流行に乗っかって、ダンまちの小説書いちゃいました。
長くなるとあれなので、続きはあとがきにて。
出会い
「はぁ・・・はぁ・・・」
人で溢れかえる都市北西のメインストリートを、全力で走る。
振り返れば鬼の形相をしたおじさん二人が全力で追いかけているのが見える。
「こんっの、クソガキが!!今日という今日は許さねぇぞ!!」
「待ちやがれぇー!!!!」
待てと言われて待つ人がいるだろうか?否、いるはずがない!
自分の中でそう答えをだし、近くにある角を右に曲がり、物陰に隠れ、息をひそめる。
「ちっ!見失ったか!まだそう離れてねぇはずだ!分かれて探すぞ」
「あぁ!お前はそっちを頼む。俺はあっちに行く」
そう言いながら、二人のおじさんが私から離れていくのを確認してから姿を出し一息つく。
「はふぅーー。今日は、結構しつこく追い回されたなぁ・・・・」
でも、私なんでこんなことしてんだろ。
ここには、こんなことをするために来たんじゃないんだけどなぁ・・・・。
と、ぼんやり考えていると急に体が倒された。
「痛っ〜!」
「やっと見つけたぞ、クソガキ…」
「毎日毎日…もの盗みやがって…」
なんてこった、近づいてきてたのに気付かなかった。
不覚だ、はぁ、殺されないといいなぁ…。
ーーーーーーー
「このぐらいで勘弁してやる」
「もう、盗みなんてすんじゃねぇぞ!」
「うぅ…、はいぃ…」
そう、言って去っていくおじさん達の後には、ボロ雑巾のように倒れている私。
はぁ、優しい人でよかった、殴る蹴るで済んだし。
それに、まだ私ここに来た目的果たしてないもん。
ここは迷宮都市オラリオ。
中央にモンスターの巣窟であるダンジョンを持つ、冒険者の集まる街だ。
集まった冒険者たちは、神様から恩恵をもらい、同じ神様から恩恵をもらった者たちで派閥をつくる。
通称ファミリア、その人たちは同じ血によって結ばれた、ある意味家族でもあるらしい。
だから、私はここに、
「でも、こんな事してたら家族つくれないよねぇ…」
痛む体をゆっくりと動かし、建物の壁に背を預ける。
私は物心つく前から家族がいない。そんな子どもの生きる方法なんて、たかが知れてる。
その中でも、私は最も質の悪い盗みに手を染めた。
日々を生きるために人から物を奪い、その日の命をつなぐ。
他人の糧を奪って生きてきた私。
いくら神様が、心の広い方たちだって言っても、こんな犯罪者を受け入れてくれるわけないよ。
それに、私まだ幼いし。
はぁ…、何とか仕事見つけないとなぁー。
明日からのことを考え、憂鬱になって空を見上げる。
というか、今日のご飯どうしよ…。
「そこの君、どうしたんだい??ボクでよかったら相談に乗るぜ?」
「えっ…?」
不意に、声をかけられそちらに顔を向けると、慈愛に満ちた顔をした小さな女神様がいた。
一目見ただけでわかってしまう、圧倒的存在感。まるで私なんてその場に存在してないみたいだ。
その
「あ、あの私!家族がほしいんです!!!!」
「ん?家族??」
つい、そんなどうしようもないことを口にしてしまった。
この人の前ではウソなんてつけない。そんな気がしたから。
でも、こんなことを突然言われたら笑われるか、離れていってしまう。
そう思っていたのに、この人は今も笑って私の前にいる。そして、何か考える素振りをして、私に手を差し出し言った。
「だったら、ボクのファミリアに入って
この人は、私に今何て言ったんだろう。
家族にならないか?こんな私を迎い入れてくれるって……
頭の中がぐちゃぐちゃになって、今何を言われたのか理解できなくなる。
そんな私の間が神様には拒絶に見えてしまったのか、顔をくしゃっとして悲しそうに笑う。
「あ、あはは…。そうだよね、ボクなんかの眷属にはなりたくないよな…。」
「ッ…そんな!私はあなたの家族になりたい!私をあなたのファミリアに入れてください!!!」
あまりのことに慌てて、体の痛みも忘れて自分の顔を神様に近づける。
その時の私はすっごく必死で、なぜだかこの人の笑顔を守りたいと、そう思ったんだ。
その私の行動が、あまりにも突然で予想外だったのか神様は目を丸くして、そして笑った。
「あぁ!もちろん!!ボクと家族になろうぜ!」
「はい!!」
暖炉のように心があったかくなる笑顔を浮かべ、神様は私の手を握り立たせてくれる。
さっきまでの身体の痛みなんて、どこかに行ってしまった様に軽やかに立ち上がる。
「さて!それじゃあ、改めて自己紹介と行こうぜ!ボクはヘスティア。君は?」
「私はメルク・プーランです。こちらこそよろしくお願いします、ヘスティア様!」
「よし!そうと決まったら、僕たちの家にいこうか!」
ヘスティア様は、そう言って私の手を取って意気揚々と進む。
やった!念願の家族ができる。
私は、ヘスティア様の手を強く握りしめ、その隣に並ぶように歩き出した。
神様に続いて、メインストリートから少し外れた地区へ向かうと、
そこには古びた教会がポツンと立っていた。
何だろう、ここは。何も知らない人が見たら間違いなく廃墟というだろう建物に、何の用なんだろう?
するとヘスティア様は、私の方へ振り返り両手を大きく広げこう言った。
「ようこそ、メル君!ここが今日から君の家だ!!」
「ふぁ…」
ヘスティア様からの悪意ない言葉を聞いて私はもう一度教会を見る。
改めてみれば、見た目より頑丈そうだし、今までの寝床に比べればすっごくいい。
それに、ヘスティア様はこんな私を迎い入れるって言ってくれたんだ。
それならどんな場所だって、私にはお城なんだ!
「あ、そうだ!ちょっとここで待っててくれ。今もう一人の
そういって中に走っていくヘスティア様。
もう一人の家族って、どんな人なんだろう?
ヘスティア様が、きれいなお姉さんみたいな人だからすっごく大きな男の人かな?本に出てくるお父さんみたいな
私が妄想を膨らまして、いるとヘスティア様は髪が真っ白で真っ赤な目をした男の子を連れてきた。
「メル君、紹介するよ?彼はベル君。もう一人の君の家族だ!」
「ベル・クラネルです。今日から一緒に頑張っていこうね?」
想像とは違うけど、優しい雰囲気の男の子だ。
彼、クラネルさんはそう言って笑顔で私に手を伸ばし握手を求めてくる。
あぁ、ヘスティア様と言い、クラネルさんと言いなんでこんなにいい人たちばかりなんだろう…。
私は、溢れそうになる涙をぐっと堪え、クラネルさんの手を握って精一杯の笑顔で挨拶をした。
「私はメルク・プーランです。こちらこそよろしくお願いしますね、クラネルさん、ヘスティア様!!」
ーーーーーーー
玄関での自己紹介も終わり、さっそく今日からわたしの家になる教会へ二人に続いて入る。
中は、予想してたより散らかっていたけど関係ない。
私は、もうこの人たちと家族になるって決めたんだから!
二人の後を追って、祭壇の脇の小部屋に入り、地下へと延びる階段を下りていく。
そこには、必要最低限の生活必需品と大きめの本棚が魔石灯で照らされた地下室についた。
「さて!それじゃあさっそく、メル君の入団の儀式をしようか!」
「はい!」
「それじゃあ、メル君服を脱いでくれ」
私はヘスティア様に言われるがままに、自身のボロ雑巾のような服を脱ぎ始める。
すると、私の前にいた二人、特にクラネルさんが顔を真っ赤にして慌てだした。
ん??どうしたのかな…
「え、えぇぇぇぇぇぇ!?ぷ、プーランさん!?」
「あ!クラネルさん、私のことはメルって呼び捨てでいいですよ??」
「そ、そんなことより。う、うぇぇ!?」
「め、メル君!君は何をしているんだ!?」
なんで慌ててるのかな?
私は、ヘスティア様が言ったことをしただけなのに。
うーん。意味が分からず首をかしげるとヘスティア様が怒った。
「メル君!まだベル君がいるだろ!男の子の前で服を脱いじゃ駄目じゃないか!!!」
「え、でもヘスティア様が…」
「ええい!?もういい!!とりあえずベル君!!早く出るんだ!?」
「は、はいぃ!?」
クラネルさんは、掠れた声で返事をし、慌てた顔で部屋を出ていった。
そんなに慌てなくても。
私の貧相な体なんか誰も見ないと思うんだけどなぁ。
そ、それに今日から、か、家族になるんだし……。
「まったく君って奴は…。これからいろいろなことを教える必要がありそうだね…」
「は、はぁ。わかりました?」
「まぁ、今は置いておこう。さ、そこに背中を見せて横になって?」
えっと、あのベッドかな?
部屋の隅に一つだけあるベッドに近づき腰を掛ける。
そこに私がうつ伏せで寝転がるとすぐに、ヘスティア様が跨ってきた。
するとヘスティア様は、自分の手に小さな針を刺して血を出すと、その血で私の背中に何かの文字を書き始めた。
「あの、ヘスティア様?」
「ん?何だい??メル君」
「本当にありがとうございます、私をファミリアに入れてくださって」
心の底からそう思う。
普通ならあんな路地でボロ雑巾みたいに転がってる奴に声なんかかけない。
みんな見て見ぬふり、なのにこの人は声をかけてくれた上に私の話を聞いてくれるなんて…
それでも、ヘスティア様は何でもない風にこう言った。
「そんなこと当たり前だろ、メル君?ボクは神だぜ?困ってる
「ヘスティア様…」
「よしっ!これで終わりっと。メル君、お疲れさま。これで君は、ボクの家族さ!」
私の背中から離れ、私の服を手渡してくれるヘスティア様。
その顔は、笑顔であふれていて私が家族になったことを心の底から喜んでいるみたいだ。
「よし!それじゃあ、今日は君の歓迎会をやるぞ!」
「そ、そんな!?私なんかのためにそんなことしなくても」
「いいから、いいから!メル君は座って待っていてくれ。さて、ベル君〜、入っておいでー。今日は家族が増えたお祝いだ!!」
優しいな、ヘスティア様。
そんなヘスティア様の声を聞いて、そろーっと兎のように警戒しながら部屋を覗き入ってくるクラネルさん。
まだ顔が真っ赤なままだ。あはは、おかしな人だなぁ?
すると、クラネルさんは私の前に来てバッと勢い良く頭を下げてきた。
「ごめんなさい!プーランさん!」
「そんなこと気にしないでください。むしろ私こそ、お粗末なものを見せてすみませんでした。」
「い、いやでも…」
「ってそんなことより、私のことはメルって呼び捨てにしてくださいよー。」
「え?あ、うん。わかったよ、メル」
本当にこの人は優しいんだなぁー。
そんな人が私の家族だなんて、嬉しくなっちゃうなぁ。
私とクラネルさんが話している間もヘスティア様は準備をしていてくれたらしく、目を向けるとたくさんのじゃが丸くんが。
ヘスティア様は、こちらを向いて笑顔で言った。
「よーし。準備ができたぞ!さぁ、始めようか!!メル君の歓迎会だ!!」
その声を聞いた、クラネルさんも私の方へ向き直り、私に手を伸ばして言う。
「さぁ、メル!神様が待ってるよ?いこ??」
その言葉を聞くだけで心が暖かくなる。
あぁ、家族ってこういうのなのかな?
私は、胸から溢れ出そうな気持ちを隠さずに顔に出して精一杯の笑顔で返事をする。
「はい!!今行きます!クラネルさん、ヘスティア様!」
この人たちの力に絶対になろう。
どんな小さな事でも、この人たちを助けよう。
だってこの人たちは、私の大切な
読了してくださいまして、ありがとうございました。
ここでは、主人公のメルク・プーランのステイタスに変化があれば載せていこうと思います。
では、初期値をどうぞ
メルク・プーラン
Lv・1
力:I=1
耐久:I=2
器用:I=9
敏捷:I=3
魔力:I=0
《魔法》
【】
《スキル》
【】