高校生艦長と自衛艦の航海日誌   作:みたらし饅頭

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艦これ改買いました。
クソゲークソゲー言われてますが来週の火曜からプレイしてみます。
アーケード版はVitaに移植とかされないかな?DS版ムシキング的な感じで。
・・・・・ムシキング懐かしいなぁ技カードダブりまくったなぁ。


第肆拾質戦目「みらい トラック諸島へ」

MO攻略作戦が集結して3日後。

横須賀基地内の艦艇用ドックには「みらい」が入渠していた。

それを見る艦長の霧先は残念そうな顔をしている。

そこに、加賀がやって来た。

 

「随分やられたようね。」

「加賀さん・・・・えぇ、CIWSとイルミネーターレーダーが破損。妖精さんたちの話ではCIWSは復元可能ですが、イルミネーターレーダーは修復期間が無いという理由でスペックダウンは免れません。」

「どの位?」

「通常なら200㎞先まで可能ですが・・・80㎞が誘導可能距離です。」

 

本来なら神の盾に相応しい能力を持つ「みらい」だが、今回の損傷で大きな痛手となった。

しかし、霧先はすぐに顔色を変えた。

 

「大丈夫ですよ。あくまでトラック諸島まで持てばいいですし、向こうで完全修復の予定です。それまで何とか持たせますよ。」

「だといいのだけれど・・・・・。」

 

加賀が未だ心配をしていると、忙しなく動き回る妖精たちの中から主任妖精がやってきた。

 

「工廠長、ある程度弾痕の修復は終わったよ。あとは、CIWSとイルミネーターレーダーの複製品の作成と取り付けだけだね。」

「了解です。では作業をお願いします。」

「はいよー。」

 

主任妖精は霧先の指示を受け、ちょこちょこと歩きながら妖精たちの元へと戻った。

その時、加賀が声をかけた。

 

「友成。この後は何をするの?」

「この後ですか?一応修復作業の状況は確認したので・・・・自主練ですかね。」

「自主練?」

「はい、小銃の射撃訓練ですよ。見ますか?」

「そうね・・・・貴方の腕前が見てみたいわ。」

「分かりました。ではついて来て下さい。」

 

霧先は加賀を連れて修復作業で活気づいている入渠ドックから訓練場へと移動することにした。

そして二人は訓練場にやってきた。

霧先は手に「みらい」艦内の武器庫から持ってきた89式小銃を持っている。

 

「さっきから気になっていたけれど・・・・それが訓練に使う銃?」

「はい、89式小銃。自衛隊に配備されている主力小銃です。」

「未来の銃ね。」

「えぇ、とりあえず後ろで見ていてください。」

 

霧先はそう言って位置に着くと的があることを確認して準備を始めた。

 

「安全装置良し、薬室よし。弾込め、安全装置良し。」

 

慣れた手つきで安全を確認し30発弾倉を装填した後に槓桿を引き、初弾を装填して安全装置を確認した。

 

「ではいきますね。」

「お願いするわ。」

 

加賀に伝えた後、霧先は両手で89式をしっかりと保持して構え、脇を締めて安全装置を解除し単発射撃の準備をした。

そして引き金を一気に引くと乾いた音と共に弾丸が発射され薬莢が排莢される。

的に穴が空いたのを確認すると、霧先はさらに4発連続で発砲、その後に3点バーストに切り替え、更に15発発砲、最後に連射に切り替えて10発発砲した。

そして射撃後、安全装置をかけてから弾倉を抜き、槓桿を引いて遊底を閉鎖してから89式を下ろした。

丁度その時、ある人物が訓練場を訪れた。

 

「殆ど真ん中に命中とは上々ね。」

「赤城さん、おはようございます。」

「赤城さん?どうしたんですか?」

 

やってきた赤城に加賀は挨拶し、霧先はやってきた赤城に尋ねた。

 

「偶々近くを通ったら発砲音が聞こえてきたので・・・・それよりも全弾ほぼ中心を捉えているとはすごいですね。」

「私も驚きました。」

「僕も始めは驚きましたよ。自分がこんなにも射撃が上手いなんて。」

 

霧先の言葉を聞いた二人は顔を見合わせ、曇り掛かった表情をした。

 

「でも・・・。」

 

赤城と加賀は霧先の顔を見た。

彼は残念そうな顔をしている。

 

「軍用銃は人を殺すために作られたものです。89式も元々は守るために人を殺す道具として開発されました。それを忘れては、銃を持つ資格は無いですけどね。」

 

そう言うと霧先は顔を上げて気づいた表情をした。

 

「すみません、こんな話をしちゃって・・・お詫びに間宮を奢りますよ。」

「本当ですか!?」

「流石に気分が高揚します。」

「あっ・・・・。」

 

霧先は自分の言ったことの重要さを理解したが時すでに遅し。

約束してしまった以上、撤回する事は出来ない。

 

「早くいきましょう!」

「ここは譲れません。」

「お、お手柔らかにお願いします。」

 

霧先は89式を武器庫に返納した後、二人を間宮に連れて行くことにした。

道中、赤城と加賀は霧先に聞こえない様に話し始めた。

 

「・・・友成君は今のところ大丈夫そうですね。」

「えぇ・・・でも危険性は消えていません。」

「提督に話しましたが・・・・大和さん他数名を監視に付けるとのことです。」

「あの大和を?」

「はい、丁度今は作戦に備えて『ゆきなみ』で武蔵さんと共にトラック諸島へ行っています。なので好都合かと・・・。」

「そうですね・・・ですが今は間宮です。」

「そうですね加賀さん。」

 

最初は真面目な話だったが最後の最後は食欲に負けてしまうという残念な結果になってしまった。

そしてこの後、霧先の財布が儚く散ったことは言うまでもない。

4日後の出港日の朝、無事修復を終えた「みらい」はドックから出渠し、接岸していた。

埠頭では霧先が提督と梅津に向き直っている。

 

「では、行ってきます!」

 

霧先は2人に敬礼をして大きな声で言った。

 

「気をつけて。」

「必ず戻って来てくれ。」

 

提督と梅津一佐が言った後に霧先は「みらい」のタラップをみらいや自衛官妖精と共に上った。

そして、すぐに艦橋内で点呼を取った。

 

「搭乗員確認!みらい!以下各科員妖精!」

「はいっ!」

『はっ!』

「第五遊撃隊!吹雪!金剛!翔鶴!瑞鶴!北上!大井!」

「はい!」

「これより本艦はトラック諸島へ向けて出航する。出航よーい!舫い放てー!」

 

全員が乗り込んだことが確認された後、霧先の号令と共に「みらい」の出航準備が始まる。

担当の妖精が舫いを外し錨が抜錨される。

 

「両舷微速!」

「両舷微速、ヨーソロ―。」

 

霧先の指示をみらいが復唱して艦の元機が特有の音を上げて動き出す。

そして船体が少しづつ埠頭を離れる。

 

「総員帽振れー!」

 

号令と同時に霧先、自衛官妖精、みらいと第五遊撃隊の面々が「みらい」の識別帽を振った。

 

「気をつけてなー!」

「戻ってこいよー!」

「頑張って~!」

 

鎮守府に残った自衛隊や艦娘の面々が声をかけてくる。

霧先はある程度帽を振ってから再び指示を出した。

 

「両舷原速!」

「両舷原速、ヨーソロー!」

 

指示を出した霧先は甲板から艦内に入った。

そして3日後の太平洋上。

横須賀を無事出港した「みらい」は敵艦隊と出くわすことなく無事に安全な航海を続けていた。

 

「対空、対水上反応なし。平和ですねぇ・・・・。」

「・・・・・。」

 

みらいが呑気に言っているが霧先は怪しいと思っていた。

海は果てしなく広い。

とは言え深海棲艦も馬鹿ではない。

ならなぜこんな大きな7700トン級の艦を見逃しているのか?

偶々あっていないだけにしては可笑しいのだ。

 

「定期報告を頼む。」

「了解、現在探知圏内に対空、対潜、対水上目標無し。定刻通り航行中です。」

「よし、引き続き警戒を頼む。」

「でも艦長。そんなに気を張り詰めすぎるのは・・・。」

「僕たちは今戦場を進んでいる。そんな中で呆けていたら沈められる。」

「・・・・・了解。」

 

ただの霧先の杞憂であればいいのだが実際は分からない。

その時、艦橋内に入ってくるものがいた。

 

「へぇ~中はこうなっているんだぁ・・・。」

「やっぱり凄いねぇ・・・。」

 

ドアが開いて声がしたので霧先が振り返ると第五遊撃部隊がいた。

恐らく興味本位で来たのだろう。

 

「皆さんどうしたんですか?」

「どうしたもこうしたも飽き始めたネー。何かSurpraiseが欲しいデース!」

「そんなこと言われても・・・。」

 

サプライズが欲しいという金剛に霧先は悩む。

その時、とてつもないサプライズが起こる。

 

「!艦長、距離20000に国籍不明機影三機確認!スキャン結果、深海棲艦ヲ級の偵察機です!」

「なぜこんな近距離で!?」

「島の陰に隠れていてSPYレーダーの探知ができませんでした!」

「クソッ!対空戦闘よーい!」

「武鐘発動!対空戦闘よーい!CIWS迎撃開始!」

 

みらいの声と共に鐘が鳴る。

艦橋は戦闘に突入したため一気に騒がしくなった。

 

「工廠長、訓練ですか?」

 

吹雪が霧先に聞いてくる。

まだ視認できていないため彼女には戦闘が始まりそうだということが分からないのだ。

 

「違う吹雪。これは本物の戦闘だ!総員対空警戒を厳に!主砲、スタンダード発射用意!」

「前甲板VLS、一番から三番スタンダード及び主砲、諸元入力完了!発射準備よし!」

 

霧先の言葉を聞いた第五遊撃部隊全員が驚愕する。

対空戦闘の準備が整ったところで霧先は指示を止める。

勿論理由があってだ。

 

「何をしているの?さっさと迎撃しなさいよ!」

「相手が本当に攻撃してくるかどうかを見極めないと攻撃は許可できません。」

「何考えているの!このまま奴らに沈められるわよ!」

 

大井が霧先に掴みかかってくる。

本当は霧先も攻撃許可を出したいがそれはできない。

相手は偵察機であって攻撃機ではない以上、自衛隊法第九十五条と第九十五条の二は適用できないのだ。

 

「無理です。『みらい』は海上自衛隊の艦。それなら攻撃をされるまでこちらからは手を出せない。」

「そんな平時のお題目を唱えて何になるの!?」

「平時のお題目じゃない!これは自衛隊の矜持です!これを捨てれば自衛隊であるということを維持できない。専守防衛は我々が守る絶対的なラインです!」

 

「みらい」は自衛艦、それは専守防衛と自衛隊法が付きまとうことになる。

たとえ相手が国際テロリストだったとしても日本領、日本国民、自衛隊に明らかに攻撃しない限り「みらい」から手を出すことはできないのだ。

霧先は大井には悪いと思うがここは引けなかった。

 

「僕とみらいに課せられた任務は貴方達を無事トラック諸島に送り帰還する事。それを必ず全うします。」

「・・・・北上さんに何かあったら地獄まで追うわよ。」

 

霧先がそう言って大井は引きさがる。

だが状況はよくなっていない。

 

「艦影ヲ、見ツケタカ。」

 

その時、ヲ級は飛ばした艦載機からの情報を受け取った。

その情報は、主砲が一門だけの旭日旗を掲げた重巡洋艦が単艦で航行しているというものだ。

 

「フッ、単艦ナラバ見ツカラナイトデモ思ッタカ人間メ!」

 

ヲ級は一気に艦載機を発艦する。

その数約50。

だがヲ級は知らない。

この艦が普通の重巡ではない未来の艦であるということを。

 

「艦長!敵偵察機速度落とします!距離15000!」

「変化は?」

「待ってください・・・。!島の陰から国籍不明機確認!数50!スキャン結果、深海棲艦ヲ級の艦爆、艦攻隊!本艦へ向かうルートです!」

 

攻撃機が現れたことを知ると霧先は即座に指示を下した。

 

「偵察機は目標から除外!新たな勢力に対し主砲、スタンダード、シースパロー発射用意!」

「前甲板VLS、一番から七番スタンダード及び後部VLS、一番から四十三番、シースパロー、主砲への敵攻撃機の諸元入力完了!」

「主砲、最も近い機体に向けて10発発射!主砲撃ちぃ方ぁ始め!」

「撃ちぃ方ぁ始め!」

 

霧先の指示をみらいが復唱し主砲が発砲する。

 

「タカガ一門ノ砲デ、何ガ出来ル!」

 

ヲ級の慢心が「みらい」の勝機となる。

次々と主砲弾が砲身から放たれ真っ直ぐ突っ込んでくる敵航空機を撃墜する。

それでもなお、敵機は進行してくるため「みらい」は更に攻撃を行う。

 

「スタンダード攻撃始め!」

「スタンダード発射!Salvo!」

 

前甲板VLSの内、7基が開き、中から墳煙を出しながらスタンダードが敵航空機に向かって飛翔する。

当然敵機がよけれる訳もなく次々と黒煙が空に出来上がる。

そして7発全弾の命中を確認すると同時に霧先は次の攻撃指示を出した。

 

「シースパロー攻撃始め!」

「シースパロー発射!Salvo!」

 

後部VLSから噴煙が上がりシースパローが飛翔し敵機を撃墜する。

少し前、島影では僚艦を引き連れて攻撃をしようとしたヲ級の動きが止まる。

ヲ級自身が予想しなかった情報が偵察機から通達された。

その情報とは・・・。

 

「初弾命中・・・・第二、第三射モ命中ダト・・・!?」

 

敵の「たかが一門の砲」が艦載機を次々叩き落しているというのだ。

更には「謎の墳煙を出す何か」が次々と味方機を撃墜しているというとんでもない情報が舞い込んでくる。

 

「クッ!全機撤退ダ!オマエタチ、コレカラ帰還シテ、姫ニ報告ダ!」

『リョウカイ。』

 

ヲ級は「みらい」を深追いすることなく撤退を選んだ。

後にこの行動が今後に大きくかかわることになる。

 

「敵攻撃機撤退します!」

「どうやら警戒して引き返すようだ・・・対空戦闘用具収め!」

「対空戦闘用具収め!」

 

こうして無事戦闘は終結し、「みらい」は航行を続ける事となった。

霧先は指示を出し終わった後、吹雪たちに向かった。

 

「今ので退屈はしのげましたかね?」

「退屈をしのぐどころか肝が氷点下まで冷えましたよ!!」

 

吹雪の鋭いツッコミによって、艦橋内には見事笑いが巻き起こった。

そして2日後、吹雪は艦内で彷徨っていた。

艦内をよく理解している金剛と歩いていたはいいが、ヘリ甲板で少し目を離した隙に金剛は行方不明となってしまった。

 

「うぅ・・・金剛さんどこ行っちゃったんだろう・・・・。」

 

艦内をさまよい続ける吹雪は重厚な扉の部屋の前に辿りついた。

 

「何だろう此処・・・・。」

 

彼女は扉付近をよく見ると、暗証番号入力装置と部屋の名前が書かれた銘板を見つけた。

 

「主砲弾薬庫・・・・。」

 

どうやら主砲弾薬庫まで迷い込んでいたようだ。

吹雪がどうすべきか悩んでいるとピー、と機械音が鳴り扉のロックが外れる音が鳴った。

そしてガコンと重い音が鳴り、海自の作業服と救命胴衣、識別帽を身につけた霧先が出てきた。

 

「あっ!工廠長!」

「吹雪!?どうして此処に!」

「実は・・・・・。」

 

吹雪は恥ずかしさから苦笑いをしつつ迷子になった理由を離した。

理由を聞いた霧先は吹雪を連れて最寄りの艦内電話を使い、艦橋に連絡を取った。

 

「うん・・・うん・・・・やっぱりか・・・・。」

 

電話に出た航海長妖精から金剛は休憩室で本を読んでいるという旨を聞いた霧先は手で目を押さえつつ溜息をついた。

 

「ありがとう。今からそっちに戻るから・・・・了解。」

 

霧先は航海長妖精に礼を言ってから電話の受話器を戻した。

 

「吹雪、金剛は休憩室で紅茶飲みながら雑誌読んでるって。」

「あ、あははは・・・・・・・。」

 

これは吹雪も苦笑いに乾いた笑い声しか出なかった。

 

「ところで工廠長、弾薬庫で何をしていたんですか?」

「・・・・・・・。」

「工廠長?」

 

吹雪に弾薬庫にいた理由を聞かれて霧先の言葉は詰まった。

そして言うべきか否かを考えた結果、乗員である吹雪には教えておくことにした。

 

「実は・・・・自爆装置に異常がないか調べていた。」

「自爆装置!?」

「そうだ。もし万が一、『みらい』の力を悪用しよう者が現れるなら、僕が持っているトランシーバーで7700トン級の護衛艦一隻は木端微塵にできる。」

「木端微塵に・・・・。」

「そうだ。このことを第五遊撃部隊の皆に言うか否かは君の自由だ。」

 

霧先の言葉を聞いた吹雪は少し黙った。

そして少し考えてから霧先に聞いた。

 

「本当に・・・必要なんですか?」

「必要だ。『みらい』を含め海上自衛隊所属の護衛艦は守るために造られた。必要でない殺傷の用途には使わない。」

 

霧先の言葉に吹雪は黙り込んでしまった。

その後、霧先は無事吹雪を金剛の元へ送り、艦橋に戻っていた。

 

「あっ!艦長、見えました!トラック諸島です!」

 

みらいがウィングで双眼鏡をのぞきながら、霧先に言う。

それを聞いた霧先は艦橋内の作業台にある海図を覗き込んでみらいに聞いた。

 

「距離。」

「距離約5㎞、そろそろ準備しますか?」

「そうだね、SH60J用意!」

 

霧先が号令をかけると自衛官妖精たちは作業を始めた。

今回の上陸はみらいからSH60Jで一旦浜辺に上陸。

そこで迎えの艦娘と合流するということになっている。

なのでここからみらいと霧先は別行動となる。

 

「みらい、後は任せた。」

「了解です艦長。」

 

みらいに敬礼した霧先は彼女が敬礼したのを見届けると上陸用の道具を取りに向かうために艦橋を後にした。

 

『第五遊撃部隊の皆様はヘリ格納庫で上陸準備をお願いします。』

 

士官室でいた第五遊撃隊は艦内放送を聞いてウキウキしていた。

 

「やっと上陸かー中々快適だったねー大井っち。」

「そうですね北上さん♪」

「よく考えたら艦が艦で運ばれるのもおかしな気がしない?翔鶴姉・・・?」

「余り気にしない方が良いわよ瑞鶴。」

「ヘーイ、ブッキー!Preparationを始めマショー!」

「わわっ!待ってください金剛さーん!」

 

 

 

そんなことをしている内に「みらい」は所定の位置で停船し、SH60J発艦の準備を進めていた。

そこに吹雪たち第五遊撃部隊がやってくる。

 

「工廠長?それは・・・・。」

 

吹雪はSH60J発艦の準備をしている自衛官妖精の横で、防弾チョッキと88式鉄帽を作業服の上から着用した霧先が持っているのを不思議そうに尋ねた。

 

「あぁ、これかい?もしもの為だよ。」

 

霧先が手に持っていた物、それは89式小銃だ。

吹雪が良く見ると霧先の腰には9㎜拳銃と銃剣も装備されている。

 

「ほ、本当に大丈夫なんですか?」

「たぶん大丈夫だよ。」

 

不安そうな吹雪に対して霧先は気楽そうに言う。

こればっかりは霧先以外のその場にいた全員が不安そうな顔をする。

その後、SH60Jの準備が整い全員が乗り込み、SH60Jはヘリ甲板へと移動した。

 

「全システム異常なし、発艦します。」

 

ヘリ機長妖精と副機長妖精の的確な手順によって無事ヘリは発艦しトラック島へ向けて飛行し始めた。

そして揺れる機体に乗り続けること数分後、SH60Jは無事、トラック島へと到着した。

霧先はホバリングするSH60Jのドアを開けて周囲を確認した。

 

「よし、みらいをお願いします。」

「了解です。艦長こそお気をつけて。」

 

霧先はヘリ機長妖精に敬礼し、SH60Jから飛び降りる。

そして無事全員が下りたのを確認したSH60Jが戻っていく姿を見届けた後、霧先は第五遊撃部隊の元へと戻った。

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