東方人狼行軍   作:BATTU

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18話

次の日

博麗神社

 

 

「おーい!おおかみ兄ちゃん!」

 

 

朝早くから大声を上げて俺を呼ぶチルノの声

普段の服に着替え外に出る

 

 

「・・・来たか、早かったな」

 

 

「おーよ!さいきょうになるためにもおおかみ兄ちゃんとのしゅぎょうはぜったいだからね!」

 

 

「お邪魔します、お兄さん」

 

 

「・・・いらっしゃい」

 

 

「朝早くから誰かと思ったらチルノに大ちゃんか」

 

 

声を聞きつけて霊夢も出てきた

 

 

「お!おはよう霊夢!」

 

 

「おはようございます霊夢さん」

 

 

「はい、二人ともおはよう」

 

 

「よし!じゃあ、さっそくしゅぎょうだ!で、なにするの!」

 

 

キラキラと期待に満ちた目で見てくるチルノ

とりあえず、まずは・・・

 

 

「・・・実戦訓練だ」

 

 

「弾幕勝負か!よーし!」

 

 

空中に浮き、構えるチルノ

俺も迎撃態勢をとった

 

実際今のチルノには肉体的訓練はあまり必要ではない。どちらかと言えば実戦による経験から、新しい戦い方を見出す方が必要だ

 

 

「最初からぜんりょくだ!」

 

 

「氷符『アイシクルフォール』」

 

 

氷で出来た弾幕が放たれ、徐々に迫ってくる

俺は一気に駆け抜け、近接に移る

 

 

(やっぱり来た!おおかみ兄ちゃんが前に教えてくれた通りなら必ずあたいの真正面に来る!このスペカの弱点はあたいのすぐ正面が安地、そこへ誘い込むようにしてげいげきする!)

 

 

チルノは左手に弾幕を生み出し、小夜が接近してくるのを待つ

そして真正面に辿り着いた小夜に左手の弾幕を放った

 

 

「もらった!」

 

 

「・・・」バッ!

 

 

「あれ?」

 

 

しかし、小夜はその場から一気に飛び上がりチルノの弾幕を避ける

そのまま、チルノの背後に着地した

 

 

「さ、さすがあたいの師匠!誘い込みをみきった!」

 

 

(・・・手段を教えたんだ。分からない訳がない)

 

 

1人勝手に盛り上がるチルノに対し小夜は予測出来て当然のことだと心の中で呟く

あの時にもう決めても良かったが、早く終わると駄々をこねるからな

 

 

「へぇ、チルノにしては考えたじゃない」

 

 

「はい。ただ教えたのはお兄さんですから当たる筈は無いと思ってました」

 

 

(まぁでしょうね・・・それとあたいの師匠って、なんだか小夜兄さんがあんたのもの発言っぽくてちょっとイラッとするわね)

 

 

観戦組で勝手に内心お怒りの霊夢と2人が怪我しないか心配する大ちゃん

 

 

「よーし!これくらい師匠によけられるのはけいさんずみだ!次はあたいの新必殺技を見せてやる!」

 

 

「冷符『アイスロード』」

 

 

「?」

 

 

突如、聞いた事のないスペカ宣言をするチルノ

その瞬間、小夜を中心に複雑に伸びる氷の道が出来上がる

 

 

「これは・・・ッ」

 

 

小夜に放たれる氷の弾幕

しかし、その弾幕は様々な方向から飛んできて一瞬混乱する小夜だがどうなっているのかすぐ理解できた

 

 

「おりゃおりゃ!さすがのおおかみ兄ちゃんでもいろんな所から狙われた手出し出来ないだろう!」

 

 

飛んでくる弾幕はチルノが宣言したスペカからのではなく、たった今チルノが放っているものだ

なぜただの弾幕が様々な方向から放っているのか、答えは簡単

 

チルノ自身がスペカによって作り出した複雑な氷の道の上を滑りながら弾幕を放っているからだ

 

 

チルノの靴の裏には氷で出来たブレードの様な物を作り出し、それを使って氷の上をスムーズに滑りながら移動し弾幕を放って攻撃をする

 

しかも氷の道はチルノが通った後は溶けて消え、また新しいルートを作り出すため、また同じ方向から来るとは限らない

飛んで移動しながら弾幕を撃つよりもこちらの方が確実に相手を翻弄出来る

 

 

(・・・これは、多少認識を改める必要があるか?)

 

 

ガードしながらそんな事を考えている小夜

 

 

(よし!これならいくらおおかみ兄ちゃんでも動けない、このまま一気に攻める!)

 

 

更に弾幕を放ち、攻撃を強めるチルノ

もはや彼女の中では勝利が見えたと確信したと思っていた

 

だが、数多の戦いを生き抜いて来た小夜にとってはこれくらいでは不利になどならない

小夜はガードしながら、あらゆる方向を見る

 

 

そして、小夜は飛び出しチルノのスペカによって作られた氷の道を蹴り砕いた

その場所は今まさにチルノが通ろうとした道だ

 

 

「ぴぎゃ!」ピチューン!

 

 

チルノは氷の道から落ち、地面に顔面から落ちてピチュッた

 

 

「ち、チルノちゃん、大丈夫?」

 

 

「うん、顔面打っただけ・・・」

 

 

「・・・」

 

 

あのスペカはチルノが渡った後は消え、また新しく道が出来上がる

だがその道を作るのはチルノのいる位置から約500から1000mの先からと滑るまで間が空いているため、そこを狙えば簡単にチルノが通る寸前に道を壊し、道から落とすことは出来る

 

 

だが、なかなか面白い方法だった

やり方と本人の思考によっては強力な攻撃手段だ

 

 

「チルノ・・・」

 

 

「むー、やっぱりおおかみ兄ちゃんには勝てないか」

 

 

「・・・」

 

 

ポフッ

 

 

「んッ」

 

 

「さっきのはなかなか良かった・・・俺も少し油断をした。お前は確実に少しずつだが強くはなってる、自信を持て」ナデナデ

 

 

「・・・うん!」

 

 

小夜の言葉に元気を出し、その後も小夜と共に修行に励んだ

 

 

「・・・意外にやるじゃない。本当に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

 

「寺子屋の方はどうだ?慧音からテストを近頃やるといっていたが」

 

 

「うっ、ば、ばっちりだよ。あたいは頭もさいきょうだもん!」

 

 

「ちなみにテストは全部9点でした」

 

 

「だ、大ちゃん!ばらさないでよ!」

 

 

「・・・」

 

 

顔を抱えてどうしたものかと考える小夜

 

 

「だ、だって慧音先生の授業、長くてよくわかんないし!きいてるとねむくなるし!ねたらすっごく痛い頭突きしてくるんだよ!!あんな授業はあたいには無理だよ!」

 

 

そんないい訳をするチルノ

 

だが、それ自体に俺はなにも言えない

俺もかつて幼少時に霊夢と共に慧音の行う授業は受けたが、ハッキリ言うがつまらない

 

歴史を学ぶのに楽しさなど望むものではないが、慧音の場合は長い文章をひたすら読み上げるだけでなく、特に覚える必要の無い部分まで事細かく教える

 

その頃の俺は幻想郷の知識が欲しかった故に何とも思わなかったが幼い頃の霊夢が授業中に居眠りをしてしまい、後はチルノの言った通りの事が起きた

あの時は泣き止ますのに随分苦労した

 

 

ちなみに今の霊夢曰く「あれのお陰で勘が冴えるようになった気がするわ」と言っている

 

 




チルノとの修行回
アイスロードは見て分かるとおり、オリジナルスペカです

修行内容は最初に実戦の弾幕勝負をした後、自分のやっている鍛錬メニューを少ない回数をやらせているだけ

チルノの様な愛すべきバカキャラは個人的に好きです
別作品で例えるならK〇Fの矢〇〇吾とか
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