今俺は十代達に誘われてレッド寮で引いたレベル分の怖い話をすると言う怪談をしていた。
で今翔の話が終わったところだ。
「よし、次は俺の番だな!」
十代が俺達の前に置かれたデッキからカードを引いた。
「お、レベル1か。」
さすが十代の引きはこんなところでも発揮されるのか。
「うーん、そうだなあ・・・昔はさ、夜中になるとカードの精霊の声が聞こえたんだよ。俺が寝てる間に精霊たちがカードから出てきて騒いでるんじゃないかって・・・それでカードケースを開けてみるわけだよ。」
「・・・それで、なにかあったんですか?」
「なんもないんだなー、これが。」
「なんすかそれ。全然怖くないっすよ。」
「レベル1の話だからな。」
「でも最近、また聞こえるんだよなあ・・・」
「案外本当にいたりしてな。(俺がいい例だ)」
ちなみに霊使い達のみんなは今デッキの中にいる。狭い寮の中にさらに6人も増えると色々窮屈だから俺が出て来ないように頼んでいたからだ。
「次は俺だな。」
そういって俺はカードを引いた。
「俺が引いたのはレベル6だな。」
なんとも微妙なレベルだな。そうだな・・・あれがいいかもな
「では、俺が経験した怖い話を・・・」
そして俺は話を始めた。
「その日、朝起きたら、とてもいい天気で、俺は散歩にでた。街をいく人達は、みんな、にこやかな顔で歩いていた。途中で十代達にあったけど、十代達も、うれしそうな様子だった。」
「え、俺?」
いきなり十代が話の中に現れたので少し驚いていた。
「特に事件もなくみんな平和で、とてもいい一日だった。」
「満足した気持ちで俺はソファーに寝ころび、眠りについた。そして、そこで目が覚めたんだ。」
「え?じゃあさっきまでの話は全部夢だったんすか!?」
「でもそれのどこが怖いのだ?たしかに目が覚めたら世界が平和な世界じゃないってのは怖いかもしれないけど・・・」
「俺が怖かったのはそんな事じゃないよ。」
俺は話を続けた。
「俺が平和な街を散歩している夢を見ていた時、それがまったく夢だとは思えなかったという事だ。本当にリアルで、現実と少しも違わなかった・・・」
みんな俺の言っている意味が分からないようだ。
「分からないかい?俺が怖かったのは、現実よ夢をどうやって見分ければいいか分からない事なんだ。」
「夢と現実を見分けるって・・・簡単じゃないか?」
「本当にそうかい?」
「だって今が現実でしょ?」
「自信を持って断言できるかい?」
「え?」
「もしこれが誰かの夢の中の世界だったらどうだい?俺達は誰かの夢の中に出てくる登場人物にすぎない。そして登場人物は自分が他人の夢の中の住人だとは思わない。つまりそいつらにとってはここが現実なんだ。」
「なんだかこんがらがってきたんだな。」
「そう考えるとなんだか怖いっす。」
「君たち、なにしてるのかにゃ~」
そんな時、十代の後ろから大徳寺先生が現れた。
「だっ!大徳寺先生!驚かせないでくれよ。」
「ごめんだにゃ。ところで、君たちこんな時間に何をしているんですかにゃ?集君も一緒になって?」
「いまカードを引いて、引いたモンスターのレベル分の怖い話をしてたんだ。先生もやってみるか?」
「それは面白そうですにゃあ。」
そう言うと大徳寺先生はデッキからカードをドローした。引いたカードはレベル12の「F・G・D」だった。何でこんなレアカードを持っているのだろう?
「おぉ! 最高レベル!」
「先生、最高に怖いのをお願いしますよ!」
「ではとっておきの話を披露しますにゃ。」
そう言うと先生は語りだした。
「レッド寮の近くに森があるのはみなさん知っていますにゃ。」
というよりこの島の周りのほとんどが森じゃないか?
「その森の奥、森のはずれにはいまは使われていない元特別寮があるのですにゃあ。元々は成績優秀な生徒たち専用の寮として使われていたらしいのですが、生徒が大勢失踪して閉鎖されてしまったという話ですにゃ。噂では、闇のゲームに関する研究をしていたとかなんとか・・・」
「闇のゲームか・・・」
「以上で、私の話は終わりですにゃ。君たちもあまり遅くならないうちに部屋に戻ってくださいにゃあ。あぁ、それと・・・廃寮は立ち入り禁止だからくれぐれも近づいたりしないように。」
そういい残すと大徳寺先生は部屋を後にした。
「なあ・・・その廃寮、探検に行こうぜ!」
「十代、先生の話を聞いてなかったのか?廃寮は立ち入り禁止になっているのだぞ!」
「ばれなきゃ問題ないだろ!それに、夜中にこっそりいって帰ってくれば大丈夫だって!」
俺の説得も意味をなさず、俺達は廃寮に行くのであった。
「おお!すげー雰囲気でているな!」
「はぁ・・・」
俺は深くため息をついた。
『集君どうして断らなかったの?』
外にでた事でエリア達が外に出てきた。
「(まあ少し見て行くぐらいだから問題ないだろ。)」
『本当にいいのかな?』
そんな事を話していると
「そこにいるのは誰!」
俺達に向かってライトを当てながら誰かの声がした。
俺はライトの方を見るとそこには天上院明日香がいた。
「明日香か? オベリスクブルーのお前が、なんでここにいるんだ?」
「それはこっちの台詞よ。あなた達こそここで何をしているの?」
「俺達は大徳寺先生にここの噂を聞いたから、肝試しにきたのさ!」
十代が天上院に説明をした
「この廃寮で何人も生徒が消えてるのよ!? すぐに帰りなさい!」
それに対して天上院は怒っていた
「何か知っているのか?」
俺は天上院に質問をした。
「この寮で消えた生徒の中には私の兄がいたのよ・・・だからここは危険だから早く帰りなさい。」
そう言い残すと天上院はその場から離れていった。
「十代そういう事ならここに入るのはあきらめ・・・」
「せっかくここまで来たんだし少し覗いていくぞ!」
俺が帰えろうと言う前に十代は廃寮に向かうのであった。
「待ってよアニキ~」
それにつられて翔と隼人も後を追った。
そして俺も3人の後を追うのであった。
「はぁ・・・やれやれだぜ・・・」
「・・・逸れた。」
廃寮に入ったのはいいが何故か十代達と逸れてしまった。
『どうします?』
「まあそのうち合流できるだろうし、せっかくだし色々見て回ろうか。」
そう思った俺は近くの部屋に入り込んだ。
そこには闇のアイテム関する資料が多数存在した。
『ウム、実に興味深い』
アウスはそこにあった資料を隅々まで確認していた。
「何か解ったか?」
『どうやらこの本は闇のアイテムについて書かれているようだ。』
「闇のアイテムと言ったら千年アイテムとかの?」
『そのとおりだ。だがここには闇のアイテム以外に関する事も書いているようだ。』
「たとえば?」
『この世界の裏側の世界について書かれているが文字がかすれてよく読めないな。』
「そうか。他のエリアとダルクの方はどうだ?」
『私の方も同じようなものですね。』
『こっちはこの部屋を使っていた奴の私物などがあったぞ。』
ちなみに残りの3人はあまり興味が無くデッキの中にいる。
「とりあえず人通り調べたし部屋を出るか。」
俺は部屋を出て十代達を探そうとしたその時、
「きゃあああああああああああああああ!!!」
どこからとも無く悲鳴が聞こえてきた。
「今の悲鳴は!?」
『こっちから聞こえてきました!』
俺達は悲鳴が聞こえてきた方角に走っていった。
その矢先十代達と合流できた。
「十代!今の悲鳴は!」
「橘か!実はこれが廊下に落ちていたんだ!」
そう言うと十代は1枚のカードを見せた。
「”エトワール・サイバー”って事は・・・まさか!?」
「ああ!明日香が危ない!」
「とにかく急ぐぞ!」
俺達は廃寮のさらに奥に向かうのであった。
奥に行くとそこは広い空間に出てきた。
そこには天上院が棺桶みたいなのに寝かされていた。そしてもう1人、黒いコートに仮面をつけた男が立っていた。
「来たなぁ、遊城十代。」
「誰だ!?」
「我が名はタイタン。千年アイテムの力を持つ闇のデュエリストだぁ」
そう言うとタイタンは金色で逆三角形の千年アイテムを前に出した。
「闇のデュエリストだと!?」
「その通り。そこの女を返して欲しくば、私をデュエルで倒すのだな!」
「いいぜ!相手になって・・」
「いやここは俺が相手だ!」
「橘!?」
「ほう、貴様が相手か?」
「俺が相手で悪いか?」
「まあいいだろ。まずはお前を闇のゲームの餌食にしてやる!」
そう言うとお互いにデュエルディスクを構えた。
「「デュエル!!」」
「俺のターン!俺は憑依装着エリアを召喚!」
憑依装着エリア A1850
「自分フィールドに魔法使い族がいる時、手札からジゴバイトを特殊召喚する!」
ジゴバイト A1500
「カードを1枚伏せてターンエンドだ!」
集 LP4000 手札3
場
憑依装着エリア A1850
ジゴバイト A1500
伏せ 1
VS
タイタン LP4000 手5
場 0
伏せ 0
「ワタシのターン。私はフィールド魔法!伏魔殿-悪魔の迷宮を発動!」
「さらに私は装備魔法、堕落を貴様のエリアに装備させる!」
『え?私に?!』
「装備したモンスターのコントロールを得る。その小娘は私がいただこう!」
『きゃああ・・・ア・ア・・・・・』
装備されたエリアは苦しみだしたが途中から精神を操られてタイタンの場に移動した。
「貴様よくもエリアを!!」
「さらに私はトリック・デーモンを召喚。そして伏魔殿の効果で攻撃力は500アップする!」
トリック・デーモン A1000→1500
「バトル!まずは貴様のモンスター同士で潰し合うがいい!エリアでジゴバイトに攻撃!」
「だったらと永続ラップ!憑依解放を発動!その攻撃はそのまま通す!」
LP4000→3650
「橘くんの体が!?」
翔の叫びに俺は自分の体を見ると右ひじの部分が消えていた。
「これは!?」
「これぞ闇のゲーム。ライフが減るたびに体は消失していきライフがゼロになった物は闇に葬られる!」
「マジかよ・・・」
これが闇のゲームなんだと思っていたら
『惑わされるな!これはただの催眠術だ。』
「(ダルクどういう事だ?)」
『(おそらく、彼の持つ千年パズルから放たれる光が集や十代達を催眠術にかけているのだ。もっとも私たち精霊には聞かないけどな)』
そうアウスが説明してくれた。
『集、今から私が言う事をあいつに言ってやれ。それであいつの化けの皮ははがれるはずだ。』
「(分かった!そうとわかったら遠慮は要らない!)なるほどな、催眠術とはせこいマネをしやがる!」
「キサマ!何を言っている!?」
「何もかもないにだろ!貴様がやっているのはただのインチキだといってるんだよ!どうせその千年アイテムから俺達を催眠術にかけるアイテムなんだろ!」
「何を証拠に・・・」
「こう見えても催眠術についての知識があってな、催眠術の解き方も独学で学んでいてな、すでに俺の目からは体は消えたりなんてしてないぜ!」
実際はまだ消えて見えているがそんな事は関係ない。
「つまり貴様は催眠術で闇のゲームだと錯覚させて相手を動揺させるだけのただのペテン師って訳だ!」
「ぐっ!」
俺が闇のゲームのインチキを見破ったその直後、周りが黒い霧みたいなのが出てきてフィールドを包みだした。
「これは!?あいつまた何か小細工を!」
『違う!これは本当の闇のゲームだ!』
「何だって!?」
『ここは元々闇のゲームに関する研究をしていたみたいだからな、もしかしたら何らかの拍子に闇のゲームが起こったかもしれないな。』
俺達がこの現象について考えていると
「なっ!何だこれは!?」
タイタンと名乗った男の周りにも黒い霧のようなものがタイタンの中に入り込んだ
「これは!?」
『まずいな、あいつ完全に闇に取り込まれたようだ。とにかくここを脱出するにはこの闇のゲームに勝つしかない!』
「でもそれは!」
闇のゲームに勝つという事は負けた相手が死ぬって事だ
『お前に言いたい事は解る。だがこのままじゃみんな死ぬぞ!』
「・・・やるしかないようだな!」
俺は覚悟を決めてデュエルを続行することにした。
今回はここはまで
ちなみに橘の怪談の時に話しは俺が好きだった本の怪談回で出てきた話です。
もしよかったら探してみてください。ヒントは”〇〇〇の住人”です。
後編はもう少ししたら載せます。では次回で