東方人狼行軍   作:BATTU

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43話

居間

 

 

「・・・お茶」

 

「あ、ありがとうございます」

 

 

お盆に乗せた緑茶が入った湯呑みを妖夢の前に置き、俺も新しく緑茶を入れた湯呑みを持って座る

 

 

「で、今日は何のようで来たのよ」

 

 

隣に座る霊夢が威圧的に妖夢に問いかける

 

仕方が無い

いくら西行妖に操られていたとはいえ今回の異変は西行寺幽々子が自ら行った異変であり、その従者である妖夢を警戒するなというのも無理な話だ

 

ちなみに妖夢は西行寺幽々子が西行妖に操らていた事は最後まで気づいていなかったそうだ

 

だからと言って簡単に許される事では無いだろう、結局は異変に加担していたのだから

 

 

「この度は、今回の異変によって皆さんにご迷惑をお掛けした事を謝罪するために参りました。幽々子様はあの異変解決から2日後にお目覚めになりましたが、ご体調がまだ動けるほど治癒されていないので今回謝罪には来れません」

 

「じゃあ貴方は来れない主さんの代わりに謝罪をしに来たってこと?」

 

「・・・私はそれほどまではとは言えませんが、長く幽々子様の従者として西行寺家に仕えて来ました。それなのに今回の異変で幽々子様の変貌に気づけず西行妖のいい駒として使われた事を紫様からお知えられ深く後悔しました」

 

 

膝の上に乗せた握り拳を更に強く握りしめ体を震わせる

 

 

「主の代わりとして謝りに来たわけではありません、この度は従者である私個人として謝りに来ました!本当に申し訳ありま(ガシッ!)みょん!」

 

 

頭を下げて謝罪しようとする前に右腕を霧にして妖夢の方へ飛ばし、頭を鷲掴みして止めた小夜

 

 

「・・・謝るなら、、先に謝る奴がいる・・・」

 

「は、はい?」

 

「・・・リリー・ホワイト」

 

「ッ」

 

「・・・お前個人で謝罪に来たなら、先に謝るべき相手は俺達じゃない・・・お前が最初に襲ったリリーだ」

 

 

西行寺幽々子と共に来たなら何も言わなかったが妖夢個人の事で謝罪をするならば一番最初に被害を受けたリリーに謝る方が先だ

 

 

「・・・霊夢はどうだ?」

 

「まぁ、そうね。異変起こした本人が一緒じゃないしあんたが言いたいこともよくわかった、私たちへの謝罪だったら別にいいからまずは他に迷惑を掛けたほうに謝りに行くべきね」

 

「は、はぁ・・・しかし」

 

「まぁ、いちいちいろんな所へ行って謝るのも大変だろうし近いうちに花見やるからその時にすればいいんじゃない」

 

「兄ちゃんはともかく霊夢は今回はあっさり許したな」

 

「起きた事、過ぎ去った事をいちいち考えてたってきりがないわよ。私だってまだ・・・」

 

 

途中で話すのをやめた霊夢

あんなことを言ってはいるがまだ内心では複雑な状況なようだ

 

 

「あっ、そうでした。小夜さんにお返しするものがありました。えっと、あの時の上着お返します」

 

 

そう言って妖夢が取り出したのは冥界で妖夢を倒した時に掛けてやったオーバーコートだ

 

これでまたいつもの服装に戻れる

 

 

「・・・すまない・・・取りに行こうとは思っていた」

 

「いえ、敵であった筈の私にこのような心遣いをしていただいてありがとうございました・・・それともう一つお頼みしたい事があります」

 

「・・・なんだ?」ズズズ

 

 

右腕を戻し、茶を飲む

 

 

「その・・・ぜひとも私を弟子にして欲しいのです!」

 

「・・・?」

 

 

茶を飲む手を止めて首を傾げる小夜

 

何故いきなり弟子にして欲しいなどと言われたのかが理解出来ないからだ

 

 

「小夜さんに敗れ、目を覚ましてから数日ずっと考えていました。今よりももっと強くなって幽々子さまのお役に立ちたいと・・・そこで一体私に何が足りないか戦いの中で教えてくださった小夜さんの下で学べばきっと強くなれると確信したのです!」

 

「・・・俺は「そのはなしちょっとまったーーー!」・・・」

 

 

襖を力一杯開きながら現れたのは俺の部屋で寝てた筈のチルノだった

嫌な予感しかしない

 

 

「おおかみ兄ちゃんの弟子になりたいならまずはいちばん弟子のあたいを倒してからにしてもらおうか!」

 

「ち、チルノちゃん!お兄さんはまだ退院したばかりなんだから騒いじゃだめだよー!」

 

 

妖夢に向かって騒ぐチルノを追って大ちゃんもやって来た

もう起きたのか

 

 

「そ、そういえば貴方は人里でも言っていましたが小夜さんの弟子でしたね・・・なるほど、弟子になりたければまずはあなたと戦い力を示せばいいのですね!」

 

「...いや「おう!でもなめるなよ!あたいだっておおかみ兄ちゃんに鍛えられて昔よりさいきょうなんだぞ!」...はなし「分かりました!では早速表にて一勝負しましょう!」...」

 

 

小夜の言葉も遮られ、2人は外へ向かって行った

 

 

「大変ね。あなたも」

 

「・・・」

 

「お兄さん!本当にすいません!」ペコッペコッ

 

 

チルノの代わりに必死に謝る大ちゃん

小夜は頭を抱えている

 

 

「庭荒らしたら直させるから大丈夫よ兄さん」

 

「いや、兄ちゃんが悩んでるのはそんな事じゃ・・・」

 

「...そうだな」

 

「え!?マジでそっちで悩んでたの!?」

 

 

その後、結局チルノは敗れ妖夢は小夜の弟子入りを果たした

 

 

「これからよろしくお願いします師匠!!」

 

「・・・」コクッ

 

 

目をキラキラと輝かせる妖夢

 

そして早速荒らした庭をチルノと共に直させました

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