東方人狼行軍   作:BATTU

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19話

昼頃

 

 

「293、294、295、296・・・」

 

 

「11!12!13!14!」ブンブン

 

 

片手で腕立て伏せをする小夜と木刀で素振りをするチルノ

実戦訓練を終えてそれぞれの自主練メニューを実行中

 

 

「よくやるなぁ小夜の兄ちゃん、私が来る日にはほぼ鍛錬しか見てないぜ?」

 

 

「兄さんは弾幕なんかより体術を主体に戦うから体を訛らせる訳にはいかないそうよ」

 

 

2人の鍛錬姿を見学しながら茶を啜る霊夢と魔理沙

魔理沙は先ほど遊びに来たが特にやることも無いので霊夢と同じように見学中だ

 

大ちゃんは小夜が鈴奈庵で借りた本を居間で読書中

 

 

「でも、前まで弾幕打ち出す絡繰みたいなの使ってたろ?あれでやればいいのに」

 

 

「それが弾丸ってのが無くなったから使用出来ないそうよ。あとなんかじゅうしんっていうのが短くなっちゃったから使う気になれないんだって」

 

 

「もしかして、あの無駄に長い筒みたいな部分か?あんなの逆に邪魔だと思うぜ?」

 

 

「でも、兄さんが言ってたんだから何かしらこだわりがあったのよきっと」

 

 

「どんなこだわりだよ」

 

 

そんな雑談をする霊夢と魔理沙

 

 

「霊夢、お昼だ。小夜とチルノちゃんを呼んで」

 

 

「はーい」

 

 

「魔理沙、大ちゃん、すまないけど運ぶのを手伝ってくれない?」

 

 

「りょーかい」

 

 

「はい」

 

 

霊香の指示に従い魔理沙と大ちゃんは料理の運びを、霊夢は鍛錬中の2人を呼ぶ

小夜とチルノは一旦鍛錬を中止し、小夜はタオルで軽く全身の汗を拭いてから家にあがる

 

 

「じゃあ、いただきます」

 

 

「「「「「いただきます」」」」」

 

 

今日は魔理沙とチルノ、大ちゃんの3人も加わり昼食を食べる博麗一家

 

 

「あの、ありがとうございます霊香さん。ご昼食、ごちそうになってしまって」

 

 

「構わないさ。食事は多い方がいいからな」

 

 

「あ、そうだ。そろそろ宴会に参加するかどうか他の人に聞きに行かないとね」

 

 

「ズズズ・・・そうだな」

 

 

味噌汁を飲みながら霊夢の言葉に答える小夜

 

 

「そう言えば小夜の兄ちゃんは何処から聞きに行くんだぜ?」

 

 

「・・・紅魔館から霧の湖、竹林、妖怪の山から人里に行く予定だ」

 

 

「あれ?竹林と山に知り合いっていたっけ?」

 

 

「竹林に1人、山にも1人、あと湖にも1人いる」

 

 

「・・・知ってたか霊夢?」

 

 

「初耳よ」

 

 

小夜の言葉にいち早く反応した霊夢は魔理沙の問に答えてから考え込む

 

 

「おおかみ兄ちゃん、あたいと大ちゃんも友達に参加しないか聞くの手伝うよ!」

 

 

「助かる」

 

 

「人里は買い物ついでに私が聞きに行こう。と言っても誘えるのは慧音くらいだろうがな」

 

 

(阿求は家の名もあって使いが止める、小鈴は親が心配しそうだ・・・あまり人里の知り合いも少ない、霊香に任せよう)

 

 

「・・・ねぇ、兄さん。その私たちも知らない兄さんの知り合いって誰?」

 

 

「それは私も気になるんだぜ。誰なんだ?」

 

 

「あぁ、妖怪の山には昔あるてん・・・ッ」

 

 

「む、この妖気はあいつか」

 

 

何かに反応した小夜と霊香

そんな2人に?を思い浮かべる4人

 

 

「おじゃましまーす!清くて正しいがもっとうの文々。新聞記者、射命丸文でーす!博麗の皆さんに取材を申し込みに来ました!」

 

 

そう言ってペンと手帳を持った射命丸文という女性が空から庭に降りてきた

 

 

「・・・」スー・・・トンッ

 

 

黙ったまま立ち上がり襖を静かに閉める小夜

 

 

「さて、食べ終わったら台所の所まで運んでくれ」

 

 

「「「「はーい」」」」

 

 

「・・・」コクッ

 

 

「いやいやいや!無視しないでくださいよ!」バンッ!

 

 

「襖が壊れる。静かに開けろ文」

 

 

「あ、いや、それは申し訳ありませんが、無視は酷いじゃないですか霊香さん」

 

 

「誰かと思ったら文かよ、もしかして小夜の兄ちゃんが言ってた知り合いって文か?」

 

 

「・・・」フルフル

 

 

「え?違うのか?」

 

 

「あやや?何の話ですか?」

 

 

魔理沙と小夜のやり取りにくいついてきた文は魔理沙に質問する

 

 

「いや、今度宴会をするから参加するかどうか知り合いの所へ回ろうって話してたんだけど小夜の兄ちゃんに妖怪の山に知り合いが居るって初耳だったからさ。その知り合いが文じゃねぇのかって」

 

 

「・・・あの〜小夜くん。ちなみに私の事も声かけてくれようとしてくれるんですよね?」

 

 

「・・・いや、無い」

 

 

「酷い!私と小夜くんはそんな知らない仲じゃあ無かったじゃないですか!私とは遊びだったのですか!?」

 

 

「・・・誘拐犯が何を言う」

 

 

「うぐっ!で、ですからあの時はちゃんと謝って「ちょっと文」あやッ!?」ゾクッ

 

 

肩を掴まれ、殺気に近い反応にガクガクと震えながら後を振り向く

そこにはお札を片手に持つ霊夢が居た

 

 

「その話、詳しく聞かして貰おうかしら?」

 

 

「ちょ、霊夢さん!なんか凄く怖いって、いだだだッ!!ちょ、ちょっと、肩が肩が!」

 

 

「最近、母さんから霊力を身体能力向上に変える術を教えて貰ってるから逃げられるとは思わないことね」

 

 

「あれ?じゃあ霊夢って結構強くなってるんじゃないか?」

 

 

「いや、力は上がっても霊夢は体術面は弱い。もしもの為にと教えたそうだ」

 

 

「ふーん・・・長くなりそうだし先に紅魔館に行こうぜ。私もちょっと用事あるし」

 

 

「・・・分かった。霊香、行ってくる」

 

 

「あぁ、気をつけてな」

 

 

「兄さん、私はこの天狗とOHANASIしてから追いかけるわ」

 

 

「・・・分かった」

 

 

帽子を被り、魔理沙と共に神社を後にする小夜

 

 

「あ、ちょ!待って小夜くん!私を見捨てないでーーー!!」

 

 

それが射命丸文の(今日の)最後の言葉だった

 

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