ソードアート・オンライン《かさなる手、つながる想い》 作:ほしな まつり
超……超っ……超ーっ、短いやつを。
「その1」となっているのは、当初もう1本か2本付けて
【短編集】にできるかも……と幻想を抱いていた頃の名残と
あまりにも内容がなくてタイトルが浮かばなかったのと
今後、これくらいのごく微量の投稿をする可能性がある
かも知れない対策です。
(だから今回は「その1」しかありません)
最後になりましたがユナリンVI発売おめでとうございます!
そしてHappy Birthday キリト(和人)!!
《現実世界》に戻ったら……いろんなとこに行って、いろんなこと、しようね……と、あの世界で妖精王を名乗る下劣な男から解放される直前アスナがキリトに望んだとおり、日常生活を支障なく送れるようになると週末や休日、時には学校帰りに和人と明日奈は二人であっちに行ったり、こっちに行ったり、あんな事をしたり、こんな事をしたり、恋人同士の時間を楽しんでいた。
そんな生活が当たり前になったある日、デートの途中で和人はふと気付いたのだ……
「なんだか、今日は…アスナが近い?、ような、気がする」
自分で言ってても変な言い回しだと思うし、なんでそんな気がするのかもわからない。
けれどそれを聞いた明日奈は悪戯が見つかった子供みたいに「えへっ」と笑ってから、軽く薄桃色のスカートをつまみちょっとだけ膝を曲げてグレージュ色のパンプスを見せた。
「今日はね、いつもより少しだけ踵の高い靴なの」
なるほど、という納得と、なんで?、という疑問が同居する。
ついでに周囲に人影はないが用心のために他の男の目に触れないよう素早く明日奈の手をスカートからもぎ取った。
それから一番見慣れている帰還者学校の制服姿を思い浮かべる。校則に則って履いている皮のローファーは踵が二、三センチ。だが和人とお出かけの時の明日奈はヒールが四、五センチのパンプスやサンダルを履いてる事が多かった。それなのに今日は七センチ位あるのだ。
明日奈は平然としているが、うっかり捻って細い足首を痛めるのではないかと段々心配になってくる。
そんな風に心の内で色んな感情が入り交じっていると、すいっ、と明日奈の上目遣いが視界の真ん中に飛び込んで来た。
「旧SAOの頃ってほとんど身長が変わらなかったでしょ?」
突然そう言われて、それでも和人はすぐに、うん、と首肯する。キリトは厚底の靴を履いていたし、アスナはショートブーツを愛用していたが互いにそういった装備を全解除した状態も知っているので自信を持って頷ける。
「けど、こっちの世界に戻って来て……うーん、キリトくんの方が数ヶ月早かったせいもあるかも、だけど今は十センチ近く差があるから……」
あるから、何なんです?、と首を傾げれば、その先を言おうかどうしようか迷っている様子の明日奈はふいっ、と和人から視線を外してほんのり目元を染め、囁くように小さく「届かないんだもん」と拗ねた声を零した。
何が?、と思ったのは一瞬で再びこちらを向いた明日奈のはしばみ色の瞳の奥にある熱に気付き、ふはっ、と軽く笑ってから顔を近づける。
「そんなの、オレがかがめばいいだけだろ」
(あっ、と言う間に)お読みいただき、有り難うございました。
……特に語ることがないのでウラ話も省略させていただきます。