というわけで番外編です。
艦これまさかの「アイオワ級」実装の可能性大ですって。
トマホークとCIWS実装の可能性も微レ存!?
ついでなのですが本小説は今話を持って本編が50話目に突入しました。
これも皆様の応援があったからこそ実現できたものでございます。
今後もどうか本小説をよろしくお願いします。
第肆休戦目「選択と訪問」
「さてどうしたものか・・・・・。」
昼下がりの鎮守府。
ここの休憩所の椅子に座っている霧先は手元にある冊子を眺めつつ呟いた。
最早お決まりとなったジャージパンツと「末代まで呪ってやる!」と書かれたTシャツラフな服装でいる彼の手元にある冊子。
それには拳銃の写真が並べられていた。
「九四式拳銃」「南部大型自動拳銃」「稲垣式自動拳銃」「ニューナンブM60」「S&W M37」「9mm拳銃」「S&W M39」「M1911A1」「モーゼルC96」
といった日本警察、旧日本軍、陸海空自衛隊、海上保安庁で使用されたものが使用弾、大きさ等といったご丁寧な解説付きで載っている。
原因は提督が言ったことだった。
少し前の執務室では霧先が提督に呼び出しを受けていた。
「(僕なんかやらかしたかな?・・・・もしくは第五遊撃部隊か特殊艦隊についてかも・・・・。)」
何かしたお小言を貰うのではないかと考えた霧先は汗をかいている。
しかしそんな緊張も提督の一言で消えることとなった。
「霧先、そう言えばお前。将校軍人なのに拳銃持ってなかったよな?」
「え?・・・・・・確かに拳銃は『みらい』艦内の艦長室にあった9㎜拳銃しか使っていませんので所有していませんが・・・・・。」
提督の突然言い出した言葉に霧先は間の抜けた声の後に少し考えてから答えた。
「やはりな・・・・そう思って既に主任妖精にお前に持たせる拳銃が作れないか聞いておいた。」
「事前に僕に聞かないで話を進めたんですか。」
「正直面倒くさいんDA☆」
「僕が部下で無かったら殴ってますよ。」
既に眉間に怒りジワを寄せた霧先は拳をすでに作り上げていた。
しかし提督は悪びれる様子もない。
「仕方ないだろ?『サウスダコタ』が建造されたことを大本営に報告した後に書類作業と艦隊運用が多いんだから。」
「その書類作業と艦隊運用は霧先中佐が8割方負担したうえで他の雑務を行っていますが?」
大淀にビシッと言われた提督は顔をゆがませる。
どうやら重要区画に命中したようだ。
「まぁ・・・なんだ。護身用に2、3丁程持っておいて損はないぞ。これは作れる拳銃のまとめだ。」
「はぁ・・・・それだけですか?」
「それだけSA☆」
「・・・・・。」
「あっちい!!!」
調子に乗った提督に大淀の運んできた熱々のお湯が炸裂した。
「・・・・・失礼します・・・。」
何とも言えない表情のまま霧先は転がり回る提督を後目に部屋を退出した。
そして現在へとつながるのだ。
「・・・・・・。」
霧先は腕を組んだまま思案する。
拳銃とはいわば命綱。
最後の最後に自衛手段として使用する物だ。
それならば常に万全の体制でなければならない。
「そうなると九四式拳銃は除外かな。」
霧先九四式拳銃を除外することにした。
この銃はシアが外に出ていて衝撃が加われば暴発する拳銃でアメリカ軍からは自殺用拳銃と名付けられた。
しかし撃つ直前まで基本的に装填しない日本軍では一切暴発事故は起きなかった。
とは言え戦闘になった際にどこかにぶつけて暴発、跳弾が当たって自爆なんてことになりたくないと思った霧先は真っ先に九四式拳銃を除外した。
「一応海軍だし南部大型自動拳銃にしよう。」
霧先はまず南部大型自動拳銃を選んだ。
彼も書類上海軍将校なので違和感のない南部大型自動拳銃が良いと踏んだのだ。
「後は回転式拳銃と自動拳銃かな?」
そう呟いた霧先は再び吟味する。
そして3分ほどたった時、丁度秘書官の綾波が休憩所を通りがかった。
「あっ工廠長。何を読んでいるんですか?」
綾波は首を傾げながら近づいてきて冊子を覗き込んだ。
霧先は一瞬可愛いと思うもすぐに答えた。
「あぁ、実は護身用拳銃を選ぶことになってね。どれにするか選んでいたんだよ。」
「そうですか・・・。」
綾波はそう言いつつ霧先と一緒に冊子を眺める。
霧先も考えを巡らせ選考する。
「やっぱり拳銃はニューナンブM60、S&W M37、9mm拳銃にするか。」
霧先はそう言って合計5丁の拳銃を選んだ。
彼が何故ほかの拳銃を落としたのか。
それは各銃にあることだった。
まずS&W M5906は慣れ親しんだ9㎜拳銃と比べた結果、操作に慣れた9㎜拳銃に決めたので落選。
次にモーゼルC96は弾の互換性と管理を考えた結果、落選。
最後にM1911A1は霧先自身が45口径の威力に耐えられるかどうか不安だという点から落選となった。
それを決めた霧先は識別帽をかぶって綾波に言った。
「今から少し工廠で話をしてくる。何かあったら工廠にいると思うから。」
「分かりました工廠長。」
綾波の返事を聞いた霧先はそのまま休憩所を後にした。
「・・・むぅ、少しは綾波にかまって欲しいです。」
頬を膨らませた綾波の言葉など聞こえるはずもなく。
「今日も空が青くて潮の匂いが良いなぁ~。」
そう言いつつ鎮守府内の敷地を歩いて工廠を目指す霧先。
だが正面玄関に差し掛かった辺りで何やら言い争う声が聞こえてきた。
「ですから事前予約なしには入れないんです!」
「私は司令官さんのお嫁さんなのです!別に怪しくないのです!」
「ですから事前の承諾がないと・・・・。」
霧先程の身長で茶色の長髪を折り返す形で結っていてジーパンにタンクトップ、更には引き締まった体の美人が門番と言い争っているを見た霧先はその現場に近づいた。
「篠間兵長、何の騒ぎですか?」
「中、中佐!いえ、此方の女性が提督のご婦人だと言い張るのですが事前確認が出来ていないためお通しで気ないもんでして・・・・。」
「だから私は怪しくなんかないのです!!」
そういいはる女性を見た霧先は近くで見ると電に似ていると思った。
だがその考えは後に回して彼女は特に怪しくないと考えた霧先は門番の篠間兵長に告げた。
「篠間兵長、この女性は僕が提督の所へお連れします。」
「で、ですが中佐!もしもの場合は!」
「大丈夫、拳銃を持ってるし何かあってもすぐわかるよ。」
霧先にそう言われ拳銃を見せられた篠間兵長は少し黙った後、渋々という形で承諾した。
「・・・・分かりましたよ。中佐殿の許可なら通すことにします。」
「話が分かって助かりますよ。」
篠間兵長は「それでは。」と言いい、門近くの詰め所に戻った。
霧先はそれを見届けた後、女性に挨拶をした。
「初めまして、こんな服装で申し訳ありませんが、日本国海軍横須賀鎮守府工廠長と特殊艦隊最高司令官を務めております。霧先友成中佐です。」
敬礼をする霧先に女性は慌てて敬礼をする。
「は、初めまして!元特三型駆逐艦四番艦の『電』です!噂は司令官さんから聞いているのです!」
自己紹介をした女性の名を聞いた霧先は驚愕した。」
「えっ?電?」
「はい!現在は退役して司令官さんのお嫁さんなのです!」
目の前の電と名乗る人物は敬礼を維持する。
いまいち霧先は状況を飲み込めていなかった。
だが、ある人物を思い出した彼は一瞬で納得する。
「(母さんも艦娘だしそんなに驚くことでもないか。それに電に似てるしそうなんだろう。第一艦娘の事なんて当の本人も僕も知らないし。)」
自分の母親が陶器職人の父親と結婚したことを思い出した霧先はそういうことなんだろうと考え片づけた。
「そうでしたか。念の為に提督に確認するまで自分が傍にいますが大丈夫ですか?」
「はい。大丈夫なのです。」
承諾を取った霧先は電と名乗る女性の後をついていく。
鎮守府の構造を知っているのか彼女は迷うことなく執務室についた。
そして慣れた様子で扉をノックする。
『誰だ?』
「電なのです!」
『電?良いぞ。』
提督の返事を聞いた彼女は執務室に霧先と共に入った。
「電、どうして鎮守府に来たんだ?事前に申請しないと通れないはずだろう?」
「霧先中佐が通してくれたのです!」
そういう電を見た後に霧先を提督は見た。
「困っていた様子だったので。後確認したいのですが本当に提督の奥様何でしょうか?」
「あぁ、そうだ。可愛いだろう。」
「なるほど、提督はロリk・・・・。」
「断じて違うぞ!?告白したときは小さかったが!」
必死に弁解する提督とそれを疑う目で見る霧先に電は噴き出した。
「ふふっ。司令官さんと中佐さんは仲良しなのです。」
「電・・・助けてくれ。」
「流石にみっともないですよ・・・・。」
霧先は呆れた表情で電に泣きつく提督を見る。
だが少し息をついた後しょうがないといった表情で口を開いた。
「ともかく、電さんと提督は夫婦だということはその薬指の指輪と証言で分かったので良しとします。電さん、これからよろしくお願いしますね?」
「はい!司令官さん共々お願いします!」
「ではこれで、夫婦の時間をお楽しみくださいね。失礼しました。」
「おぉ、じゃあな。」
霧先はそう言って夫婦の邪魔をせぬよう退出して工廠へ向かった。
工廠に着いた霧先は早速主任妖精に会って欲しい拳銃を頼んだ。
「主任妖精さん。この四つの拳銃が欲しいんですが。」
「ほうほう・・・分かった。すぐにできるから少し待っててくれ。」
そう言うと主任妖精は奥に行って数分後に四つのケースと弾の入った箱を持って帰って来た。
「ほいよ。これが拳銃と予備弾倉を入れたケースとそれぞれの弾の箱だ。落とすなよ?」
「うわっと・・・・ありがとうございます。」
多くの箱を渡された霧先はそれを抱えるようにして手に持った。
そして礼を言った後、工廠長室に戻って早速拳銃を見てみた。
「おぉう・・・・本物だ。」
全部本物であることを確認した霧先は自動拳銃の弾倉に弾を込めていった。
全部の弾倉に弾を込めたことを確認するとニューナンブM60と南部大型自動拳銃を弾と弾倉を抜いた状態で机の引き出しにしまった。
S&W M37は自室の棚にしまうことにして9㎜拳銃は今持っているものと交換してホルスターに収納した。
「さて、射撃訓練の時間を取らないと・・・・。」
そう言いながら霧先は予定を書き込んだ手帳を開く。
この後、戻って来た綾波が先代神通と先代電を連れてきて霧先が仕事をする横でちょっとした茶会が開かれたのは四人だけが知ることである。