オラリオに家族を求めるのは間違っていない!   作:ソモ産

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閲覧ありがとうございます。

頑張って、投稿しました。
今回は、戦闘描写を書きました。
では、どうぞ。


初ダンジョン!!

登録も済ませたし、装備も整えたし準備万端!

さっそく、ダンジョン探索に備えてステイタス更新中。

 

「なっ!今日のステイタスの内容は口頭伝えていいかな?ベル君」

「?はい、大丈夫ですけど」

 

あれ?いつもは羊皮紙で教えてくれるのに…

まぁ、たいした問題じゃないよね。

って!えぇ!!ベル兄のステイタス伸びすぎじゃ!!

こんなに急に伸びるもの?そんなわけ…

 

「と言うわけで、ものすごく熟練度が伸びてるわけなんだが。何か心当たりはあるかい?」

「いや、えっと実は、この間6階層まで潜ったんですけど……」

「な、なんだってーーー!?あほぉ――-!防具無しで到達階層を増やしてるんじゃなーい!!」

「ご、ごめんなさい……」

 

この間のあれ、ただ防具無しで潜ってただけじゃなくてさらに下に降りてたのね…

道理でボロボロになってるわけだよ。

そりゃ怒られる。ベル兄の自業自得だね。

 

「はぁ…まぁいい。それでだねベル君、理由はわからないけど成長が早い。つまり成長期だね。」

「は、はい」

「これはボクの個人的な見解だけど、君には才能があるよ、ベル君。だから自信をもっていい。君は強くなる。」

 

すごいなぁ、ベル兄。ヘスティア様に、才能があるなんて言われるなんて。

そんな神様に認められちゃうようなベル兄の手助けなんて、私にできるかなぁ…。

 

ううん、弱気になっちゃだめ。気持ちだけは常に前向きに、為せば成る為さねば成らぬ何事もだよね!うん。

 

それじゃあ、気を取り直して、上着を着なおして装備を付けているベル兄に言う。

 

「それじゃあ、ベル兄!いこー」

「あ、う――」

「ちょーっと待ったー!メル君!」

「ぐえっ!」

 

後ろから、ヘスティア様が飛びかかってきて顔から床に倒れる。

痛い…。ま、また、ですかヘスティア様…。

最近、こういうの多いなぁ…。

 

赤くなっているであろう顔を擦りながら、起き上がる。

 

「な、なんですか…?ヘスティア様。」

「君もステイタス更新をするよ?気休めだろうけどやらないよりはいいからね」

「で、でもぉ…」

「ほらほら、いいからやるよ!ベル君!君ははやく外に!」

 

目を吊り上げてベル兄に、きつく言うヘスティア様。

さすがにもう、突然脱ぎませんよ。あの後のヘスティア様の視線痛かったし。

 

私は言われるがまま、ベットに横になり背中を見せる。

その上にすぐ、ヘスティア様が跨りステイタスの更新を始めた。

 

「おい…君もかい…」

「はい?」

「うーん、君なら大丈夫かな。ほら…見てごらん?」

 

そういって、ヘスティア様からステイタスを書き記した羊皮紙を受け取り、内容を見る。

えっと、これは…何の冗談…?

 

メルク・プーラン

Lv・1

力:I=1→2

耐久:I=2→4

器用:I=9→10

敏捷:I=3

魔力:I=0

 

《魔法》

【】

 

《スキル》

親愛眷属(フィリア・セージ)

・同眷属に対する情愛(おもい)により経験値(エクセリア)上昇。

情愛(おもい)が続く限り効果持続。

懸想(おもい)を抱けば効果消失。

 

ダンジョン探索はおろか、戦ってすらいないのスキルが発言してるんだけど!?

どういうことーーーー!!なんで、なんで??

軽く錯乱状態になり、問い詰めるようにヘスティア様へ顔を向ける。

 

「ごめんよ、ボクにもよくわからないんだ。」

「ヘスティア様でもですか…?」

「うん、ただ一つ言えるのは君のそのスキルはとても希少だよ。だから、君もベル君と同じように強くなれる可能性を秘めている。」

 

わ、私も強くなれるかもしれない…?ベル兄と同じように。

そうしたら、ベル兄の隣にいつも立って助けられる…?

 

「ほ、本当ですか?!本当に私は強くなれるんですか?ベル兄の隣に立っていらるんですか?」

「あ、あぁ、ボク個人の見解だけどね。」

 

ヘスティア様の言葉を受け私は体が震えた。

これで私は、家族の役に立てるかもしれないんだ。

私は、ステイタスの書かれた羊皮紙を胸に抱き、ベッドから立ち上がりヘスティア様に頭を下げた。

 

「ありがとうございます!ヘスティア様!」

「メル君。これは君自身が持っていた可能性だ。ボクはそれを掘り起こしたに過ぎないよ。」

「でも…」

「はは、良いからもう行きな。ベル君が持ってるぜ?」

 

ヘスティア様は、私にそう言って冒険装備一式を手渡してきた。

私は、うれしくてたまらない気持ちを何とか抑え、装備に手を通していく。

すると、ヘスティア様は思い出したようにいくつか忠告をしてきた。

 

「いいかい?メル君、このスキルのことは絶対に話しちゃいけないよ?ベル君であってもね」

「はい!わかりました。」

 

なんでダメなんだろう?ベル兄にまで内緒って…

でも、ヘスティア様がそういうんだもん。その方がいいんだよね。

よし、絶対に離さないようにしないと!

 

そう決めた同時に、装備をつけ終わった。

一度、しっかり着れているか鏡を見て確認し、準備完了っと。

よーし!今日からベル兄の冒険の手伝い頑張るぞー!

 

って、ん?なんか背中が熱いような…。

 

「っ!」

 

準備が終わって、挨拶をするために振り返る。

一瞬、ヘスティア様の顔が驚いてたような。

そんなに勢いよく、振り向いたかなぁ?

 

まぁ、いいか。私はヘスティア様に頭を下げ、ベル兄の待っている教会外に向かった。

 

「まったく、二人とも厄介なものを…。さて、ボクにできることをするか!」

 

隠し部屋から出る瞬間、ヘスティア様が何か言った。

最初の方は聞き取れたけど、あとはぜんぜん聞き取れなかった。

何て言ったんだろ?まぁ、直接言わないってことは、重要じゃなかったってことだよね。

じゃあ、帰ってきてから聞いてみよ。

 

そう決めて教会の外に出ると、ベル兄が手持無沙汰の様子で待っていた。

 

「ベル兄、遅くなってごめんなさい。」

「ううん、大丈夫だよ。それじゃあ、行こうか。」

「うん!いこー!!」

 

二人で手をつないでこの街の中心、バベルに向かう。

そういえば、初めてあれを見たときはびっくりしたなぁー。

天まで届いてるかってほど、大きいんだもんなぁ。

 

ここからも見える、塔を見上げながら向かう。

ふんふんふ~ん。どんなところなんだろう、ダンジョンって。

ベル兄に聞いてみ―。

 

「ッ!?」

 

ゾワッと私の肌に嫌悪感が走り、つい足を止める。

何、今の気持ち悪い感じ……。

バベルの塔の上?気持ち悪い…、今も見てる。

 

なんだか腹が立って、私も塔の上を睨みつける。

すると、急に立ち止まった私を心配してくれたのかベル兄が話しかけてくる。

 

「どうしたの、メル?」

「…いや、誰かに見られてる気がして。」

「え、本当に?前に僕も同じようなことがあったけど…。」

 

ベル兄も?何だろう…。

気分良くないなぁ…。キッ!ッと眼に力を入れてもう一度塔の上を見返すと、さっきの感じは無くなっていた。

あれ、気のせい…?そんなわけは…。

さっきの感覚について考えながら、再びバベルに向けて足を進める。

 

「むぎゅ!」

「あ、ごめんメル。ちょっと待ってて。」

 

急に立ち止まらないでよ、ベル兄…。

立ち止まったベル兄は、キャットピープルとエルフのお姉さんが準備している喫茶店に入っていった。

入った後に、中から

 

『あ~!この間の食い逃げやろうニャー!!ここであったが百年目、今ここでニャーが成敗してやるニャー』

『え、えぇー!?』

 

聞き捨てならない言葉が聞こえてきた。

ベル兄…、食い逃げなんて何やってるの…。

昔、盗みをやってた私に言われたくないだろうけど、ダメだよ、ベル兄。

 

それから、10分くらいたった後にベル兄は喫茶店から出てきた。

すぐに振り返り、顔真っ赤にさせながらいってきますって言いながら。

心なしか、嬉しそうだし…、いったい中で何が?

 

「ごめんね、メル。お待たせ」

「い、いえ。」

「それじゃあ、改めていこうか!」

 

まぁ、良いか。

さっきの感覚とか今、ベル兄に何があったのかとかいろいろ気になるけど。

それより今は目の前のことに集中しなきゃ。

 

いざ、ダンジョンへ!

 

ーーーーーーー

 

『グギャー!!』

「はっ!!」

『ギィーー』

 

最後のコボルトに渾身の矢を打ち込む。

よーし、これでとりあえず休憩できるー。

 

手に持った弓を背中にかけ、今の矢が折れていなかったため回収して矢筒に戻す。

それから、あたりの様子を確認しながら、私より少し大きなモンスターの死体を引きずってベル兄の元へ近づき、大事な収入源の魔石をナイフで取り出す。

 

「うんしょ!これで最後!」

「お疲れ。それにしても、メル。弓とナイフの使い方、うまいね!」

「いやいや」

 

すぐにベル兄が、私の弓とナイフ捌きを褒めてくれる。

そんなに大したことないんだけど、たしかに恩恵のおかげで前の数倍は、はやく動けてる。

改めて、神様の力を認識したよ…。

 

今現在は、ダンジョンの第3層。

渋るベル兄をなんとか説得して、どうにかここまで来た。

なんと、初めての探索でここまで潜るのはどうやらすごい事なんだって。

 

なんだ、思ったよりきつくないし全然楽じゃん。

この調子ならガンガン行けるんじゃないかな?

なんて、そんなわけないですよね。

背にある弓を掴み、私たちの後方から近づく気配に備える。

 

「ベル兄、来るよ!」

「わかった!」

『『『『『キシャーー!』』』』』

 

私の声に、魔石を抜き取る作業を中断して武器を構えるベル兄。

来た!コボルトの群れ。

私が気配で把握してた数よりちょっと多いな。

 

「くっ、メル後ろで援護お願い!」

「うん、わかったよ!」

「はぁ!」

 

キリキリと弓を引き絞り、ベル兄の援護に回る。

コボルト5体の群れに、間髪入れずベル兄は突っ込み、先頭にいたコボルトにナイフを突き立てる。

 

『『ギィー!!』』

「ベル兄に手出しはさせないよ!!はっ!」

 

その隙に、2匹のコボルトがベル兄に一斉に飛びかかるけど、甘い。

今の私なら、2匹までなら捌ける!

引き絞っていた矢を1体のコボルトに放ち、間髪入れずにもう1体にも矢を放ってベル兄への脅威を排除する。

 

すぐに援護へ戻るために視線をすぐに、ベル兄に戻す。

ベル兄は私が2体のコボルトを撃ち落しているうちに、もう一体仕留めていたらしくこちらを向いた。

さすがベル兄だ。ってあれもう1体は?

 

「メル!行ったよ!気を付けて!!」

「っ!?」

 

そう思ったのもつかの間、すぐにベル兄の声でその存在に気付く。

一直線に、私に向かってくる、私より少し大きいモンスターが牙をむいて襲い掛かってくる。

弓を使ってたから、近くじゃ戦えないと判断してこっちに標的を変えたっての?

くっ、この距離じゃ弓は間に合わない、そう判断を下し、弓を背に戻し両腿のホルスターから2本のナイフを引き抜く。

 

『ギシャーーー!!』

「ふっ!」

『ギャ!?』

 

馬鹿正直に突っ込んできた、コボルトの突撃をギリギリで回避する。

直前で交わされた為、その勢いのままダンジョンの床に盛大に激突するコボルト。

その間に、すぐにそいつの後ろへまわる。

 

「モンスターのくせに馬鹿にしないでよねっ!」

『グギャ―』

 

しっかりと首筋に2本のナイフを突き刺し、コボルトの息の根を止める。

ふぅ、前言撤回、ダンジョンは全然楽じゃなかったよ…。

気を抜いたら、すぐに死んじゃう。聞いてた通りの場所だったね。

 

危機一髪の状況を何とか、乗り越えて一息ついているとベル兄が駆け寄ってきた。

 

「メル、大丈夫!?」

「うん、何とか大丈夫だよ」

 

コボルトからナイフを引き抜いて、ホルスターに戻し立ち上がる。

ひと息つく前に、あたりの様子を感覚を研ぎ澄まして確認する。

うん、とりあえず近くに何の気配もないかな?

 

「とりあえず、ベル兄、魔石とっちゃお?」

「はは、本当にタフだなぁ、メルは。」

 

私とベル兄の2人でさっき倒したモンスターの死骸を1か所に引きずってくる。

さて、それじゃあさっそく魔石を取ろうかな?

採取用のナイフを胸元から抜き出してモンスターの胸をえぐる。

うげー、気持ち悪い…。でも慣れないとなぁ。

 

黙々と、私が作業を続けているとベル兄が話しかけてきた。

 

「ふぅ、今日はこの辺にしとかない?メルは今日が初めてだし。」

「だね、ちょっと疲れたよ。」

「よっし、じゃあ早いところ引き上げよっか。」

 

今日はここで引き上げることに決め、すべての魔石を回収し終えてから道具を入れるバックパックを背負い直す。

さっきみたいなことがないように、感覚を常に研ぎ澄ましてきた道を帰る。

ふと、残りの矢の数を確認すると、少なくなっているのが分かった。

 

あぁ、まだ使えそうなのは回収してるけど、やっぱりすぐ減るなぁ…。

お金がかさむよー。

帰りは、ナイフ主体で戦うことに決め、ベル兄の後に続いた。

 

ーーーーーーー

 

手に入れた魔石の換金に立ち寄ったギルドで。

 

「メルクちゃん!何考えてるの!!」

「あぅ、ごめんなさい…」

 

私とベル兄のアドバイザーであるエイナさんに絶賛叱られています。

やっぱり、初日で第3階層はダメだったみたい。

うぅ…、エイナさんすっごく怖いよー。

 

「ベル君!君がついてるんだから止めないとダメじゃない!」

「いや、でも…」

「言い訳しない!」

「すみませんでした…」

 

怒りはベル兄にも飛び火しちゃった。

ごめんなさい、ベル兄。私のせいで…。

 

でも、エイナさんこんなに叱ってくれるってことは私たちのことを心配してるってことだよね。

それってすごくうれしいな。それならエイナさんを心配させないようにしないと。

これからは、そういうことにも気を付けてダンジョンに潜ろうっと!

 

と言うわけで、初めてのダンジョンは今後の課題が多く見つかったけど大成功かな?

 

 

~~~~~~~

 

懸想(おもい)を力に変える少年と情愛(おもい)を力に変える少女が地下に潜っている頃、地上では2人の女神が動き始めた。

 

 

一人の神は透明な輝きを放つ少年の隣に立っていた少女の姿を思い浮かべる。

何にも染まりえる可能性を秘めた少年の隣に立つ、すべてを包み込むような温かい赤色の輝きを放つ少女。

彼女は、自分の視線に気づき、そしてこちらを睨みかえした。

この少年に手出しをするのは許さないって、精一杯の力で。

 

「フフフッ、面白いわぁ。あの子も食べちゃいたいぐらい可愛い…。」

 

その神フレイヤは、天高くそびえるバベルの頂点にある部屋で怪しく微笑む。

近くには、モンスターと見紛うほどの体格を持つ一人の獣人が控えるのみ。

その獣人は、主であるフレイヤの言葉を黙って聞くのみで言葉は発さない。

 

「あの2人はどんなふうに成長するのかしら?しばらくは様子見ね。フフフッ、でも…」

 

薄暗いこの部屋には1人の神の怪しい笑い声と思惑が渦巻くのみだ。

 

 

一方、もう一人の神ヘスティアは、自らの神友(しんゆう)の前で頭を地面に擦り付けていた。

 

「ヘファイストス!お願いだ!あの子たちに…、ボクのファミリアの子に武器を作ってあげてほしいんだ!!」

「あんた…」

 

神としての威厳も見た目には伺えない。

ただただ、自分の家族のために恥も外聞も捨てて頼み込む姿は、ある種、輝きすら見えた。

これまで、私を一人で支えてくれた少年に対して、新しくファミリアに入った主神である自分も含めた家族のために頑張る少女のために。

その一心で、ヘスティアは頭を下げ続ける。

 

「頼む…。あの子たちは前に進もうとしてるんだ。たくさんの危険が待つ、一つの目標に。だから、その危険を退ける力を。すべてを切り裂く武器をつくってくれ!!」

「はぁ、まったく…」

 

自分も彼らのためにできる限りのことをする、その決意のもとに。

少年と少女の行動は、2人の神を思いは違えど動かすことになったのだった。




読了ありがとうございました。

この小説での初戦闘描写、どうだったでしょうか??
自分なりに試行錯誤しながら、表現したつもりですが、おかしなところがあれば教えてください。

あ、あと、主人公のプロフィールを載せます。変化があれば更新するものにしようかな?

あと、矢を回収するのはお金がないからです(切実
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