマホーク、攻撃はじめ!Salvo!」
アウトレンジ戦法しかない。
「トマホークとは何かしらね、提督?」
「分からないが兵器であることに変わりはないだろう。」
頭を傾げて考える二人に翔鶴が近付いて説明した。
「対艦用巡航ミサイル、射程500kmという兵器の名称です。」
「翔鶴、何故それを?」
「友成君が教えてくれました。あの兵器は正規空母を一撃で沈めることが出来ます。」
「それは本当なの!?」
「はい、私もヲ級が吹き飛ばされるのを見ました。」
「やはり、我々の技術を越えた兵器だな。」
提督と陸奥は驚いたように海を眺めていた。
しかし翔鶴は戦闘指揮を行う友成の背中を見て考えていた。
「(友成君、貴方は
友成の変化とそれに伴う彼の人生における可能性を。
『目標到達まで約3分!』
「目標トラックナンバー2439、2440、金剛型戦艦、霧島、榛名!ハープーン攻撃用意!」
『ハープーン発射用意よし!』
「ハープーン攻撃はじめ!!」
『ハープーン発射!』
これだけ発射すればある程度損傷は与えられるはずだ・・・。
「よーし、このまま行って砲雷戦で一気に終わらせるぞ!」
「たかが一門の砲と魚雷発射管を持った巡洋艦相手に負けるはずないしな!」
天龍と摩耶は自分たちが負けるはずがないと思い悠々と進んでいた。
「何だか嫌な予感しかしないなぁ・・・。」
「大丈夫ですか飛龍さん。」
「うん。ただ、みらいは何か隠し持っている気がして・・・。」
「確か大和さんの主砲弾を落としたとか・・・。」
「私も見たけど・・・・あっという間で分からなかったよ。」
一方、飛龍と瑞鳳はみらいについて考えていた。
榛名と霧島は周辺を警戒していたが特に異変は見られず平穏な海だった。
だがそこに亜音速で飛んで来るものがいた。
それはあっという間に前方で警戒していた榛名と霧島に近づく。
「?!榛名!前!」
「えっ?」
霧島が気付き榛名に言うが亜音速を避けれるはずもなく。
ドゴオォォン ドゴオォォン
二人に着弾、爆発した。
「てっ敵襲!?」
「どっから撃ってきやがった!?電探には反応が無いぞ!?」
それもそのはず。彼女達の電探は30㎞程度が精々なのに対してみらいのOPS-28対水上レーダーは約500㎞先の艦影も補足する。
そして霧島たちに着弾したのはトマホーク。貫通力が無いとはいえ爆発でのダメージはそこそこある。
更にハープーンが迫っていることを彼女たちは知らない。
「偵察機を出すわ!」
「私も出します!」
飛龍と瑞鳳は偵察機を発艦させて霧島と榛名の代わりに警戒を行う。
しかし5分後に予想だにしないことが起きる。
「偵察機から報告!何か飛んでくる!!」
飛龍が言ったそのすぐ後に何かが噴煙を出しながら飛んできた。
「対空戦闘よーい!!」
摩耶の声と共に摩耶と天龍は砲を向ける。
しかし。
「上に上がった!?」
天龍が変な声を出すのも仕方がない。
本来ならまっすぐ飛ぶものが上に飛行し始めたのだ。
そして霧島と榛名を捉えてまっすぐ降下、着弾した。
「また二人に被弾した?!」
「一体全体何がどうなっているんだよ!!あの奇天烈な兵器は何なんだ!!」
飛龍と瑞鳳が霧島と榛名の二人を介抱する横で摩耶と天龍はパニックになっていた。
「飛龍さん、どうしますか?」
「二人は意識はあるけど既に中破・・・仕方ないけど提督に事情を離して演習の中断を。」
「?!電文です・・・「こちらで発射した砲弾の着弾を確認した。そちらに被弾した砲弾は深海棲艦の物ではなく本艦の未来の砲弾なので心配ない。」以上です。」
瑞鳳が読み上げた電文にそこにいた全員が驚いた。
「では、私たちに着弾した砲弾はみらいが!?」
「そう言う事ですか・・・。」
霧島と榛名は驚き納得した様子だ。
「チッ、何が未来の砲弾だ!そんなんで逃げるくらいならアイツに一撃でも当ててやる!」
「そうだ!とにかくこの演習で勝つぞ!」
天龍と摩耶は二人でみらいに近づこうと動き出した。
「待ちなさい!勝ち目は・・・。」
「俺が旗艦だ!いいからやるぞ!」
飛龍の制止も聞かず天龍は進撃する。
「仕方ないわね・・・金剛型戦艦の意地を見せるわよ。」
「榛名!進軍します!」
戦艦の二人もヤレヤレといった感じではあるが二人だけにできないとついて行った。
「もう!どうなっても知らないわよ~!」
「ま、待ってください飛龍さん!」
そして空母の二人も渋々ついて行った。
『艦長、敵艦隊進軍を続けます。』
「目標トラックナンバー2437、正規空母飛龍!前甲板VLS、トマホーク攻撃用意!」
『トマホーク諸元入力完了!発射準備よし!』
「攻撃隊を発艦させ次第発射。他の艦にはハープーンと主砲で対処。」
『了解!』
「洋介、霧先の奴の顔を見てみろよ。雅行の顔より険しくなってるぜ。」
観客席で演習の様子を見ていた尾栗が角松に言った。
「・・・・彼は俺たちの知らない戦争を知ったんだ。」
「戦後生まれで戦争を知るとあぁいう顔になるんだな。」
「雅行があぁなるかもな。」
尾栗は冗談半分で菊池に振る。
「否定は出来ないな、俺も少しだけ戦争を知ったような気になった。」
「どっちにしろ、この戦力は俺たち海自が有している戦力なんだ、日本国海軍にしてみれば喉から手が出るほど欲しいだろうよ。」
「だから守るんだ。」
角松の決意には尾栗と菊池は何も言わなかったが同じ決意をしていた。
『主砲射程圏内に対水上目標6隻発見!』
「対水上戦闘、CIC指示の目標、主砲撃ちぃ方ぁ始めぇ!!」
『主砲撃ちぃ方ぁ始めぇ!!』
みらいの砲撃音がする度に敵艦隊に黒煙が上がる。
よく見ると空母の二人を守っているようだ。
『空母から艦載機発艦!数50機!』
「対空戦闘よーい!ECM、電子戦開始!」
『ECM、電子戦開始!』
「CIWS
『CIWS
ECMを起動して電子線を開始する。
勿論、CIWSも起動しておく。
「トラックナンバー2437、正規空母飛龍、トマホーク攻撃開始!」
『トマホーク発射!』
「続けてトラックナンバー2439、2440、2438、霧島、榛名、瑞鳳、ハープーン攻撃開始!
本来なら攻撃機が出されるまでに撃沈が最適だが演習でみらいの防空能力を見せつけるためにあえて航空機が出るまで攻撃を控えた。
そして攻撃機が出たところでトマホークで攻撃を行う。
『対空目標、本艦に接近中!スタンダード防空圏内に補足!』
「スタンダード攻撃開始!」
『スタンダード発射!Salvo!』
対空目標に対して多数の目標を迎撃しやすいスタンダードを発射して数を減らす。
『スタンダード全弾命中!敵航空機数36!スタンダード残弾数有りません!』
「残りの航空機はシースパロー防空圏内に補足次第シースパローで迎撃!」
『了解!対水上目標接近してきます!』
「主砲残弾は!?」
『現在冷却、補給中!主砲使用出来ません!敵弾、本艦艦首10mに着弾!』
「確実に狙ってきている・・・・トラックナンバー2439、2440、2438、霧島、榛名、瑞鳳、ハープーン攻撃開始!」
『ハープーン発射!』
主砲が連続射撃可能数に達し、敵弾が夾差してきたためハープーンで攻撃を行う。
「おい天龍!何がたかが一門の砲だ!ピンポイントで撃って来ているぞ!」
「うっせえ!とにかく撃ちまくれ!」
「何か飛んでくる!」
榛名が言った瞬間にはもう遅く後ろにいた飛龍に被弾、撃沈判定が出た。
「完全に掌で踊らされている・・・・。」
霧島がそう呟くと同時に衝撃が彼女を襲う。
彼女だけではなく撃沈判定が出た飛龍以外の全員が攻撃を受けた。
「ッ!被害は!?」
「私と霧島が大破、天龍、摩耶、瑞鳳、飛龍が撃沈・・・・私たちの負けよ・・・・。」
「・・・・そう。」
完全に士気が落ちていた。
そんなに強そうでは無い、砲が一門だけのたかが巡洋艦一隻が30㎞先にいる自分たちに接近せずこれだけの被害を出したのだ。
『トマホーク着弾確認!飛龍撃沈!』
「ハープーンは?」
『ハープーン着弾まで5秒、4、3、2、1、ハープーン着弾確認!霧島及び榛名、大破!天龍、摩耶、瑞鳳、撃沈!』
「了解、作戦終了、負傷者を収容し当海域を離脱せよ!」
『了解、収容出来次第、帰投します。』
一方、此方でもみらいの戦闘演習の終了が伝えられたところだった。
当然、会場はざわついている。
「あの艦隊を一隻で!?」
「そんなことがあり得るはずが・・・。」
「相手は化け物・・・?」
「あんな艦に勝てるわけが無いYO・・・・。」
そんな中、友成が口を開いた。
「母さん、判定は?」
誰かが唾を飲み込む、判定は当然。
「・・・・みらいの勝利、第二艦隊の敗北とします。」
友成指揮のみらいが勝利という結果だった。