やはり俺の社会人生活も間違っている。   作:若輩者のTakko

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今回はいろはデートではありません。
リアルが多忙で…頭もまわらない。ひえー


平日

一色とのデート(?)も残すところ二回となり、やっと半分か…という心労にかられる。

自宅に帰ってからは小町の質問攻めに遭いもうヘトヘトでる。

 

小町の奴どんだけ一色と俺の関係が気になるんだよ…。

キスなんてしてねぇよ!

心で突っ込みを入れつつベットに入る。

 

「あぁ、間接ならしてるか…。」

 

布団に入り今日の出来事を思い出し知らぬ間に呟く。

そのことが妙に恥ずかしくて布団に顔をうずめ悶々とする比企谷八幡であった。

 

~一色~

 

先輩私のこと少しは意識してくれたかな?

 

私の初めてのキスは先輩だった。

 

気付いてはいないだろうけれど、高校の奉仕部の部室で。

 

結衣さんは補講があると言ってその日は居なかった。

 

雪乃先輩は途中まで居たのだけれど平塚先生に呼ばれ部屋からいなくなった。

 

その時の先輩は小説を読んでいたが数分経つと机に顔を突っ伏し「もう帰っていいんじゃね?」とか言ってたっけ?

 

私が部室にいる理由も聞かなくなってきて、むしろ部室にいるのが当たり前になってきたあの頃。

 

先輩はウトウトし始め遂には寝てしまった。

 

私はその横顔にキスをしたのである。

 

バレてもいいと思っていた。けれど先輩は雪乃先輩が戸を開けるまで起きることはなかった。

 

いつかは口づけで、先輩のほうから。

 

そんな乙女心を抱いて眠りについたのはいつの日だったろうか。

 

この奇跡の再会を…。絶対に無駄にはしません。

 

~~

 

 

鳥のさえずりが俺に朝を告げる。

セットした目覚ましよりも2時間早い起床だ。早すぎる!

その割にはしっかりと睡眠がとれていたようで、眠気が再度襲うことはなく空いた時間を何に使うか悩んでいた。

資格勉強するか‥。

朝早くに起きて会社の為の資格勉強とは俺も随分な社畜だな…。

あれこれ悩みながら頑張った末、資格試験の内容の8割は理解した。

俺って天才なんじゃないかしら。

勉強でも集中してい居れば時間が経つのは早くなるようで気が付いたら普段の起床時間になり、

小町の手作り朝食を口に運ぶ。今日もうまい。

 

ここ最近の会社は特に連絡するでもなく一色と家をでるのが常になっている。

 

いろは「せんぱ~い」

 

ドアの外から一色の声が聞こえたのを確認して外に出る。

 

八幡「今さらだけどインターフォン押していいぞ?」

 

念のためそういうと一色はあざとさ全開の笑顔でこう言った。

 

いろは「幼馴染みたいでいいじゃないですか~」

 

さいですか…。てか幼馴染で先輩って呼ぶの変じゃない?変だよね?

 

そんなことを思いながらもわざわざ口にするほどでもないなと思い、そうかとだけ返した。

 

一色と別れ会社に行くと会社の人たちが何やら騒がしい。

 

どうもお客さんの持つデータを誰かしらが破壊してしまって問題になっているらしかった。

 

普通ならバックアップを必ず取ってあるので復帰すればいいはずだよな。と思いつつ俺レベルの素人がわかることで詰まってるわけじゃなかろう。と

 

その場を後にした。

 

会社のオフィス内は静まり返り上司の叱責だけが横行している。

 

俺が起こられてるわけじゃないのに萎縮してしまってるあたり、上司の怖さが伺える。

 

叱るのもいいが早く対処しろよ…。

 

こちとら仕事中で迷惑なんですが。

 

そんな俺の思考もつゆ知らず、仕事は一向に進まないまま一時間が経過した。

 

客のほうからは謝罪要求が来ているそうだ。

 

賠償金としていくらか要求されるのだろうか?はあ怖い。無関係で良かった-。

 

お昼になると社内の雰囲気が悪いためか、外食に出る人であふれかえった。

 

俺もその一人である。どこに食べに行こうかと考えていると先輩からのお呼びがかかった。

 

先輩「久しぶりに食いにいかない?僕のおごりでいいから、どう?」

 

まさかのおごり宣言で俺を首肯する。

 

何かあったのかなあ…。こういう時仕事を押し付けられたり…ラジバンダリ…。

 

八幡「いいですよ。どこに行くんですか?」

 

先輩「うな重!この間テレビの特集でやってて食いたくなったんだけど一人じゃ気まずくてね。」

 

ああ。なるほど、入りにくいから俺を連れていくのか。納得。

 

つーか、うな重おごるとかさすが大企業の社員の財布だな。人の事言えないけども。

 

そうしてお昼は先輩と、うな重を食いに外出した。

 

***

 

うまかったー。幸福感が俺を満たす。

 

八幡「先輩、おいしかったすね、ごちそうさまです」

 

先輩「あぁ、山椒の味がまた何とも言えないね。久しぶりに食うとうまいわ~」

 

俺の礼を大した事はないさとスルーして感想を述べる。

 

いい先輩だ。鼻につかない優しさを感じる。

 

ちなみに鼻につく優しさとは「どうだ?いい先輩だろ?感謝しろよ?」というスケスケな思考・行動をする奴である。

 

アレ、感謝の気持ち薄れるしダサいからやめた方がいい。

 

他人の有様からありとあらゆる事を学んでいる俺は素晴らしい人間だ。うん。

 

先輩にはいつか最大の感謝表現であるMAXコーヒーでお返しをしよう。

 

食事が終わり会社に戻ると午前の時の雰囲気は打って変わり忙しさが漂っていた。

 

あの部署大変そうだな…。俺もそろそろ新人から正式に認められてらああいうところに行かされるのだろうか…。

 

未来を想像して鬱になり、過去を思い出しても鬱になる。よく現在の俺は存在しているなと思う。

 

午後は午前中に終わらせることのできなかった仕事を片付け終わるといい時間になっておりそろそろかと帰宅する。

 

時間は午後5時。定時帰宅素晴らしい!今日は帰って何するか…。

 

趣味がなさ過ぎて暇である。結局やることが見つけられず資格勉強をすることにした。

 

やだあ。全力で社畜★!

 

こうして比企谷は月曜の夜を迎える。




この作品で比企谷が資格勉強を頑張ってますが、リアルの私も資格勉強なんです…。

学生は楽な方だろうけどやることあると辛いよね…。

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