お気に入り登録が2000を突破いたしましたので、一度ここで閑話を挟みます。……2000はっや…
時系列としては鈴ちゃん転校前です。
日常をちょっと、覗いてみましょう。
朝:職員会議
「では、今日も1日頑張るとするか。」
各学年別に行われる職員会議では戦闘能力の高い者が会議を取り仕切っている。これはいざ、という時の状況判断の高さがあるからである。そして、1年はもちろんこの方…
「では行くか、山田くん。」
「はい、織斑先生。」
職員室から副担任を後ろに引き連れ歩くその姿…まるで定期回診に回るドクターと研修医、フリーザとその後ろを歩くザーボンさん、立てば将軍、座れば魔王、歩く姿はまさに破壊神。織斑千冬である。だが唯一そんな魔王…いや、破壊神?魔王にしておこう。そんな魔王に気軽に接することができる人物が…
「あ、織斑先生。…また顔怖くなってますよ?ほら、笑って笑って。」
「…はぁ、この顔は生まれつきだと言っているだろう。山田くんのようなほにゃっとした顔が羨ましい…」
大天使山田真耶である。
「むっ、私の顔がだらしないとでも言いたいんですか?」
「違うさ。もう少し柔らかい表情の顔に産まれたかったと言っているんだ。…で?この間のはどうだったんだ?」
「あ!それですか!聞いてください!!じ、実は……連絡先交換できたんですー!!」
きゃーーーー、と頬を赤らめ身体をいやんいやんとくねらせる教師が1人…そして…
「そうか、…良かったな。」
その姿を絶対零度の視線で睨みつける教師が1人。
「あっ…すいません。…時守くんとかどうですか?」
「生徒に手は出さん。…はぁ、一夏といい…どうしたものか。」
と、いつの間にか1年1組の教室に到着。…千冬は俯き、何かを考えていたので、教室が妙に静かな事にも、微妙にドアが開いている事にも気付かず――
「…おはよう諸く――」
ポコンッ
古典的な黒板消しのイタズラに気が付かなかった。
「えっ……」
「なんで……」
「まーやんだと思ってたのに……」
「ワンサマご愁傷様!!」
時守の一言で意識は現実に戻り…
「やったのは……どっちだ?」
と、標的を男子2人に絞った。
「織斑一夏くんでございます。マム。」
「は!?発案は剣だろ!?」
「やったらおもろいとは言ったけどな。しかもお前『一度でいいから千冬姉を出し抜いてみたい!』とか言うてたやんけ。」
「えっ…い、いや待ってください!…俺そんなこと……」
といつもの通りの男子2人だがこれで分かった。
「…織斑、打鉄かラファール、どちらがいい?」
「え!?い、いやだからアレは俺だけじゃ――」
「打鉄か。最高の調整をしてお前に挑んでやろう。…姉でも教師でもなく世界最強としてお前に挑んでやる。」
――死刑宣告を下す人物が…
一限目『現代文』
「では、二重否定を使った例文を考えてみてください。」
「むむぅ…難しいですわ…」
セシリア達留学生組が苦戦するなか、1人ものすごいスピードでペンを動かす者が1人…
「でーきた!」
時守である。
「時守くん、ではお願いします。」
「うっす。『放課後、織斑一夏が織斑先生に負けないことは絶対ない。2ポンド賭けてもいいよ。絶対負けるもん。』」
「あ、いい例文ですね。」
「おい!?酷くないかそれ!時守!おま――」
スパァン!!
「授業中だ黙れ織斑。…それに、事実だろう?」
「…はい。」
二限目『数学』
「…この問題を…オルコット。」
「はい。ABの2乗が2×3と等しいのでAB=√6です。」
「正解だ。…もう少しで終わるな。では少し難しめの問題をやってみるか。」
千冬がそう言うと、出てきたのは――
「積分だ。…織斑、答えは?」
「えっ…えぇっと……こんなのまだ…」
「3/2です。」
…時守である。
「正解だ、時守。…よく知っていたな。普通なら高3でやる問題だぞ?」
「予習っす。」
…やりすぎである。
三限目『IS戦闘学』
「しばらくは専用機持ちの意見や考えを聞き、何が違うか、何が正解かを考えていくことにする。…ではまず、相手がブレードで斬りかかってきた…自分から見て左下からの切り上げとする。…どうする?織斑、オルコット、時守。」
「雪片弍型で受け止め、相手に切りかかります。」
「…避けて、相手が空ぶった所を撃ち抜きますわ。」
「ラグナロクで攻撃すると見せかけといてランペイジテールを相手に巻き付けて行動できひんようにしてからグングニル投げます。もしグングニル避けられたらランペイジテールで相手地面に叩きつけまくります。」
…時守、ドSである。
四限目『家庭科』
なぜこの授業があるのか分からないが、とにかくIS学園、自由である。
「今日は皆さんにお弁当を作ってもらいます。…今作ったお弁当が今日の自分達のお昼になるので、美味しく作ってくださいね。…味の合否は、私と織斑先生、2人の審査で行います。…では、始めてください。」
ここは家庭科室。料理が苦手な人用に料理本が置いてあったり、あらかじめ米等は炊かれていたりする。…ここで女子は…
「セシリアには悪いけどやっぱりイギリス料理はねー。」
「うぐぅ…それは重々承知しておりますわ。どうしますの?」
「うーん、無難に和食でいいんじゃない?」
と言った具合。…しかし、たった二人の男子班は…
「タイ米とか使ってパエリアとかどうだ?」
「他の具材あるか?…俺的には簡単にコース料理とか作ってみたかってんけど…ほら、満漢全席とかな。」
「それこそ無理があるだろ。…お、エスカルゴなんてある。」
「へぇ〜凄いな。うわっ!!こっちにはモッツァレラあるで。…どないする?」
「フランス…スペイン…和食…タイ…」
「…中華はどうや?」
「拉麺は無理だから…酢豚とか…青椒肉絲とかか?」
「おう、後はアレや。フカヒレスープと、小籠包と…後それこそ軽く米入れときゃえーやろ。」
「デザートどうするよ。」
「…けっこう重ためやからなぁ…プリンとかジェラートとか作れればええねんけど…」
「時間がきついか…うぅむ…」
「中華にあうもんあんま無さそうやな…和食にするか。」
「そうだな。…魚でいいよな?」
「せやな。あんまり腹に入れすぎると眠なるし。」
「…じゃあ塩焼きと…」
「豚汁、後はタコときゅうりの酢のもんと…」
「うん、普通に米でいいな。できるだけ塩分は控えめだよな?」
「おう。デザートはわらび餅でええやろ、ほなやろか。」
レベルがかけ離れていた…
昼休み
「あれ、皆まだなのか?」
「みたいやな。…あんなん直ぐ合格貰えるやろ。」
四限目、2人はすぐさま料理を完成させ、教師に出した。…すると、千冬はどこか何かを懐かしむような表情になり、真耶は涙を流した。結果はもちろん『合格』。
…この2人のせいで合格基準が跳ね上がってしまったのは言うまでもないだろう。
「…はぁ、はぁ…い、一夏…」
「お、箒じゃないか。どうした?」
「どうしたもこうしたもない!…お前たちが作った料理が美味しすぎて山田先生と織斑先生の判断基準が高くなったのだ!」
「お、やーりー。ワンサマ、俺らの料理女子よりうまいやって。」
「あ、そういうことか。…箒も和食か。」
「あぁ。…というより弁当だからな。私の場合和食以外ありえん。」
「ははっ、箒らしいな。」
…セシリアの班は昼飯を食べられなかったとか?
放課後
「…副会長が来ましたよー。」
「おー、けんけんだー。」
「お疲れ様です…はい、紅茶ですよ。」
「おっすのほほん。虚さんもちっすちっす。……あー、うまいわー。」
…最早幼なじみレベルである。
「あ、剣くん。来てくれたのね。…はい!」
「…なんやねんこの書類の量…」
「副会長の片付ける分よ?…ほら、もう一人の男の子が今頑張ってるんだし…」
「…せやな。ワンサマ…いい奴やったわ。」
今頃アリーナでボコられている男子に頭の片隅で合掌しながら、書類を片付ける。
――これはIS学園のほんの一部の生徒のほんの一部の日常――
…ギャグ…ない…