※ 注意
まず、この作品はかなりの超不定期更新になります。
作者が気まぐれに書いているものなので、書き方も上手ではありません。
暇つぶし程度に見てくれるとありがたいです。
あと、作者は原作キャラの性格を完全に理解しているワケではありません。
○○はこんなキャラじゃない! なんてことがあるかもしれません。
もしそれが不快ならば、閲覧せずに戻って別の作品を見ることをおススメします。
昔は男性の方が偉かったらしい。
武士とか侍とか、重要な役割なんかは男しかなれなかったみたいだし、
その上で女性なんて男性に仕えて一人前っていうのが昔のあり方だったみたい。
けれども、ある物がこの世に現れてから、男性よりも女性の方が強くなった。
それの名前は『インフィニット・ストラトス』。
女性しか反応しない兵器で、その存在が世界を変えてしまったらしい。
ISというのは凄い防御力を誇り、普通の兵器じゃ傷一つ付けられないそうだ。
元々は宇宙を人が暮らせるようにするモノらしかったんだけれど、
今は兵器として使っているみたいだけど、なんでそうなってるのかは分からない。
女性しか反応できない欠陥があって、そして世界は女の人の方が偉くなった。
でも、日本で一人だけ男の人でISが使える人が出てきた。
名前は織斑一夏って言って、その人は偉い人とかの知り合いなんだって。
その人のお姉さんはブリュンヒルデっていう最強のIS乗りらしいし、
友達のお姉さんは篠ノ之束っていうISを作った博士って情報もある。
だからその人がISを使えてもおかしくないって言うのは分かる。
だけども、世界にもう一人だけ男の人で動かせる人が現れてしまった。
それはボク、
ボクは孤児院に居て、色々なお兄ちゃんやお姉ちゃんがいるし、
お姉ちゃんの中にはIS学園に入学が決定した人もいる。
なんでボクにISの適正があるのかって分かったのは、
友達のお姉さんが技術者で、それでISの研究所に遊びに来ていたんだけど、
その時に触れたISが動いちゃって、ボクもISが動かせるってことが分かった。
でも、ボクは10歳で知ってる人もそんなに有名な人もいない。
強いて言うなら友達のお姉さんが会社の部長?になっている事くらいで、
ボクには特別な才能とか、能力だとか、凄い知り合いとかも無い。
世界で二人しかいない人物で、色々な人が家に押しかけてきた。
けど、お母さんがIS学園の先生と話していて、ボクをIS学園に入学しないかと言った。
IS学園は高校で、中学校にも行ってないボクが勉強もできないし、卒業だってできない。
だけど孤児院に居ながら小学校に通い続けるよりは安全だと説得して、
それでボクはIS学園に入学することになった……
◇
「おー、すっごーい!」
ボクはISの研究所の内部を見たとき、思わず声をあげた。
試作型のISが展示されてたり、戦っている映像が流れていたりしていた。
ボクがここ、ISの研究所に居る理由はお姉ちゃんの友達がここに勤めていて、
何か理由があってお姉ちゃんはここに訪れなくちゃいけなかったらしいんだけれども、
お姉ちゃんは一緒にどう? って誘ってくれたら一緒に来ていた。
「お~、見て見てかーくん。やっぱISって凄いんだね~
見たこと無いのも入ってる~、さっすがIS、技術力が違うね~」
ボクの友達の一人、
機械とかが凄く好きで、美奈ちゃんのお姉さんと一緒に機械を作ったりしてた。
ちなみに、かっくんって言うのはボクのあだ名。翔だから『かーくん』らしい。
「しかしISの戦闘はホントに凄いなーマジで。…お、二人とも見ろよ!
あそこでIS同士が戦ってる映像流れてるぞ! やっぱカッコイイなぁー!」
ISの戦闘を見て喜んでいるのはボクの一番の友達、
ボクはスバってあだ名で呼んでいる。スバはISの事が凄く好きらしい。
なんでもモンド・グロッソというISの世界大会をいつか見てみたいらしい。
ボクはISに乗って空を自由に飛び回れたらな、っていつも思う。
一度は空を飛んでみたいと思うのは人類の夢だってお姉ちゃんも言ってたし…
「ISに乗ってみたいなぁ……」
ボクは独り言を呟く、ISに乗って空を飛んでみたい。
たった一度だけでいいから、少しでもISに乗ることができたら…
「にゃはは、翔くん。ISは女性じゃないと乗れないんだよ?」
猫みたいな笑い方でボクに話しかけるのは
明お姉ちゃんはボクの5つ上のお姉ちゃんで、よく遊んでくれていた。
「でもさ、明姉。この前男でIS乗ったヤツいたよな?
そうしたら『もしかしたら俺も』って感じするじゃん?」
スバは明お姉ちゃんに反論する。
この前、男の人がISに乗るという前代未聞の物凄い大事件が起きた。
それはテレビでかなり大々的に放送され、知らない人はいないとも
白騎士事件と同じくらいの知名度となった。
「まぁ、多分その人が偶然特別なだけで普通は女性しか反応しないからねー」
「くっ…俺に主人公補正があれば…!」
相変わらずスバは意味の分からないことを言っている。主人候補生?
スバと明お姉ちゃんが話をしていると、茶髪のお姉さんが話しかけてくる。
「ISの起動はできないけど、触ってみる? もしかしたら動いちゃうかも?」
近くにいた白衣を着た美奈ちゃんのお姉さん、
普段はメガネをかけてなくて、視力も普通並にはあるのだそうだけれども、
こういう時にはメガネをかけて、そして何故か必ずと言っていいほど白衣を着てる。
メガネはななにかと機能的で便利なメガネらいけど、ボクにはよく分からなかった。
美香お姉さんはスバにISに触れてもいいと言ってきた。
「はい! 触る触る!」
当然、スバはそれに食いついた。そして素早く近くにあったISに触れた。
適合者がISに触れるとISは光り、そしてその情報が頭に流れてくるらしい。
しかし、スバがどれだけ触ってもISは光らず、その姿を保ったままだった。
「やっぱ起動しないかぁ~…」
「あはは、やっぱそれが普通の反応だよねぇ。ほら、ISはこうやって起動するのさ」
と、明お姉ちゃんがISに触れる。
するとISは光りを放ち、明お姉ちゃんがISを使用できるという証明になった。
「おぉ~、私も動かせるかな~?」
ゆったりとしながらこちらに向かってくる美奈ちゃん。
美奈ちゃんはISに触れると、ISは光りを放った。
「やった~、私も動かせることが出来るのだー、いえ~い」
むふふ、と笑う美奈ちゃん。
スバはそれを見て悔しそうな表情をした。
皆ISに触っているからボクも触ってみたくなった。
「ボクも触っていいですか?」
「うん、大丈夫だよ」
にっこりと美香お姉さんは笑って答えてくれた。
ボクはISに近づき、そっとISに触れた。
…すると、ISは光り輝き、ボクにISの適正がある事を教えていた。
「……え?」
「なん…だと…?」
「お~、かーくんもIS動かせるんだ~」
「これって、翔くんも…!」
自分でも今起きている事実がよく分からなかった。
あまりにも突然に、ボクは『普通』じゃなくなってしまった。
◇
ボクがISを動かしたということは一気に社会に知れ渡った。
会社で適正検査とかをやって、注射とかしたり、偉そうな人とかが来たり……
とにかく色々あって帰ってきた時にはもう五時だった。
途中まで美香お姉さんが送ってくれたけど、恥ずかしいから途中で別れた。
大きいお家の門の前に立っている、ここがボクの家。
本当のお家じゃないけれども、今はここに住んでいる。
門を開けて、玄関のドアを開けると、お母さんが居た。
「お帰り、翔くん」
「ただいま、お母さん」
「ねぇ、翔くん。ちょっと一緒に来てね。大事なお話があるから」
「う、うん……」
ボクはお母さんの後に続いて居間に入っていく。
普段なら居間には水城お兄ちゃんが居るはずなんだけど、いない。
その代わりに黒いスーツを着てビシッとした人がソファーに座っていた。
座ってる人はこっちをジッと見て、お母さんに質問した。
「その子が…?」
「えぇ、翔くんです。自慢の息子の一人ですよ」
お母さんは自慢げに胸を張ってボクを自慢する。
それが恥ずかしくってボクは顔を真っ赤にして視線を下に向けた。
「さ、翔くん。隣に座って」
お母さんはボクをソファーに座るように言った。
それに言うとおりにしてスーツ着た人と向かうように座った。
「それで、例の話ですが……」
「えぇ、やっぱり本人が直接聞くのがいいと思ってね。
千冬ちゃん、翔くんに最初から教えてあげてくれるかしら?」
「はい、分かりました。初めまして、天野くん。
私の名前は織斑千冬と言い、IS学園で教師をしている。
まず君はISについてはある程度は知ってるのだろう?」
黒いスーツ着た人は怖そうな声でボクに話しかけた。
怖そうな声と目つきで凄く怖くて、少し怯えてしまった。
「は、はい…ISは女の人しか使えないって…
それで、男のボクが動かしちゃって、大変な事になっちゃったって美香お姉さんが…」
美香お姉さんに聞いたことを織斑さんに言った。
「その通り。だから君は世界から狙われるだろう。
何せ、世界で二人しかいない男性IS適合者だからな」
「はい…」
「それでだ。私の弟、織斑一夏はIS学園に入学する予定だ。
IS学園はどこの国にも所属せず、外部からの接触から守ることが出来る。
君がIS学園に入学すれば自分の身を守ることになるだろう」
「…あの、IS学園って高校ですよね…?
ボク、学校でもそんなに成績は良くないですし…」
「それについては、私からも聞きたいわねぇ。千冬ちゃん?」
お母さんが織斑さんに質問してきた。
織斑さんはお母さんに名前で呼ばれて少しムッとして返事をした。
「その件ですけれども、IS学園には天野君一人だけに職員を割らせられず、
今年の一年生と同じ教室で勉強してもらうことになります。
成績に関しては問題はありません。ただし、18歳になるまで卒業は出来ませんが…」
「え…じゃあ、7年くらいIS学園に通学しなきゃいけないんですか?」
「あぁ、その方が安全だと学園側は判断している。
どっちにしろ、単位が足りずに卒業できないがな」
「…七年も、学園に……」
「翔くん、別に私たちや友達と一生会えなくなるわけじゃないのよ?
ここからIS学園は近いし、日曜日にでも会える気になったらいつでも会えるわよ?」
…帰ってこようと思えばいつでも通える距離だとお母さんはボクに説明してくれた。
でも、本当にボクがIS学園に行っても大丈夫なのかな……?
「…世界でも限りのある男性IS適合者だ。
恐らく、天野君には専用機が与えられることになるでしょう」
織斑さんがボクに専用機が与えられる、と言ってきた。
……専用機って何だろう?お母さんに聞こうとしたら先にお母さんが説明してくれた。
「専用機っていうのはね、個人で使用できるIS……
つまり、世界で翔くんだけのISを持つことができるの。
専用機は良いわよ~?量産機よりも凄く良いし、自分の翼を持ったみたいで」
……自分だけの翼を持った感じだってお母さんは説明してくれた。
ずっと前から空を飛べたらなって、思ってた。
空に憧れて、空を飛ぶ鳥の存在を知ると、ボクは鳥になりたいって思った。
鳥は自由に空を飛ぶことが出来て、凄く羨ましかった。
……ボクはISを使えて、空を飛ぶことができるようになるんだ…!
「ふふふ、それじゃあ決まりね」
ボクの自然と微笑んでいた表情に気づいてくれたのか、お母さんは何も聞かずに言った。
「それじゃあ、ここにサイン……名前を書いてくれ」
織斑さんはスッと紙を取り出し、机の上においた。
そして名前を各場所に指を指し、ペンを差し出した。
ボクはペンを取り、その空欄にボクの名前を書いた。
……こうしてボクはIS学園に入学することになった。