東方人狼行軍   作:BATTU

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「あけましておめでとうございます!今年もうp主にじゃんじゃん書かせて行くよー」

餅ウマー( ゚Д゚)


70話

次の日

 

博麗神社にて

 

 

「・・・」キュ

 

 

後ろ髪を止めるリボンを縛り、お祓い棒を手に持つ霊夢

 

外にでて博麗神社の屋根に立ち、そこから見える景色を眺める

 

 

「・・・」スッ

 

 

左手に持っていた小夜の軍帽を見つめたそれを頭に軽く被った後、妖怪の山へと視線を向けた

 

 

「遂にこの日が来たわね・・・あの早苗がわざわざ外の世界から信仰を得るために幻想郷に来たって事は当然信仰している神もいるはずね。ものによるけど信仰を得た神の力は侮れないって聞いた事がある・・・だからって諦めるつもりは一切ないけどね」

 

「ふふふ、いい顔になって来たな霊夢。博麗の巫女としての貫禄が出てきたんじゃないか?」

 

「え?お、お母さん!?永遠亭で治療してたんじゃ?」

 

 

下から聞こえてきた母親の姿を確認し、下りて霊香の元に走る霊夢

 

 

「まぁ、完治までとはいかないが娘、息子が心配で夜も眠れなくてな。まぁ片目は包帯のせいで見えないが両腕両足が治ってれば事足りる。あと失明はしてないから心配しなくていい」

 

「で、でも、かなりやばい奴と戦ってたって紫から聞いてたけど」

 

「あぁ、流石の私や紫も今回はやばかったな。まさか外の世界にはあんな奴が存在してたとは思わなかった・・・しかも、そいつはボロボロで胸に穴が開いてるほど重症の状態で私たちをここまで追い込んだんだ。下手な上級妖怪よりも化け物だな」

 

(しかし、奴がさんざん叫んでいた・・・なんだったか、カカ、ロ・・・うーん、思い出せん。恐らく名前だと思うんだがあれほど憎しみのこもった敵を相手にするのは初めてだ)

 

「それで母さん。私は」

 

「いや、紫から聞いてるよ。妖怪の山へ小夜を助けに行くんだろ、もちろん私も行くぞ」

 

「本当に大丈夫なの?」

 

「あぁ、問題無い。一緒に心配させたがりの馬鹿息子を助けに行こうじゃないか」

 

「・・・うん!」

 

 

新たに霊香も加わり改めて朝食を済ました後に皆が庭に集まった

 

 

「そうか、お前やあの紫が苦戦する程だったのか」

 

「まあな。次また来たら倒せる気はしないな、恐らくあの時一人だけだったら私は死んでたろうな」

 

「おいおい、頼むから不吉な事を言うな。種族は違えど友人が死んだら私だって悲しいぞ」

 

「ふっ、まさかあのルーミアにそんなふうに言われるとはな」

 

「そんな私をこうしたのはお前らだろうが」

 

 

呆れたような顔で溜め息を吐くルーミアに霊香は「冗談だ」といいながら笑う

 

 

「さて、色々あって母さんも合流したわけだけど母さんも私たち前線組に入って一緒に兄さんを助けに行く事になったわ。概ねは予定通り行くわ」

 

「じゃあ行きますか、大尉を助けに」

 

「えぇ」

 

 

シュレディンガーは霊香に背負ってもらい、一同は妖怪の山へと向かう

 

 

『♪』

 

 

その後をもう1人、その場には居ないはずの少女も一緒に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時を同じくして妖怪の山の麓は慌ただしかった

 

 

「ですから!今その捕虜は八番隊隊長の下で管理しています!こればかりは隊長の許可がおりない限りは承諾できません!」

 

「だまれ下っ端が!!これは二番隊の隊長である夜宵さまの命令だ!すぐさま博麗小夜をこちらに渡せ!」

 

 

牢屋前の入口にて白狼天狗たちが騒いでいた

 

その周りには複数の河童等の妖怪たちも見ていた

 

 

「おーいみんなー」

 

「あ、にとり」

 

「なんかあったの?凄い騒がしいけど」

 

「なんでもあの夜宵がある捕虜を渡せっていきなり詰めかけて来たんだって」

 

(うわー、その捕虜って絶対小夜くんだ。まいったな、あの夜宵の事だから諦めてないとは思ってたけど)

 

 

仲間の河童から話を聞いてすぐ理解したにとり

 

 

「いかに隊長格であろうとこればかりは犬走椛隊長に許可をとってからにしていただきたい!」

 

「この俺の命令も聞けねぇたぁ・・・この役たたずが!」チャキ

 

 

バシュ!

 

 

「がぁっ!?」ドサッ

 

 

ざわっ!!!

 

 

突然の事に周りが騒ぎ出す

 

言うことを聞かないことについに我慢ならず剣を引き抜いた夜宵は同族を斬り捨てた

牢屋の番をしていた哨戒白狼天狗は危険を感じ、身を逸らして左腕に切り傷をおうだけに抑えたが血は止まらずその場を血の絨毯を作り上げる

 

 

「クソが!邪魔ばかりしやがって!!」

 

 

夜宵はそのまま牢屋の中へと進んでいく

 

姿が見えなくなってから周りは斬られた白狼天狗に集まり、血止めの作業をしだす

 

 

「おい大丈夫か?!くそっ!血止めを急げ!」

 

「だ、だれか椛隊長をお呼びしろ!」

 

「あわわわ、どうしよう。い、今椛は別の方の警備場だし今からじゃ到底間に合わない」

 

 

混乱する現場、そんな中でにとりはどうするか迷って慌てだす

 

しかし、次の瞬間にその騒がしさは静寂となった

 

 

『ごはっ!』

 

 

ズザザザッ

 

 

「・・・あれ?」

 

 

先程中へと入っていたはずの夜宵が飛び出してきた

しかも右頬には殴られたかの様な跡と共に赤く腫れていた

 

 

「全く、夜宵隊長殿。ご勝手はなされては困る」

 

 

後から出てきたのは背に一が書かれた装束を着た女の白狼天狗が現れ、そのさらに後には両手を縛られた小夜が続いて出てきた

 

 

「ぐ、ぐぬぬ!一番隊!なんのつもりだ!?捕虜を牢から出すなんざ!」

 

「彼はこれから移送します。大天狗さまからの命令です」

 

「な、大天狗様が?!」

 

「えぇ、大天狗さまから自ら会って話をしたいとの事。そこで私が彼の移送並びに護衛を指名されました」

 

「お、お待ち下さい一番隊隊長!」シュタ!

 

「おや?」「椛!」

 

 

走ってやってきたのは犬走椛だった

彼女は一番隊の白狼天狗の前に立ちいい放った

 

 

「その捕虜に関してはすべて私が楓さまから任されている身!勝手な移送は困ります!」

 

「そうは言われましてこちらも大天狗さまの命に従っているわけですし・・・それに大天狗は楓さまのみでない、そんな幼子でも分かることを知らないわけではないでしょう?」

 

「ぐっ!し、しかし・・・」

 

「へへへ、なら解決策は1つだな」

 

「っ!夜宵!」

 

「余所者には死だ!小夜!!」

 

「・・・」

 

 

スッ、ギンッ!

 

 

「なっ?!」

 

 

ブンッ!

 

 

「ごばっ!!」

 

 

上段からの攻撃に対して蹴りで剣を粉砕して、更に反対側の脚で夜宵の腹に鋭い蹴りを叩き込む小夜

 

夜宵は腹を抑えながら徐々に後に下がる

 

普段ならこれで終わるはずだが小夜はその場から夜宵に向かって飛び上がり、空中で1回転しながら夜宵の左肩に目掛けて踵落としを放った

 

 

「ツ"ッ"ーーー〜〜〜〜〜〜〜〜・・・!!」

 

 

小夜の踵が肩にめり込み、ゴキッと鈍い音が夜宵の肩辺りから響いた

 

 

「さ、小夜!何もそこまで!?」

 

「・・・」

 

「あぁ、そうでした。夜宵はあなたの部下を斬り捨てていましたね。言う事を聞かない下っ端だと、ですよね夜宵?」

 

「ぐぐぅーーー・・・くそったれがぁ・・・」ズルズル

 

 

夜宵は動かなくなった左腕を右手で支えながら森の中へと逃げるように消えていった

 

 

「夜宵、貴方は一体どこまで・・・」

 

「夜宵には困ったものです、よくあれで隊長が勤められるものだ。しかし、今回の事で罰は逃れられないでしょう。では行きますよ小夜さん」

 

「・・・」

 

「ッ・・・(捷様がせっかく手は出さないと言ってくださっていたのに・・・一体誰が小夜を?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃

 

 

「クソが!クソが!!クソがァ!!!」

 

 

夜宵は森の中で喚いていた

 

左肩は脱臼などではすまされず、ほぼ骨は砕け散っており完全に動かす事が出来ない

なにも語らず容赦の無い一撃を放つ時にみたあの無表情の顔を夜宵は幼少の頃の小夜と重ね、痛みを紛らわすように更に喚く

 

 

「殺してやる!殺してやる!!殺してやるぅーー!!!」

 

「あーいいねぇそういう殺意は」

 

「ッ!?誰だぁ!?」

 

 

不意に後から聞こえる声に夜宵は振り返る

 

そこには幻想郷には似つかわしくない格好した男が手帳に何かをメモり、メモり終わってペンをしまってから長方形の薄い何かを弄り出す

 

最初夜宵は新聞を作っている鴉天狗がネタ集めに来たかと思ったが答えはすぐに分かった

この男からは"妖気"が感じられない

 

つまり"人間"だ

 

 

「おい貴様、此処は妖怪の山だ。人間が入って来ていい場所じゃねぇ」

 

「うん、知ってるよ。そういう命令を天魔がしたんだからねぇ」

 

「・・・なら、さっさと立ち去れ。死にたいなら、別だが?」チャキ

 

 

夜宵は砕かれた剣を掴み、戦闘態勢に入る

 

 

「やめとけやめとけ、急遽"考えて出しただけのモブ"には俺は殺せない」

 

「やってみるか!!」バッ!

 

 

右手に持った壊れた剣を男に向かって振り下ろす

 

しかし、夜宵の視点は男から急に空へと変わる

 

 

「ッ?!!」ドサッ

 

「じゃあ、ここで"夜宵は金縛りにあったかのように動けなくなり男に向かって叫んだ"っと」

 

「う、動けない!き、貴様何をした!?」

 

「いやーね。いい物語ってのはさ、何事もなく上手くいってハッピーエンドが定番ってもんじゃん?俺シリアスとかバッドエンド系書くの苦手だからさ〜」

 

「な、何を言ってやがる?」

 

「でもさ、やっぱりちょっとしたスパイスの様な刺激も必要だと思うんだよね。大尉と霊夢っていう化け物と人間っていう異色な兄妹が只の異変とは違った困難を乗り越えたら面白くなると思うんだよ」スッ

 

 

そう言って男は懐から長方形の小さな木箱を取り出し、それを片手で粉砕して1本のゴツゴツとした太い針の様な物が箱から出てきた

 

 

「ま、待て、貴様なんのつもりだ?!」

 

「んー?いやさ、どうせ君は後々この物語から消えるハメにはなるんだからさ。せめてスパイスになってくれ、俺の執筆の為に、な!」

 

 

男は歪んだ笑顔のまま手に持った針を夜宵の左胸、つまり心臓の位置に容赦なく振り下ろし突き刺した

 

 

「がぁ!・・・ッ!?あぁぁあぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁ!!!?!?!!???!!」

 

「あ、人外の化け物に効果現れるとかそんな話全然無いけどちゃんと効果出るようにいじったから安心してくれ。更なる化け物になって大尉の物語を盛り上げてくれたまえ」

 

 

悶え苦しむ夜宵を後に男はまた長方形の薄いなにかを弄ったあと耳に当てだす

 

 

「あ、すいません。すぐ更新しますんで」

 

 

そして男は黒い空間を開き、その中へと喋りながら消えていった




「おいダメ主、これまさか!」

置き紙:ちょっと行ってきます。探さないでください

「なにやってんのー!?」
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