やはり俺の社会人生活も間違っている。 作:若輩者のTakko
普段と同じ朝。
朝は一段と目の腐り具合がやばいらしく
小町には朝が来るたびお兄ちゃんのゾンビ化か進んでるみたいで心配だよとか言われる。
食卓にはすでに小町が作ったと思われる朝食が並んでいる。
スクランブルエッグか。朝から手の込んだものを作ってくれる小町には感謝。
八幡「いただきまーす。」もしゃもしゃ
小町「そいじゃ、お兄ちゃん小町先にいくから戸締りよろしく-」
八幡「はいよー。」
今は7時40分、俺もそろそろ家に出ないと間に合わない。
急いでスクランブルエッグを口に運ぶ。
急いで家を出ると一色らしき人物が前を歩いている。
遠回りしたいがそんなことをしていたら電車に乗り遅れてしまう。
知らないふりして横を素通りしようとした。
いろは「あれ、先輩じゃないですか」
ですよね。知ってました。絶対素通りできないこと。
それでも俺は行かなければ!
早歩きで突っ切る。
いろは「ちょっとまってくださいよー。どうせ駅まで一緒なんですし!」
八幡「はぁ…」
これは今度から自宅を出る時間を早くしないといけないかな。
毎朝こいつに絡まれる未来を思うと早起きすることくらい、なんてことはない。
いろは「私に会って溜息とか酷くないですか。」
八幡「悪いが56分の電車乗らないとまずいんだよ」
いろは「え?まじですか?私もその時間の電車です!」
八幡「そうか、じゃあな」
いろは「なんでそうなるんですか!普通一緒に行きますよね!」
八幡「いや、普通とか知らんし。」
そういいながらも歩調を緩め隣合って歩いてしまうのは、
諦めの境地に達したからだ。
いろは「先輩いつもこの時間なんですか?」
八幡「まぁな、お前は?」
いろは「私はいつもより10分早く出てますね~」
八幡「そうか、早く出ることはいいことだな。」
いろは「先輩がこの時間に出るなら私もそうします」
八幡「なんでだよ…合わせて出る必要まったくないだろ」
いろは「駅までの道のり暇じゃないですか~?おしゃべりしてた方が楽しいですし~?」
比企谷「俺は楽しくないし、別に暇じゃねぇ」
いろは「ひ・ま・で・す・よ・ね・?」ニコッ
あぁ終わった安寧の朝
この小悪魔怖い。なんなら大魔王の可能性もある。
比企谷「わかったわかった。暇です」
いろは「わかればよろしい。ところで先輩」
なんだよ。と目だけを向ける
いろは「連絡先教えてくださいよ!この間聞きそびれちゃったし」
八幡「悪い、携帯持ってないわ」
いろは「さっき携帯で時間確認してましたよね」ニコッ
八幡「…。電車でな」
いろは「はーい」
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ガタンゴトン
いろは「先輩約束です!教えてください」
八幡「ほらよ」
いろは「なんか携帯そのまま渡すって先輩らしいですね」
八幡「まぁ見られて困るようなものはないしな」
いろは「うわぁあ・・・Amazonと会社と小町ちゃんのメールしかない…」
八幡「ほっとけ」
いろは「はい先輩ありがとうございます。とりあえずメール送りますね」
ピロリン
一色いろはです。
お仕事がんばって★
思わず一色を見る。
てへっと笑い恥じらいを見せている。
八幡「恥ずかしいなら送るなよ。つーかあざとい」
いろは「いやだなぁ、素に決まってるじゃないですか~」
八幡「なんか懐かしいな」
いろは「そうですね~5年ほど前ですかね?先輩が高校卒業したの」
八幡「まぁ俺23だからそんなもんじゃないの?」
いろは「結衣さんと雪ノ下さんはどうしてるんですか?」
八幡「さぁなもうずいぶん会ってないからな。会いたいとも思わんけど」
いろは「先輩って結構サバサバしてますよね」
八幡「サバ?」
いろは「もういいです」
八幡「…」
いろは「…」
八幡「…」
いろは「私、次の駅で降りますね」
八幡「あぁ」
いろは「また明日~」
また明日…か、まぁ別にいいけどね。もう諦めたし。
これから仕事っていうのが憂鬱だ。朝からこんな疲れるとか。
こうして比企谷八幡は出社する。
少し時間軸ブレてるところがあったので修正しました。