エンドロールのその先で   作:藤吉郎

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初投稿、しかも小説は不慣れ故に、まだまだ未熟な所はあると思いますが、長い目で見てやって下さい。
では本編!


00 プロローグ的な

 どこでもいいからトリップしたい、なんて願っていたあの日の私を全力で殴ってやりたい。私は何度目かの冷たい死を迎えながら、そう思った。

 

 一番初めにトリップした日はいつだったか、もう覚えてはいない。しかし最初にトリップというものを体験した時は、それはもう喜んだものだ。

 

 いつも通り変わらない、平々凡々な高校生活を送っていた私。不良でもなく優等生でもない、取り立てて良いところもない普通の女子高生だった。

 成績は良くもなく悪くもなく、運動神経も並。家庭環境も普通としか言いようがなくて、普通の両親に弟がいる平凡な家庭だった。確かに私は幸せだと言える暮らしをしていたのだ。

 

 けれども――普段と変わらず就寝して、目が覚めた時には何故か幼児の姿で『ここ』にいた。

 元の世界の両親とは違う、やけに美形なお父さんとお母さん。私は彼らの大事な大事な一人娘なのだという。最初は夢だと思ったものだ。

 

 これが漫画の世界だと気付いたのは二人の幼馴染みの存在だった。『青峰大輝』と『桃井さつき』、彼らの幼馴染みとして私は生を受けたのだ。

 同じ年齢の幼馴染み。幼い頃から私達は毎日のように一緒に遊び、友情を育んだ。中学生になってもそれは変わらない。高校生になっても、男の子の大輝君は面と向かっては言わないけれど、私達は仲の良い幼馴染みだった。心地好い世界だと素晴らしい場所だと、そう思っていたのだ。

 

 弟が買った漫画を読んでいただけでそこまで作品のファンというわけではなかったけれど、別の世界というだけで心が踊った。私は特別だったのだ、なんて馬鹿な事も思ったりした。全て、夢のようだった。

 

 しかし世界は『異物』を許しはしないらしい。

 

 あれから、私は何度目の死を迎えただろうか。私は何度もこの世界で死に、何度も同じ生を繰り返している。

 亡くなる原因は不慮の事故だったり、急な病だったり、と区々だが。何度か短く区切られた生を繰り返している内に、私は遅くても『高校一年の夏』には死んでしまうということが分かった。

 

 高校一年の夏までに必ず私は命を落とし、また『青峰大輝』と『桃井さつき』の幼馴染みとして次の生を受ける。それはルールみたいなものだった。

 誰かが私の命を駒として弄んでいるのならば、それはそれは悪趣味な事だ。どこかの誰かに憎悪をぶつけたくても、どこの誰だか分からないのだから仕様がない。

 

 ループする世界で、私はもがいている。なんとか死ぬ運命を回避したい。その一心で、私は――。

 

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