東方人狼行軍   作:BATTU

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今回は准尉、君の視点だ

「な、なんだってー!」


55話

幻想郷に鬼が帰ってきた次の日

 

僕達は今年最後の花見をしている

 

あの鬼、萃香との弾幕勝負で霊夢さんは見事に勝利を勝ち取った。あの鬼は敗北を認めて、異変をやめる代わりに今日最後の花見をやりたいとなんともわがままな条件を言ってきわけですよ

 

大尉や霊香さんは特に反対する理由も無いらしく、弾幕勝負で勝った霊夢さんに決めて貰うという形になって霊夢さんの賛成を持って花見が開始された訳だ

 

僕としては前の様な悲惨な目に遭わなければそれでいいんだよね〜

 

そして今回の花見も多くの人、妖怪、妖精が参加しているんだよね。あの鬼は能力は使っていないよ、ちなみに名前を呼ばないのは僕があの鬼が嫌いだから

だって出会い頭に僕の上官である大尉にあの暴言なんて好感のこの字も持てるはずないじゃん(呆)

 

そんなこんなで始まった花見なんだけど、そんな中でずっと納得いかないって顔してる人が1名居るんだよね

 

 

「やっぱりなんか・・・釈然としない」

 

「まだ言ってるのか霊夢?しつこいとは言わないがそろそろ切り替えてもいいんじゃないか」

 

 

霊夢さんは昨日からずっとこの調子

 

冬の異変以来から、巫女さんとしての自覚を再認識して異変早期解決っていう心構えで昨日は朝早くから出かけたのに、首謀者の方からまさかの大尉に近付いてきた

 

まぁ、大尉の気持ちもあの場に居た皆さんも改めてご理解出来た訳だし。その後霊夢さんが退治して、異変は確かに早期解決で終わってはいるだよね

 

でも、それがどうにも納得出来ないらしい。人間って面倒くさいね

 

 

「あははは、そんな顔してたら楽しい花見も楽しめないよ。ほら、飲んで飲んで〜」

 

「首謀者のあんたに言われたくないわよ」

 

 

それには全くもって同意見ですよ霊夢さん

 

異変の首謀者であるあの鬼は既に出来上がっており、霊夢さんの隣で酒を豪快に飲んでいた

 

 

「ま、まさか本当に帰ってきていたなんて・・・文先輩、この為に私を呼んだんですか?」

 

「お願い、今日は居るだけでもいいからさ。帰らないで椛、私を1人にしないでー」

 

「む、無理ですよ。今すぐにでも帰りたいです!」

 

 

ちょっと遠くでこそこそしてるのが文と犬走椛さん

 

話によれば鬼は昔、妖怪の山を仕切ってたらしくて、天狗や河童とかを従えてたらしいね

その力関係を忘れていないのか、あの文でさえ1人になるのがやで椛さんを無理矢理に近い形で連れて来たようだ

 

大尉は椛さんが来たことに少し嬉しそうだったけどね

 

まぁ、珍しい客は椛さんだけじゃないんだな

 

 

「・・・頂戴」スッ

 

「・・・」コクッ

 

 

片手に持つお猪口を大尉に差し出して、大尉はそのお猪口に酒を注いでいた

 

 

「ほらほら、紫。そんな素っ気ない態度じゃあ小夜くんが悲しんじゃうわよ?」

 

「幽々子、私はあくまで貴女に誘われたからであってこいつとは「小夜くん」む・・・」

 

「お名前があるんだからこいつなんて酷いでしょ。貴女だってこいつとかあいつとかBBAとか言われたら嫌でしょ?」

 

「最後のは女性なら誰でも嫌よ。ていうか、言ったらスキマに落とす」

 

「いい・・・大丈夫」

 

 

幽々子さんの注意に対して止めを入れる大尉

珍しい客とはあの八雲紫の事だ

 

八雲紫は幽々子さんに誘わられたから来たらしい

 

 

「小夜くん、紫と仲良くしたいならあまり奥手は駄目よ?もっと強引にいかなきゃ」

 

「幽々子、貴女たんに楽しんでるだけでしょ?」

 

「・・・」

 

「ゴホンッ、いくらこんな事しても私は貴方を信じてはいないわ。その辺は忘れないでね」

 

「でも、嫌いって訳でもないのよ。嫌いだったらすぐ離れるはずだもの♪」

 

「ち、違うわ!信じて無いからこそ近くで監視してるのよ!」

 

「そうだとしても、監視なら藍やスキマを使えばそんな傍に居なくても平気だと思わないか?」ニヤニヤ

 

「霊香・・・貴女まで」

 

 

笑みを浮かべながら幽々子さんと同じように霊香さんも八雲紫を煽り始めた

 

いいぞ。もっとやっちゃえお二方

スキマ妖怪ザマァ(´・∀・`)

 

 

「・・・紫」

 

「なによ、霊夢?」

 

「兄さんはあげないわよ」ギュ

 

「いらないわよ!!」

 

「・・・?」

 

 

霊夢さんは何を勘違いしたか大尉の腕に抱きついてあげない宣言しちゃったよ

まぁ、僕としても八雲紫のものになるとか考えたくないね

 

 

「なになに?遊んでるの?フランも混ざるー♪」ギュ

 

「あら、残念ねスキマ妖怪。お兄さまは紅魔館の使用人になる予定だから貴女の物にはならないわよ」

 

「・・・ちょっとレミリア、聞き捨てならないんだけど?」

 

「あらあら、こわーい赤白の脇巫女さんが睨みつけてくるわ。お兄さま、レミリア怖い♪」ギュ

 

「・・・近い」

 

「上等よ。あんたとは戦った事なかったし、この辺で分からせてやろうじゃない」スッ

 

「ふふふ、夜の吸血鬼の力を甘くみないことね霊夢」

 

「お!なんだなんだ!?最強をきめるたたかいならあたいもまざるぞ!!」

 

「1度、霊夢さんや吸血鬼とも戦ってみたいと思ってました。この魂魄妖夢も是非お手合わせを!」

 

「おー喧嘩か?この鬼が混ざらない訳にはいかないよ!」

 

 

なんだが話が色々拗れてるけどまた弾幕勝負の気配がするから今のうちに避難しとこっと。ていうか宴の時は弾幕勝負はしないんじゃなかったっけ?

 

そう思いながら消えるシュレディンガーと同時に予想通り上空で弾幕勝負が開始された

 

 

「お、お兄さん、チルノちゃんが本当にすいません!」ペコペコ

 

 

「みんなお兄ちゃんに夢中なのかー?」

 

「そうだな。何せ霊夢も加えて12人義妹が居るからなぁ、1部の奴らは気が気でないんだろう?」

 

「そうなのかー」

 

 

「じゅ、12!?・・・さ、小夜!お、お姉ちゃんはそんな風に育ては覚えはありません!」

 

「そ、そうよ!ま、ましてや小さい子をて、手込めにするなんて草の根妖怪ネットワークの一員として自覚を持ちなさいよ!!」

 

「椛、暴走し過ぎ。それに1日しか世話してないでしょ」

 

「別にそこまで厳しくもないけどね」

 

「姫(先輩)は黙ってて(下さい)!!」

 

「「ア、ハイ」」

 

 

「あいつを傍に置いたら私が休めなくなるわ・・・」

 

「ふふふ、そうね。妖夢ったらあんなに張り切っちゃって♪」

 

(うーん・・・紫さまが居る住居は駄目として、マヨヒガなら多少汚れてはいるが住むには問題ないしあくまで来るような事があっても問題は・・・な、何を考えているのだろう私は///)

 

 

「・・・(魔理沙と霖之助がいない・・・シュレディンガーもいない・・・何処にいったんだ?)」キョロキョロ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃

 

博麗神社の裏

 

 

「あーあ、なんか面白い事ないかな〜・・・ん?あれって・・・」

 

 

巻き込まれるのを避けようと宴会場から逃げたシュレディンガーは森の近くで1組の男女を見つけた

 

白黒を基本とした服に大きな帽子を両手で抱えるように持つ魔理沙と変わらぬ姿の霖之助が居た

 

 

「なーにやってんだろ?」

 

 

少し興味を持ったシュレディンガーは静かに2人の話が聞き取れる所まで近づく

 

 

「魔理沙、本当に大丈夫か?顔も赤いし・・・言い難い事ならまた今度で」

 

「い、いや!大丈夫だぜ!と、とにかくちょっと待って!」

 

「あー、うん・・・まぁ、しかし、魔理沙も大きくなったな。昔は霊夢と小夜の3人でよく遊んで、少し怖がりな子共だったのに、時の流れって早いもんだ」

 

「・・・そうだな。こーりんが店持って、母さんが死んで、父さんの家を出てってからもう数年か」

 

「最初、親父さんが慌てて店に来て、聞いた時は驚いたよ。魔法使いになりたいから魔女、魅魔さんのとこに弟子入りする為に家を出たって」

 

「そうだな・・・でも、こーりんは私を連れ戻そうとはしなかった」

 

「まぁ、魅魔さんなら霊香、ルーミアと同じくらい信頼してるしな。親父さんの説得には大分時間掛かったけど」

 

「昔っから、こーりんは優しかったよな。霊夢と小夜の兄ちゃんに会わせてくれたり、遊んでくれたり、本を読み聞かせてくれたり・・・悲しい時や辛い時はいつでも店に来なって言ってくれたり」

 

「あぁ、本当に懐かしい」

 

「だからさ、私は気づいたんだぜ・・・私はこーりんの事が、す、好きなんだって」

 

「・・・え?」

 

「だ、だからさこーりん・・・わ、わわ、私と、つ、付き合ってくれだぜ!!」

 

(おー、これが告白ってやつ?初めて見るよ。さぁ、店主どうすんの?wktk♪wktk♪)

 

 

陰から2人の結末を見守(覗き見)るシュレディンガー

 

数秒経ってから霖之助は口を開いた

 

 

「・・・ありがとう魔理沙。そう思ってくれていたなんて嬉しいよ」

 

「ッ!じゃ、じゃあ!!「だけど」・・・え?」

 

「すまない。その気持ちに対して僕は受け止める事は出来ない」

 

「な、なんでだぜ?私の何がいけないんだぜ!?」

 

「いや、魔理沙は何も悪くない。魔理沙を妻に持つのも良いと思う・・・だけど、僕の方が問題だ」

 

「・・・半分、妖怪だから?」

 

「・・・」コクッ

 

 

半分妖怪

 

そう、森近霖之助は人里の守護を担う慧音と同じ半人半妖の男性

 

故に人間より長い時間を生きている

 

 

「妖怪だからとか私は気にしないぜ!こーりんはこーりんなんだぜ!!」

 

「違うんだ魔理沙。僕が恐れているのは僕の目の前から思い人といったかけがえのない存在が消えてしまう時・・・きっと僕はその現実を受け止めきれない、それが何より怖いんだ」

 

「こーりん・・・」

 

「魔理沙、すまない・・・長く生きてるのにこんなにも弱いのさ、僕はね」

 

「・・・分かった。ごめんな、こーりん」クイッ

 

「謝るのは僕の方さ。すまない魔理沙」

 

 

帽子を顔を隠すくらい帽子を深くかぶる魔理沙、よくは見えないが体は僅かに震えている。たぶん泣いているんだろう

 

霖之助は気づいたのかただ帽子越しに魔理沙の頭を撫でる

 

 

「・・・ホントに面倒くさいな、人間って」

 

 

人間ではないシュレディンガーは一部始終を見終わってからそう呟く

 

 

「でも、いい所でもあるんだよ?だから人間って必死になれる」

 

「ま、僕からしたらどうでもいい事だよ」

 

「大丈夫大丈夫、シュレディンガーくんにも分かる日はくるよきっと♪」スッ

 

「そうかねぇー・・・ん?」

 

 

何か不自然なことに気づき周りを見渡す

 

 

「僕は今誰と話してたんだ?・・・」キョロキョロ

 

 

辺りをいくら見回しても先ほどまで喋っていたハズの相手は見えず首を傾げた

 

 

「あ!いた!シュレくんまたどっか行って!」

 

 

そんな時に橙が現れ、シュレディンガーに声をかけた

 

 

「(‹●›_‹●›)」ジー

 

「な、なに?(す、すごく見てくる・・・な、なんだろうなんか熱くてドキドキする///)」

 

「・・・いや、なぁんでもない。なんか腹減ったし戻ろうと」

 

「え、ちょ、ちょっと待ってよ!」

 

(違うよなー、橙ちゃんがあんな落ち着いた声で話す筈ないし、まいっか)

 

 

気のせいだと決めつけシュレディンガーは宴会の場へと戻り橙もその後を追っていった

 

こうして、幻想郷の1日がまた終わり新しい日がやってくる




「あーあ、やっぱり魔理沙さんふっちゃった。霖之助さん魔理沙ファンの人たちに殺されないといいね」

ふらせるように書いた俺も同罪かな
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