「無い頭絞って思いつけダメ主」
56話
鬼の異変から数ヶ月
幻想郷は夏も終わりかけ、もうすぐ秋の季節がやってくる
「「・・・」」ズズズ
博麗神社では縁側で茶を啜る霊夢と小夜の姿があった
「ふー・・・涼しくなってきたね」
「・・・」コクッ
夏の暑い季候も殆ど無く、涼しく過ごしやすい毎日
もうすぐ秋の訪れを身に実感しながら真ん中にある菓子入れから煎餅を取り出して口に運ぶ2人
あの鬼の異変から変わった事と言えば、伊吹萃香は何故かこの博麗神社に住みつくようになった
霊香の話では霊夢を気にいったからだろうと話していた
異変当時は俺の事を嫌っていたようだが特に問題無く普通に生活出来ている
それと、何故俺やシュレディンガーの居たミレニアムを知っていたかだが冬の異変に俺が負傷し眠っている間にシュレディンガーが一部の皆にミレニアムの事を話していたらしく、その時能力で自身の蜜を下げ霧状になっていた萃香が偶然それを聞いていたらしい
他には・・・魔理沙と紫を見かけなくなった
八雲紫はいつも通りだが今回は式である藍と橙も居ないとシュレディンガーから聞いた。霊夢の勘では「また誰か幻想入りしたんじゃない?」と話す。もしそうだとしたら一体誰なのか少なからず興味はある
魔理沙は最近博麗神社に来る事がなくなった。また魔法の実験で自宅に引きこもっているのかと思っていたが、それでもよく昼飯を食いに来る筈がこの数ヶ月一切来ない
「・・・静かだな」
「そうね。魔理沙も来ないし萃香とシュレディンガーも出かけてるし本当に静かよね・・・ふわぁ〜」
「・・・大丈夫か?」
「うーん、丁度いい季節になってきたからかな少し眠い。膝、借りていい?」
「・・・」コクッ
「やった♪」
真ん中に置いてあった菓子入れを退かし、そのまま頭を小夜の膝の上に乗せる霊夢
「じゃあ、少しだけ寝るね」
「・・・あぁ」
「ふふ、おやすみ・・・・すぅ」
「・・・」パキッ モグモグ
左手で煎餅を1口くらいに小さく割ってそれを口にする小夜空いた右手は霊夢の頭を優しく撫でる
「あらあら、微笑ましい場面に出くわしちゃったわね」
「?・・・レティ」
「こんにちは小夜くん。前の冬以来ね」
やって来たのはレティ・ホワイトロック。随分と珍しい人物が訪問してきた
「まだ冬じゃないのに・・・大丈夫なのか?」
「力はまだだけど、これくらい涼しければ出歩くくらいは出来るわ」
「・・・そうか。チルノ達には会ったのか?」
「会いに行くつもりよ。でも、その前に貴方に伝えたい事があるの」
「・・・?」
「私ね、最近まで妖怪の山近くの日陰とかに居たんだけど、ここ最近あそこの白狼や鴉天狗達が騒がしいのよね。その性でちょうど良かった休み場から離れないと行けなくなっちゃって最悪なのよ。小夜くん、白狼天狗達には人気者でしょ?なにか知らないかなぁって思って」
「・・・」
妖怪の山、しかも白狼天狗だけでなくその支配してる存在でもある鴉天狗まで騒ぎだすとはなにか尋常ではない事が起きているのか?
確かあの文でさえ、伊吹萃香、つまり鬼が現れた事にはかなり驚いていた。それが山の妖怪達の耳にも入れば騒ぐだろうが
萃香は別に山の再支配など望んでいないし、既に姿を現してから数ヶ月経っているんだ、その間に萃香の話題が出てこないなど、文なら隠すかもしれないが今回は椛もあの花見に居たんだ。まずありえないだろう
だとすれば、妖怪の山でなにか事件でもあったのか?
「・・・様子を見に行ってみよう。霊夢を頼めるか?霊香達は居ないがチルノ達は今日も来るだろうから待って居れば会える」
「ええ、いいわよ。ごめんね、せっかくのお楽しみだったのに邪魔しちゃって♪」
「・・・?」
(あ。やっぱり自覚無しか)
とりあえず霊夢の膝枕をレティに代わってもらい小夜は剣と円盾を持ち、規格帽をかぶって妖怪の山へと向かう為に博麗神社を後にする
(ついでに魔理沙の家に寄ってみるか)
霊夢はしばらくはそっとしてあげてと言われたがやはり心配ではある
顔を見に行く程度なら大丈夫であろう
数十分も掛からず魔法の森の魔理沙の自宅、霧雨魔法店に着いた
店と付いている様に魔理沙は事実上、何でも屋をやっている。しかし、通常人間はほとんど入らない魔法の森の奥の為、客など来るはずもない
香霖堂を経営してる霖之助は、「商売舐めてるだろ」と呆れていたそうだ
とりあえず、いるかどうか確認する為にドアを叩く
「・・・反応なし、留守か」
心の中では半分はそうだろうなと思っていた小夜
居ないのであれば仕方ない、他にもやる事がある為に小夜は霧雨魔法店を後にした
妖怪の山
「・・・で、ある様にこれから我らの山に人間はもちろん、他の妖怪の侵入を一切許すな。よいな?」
「「「ハッ!」」」
強大な妖気と威厳を放つ黒い翼を生やした男は隊長格の白狼天狗たちに命令をする
彼は妖怪の山を支配する鴉天狗達の更に上位の存在、大天狗の1人。その力と妖気は鬼には劣るがそこいらの中級の妖怪よりも断然強い
「我からの報告は以上だ。何か疑問があるならば今のうちに聞こう」
「「「・・・」」」
背に一から十の数字が書かれた隊長格の衣を身に纏う哨戒白狼天狗たち
数分の沈黙の中、九と背に書かれた白狼天狗が声をだす
「大天狗様、天魔様はこの山に突如幻想入りしてきた神とやらに本当に従うつもりなのですか?」
「・・・名を名乗れ若人」
「ハッ!哨戒白狼天狗第九番隊隊長、迅です!」
「迅か。天魔様はあの神との交渉をのみ、協力するという立場をおとりになった。従うというよりも対等の扱いだな」
「ですが!我々白狼天狗は天魔様と大天狗様たちの為にと学び鍛え、仕えて来ました!それをいきなり現れた外の神に協力をするなど!」
「頭が高いぞ迅!天魔様と大天狗様たちのお決まりに文句があるのか!?」
一と背に書かれた、この隊長格の中で一番の権限と発言力を持つ白狼天狗が迅に怒鳴り声をあげ、迅は歯をくいしばりながら口を閉じる
「申し訳ございません大天狗様」
「よい。質問を許したのは我だ・・・迅よ、お主の天魔様と我らの為に尽くさんとするその心構えは褒めてやろう。だが、これは天魔様がお決めになった事だ。今はその怒りを抑え、我らの、天魔様の命を全うしてくれ」
「・・・ハッ、承知しました!」
「うむ、他にはないか?」
「大天狗様、よろしいでしょうか?」
「・・・名を名乗れ」
「ハッ、哨戒白狼天狗第二番隊隊長、夜宵と申します」
「して、何が聞きたい?」
「先ほど、人間または他の妖怪の山への侵入を阻止するのは分かりました・・・もし、それが博麗の巫女、八雲紫、またはその2名の関係者だった場合はどういたしましょう?」
「ッ・・・」グッ
夜宵の問に八番隊の隊長である犬走椛が反応し拳を握る
「天魔様の命はいかなる存在の侵入を許してはならぬと仰った。いつものように見つけ次第は山から追い返すように警告せよ」
「・・・もし、警告を無視した場合は殺しても構いませんか?」
「ッ!?」ギュ!
「・・・出来るのであればな」
「・・・ハッ、承知いたしました」ニヤリッ
大天狗に頭を下げながら口元を大きく歪める夜宵。椛は更に拳を握りしめて身を震わせる
「そこの娘、なにか言いたいことはあるか?」
椛の異変に気づき、大天狗は椛に話しかける
「・・・い、いえ、なにもありません」
「・・・名を名乗れ娘」
「・・・ハッ、哨戒白狼天狗第八番隊隊長、犬走椛と申します」
「犬走・・・あぁ、射命丸文の・・・犬走椛に命ずる、後で射命丸文と共に我が屋敷に来い。射命丸文には共に来る様にと我から言っておく」
「え?・・・は、はい!」
「うむ。では、これ以外に無いのであれば我から話す事はもう無い。各々は自身の役目を全うせよ」
「「「ハッ!」」」
敬礼をする白狼天狗たち。大天狗は翼を広げ一陣の風と共に上空へと消えた
「では、各々は自身の部隊の者達に今回の事を伝え任務につけ!解散!」
隊長格の白狼天狗たちはその言葉と同時に各々の部隊へと任務を伝えるために別れた
「小夜・・・どうか山には来ないで。もし夜宵に見つかれば奴はきっと・・・」
胸に手を当て、小夜が山に来ない事を願う椛
その願いも虚しく、小夜が山へと向かってきている事を椛は知る由もない
ついにここまで来た。個人的に今回の風神録が今まで一番長い話になると思ってる
霊夢の勘で言った幻想入りをしたのはその神なのか
魔理沙は今どうしてるか
大尉はどうなってしまうのか
次回の更新楽しみに待ってて下さい
「ちなみに幻想入りの方はうp主がニコ動でそいつを知ってから色々調べたらこいつも幸せにしてやりたいと判断=幻想入りさせました。HELLSINGには全く関係ないアニメキャラです」
おま!ばらすな!!
「キャラ説でも一言いったじゃん。今後前、後書きでメタイ事言ってやるってwちなみに名前はbu(ブチッ!!)―――····」
シュレディンガーがシャットアウトしたんでここまで