小説初心者が好きなゲームを妄想したものを自己満足の小説もどきにしたものです。
実際のゲームとは違う部分があるのと、拙い文章なので理解できない部分も多々ありますがよかったら見てやってください。
マルチ投稿します。
気が向いたらあなたもアークスになりませんか?
とあるアークスが薄暗い地下坑道の通路へと降り立った。
腰にガンナーの専用武器である二丁の銃を携えて。
そのアークスは深紅に染まる髪を肩まで下げ、弓道衣のような白い服をまとう彼女は左手に青い篭手をしている。くるぶしの辺りには目立たないが小さいブースターがついている。
瞳は宝石のように澄んだ青だがその瞳には時々文字の羅列や数値が躍っている。所々機械の装飾をしている小柄で細身の美しい人形のようだが、同時にその機械や髪と服の色合いなどどこかちぐはぐな印象をもつ…頭部にネコ耳をつけた少女だった。
少女は薄暗い坑道内部で断続的に聞こえる銃声や工場に鳴り響くような大きな機械音に怖じ気づく様子はない。
油断なく周囲を見渡し危険がないことを確認した彼女は、今しがた降り立った鉄の橋でてきたような広い通路を真っ直ぐに走り出した。
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アークスとは宇宙を旅し、未知の惑星の調査探索を行うことを目的としている、いわば宇宙の探索隊だ。惑星に降り立ち、そこの文明を調べ原生種との交流を図る。
彼女が今回降り立ったのは砂漠の惑星リリーパ、その地下にある巨大な施設だった。
(適度に散策した後、依頼のあった標的を発見次第撃破。いつもどおり、むしろいつもより楽かな)
地下坑道の探索とアークス同士で交わされる依頼をこなすために任務の指針をまとめる。
任務につくまえにも考えた思考を辿るが、同時に任務に出る直前に見た銀髪ネコ耳少年の不安そうな顔がちらちらと彼女の思考をよぎる。
(まったく…心配してくれるのはいいけども、それが相手の不安を煽るってことも理解してほしいな…)
彼女が1人でクエストに出ることは珍しい。だから、ソロでクエストをこなす経験が少ない彼女のことを気にかける彼のことはわからなくもない。
(それに…どこかぬけてるだなんて失礼な…これでもメンバー1の《
ぬけてる、と言う意見は銀髪ネコ耳少年ではなく、近くにいたダメガネネコ耳青年に苦笑しながら言われた。
ちなみに
実際の所、メンバーからは《
心配されたりするということは、彼女が失敗すると思われている、実力がないと思われている、とも受け取れる。その思考に気持ちが滅入りそうになるが
「それは違うよね」
その考えを小さく、しかしはっきりと声に出し、即座に否定する。
そもそも『アイツ』が心配性なことは長くパーティーを組んできた彼女はおろか、少しでも会話をしている者にはよくわかることだった。
装備は整備できてるか?アイテムは足りるか?敵はどこにいるか?どれだけいるか?時間がどれだけかかるか?
撤退の準備、索敵速度、マッピング等々…心配しだしたらきりがないのが『アイツ』の悪い癖だった。
そんな性格だからこそその心配は彼女が失敗すると疑うのではなく、ただただ彼女の身を案じているだけなのだ。
(あのダメガネは油断するなって意味だと思うことにしよう。よし、今日は安全第一!私が無事に帰ればアイツの心配事も減るし、ダメガネにはぬけてないって証明できる!できるだけケガのないように帰ろう!)
と、若干ズレつつある思考をまとめ、1つの指針を新たに彼女は改めて目の前の世界に対峙する。
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しばらく進むと視界の端に映るレーダーに黄色いマーカーがチラチラと映り出し、彼女は脚をとめた。
そこは今までと変わらない道幅の直進ルートと左手に見える大きなルートのT字路だった。次のエリアへの安全かつ辿り着ける道を簡易レーダーで探る。
その間もレーダーマップ上をゆっくりと動く黄色マーカー。それらは彼女の左方通路上にいるようだ。
左に曲がる直前の壁にその身体を当て、左手の通路を覗き込む。
するとヒューマンの頭ほどのサイズの機甲種が空中に浮いてゆっくり移動しているのを確認。
機甲種《ガーディナン》だ。
ガーディナンの特性は外敵…この場合機甲種にとっての外敵である、その敵がガーディナンの二つの眼球から扇形に照射している赤いレーダーに触れた時、ガーディナンはサイレンを使い他の機甲種を呼び寄せ、外敵の排除を行う。
単体での危険度は低いが敵を呼ばれるとなるとその破壊優先度は高い。
だから真っ先にガーディナンを叩くのが機甲種との戦いでは
ところがそう簡単に物事は進まなかった。
それは浮いているガーディナンの数。
いつもどおりなら。
多くても1回の戦闘で3体ほどしかいないはずのガーディナン。
それが今日は10体。
地下坑道の通路は決して狭くはない。左手の通路はむしろ広いくらいだが、10体もいればこちらがガーディナンに見つからずに通れる隙間などほぼないだろう。
「…ついてない…」
小さく愚痴をこぼしつつ、次のエリアに行くのに正面のルートではたどり着けないことをレーダーマップで確認した彼女はガーディナンをやり過ごそうと考え、近場の巨大コンテナの影に隠れようとした。
コンテナまであと数歩。
しかしそこまで近づいた瞬間。
突如、頭上で聞こえる一定リズムの電子音。
(しまった…
その電子音だけでそれが設置型トラップであることを理解した彼女は実際に音源を見ることはせず即座にガンナーの固有回避技《スタイリッシュロール》でその場を離脱する。
後方宙返りとともに大きく後退する、そのアクロバティックな動作で即座に爆発範囲から逃れた彼女は、しかし自身の判断ミスに気づく。
(マズイ…このまま爆発したら爆発音を聞きつけてガーディナンがこっちに来る!?)
今からでは機雷の爆発をとめることができない。
それを悟った彼女。
しかしその後の行動は速かった。
脚部ブースターを起動し、全速力でガーディナンが大量にいる左手の通路に飛び込む。
と同時に後方で空中機雷の爆発音が聞こえた。
空中機雷の爆発音を拾ったのか彼女のブースターの音を拾ったのか。ガーディナン一体が、たった今彼女が侵入してきた方を向いて索敵レーダーを扇状に展開して迫ってくる。
迫るガーディナンのレーダーに、しかし彼女はそのレーダーが触れることをまったく気にしていないのか、全力で地を蹴りあえて接近していく。
「フッ!」
一息ともに放つその技はガンナーの打撃系・突進PA《デッドアプローチ》。
移動距離こそ短いものの、その突進速度は速く、威力はぶつかると同時に衝撃波が空中に走るのを目視できるほど強力だ。
さらに身体をやや丸め肩を突き出し身体の側面から敵にぶつかることで相手の行動を一時的にとめるスタン効果ももつ。
大股でも4歩近くある距離を姿が霞む速度で一瞬で飛び越えて接近する。
衝撃波を伴う彼女の体当たりにガーディナンは赤い眼球を片方へこませる。その頭上についているサイレンはしかし鳴ることはなかった。
レーダーにこそ触れたが一瞬にしてガーディナンをスタンしたことでサイレンを鳴らす暇もなくその機能を停止する。
スタンしているガーディナンに対して続けざまに射撃系・近接射撃PA《サテライトエイム》を叩き込む。
《サテライトエイム》は敵に充分に接近しなければ当たらない技だがその分の破壊力は機甲種の装甲を安々と貫くことができる2連射撃だ。
他の機甲種ですらサテライトエイムをくらえば装甲はへしゃげ、たやすく吹き飛ぶ。
装甲の薄い小型機甲種のガーディナンは風穴を開け、地に落ち沈黙した。
しかし彼女に敵の排除を喜ぶ暇はなかった。
今の戦闘の間にガーディナン達は彼女の逃げ場をなくすように四方八方を取り囲んでいた。4体が地を低く這い、5体がやや高く浮き上がり彼女が空中からも逃げ出さぬよう包囲網を徐々に狭めていく。まだ危機は逃れていない。
「…さすが複数の機甲種を統率するだけあるね」
機甲種の外敵を確実に追い詰める集団行動、その統率力に、彼女は賞賛を送る。
「勝手な行動ばかりするウチのメンバーにも見習わせたいよ。…でもね」
彼女は余裕をもって自分が入ってきたルートと反対…これから進むべき道を向く。そこに浮くガーディナンに向かって銃を突きつけ言葉を紡ぐ。
「そこは死路だよ」
その銃口からフォトンの弾丸が出る…わけではなく、銃を腰にしまい、脚部のブースターを唸らせまるで脱出するタイミングが来ることを予期するかのように前傾姿勢で構える。
…しかし何も起こらない。
「あ、あれ?」
そのままの姿勢で呆ける彼女へと、そんな様子を無視してジリジリと距離を詰めつづけるガーディナン。
たっぷり…といっても時間にして2秒ほどだが、口を開けて動きを止めていた彼女は変わらない現状に慌てだすが、距離をとろうにも包囲されててはどうしようもない。
(もう一度《デッドアプローチ》で…でも周りのガーディナンに捕まっちゃう!…ならいっそ《リバースタップ》でまとめてスタンにすれば!…で、でも全部を捲き込めるとは思えないし《メシアタイム》でも殲滅しきれない…ならボムで無理やり…あぁでもでも!どうしよう!?どうする!?)
自称?
後半の思考は口から漏れ出ていたがそのことにも気づかずただ焦るばかりだった。
そんな彼女の後方で。
突然大きな爆発音が連続で鳴り響く。
遂にレーダーに触れ、機甲種の軍団が襲いかかってきたのかと、彼女は狼狽しながら後方を振り返る。
するとそこには2~3mほどの高さまで連続で爆風が吹き上がっていた。
突如吹き上がった爆風はその真上を通りかかろうとしたガーディナンとその近辺を包囲していた機体毎と吹き飛ばす。
それはレンジャー固有スキル《アッパートラップ》から発せられる打ち上げ効果を持つ爆風だった。
(付近のアークスの援護!?)
しかし事前に確認したレーダーマップ上には他のアークスの反応はなかった。
そこでやっと彼女は気づく。
「あ、こっちに仕掛けたんだった!」
彼女自身が事前に仕掛けたトラップが、後方を包囲していたガーディナン達に炸裂する。
(と、とにかく…今がチャンス!!)
当初の予定とは違うが今しがた作った包囲網の穴…後方へとブースターを噴かせて全速力で離脱する。そんな彼女に追いすがるガーディナン達。アッパートラップの打ち上げから復帰した機体も彼女を追いかける。
そして彼女はガーディナン達を引き連れたままT字路に差し掛かる。
T字路の壁近く、空中機雷が仕掛けてあったコンテナを見た彼女は。
(ガーディナンの数は残り9!)
既に空中機雷のないコンテナを駆け上がり。
(ここで決める!)
T字路の壁を三角飛びの容量で蹴り上げ更に高く飛び上がる彼女はガーディナン達の上に位置して叫ぶ。
「《エルダーリベリオンッ!!》」
射撃系・中距離連続射撃PA《エルダーリベリオン》。
(1,2…)
凄まじい威力をもつ弾丸を9連続で放つそのPAを。
(3,4,5…)
一発一発の反動で身体が大きくぶれてしまうそのPAを。
(6,7,8…ッ!)
その動作から精度があるとは思えないそのPAを。
「ラストッ!」
その弾丸全てを。空中で不規則に動くガーディナンの頭部。赤いランプの点滅と共になるサイレンの音源ごと撃ち抜いていた。
「はぁ…はぁ…」
荒い息を吐きながらその少女は地下坑道の通路に降り立つ。
少女の周りには頭部を破壊されながらも彼女を包囲するようにガーディナン達が漂っていた。
そんなガーディナン達に少女は笑いかけながら。
「ふぅ…これでチェックアウトね!」
盛大に誤爆した。
そしてガーディナン達の殲滅にかかるのだった。
(サブクラスレンジャーなのに
「あぁぁ……恥ずかしい……」
今の戦闘を反省しながら、誰が見ているわけでもないのに羞恥心にその人形のような顔を赤く染めながら次のエリアへと進むのだった。
ありがとうございました。