短いですが、第一話の投稿です。
なかなかモチベーションが上がらない上に構想も浮かばない……。
短くてもいいからこまめに投稿できるように頑張ります。
「……夢、か」
時計を見ると4時過ぎ。
二度寝するには中途半端な時間だ。
「起きるか」
そう言って身を起こす。
ふと、夢の内容を思い出してみようとしたが、失敗した。
(まぁ、大した夢でもないだろう)
手早く着替え、木刀を二振り手にとってテントの外に出る。
夜が明ける前の暗い空。 もう四月だというのに今日は少し肌寒い。
暗闇とほぼ変わらない中、木々や根を避け進んでいくと開けた場所に出た。
固まった体をほぐすために軽く準備運動してから素振りを始める。
素振りを始めてからどのくらい経っただろう。 空が明るさを見せ始めた頃、気配が一つ近づいてきた。
「悠か。 おはよう、早いな」
声をかけてきたのは高町恭也さん。
俺が習っている御神流の師範代であり、俺の師匠。
「おはようございます。 なんだか目が覚めちゃって」
俺がそう返すと、恭也さんは、そうか、と呟き。
「一本やるか?」
持ってきていた木刀を掲げて問いかけてきた。
それは構わないのだけど、
「恭也さんは体ほぐさなくていいんですか?」
「ここに来る前に軽く流したから平気だ」
どうやら無用な心配だったようだ。
恭也さんが構えるのに合わせてこちらも構えを取る。
始まりの合図も、掛け声も礼もない、実戦と同じ始まり方。
恭也さんが重心を移動させた瞬間を狙って飛針(木製だが)を放ち、踏み込みのタイミングをずらす。
恭也さんは踏み込んだ一歩をそのままに上体を沈み込ませるだけで避けた。
だがその一瞬で十分に役割は果たせた。
恭也さんが体勢を立て直す前に虎切で一気に接近、斬り付ける。
しかし恭也さんは体勢を立て直すでもなく、深く沈みこんだまま突撃してきた。
そのままお互いの斬撃がぶつかり合い、
「っ!!」
俺の木刀のみが弾かれた。
体も少し流されたが、逆らわずに半転しながら左の木刀で切り上げ、恭也さんの追撃を防ぐ。
お互いの木刀が激しく擦れ合い、少し焦げた匂いがした。
大きく後ろに跳び、恭也さんから距離を取る。
視界の端で木刀を確認したが、少しばかり離れた場所に落ちていた。
右手も少し痺れているが、なんとかなりそうだ。
俺は小太刀を正眼に構え、恭也さんの攻撃に備える。
(集中っ)
恭也さんの一刀一足も見逃さないように集中する。
次第に景色がゆっくりと流れてくる。
恭也さんの左足がゆっくりと踏み出される。
それはまるで止まっているかのように……!?
だが次の瞬間、恭也さんは目の前に、そして恭也さんの刀は俺の首筋にあった。
(なんで……?)
「まだやるか?」
恭也さんから声がかかるまでの数秒、俺はどうやら呆然としていたようだ。
「いえ……。 ありがとうございました」
構えを解いて離れる。
離れてみて気づいたが、恭也さんのもう一刀はいつでも切り伏せられるように準備されていた。
もしあそこで少しでも抵抗する素振りを見せたらすぐさま対応されていただろう。
「はぁ……わかっていたけどまだまだ恭也さんには敵いませんね」
溜め息をつきたい気分だ。
まるで反応できなかった……。
「まだまだ勝たせるわけにはいかないさ」
恭也さんはそう言って厳しい顔で俺を見た。
「? どうしました?」
「いや……なんでもない」
如何にも何かありますって顔で否定されても気になるだけなんですが……。
「それより、お前は何故本気を出さないんだ……?」
その言葉の意味を理解するのに少し時間が必要だった。
「いや、本気も本気なんですけど……」
「アレを使われてたら俺はもう少し苦戦したと思うんだがな」
「アレは……まぁ反則みたいなものですから、できれば使わないで勝ちたかったんですよ」
俺の全力は普通の人とは少し違うからな。
「それより、最後のあれはなんだったんですか?」
「……御神流奥義の歩法、『神速』」
「神速?」
御神流に関わって長いが、初めて聞く名前だった。
名前から察するに、高速移動系だろうか?
「悠が使えるようになるのは、まだ先だな」
「そうですか……」
「さて、そろそろ戻るぞ」
そう言って恭也さんはテントの方に向かって歩き出した。
「え?」
前を歩く恭也さんが何か言った気がしたが、その声は風に消されて俺の耳に届くことはなかった。
サブタイ合ってない気もしますが、気にしたらいつまで経っても投稿できないのでorz
良いの思いついたら変えよう……。