東方人狼行軍   作:BATTU

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12話

そして現在

 

 

「フラン、なぜ貴女がそいつと一緒にいるの?答えなさい」

 

 

「・・・わたしは」

 

 

広いホームで対峙する姉妹

そしてフランは決心したように姉に向かって叫ぶ

 

 

「わたしはもう、あんな部屋にずっといるなんてやだ!ずっとお姉さまの言う事を聞いてきたけどもう嫌なの!!私は外に出たい!外を見てみたいの!みんなと一緒に居たいの!!」

 

 

「我儘を言うんじゃない!貴女は自分の持つ力がどれだけ恐ろしく危険か分からないの?もし、外に出てまた力が暴走するような事があれば貴女が危険と見なされて殺されるかもしれない、貴女を守るにはああするしかないのよ」

 

 

「・・・うぅ、お姉さまの、お姉さまのバカッ!」

 

 

「フラン・・・」

 

 

うつむいて泣いてしまったフランの元に行こうとするレミリア

しかし、それを彼が阻む

 

 

「・・・」スッ

 

 

「退きなさい犬、フランは返してもらうわ」

 

 

「・・・それは出来ない、異変を止める以外にもやる事が出来てな。わからずやの姉を説得するというな」

 

 

「何故お前がでしゃばってくる?これは私たちの問題よ、他人は口をはさまないで」

 

 

「・・・俺にも妹がいる、だからお前が血の繋がりのあるフランを大切にしたいという気持ちは俺もわかる・・・だが、お前は答えを急ぎすぎだ。もっと手段はあるはずだ」

 

 

「黙れ!!」

 

「神槍『スピア・ザ・グングニル』」

 

 

スペルカードを使い、右手に現れた赤い槍を小夜に向かって投擲するレミリア

 

小夜の居るところに槍が直撃。轟音が鳴り響き、砂煙が舞う

 

 

「兄さん!」

 

「小夜の兄ちゃん!」

 

 

「弱いだけの犬が好き放題言ってくれたわね・・・何も知らない癖に、さぁフラン来なさ」

 

 

ヒュン!

 

 

「ッ!」

 

 

フランに近づこうとした瞬間、砂煙の中から槍がレミリアの頬をかすった

壁に刺さった槍は先程レミリアが使ったスペル、スピア・ザ・グングニルだ

 

 

「言葉でいくら言っても無駄か・・・なら、実力で示すしかないか」

 

 

煙の中から出てきた無傷の小夜

ホルダーからモーゼルM712を引き抜き、その銃口をレミリアに向ける

 

 

「今度は本気で行く、俺が勝てばフランの望みを聞き入れてやってくれ。負ければ俺はもう口は出さない・・・どうだ、やるか?」

 

 

「・・・ピチャ、いいわ、受けてたつ。咲夜、美鈴は巫女と魔法使いが邪魔しないように相手してあげなさい」

 

 

「かしこまりました、お嬢様」

 

「・・・分かりました」

 

 

頬から垂れる自分の血を舐め、小夜の申し出を受けるレミリア

そしてレミリアの命令で霊夢と魔理紗の前に立ちはだかる咲夜と美鈴

 

 

「霊夢、魔理紗・・・」

 

 

「任せて、あいつらの相手は私たちがやるわ」

 

「それに、霧を止めるために来たんだ。どちらにしてもやらないとな」

 

 

四人はホームから外の方へと戦いながら出る

ホームに残されているのはレミリアと小夜、そして二人を見守るフランとパチュリーたちだけ

 

 

「さぁ、やろうかしらヴェアヴォルフ」

 

 

「・・・その前に、一つ言っておく」

 

 

「?」

 

 

「お前の父親を偽者などと発言した事は撤回しよう・・・すまなかった」

 

 

「ッ・・・どうゆう気の変わりようかしら?」

 

 

「・・・誰も、親を否定されれば嫌なものだ。たったそれだけだ」

 

 

「・・・ふん、まぁいいわ。こっちも一つ言っておくは・・・“貴方は私に絶対に勝てない”」

 

 

「・・・」

 

 

レミリアの言葉に動じることもなく、小夜は構える

 

 

「天罰『スターオブダビデ』」

 

 

先攻を取り、スペルカードを使う

レーザーを展開しつつ、丸弾とリング状の弾幕を発射する

 

 

小夜は避けながらレーザーと弾幕の中を突っ走っていった

このスペルはまだ序の口、本当の実力を計るために放ったに過ぎない

 

 

「・・・」ブン!

 

 

「ふんッ」ガッ!

 

 

弾幕を避けきり、近距離まで接近出来た小夜は左手のモーゼルM712の長い銃身を振るいレミリアはガードに入る

 

 

ゴツッ・・・バンッ!

 

 

「ぐっ!」

 

 

バキッ!

 

 

「がッ!」

 

 

ガードに入り隙を見せたレミリアの額に右手に持つ方の銃口を押し付け引き金を引き、弾丸は頭を貫通。追撃に蹴りをくらわせレミリアを壁に叩きつける

 

動く隙を与えぬように両銃の弾丸全てをレミリアに撃ち込み、弾が終わった瞬間に突き刺す様な蹴りを放った

 

 

「・・・?」

 

 

しかし、違和感に気づいた

蹴りは確かに刺さったが肉体を貫いた感触がない

 

 

「あら残念、外れてしまったわね」

 

 

「ッ・・・」

 

 

壁に突き刺さった脚の上に屈みながら小夜の顔を覗くレミリア

 

そのまま、爪を顔に向けて振るうが間一髪で両銃で防ぎ、後へ下がる

しかし、防ぐ時にモーゼルM712の通常よりも長い銃身が通常の長さまで切り裂かれてしまった

 

 

「・・・愛銃が」

 

 

銃を見ながら妙に残念がる表情になった小夜

 

 

「だいじょうぶ?」

 

 

「・・・問題ない」

 

 

フランに心配され、問題ないと言って銃をホルダーに戻すがショックは残っているようだ

 

 

「・・・レミィ、別に心まで傷つけなくてもいいんじゃないかしら?」

 

 

「そうですよ、誰だって気に入ってる物を壊されると落ち込んでしまいますよ」

 

 

(・・・でも、あそこまで長くなくてもいいとおもうんだけどな)

 

 

「・・・」ジトー

 

 

「・・・(´‐ω‐`)」

 

 

「ちょ、ちょっと何よ!なんでまるで私が悪いみたいな空気になってんの?!」

 

 

フランから冷たい視線を向けられ、パチュリーとここぁからは好き放題言われ、小夜はまだ落ち込んでいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仕切り直し

 

 

(・・・なぜ、攻撃が当たらなかった?)

 

 

蹴り飛ばした後、残りの弾丸全てを撃ちつくして逃げられないようにした。そこにとどめをさすつもりで放った蹴りは何故か避けられた

 

 

個体や種族によるが吸血鬼のような心臓や頭を潰されても死なない化物でも脳を破壊され、再生しても思考が働くのには時間がかかる

簡単に説明すれば睡眠状態からいきなり起こされた時と同じようなものだ

 

 

レミリアの再生力が異常に高いのであればまだ納得出来るが一度戦った時の事を考えればそこまで再生力が高いとは言えない

 

 

・・・やはり、あの魔法使いが言ったレミリアの力なのか

 

 

 

 

『行く前に助言をしておくわ。貴女がこれから戦おうとしているレミィにはある能力がある、「運命を操る程度の能力」よ』

 

『運命を操る?』

 

『つまり、他者のこれから先に起こる出来事を見ることが出来たり、運命を操って結末や出来事を変えることも出来る』

 

『・・・つまりやると思えば、いつでも俺を殺せる運命に変えられると』

 

『それは定めた相手によるわ。レミィよりも上位の存在に対してはノイズ混じりに見えたり見えなかったりするし、運命を変える事が出来ない・・・ようはあなたしだいね』

 

 

 

 

地上に出る前にパチュリーが話したレミリアの持つ力

 

 

もし、それで逃れられるなら頭に銃を撃つ時だって来ることはわかっていたはずだ

 

 

まだ、手を抜いているのか?それとも今ので能力を使うに値されたのか

どちらにせよ・・・早く決着をつけるか

 

 

「・・・そろそろ、試してみるか」

 

 

「ふっ、玩具も失って次は何をするのかしら?」

 

 

「・・・レミリア、運命は逃れられないと思うか?」

 

 

「なに?」

 

 

構えを解き、ゆっくりと呼吸をしながらレミリアを見て言い放った

 

 

 

「運命とは従うものでも他人が、ましてや運命を操れるお前が決めるものじゃない・・・己が決めるものだ」

 

 

 

その瞬間、小夜から白い霧が出現した

 




次回で決着つけます
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