2-1
この世界は現実世界と電脳(デジタル)の境界が希薄になっている。ミレイは自分とアミ、そして何よりアミとBが出会えたことがその証明の一つであると言った。
そして境界の希薄化は決して良い出来事ではない、これから起こる災厄の兆しだと。
「私とあなたの出会いがこの世界の希望の光となると良いのだけれど。でもそちらとの出会いは、一体何をもたらすのかしら」
ミレイはじっとBを見つめて、難しげな顔をした。
「あなたがこの子から何を受け取るか、あなたがこの子を何処へどう導くか。それもまた重要かも知れないわ」
ミレイのあまりに抽象的な言葉を、Bは黙って聞いていた。そして「ああ」とだけ返事をした。
暗に自身の重大性と悪い影響力を、示唆されているようなものだった。
「フフ……この世界は本当に変わっているわ。楽しめそうだわ」
そしていつもの場所で会いましょうと残し、ミレイはいなくなった。
Bは、複雑な顔をしていた。
それでも一応BW内への顔見せを続行するあたり、Bは結構律儀な性格だとアミは思った。丁度チャットの時にも感じていたことだ。恐らくはこれからの活動で顔を知っておかれればやりやすくなるとか、打算があるのだろうけれど。
「マスターとやらがやけに俺を羨んでいたが、あれはどういうことだ」
コーヒー豆の袋を片手でお手玉しながら、Bはいたく不思議そうな顔を今し方出てきた店の扉へ向けた。袋はアミが受け取ろうとしたのだが、さりげなく持ってくれた。多分持ってみたかったのだろうと予想を付けつつ、アミは少々言い渋った。
「あー、杏子さんはほら、美人だから……人間の男性は綺麗な女性が好きで、同性とは張り合いたくなるってことで」
「あの探偵は見目は確かに良いのだろうが、問題もある」
「ああ、主にコーヒーですか」
「それが根源に起因するものであるなら、そうでもあるな」
よく分からない言い方をするBを怪訝に思いつつ、アミはそういえば、と指を口元に当てる。
「タクミさんは美醜の感覚はあるのに、杏子さんの外見を誉めたりしませんね」
「整っている方だとは認めるが」
「その程度で収まっちゃうんですか」
「方向性は違うが超越した輩を見れば、お前もこうなる」
アミはBの言葉を頭で反芻し、意味を読み取る。つまり杏子をも凌ぐ美人を、Bは知っているということらしい。デジモンは外見が整っていることもざらにあるのだろうか、などとアミは下へ続く階段を降りながら考察する。
「さて、これで目的のものも手に入りいましたね。……それに、ノキアの無事も確認できたし、良かったです」
「本人の心境は平安とはいっていないようだがな。あまりに言葉に取り留めがなかった」
「あれは割とノキアの通常なんですけどね」
ちょっと笑ったアミとは対照的にBは「どういうやかましさだ……」と額を押さえた。「うら若い女子高生とらっぶらぶデートですか、このこのぅ!!」と肘でつつかれ、これまで見た事のない程げんなりした顔で「仕事」と返していたのを思い出した。親戚という設定を利用する思考はまだBには無いらしい。
ノキアはアミと再会したことを喜んで心配して来たかと思えば、自分の至らなかった点に落ち込みデジモン達を案じた。そしてアラタのハッカー疑惑が引っかかって騒いで、最終的に好みの歌手の歌で落ち着こうと肩を落としていた。あの様子を見ると、ほんの短い期間で色々あり過ぎたとも思わされる。
「ノキアも疲れてるかも。少しは不安を取り除いてあげられればいいんだけど」
「そのことについては俺は手を貸さんからな」
「……」
やはりBは、結構な頻度で冷たい態度を取る。そういう性格と言ってしまえばそれまでではあるが、アミの足が動きを若干鈍らせ踵を段に引っ掛けた。
「タクミさんももう少し、人のことを気にしたっていいと思うんですけどね」
「残念だがお前とは違う」
「探偵稼業に向いてるのかな……」
アミ自身杏子からのお試し依頼をたった今達成したばかり、探偵の卵から孵ってもいない状態だが、依頼人から話を聞くなども仕事のようではないか。そんなアミの心配をよそに、Bはコーヒー豆の入った袋をざらざらと振る。
「依頼人はともかく、依頼に気をそそられるならやる。それにお前とは処理する仕事の種類も変わっている、依頼人との交渉が常にあるとも限らん」
「うーん」
杏子からも聞いた所では、アミのような女学生では危険度が高い、または難しい仕事をBは請け負うのだという。どんな仕事なのかまだアミには分からないが、Bなら杏子でも些か難しい案件でも迅速に処理出来るという。
それもあって助っ人、なんて所長に次ぐ権利の保持者に収まったということだ。それ以外の理由が何なのかは全く知らないが。
ともかく適材適所、というものなのだろう。それでもアミとしては、Bのドライさが差し障らないか心配だった。それもそういう性格を気取っているのではなく、至って自然な態度なのだ。
「……俺のことをどうこう思うのは時間の浪費だ」
つまらなそうにBは、本人の中ではだいぶソフトなのだろう言い方で、アミを置いてさっさと踊り場まで降りていく。
Bの経歴などをアミはよく知らない。だから直せとか、人ではないがそれはどうなのかとか、なんて言葉を無責任に発することは出来ないしそのつもりもない。そうなるのが必然であったのなら、尚更だ。
ただなんとなく、アミが見過ごしてしまおうと思えないだけ。それだけの話なのだ。
「駄目ですか」
アミはBの後を追いながら返す。Bは今は青い目を一度だけアミへやって、すぐに戻した。こういう所は冷たい。
「しかし……これが電脳体をも昏倒させる劇物の原材料か」
Bはコーヒー豆の入った袋をまじまじと眺める。その様子は未知の品を目にした異界の住人そのものだった。ちょっとおかしくて、アミは毒気を抜かれた。
ただ、冷たさが強いだけでBの性根は決して悪くないようでもある。
「本当ならほろ苦さと品種によって違う香りが楽しめるものなんですけどね」
「それを口にした者が気絶するものへと錬成するとは、あの探偵の味覚はどうなってるんだか」
「語る姿を見るに、本人はまずいと思ってないみたいですしね……」
「本来のコーヒーが逆に気になってくるな」
材料の無駄遣いだ。どことなく残念そうなBからは、聞く者の気分さえ凍らせてしまいそうな冷たさは無かった。
アミはその様子を見て、少し考える。それからふと口にしてみた。
「じゃあ、暇になったらさっきのカフェに行きましょうか」
「ん?」
「タクミさんだけで行ってもらうのはちょっと心配なので、私もついていきますね」
アミは自分でも小憎らしいと思うようなことを言ってみた。本心でもありつつ、ちょっとした言い訳でもあった。今度こそ振り向いたBは僅かに口元を曲げる。
「金銭の取引はいずれ自分で覚える」
「それも早めに、機会がある内に覚えちゃいましょうよ。ついでに普通のコーヒーの飲み方とかもどうでしょう」
「……お前のお節介は理解し難い」
Bは顔を逸らす。嫌がられているのかも知れないが、アミはここで退くつもりもなかった。
「理解が難しくても、出来ない訳じゃないなら分かろうとするのもアリじゃないかな、って思うんです」
アミは少し笑って階段を降り切って、事務所の方へ足を向ける。Bへの提案というよりは、アミ自身へ向けた言葉だった。
確かにBのことは分からないことも多いし、その度が過ぎたクールさは怖くもなるし理解もまだ追いつかない。でも、そのいずれかが決定的に受け付けられない訳ではない。
それならこれから、時間をかけてでもいいから、分かったり慣れたりしていくのだって一つの道じゃないだろうか。
そして最後には、Bの色々なことを分かっておきたい。
「何を考えているか知らんが、もう一度言っておく。お前は俺を買いかぶりすぎだ」
Bは鼻を鳴らす。ノキアを見捨てようとした時のようなことが、きっとこれからもあると言いたいのだろう。
あの時のことは今だって許せない。でも、アミは一つ決心した。そういうことがあるのなら、Bがそういう言動をするのなら。
「じゃあ私もその時は、自分のやりたいようにしちゃいます」
アミの放った一言に、Bがやや目を丸くした。
「そしておんなじように諦めて下さい。私はどうしようもない奴なんだって」
アミは一歩先に進んで、事務所の扉を開いた。自分で言っておきながら偉そうだと感じて恥ずかしくなってしまった。
そこで、背後で小さな、本当に小さな笑うような吐息が聞こえた。
「やってみろ」
Bの声には、これまではどこにもなかった明るさが含まれているように思えた。
アミを見捨てるとほぼ同義の行為をした時に覚えた、途方もない無力感と自身への諦念。あれは一体何だったのか、アラタは自身のことなのに何度考えても答えが出せずにいた。
あの怪物が精神データに引き起こしたバグなのかとも考えた。だが電脳世界を抜けてもそれはアラタの中に留まっていて、そんな生易しいものではないと物語っていた。もっと根深く、それこそアラタの根本に関わる何かなのかも知れなかった。
だが考えても何も得られないのなら、考えない方が無難だ。そうするのがいい。アラタはコンクリートジャングルとそぐわない、大木の木漏れ日の中でまた一つ諦めた。
それにしても、あれからノキアからも、ましてアミからも何の連絡もない。ノキアはハッカーという存在を悪いものと決めつけていた、アラタがどう見てもハッカーでしかない所行をしたのに少なからずショックを受けたのだろう。そして気まずくて通信不能になっている。そこまでは容易に想像できる。
詳細不明なのはアミだ。元よりチャットでの繋がりが少し発展した程度の関係だったから、何処でどうしているかなど知るべくも無いのが当然ではある。しかしああしてしまった分、アラタには大きな罪悪感があった。
合わせる顔なんて無いが、謝りたい気持ちは山盛りだ。何かとっかかりでもあれば会いに行きたい。
そう、あの親戚だのを名乗った野郎でもいい。あれでもいいから、何処かから姿を現さないか。アラタは雑踏と車の走行音が入り交じる喧噪を聞きながら願っていた。
なんだかやけに車の走る音がうるさく聞こえる。段々と近づいてきているようにさえ思えるというか、
「……ん?」
アラタは顔を上げて前の道路を見た。その瞬間だった。
「ちょ、び——タク、タクミさんっ!! は、はやいって、まって、」
「へ」
レッドとシルバーの大きなバイクが道を超速で突っ切ってきていた。アラタと共に周囲がどよめく。
「ま、って! このままじゃぶつか、わ、ぁあああああ!?」
そして速度そのままに豪快なドリフトを決め、壮絶な音を立てながらアラタのいる歩行者スペースへ乗り上げるぎりぎりで止まった。
横断歩道もきちんと避けた、実に見事な駐車……ということにしておく。
バイクのタイヤが擦り削った地面が、白い煙を上げていた。周囲が「スタント?」「CM撮影?」「ありのまま起こったことを話すぜ」などなど騒ぎ立てているが、そんなものは気にする風もなく、黒シャツ黄ズボン姿の赤髪の運転手はひらりとバイクから降り、後ろでぐったりしている同乗者の肩を叩いた。
「着いたぞ」
「……はぃ……」
微妙に聞こえていた喚きと同じ声が、現在は弱々しい調子でアラタの耳に届く。聞き覚えのある声だった。
いやまさか、そんな馬鹿な。いくらなんでも。
「あの、今度から速度制限とか守ってっ」
「またそんなものがあるのか。面倒だな……」
猫でもつまみ上げるかのように、運転手は相手の首根っこを掴んでバイクから降ろした。降ろされた方は立つのもやっとな様子で、降ろした方は一応首を掴んで支えていた。優しさを発揮する場面はそこではないとアラタも思うのだが。
だがその支えられている奴の姿を見て、アラタは衝撃に言葉を失ってしまった。噂をすれば影、でもないが、まさかこんなことがあるとは。
「あ、アミ、か?」
「? ……あっ、アラタ!」
名前を呼ばれた相手はアラタを認めると、相手の手から離れふらふらしながらも走って近づいてきた。横で結んだ赤い髪をさらさらと揺らし、短いセピア色のスカートが翻り健康的な長い足の絶対領域をちらりと見せつつ、アミはアラタの前で止まって笑みを浮かべた。
「良かった、無事にログアウトできてたんだね!」
「ああ、なんとか大丈夫だ。……そっちはある意味無事じゃないようだがな」
「あれ、分かる?」
「そりゃ今の登場の仕方を見ればな」
アラタの苦笑にアミは「あ、そっちね」などと言いつつも疲れた顔をして、膝に手をついた。現実世界でも豊満な胸が強調されるが、そこにバイクの運転手が至って平静な顔でやってきた。
「アラタだったな。こんな所で出会うとは奇遇だ」
「あんたがまず気にするべきは俺じゃねーと思うんだが」
主に交通ルールとか、同乗者への配慮とか、周囲の目線とか、もっとそのあたりに気を使わないのだろうか。アラタは結構な呆れを込めつつ、アミと共通の特徴をいくつか持つ青目の青年を見た。普通に見返された。
「あれから何か変わったこととか、無い?」
「ああ、特にはな。
強いて言えば、ノキアの奴、かな」
とりあえず振られた話に乗って、今の豪快すぎる登場などにはアラタはこれ以上ツッコまないことにした。若干一名は自身の行動に疑問すら持っていないようだが、それも気にしない。気にしたら負けなのだ。
「チキンにゃちょっと刺激が強すぎたようだが、自業自得だな。あいつが最初に行きたいって言い出したんだからな」
「そうなのかなぁ。でもそれなら私だって同じだし」
「アミはもうちょい恩赦が入らなくもねぇな。これでちったぁ懲りりゃいいがな」
本人も反省していないのではないとも思う。あそこでノキア自身が固まらなければ、あのデジモンたちやアミが身を挺することも無かったと、分かっているはずだ。だから積極的に、悪い表現をすれば図々しく、通信を取れない所もある。アラタにはそんな想定があった。
これからは危険なこと、厄介なことにほいほい首を突っ込まなくなればいい。
「……しかし、あの化けモン」
アラタはログアウトゾーンに突如として現れた、あの不気味な存在を思い出す。それだけで体がぞわぞわするようだった。
「はじめて見たぜ……何となく、噂にゃ聞いてたけどよ。他のデータを捕食する、あぶねープログラムがあるってな」
「そういうことになっているのか。……お前も詳細を知っている訳ではないんだな」
「あんたも気になるのか? けど、運営に問い合わせたって無駄だぜ。知らぬ存ぜぬの一点張りだ」
しかしそれこそ不自然だ。あんな代物はEDENの害悪といっても過言ではない、運営が関知していないはずがないのだ。アラタが指摘すれば、アミは「そうなんだ……そうだね」と表情を曇らせ、横の青年は思案する顔になった。
「あれを隠しておきたい理由は何なんだろうな」
「あ? 隠す?」
「こっちの話だ」
青年のこぼした言葉に問いかけるも、まともな答えは無くあっさり片付けられてしまった。ほんの一瞬、アラタの心中に疑念が浮かんだ。
だが隠す、というのもあながち間違った表現とも思えなかった。
「確かに考え方によっちゃあ、運営が事実を隠してるとも言えるかもな。
どうにも気になるんだよな……ちっとばかし、本腰入れて調べてみっかな」
アラタはあのおかしくて危険が満載な存在が忘れられずにいた。どうしても頭に引っかかるというか、何もなかったことにしてはならない感じがしてならなかった。
真剣に考えるアラタに、青年が少し困ったような顔をした。
「それなら気をつけることだな。あれはそう簡単なものじゃない……気が、する」
「ああ。公式のイベントや底辺ハッカーの悪フザケなんて適当なモンじゃねーだろうな」
青年の言葉にアラタは頷く。そんなしょぼい理由から生まれ出たものではないことなど、明白すぎていた。
と、そこでアミがふと思いついたように口を開いた。
「そういえば、アラタってハッカーなの?」
「ん? それは……は?」
軽く流しそうになって、何を聞かれているのかに思い至ってぎくりとした。
「な、何だよ急に」
「アラタがあの時ログアウトゾーン解除してくれてたってこと思い出して。ここに来る前にもちょっとそういう話題あったんだけどね」
「どういう話題だよ!? あのな、」
どうにかツッコんだ。そりゃ気になって然るべきだろうが、どうしてここで突然切り込んできたのやら。まさか底辺ハッカーとか口走ったのがまずかったのか。
「まぁ……それは、何つーか、アレだな……」
どうにか横道へと進めようとして、上手く言葉が出なかった。まずい、まともな返事が思いつけない。このまま追求されたら逃げ道が無い。
「それは別にどうでもいいだろうが」
「おい」
が、焦るアラタをよそに青年はあっさり問題外と切って捨ててくれた。ここまでどうでもいいと放られるとアラタも若干傷つくのでつっかかった、真偽がどうであれ。
「いずれにせよこいつが持っている能力であの場はどうにかなった。それでいいだろうが、ハッカーだの呼び方なんぞは些細な話だ」
ところがその後に続いた言葉に、アラタも目を見張った。そんな見方をされたことはこれまでに無かった。
「そうですね。アラタがあそこで解除してくれなかったら、皆助からなかったでしょうから……
改めて、ありがとう。アラタ」
そしてアミまでが、屈託のない笑顔で礼をしてきた。あどけなささえあるその表情に、アラタの心臓が少々跳ねた。
「……ああ、おう」
アラタは胸の内がなんともむずがゆくなって、誤魔化すように頭を掻いた。こんな風に受け入れられることは、一度だって体験したことがなかった。嬉しいというかこいつらおかしくないかというかどうしてこうなったというか……恥ずかしい、というか。
「ああっと、俺、約束があったんだった。そんじゃま、行くわ」
若干いたたまれなくなって、アラタは二人に背を向けた。そろそろ二人からアラタまで視線が集まりつつあるのも居心地が大変悪かった。どうしてあんなダイナミック登場をしたのだか謎すぎる、やはりこの二人は変人だ。
それでも、だ。
「……また、そのうちな」
アラタは何だか知らないが、そんなことを言ってしまった。そしてなるべく平常を装いながら、歩いてその場を去った。
これからやることは、調べるべきことは沢山ありそうだったが、ひとまず気分を落ち着かせるのが先決だった。
「……強制ログアウトさせてきたことに文句をつけるの忘れた」
「あ、まだ気にしてたんだ。でもアラタだって皆を助けたかったんですよ」
「急ぐと焦るを間違えてもな。あいつは少し心配だ」
「そう、ですか。……」
「悩む暇があるならさっさとやることするぞ」
「切り替え早いですね!? あっ、あそこにいるのって、サクラとリョウタ?」
「お前も人のことは言えない気がする」
青年の名前をきちんと聞くのを、ついでに二人は何をしに来たのか問うのを忘れたとアラタが思い至ったのは、しばらく後になってのことだった。