IS学園にやって来た黒竜使い   作:雪風@イグニスター

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第五話 家族への思い

sideセシリア

 

ふと目を覚ます。回りを見てみると、どうやらここは保健室のようだ。

 

…ああ、そうか。私は、負けてしまったんですね。

 

自分が見下していた相手にこうもあっさり負けてしまって…しかも思い返してみれば、私は日本と言う国を馬鹿にしたような…いや、実際に馬鹿にした発言をしました。恐らく国への強制帰国。最悪の場合牢屋行きですね。

 

 

「ああ…、どうして私はあんな愚かな事を…」

 

 

涙が込み上げ、私は布団に踞った。

 

嫌だ…、折角努力してここまで来たと言うのに、こんなところで失うなんて絶対に嫌!!

 

 

「…あ、起きたか?」

 

 

扉が開き、聞きなれた声が聞こえた。そこには、私が倒された相手…榊遊騎が立っていた。

 

sideout

 

結局あの後は決闘は中止。俺はそのまま貴族さんを保健室に運んだ。流石にやり過ぎたのか、全く目を覚ます気配がないため、俺は貴族さんと俺の分の飯を取りに行っていた。

 

戻ってみると、貴族さんは布団に踞って泣いていた。…って、え!?

 

 

「ど、どうした!?何かあったか!?」

 

 

テンパる俺を貴族さんはポカンとした表情で眺め、クスリと笑った。

 

 

「いえ…何でもありませんわ」

 

「そ、そうか…よかった…」

 

 

貴族さんは俺の様子を見てクスクスと笑っている。むぅ…。

 

 

「あ、あの…!!」

 

 

グー……

 

部屋に響く俺の腹の音。恥ずい。

 

 

「飯…、一緒に食おうぜ」

 

「え?」

 

「いや、これあんたの分のだからさ」

 

 

そう言うと、ありがとうと言って受け取った。

 

 

 

 

 

 

 

二人で飯を食べてると、急に貴族さんの手が止まった。

 

 

「…私のお話を、聞いてもらえませんか?」

 

「良いぜ。話してみろよ」

 

 

そう言うと、貴族さんはポツリポツリと話していった。

 

 

「私の家…オルコット家は、イギリスでもかなり地位の家でした。それも全部お母様の力でした。お母様はとてもすばらしい方でした。色々な方に信頼され、いつも堂々として…ですがお父様はその逆でした」

 

「…」

 

「いつも家では頭を下げてばかり。メイド達に対してもです。私はそんな風には絶対になりたくありませんでした。ですから私は努力しました。…ある日、お父様とお母様が久し振りに二人で旅行に行くと言って家を出ました。私はいつものように勉強をして待っていました。すると、電話がかかってきました。お母様からの電話だと思い、私は急いで電話に出ましたわ。電話の先にいたのは、全く知らない人でした。どういった内容の電話かを聞きました。…お母様とお父様が事故で亡くなりました」

 

 

そこまで話すと、貴族さん…オルコットは涙を流しながらこちらを向いた。

 

 

「榊さん。教えてください。お母様は、お母様はお父様と一緒にいれて幸せだったのでしょうか…」

 

 

オルコットの心からの質問だろう。俺もここはふざけず、真面目に答えた。

 

 

「はっきり言って、俺には分からない。オルコットの両親が何を思って結婚したのか…、でも、恐らくオルコットのお母さんは、オルコットのお父さんのことがずっと好きだったんじゃないか?」

 

「どうして…そう思うんですの?」

 

「本当に嫌いだったら一緒になんて居たくないだろ。家を出るか、もしくは追い出すくらいはするさ。でもそれをしなかった。オルコットだって、お父さんの事、追い出そうとしたか?」

 

 

俺の質問に、オルコットは無言で首を横にふった。

 

 

「そう言うこと。オルコットも、意識せずともお父さんの事が好きだったんだろ」

 

 

そう言うと、オルコットは驚いた表情をした。

 

 

「それに、きっとオルコットのお父さんは、オルコットの事…ずっと好きだったんじゃないか?」

 

「え?」

 

「自分の子供を…いや、自分の家族を嫌う奴なんて、いないってこと」

 

 

sideセシリア

 

「自分の子供を…いや、自分の家族を嫌う奴なんて、いないってこと」

 

 

この言葉で、私の中にあった昔の記憶が甦ってくる。

 

それは、 まだ政治などの事をよく分かっていなかった時、私はお父様と二人で一緒に中庭を散歩していた時でした。お父様は、真剣な表情で私に言いました。

 

「セシリア、恐らく俺はお前が大きくなるにつれて情けない人間になるだろう。それでもお前はお父さんの事、好きでいてくれるか?」

 

「?うん!私、お父様の事、大好きだよ!」

 

「そうか!ありがとう!セシリア!」

 

お父様はそう言って私を抱っこしました。そうだ…私はどうして、どうしてこの事を忘れていたんでしょう。

 

 

「ごめんなさい…お父様、ごめんなさい…」

 

「…泣きたいときは笑え」

 

 

隣でポツリと、榊さんが呟きました。

 

 

「え?」

 

「父さんの教えでな。どんなに辛くたって、どんなに苦しくたって、笑っていろってな。俺もそう思う。だから俺は辛いときはとにかく笑う。オルコットも笑え。お前は…その…泣いてるより、笑ってた方がいいと思う…」

 

 

ッ!?い、いきなり何を言ってるんですかこの人は!?か、顔が熱くなっていくのがわかりますわ。ぅぅ~。

 

 

「じ、じゃあ俺そろそろ行くな!」

 

 

そう言って榊さんは部屋を出ていきました。

 

榊遊騎さん。私がいままで出会ってきた男性とは違う雰囲気を持っているかた。優しく、時には厳しい…でも、全てから優しさが伝わってくる。とても優しい方…。

 

 

「榊…遊騎さん…」

 

 

やっと出逢えました。私の…理想の男性に。




はい、皆さんどうも!スノウです。


遊騎「榊遊騎だ。よろしく」


今回はゲストがいます。それではどうぞ!


セシリア「セシリア・オルコットですわ。皆さん、よろしくお願いしますわ」

遊騎「よろしく、オルコット」

セシリア「はい!よろしくお願いします!」


はい、それではさっそく…今回はセシリアの家族への思いを書かせてもらいました。


遊騎「オルコットはずっと苦しんでたんだもんな。これからは俺達を頼ってくれよな」

セシリア「は、はい!ありがとうございます、遊騎さん!」


…リア充め。


遊騎「怖っ!?スノウの目が殺人鬼みたいになってやがる!?」

セシリア「お、落ち着いてくださいスノウさん!!」


ハッ!!私は一体何を…。


遊騎「(覚えてないのか?)そ、そろそろ締めた方がいいんじゃないか?」


そうですね。それではそろそろ、


遊騎・セシリア「「お楽しみは、これからだ!!(ですわ!!)」」


次回もよろしくお願いします。
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