IS 西の男性操縦者   作:チャリ丸

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やまや党の皆さん…安心してください。それだけ言っておきます。


あだ名

「…んでさ、なんで楯無がその…簪?を直接手伝わへんの?」

「あー、えぇっと…えへへ…」

 

…そんなあざとく誤魔化しても無駄や!

 

「もしかして…喧嘩とか?」

「ぎくっ」

 

初めて見たで。口で『ぎくっ』って言うやつ。

 

「…で?なんで喧嘩したん?」

「実は……」

 

 

 

 

カクカクシカジカ

 

 

 

 

「へー、『あなたはあなたのままでいなさいな。』か…いやそりゃ怒るやろ。姉と比較されてる思てもしゃあないで。」

「うぅぅ…そうよねぇ…」

 

…でもなぁ…

 

「それ妹もやろ。楯無の性格からしてそんなん直で言うような奴ちゃうって分かっとかな。」

「でもだからって簪ちゃんのせいにする訳にもいかないの。」

 

まあとりあえず。

 

「コミュニケーションぐらいは取ってみるわ。」

「今まで聞いたどの言葉よりも頼りになるわ。…で?どうするの?」

「話聞くにワンサマよりかは嫌われてないから…普通に行けんのちゃう?」

 

たぶんな!

 

「ね、ね、どんなことするの?」

「お前妹関わっただけで積極的になりすぎやろ…、まあ…わらかす…とか?えーっと、確かこの辺に…あったあった。」

 

ベッドの下にはイタズラ道具。後はパーティとかで遊ぶやつ。

 

「…なにそれ。」

「ジト目すんなや。黒板消し、ブーブークッション、水風船、後は…タオルと…人生ゲームと、トランプと…あ、簪ってゲームとか好き?」

「大好きよ。腐るぐらいにね。……私もちょっと入りかけたしね。」

「お、マジか。んならゲームとかで…」

「ねぇ、タオルって何に使うの?」

 

こ、こいつ!知らんのか!?

 

「…タオルをな?隅っこ持ってな、くるくるーって巻いてドリルみたいにするやろ?」

「ふむふむ。」

「んで鞭みたいにして先っちょ当たった瞬間に引くねん。…ちょい壁でやるわ。離れとけ。」

「そんなに危ないの?」

 

やる奴がうまかったらな。

 

 

 

 

 

 

パアァァァァァァァァァッッン!!!!!

 

 

 

 

 

 

「こんなの簪ちゃんにやっちゃダメよ!?」

「分かっとるわ。…ワンサマに犠牲になってもらってわらかす。」

「…ブーブークッションは?」

「ちっふー先生。」

「黒板消しは?」

「山田先生。」

 

妥当やろ。ってか妥当すぎてむしろつまらんぐらいにな。

 

「まあタオルは良いとして…後はゲームぐらいね。何やってるの?」

「モンスター狩ったりとか乱闘したりとか携帯獣戦わせたりとか。」

「なら大丈夫ね。」

 

せやろな。

 

 

 

 

コンコン

 

 

 

「あ?」

「あら?…誰かしら。…もしかして剣くん…私以外を抱くの?」

「お前ちょっと黙っとけ。」

「うっ…?デコピン?…ふっふーん、そんなんじゃ私は…」

 

 

ベチン!!

 

 

「男子高校生の両手本気デコピン(※1)は普通のデコピンちゃうわい。」

「〜〜っ!!」

 

ははは、せいぜい痛がっとけ。…と、そろそろ出たらなかわいそうやな。誰やろ、リコピンか?ワンサマか?

 

 

「うーーい、だーれでーすかー。」

「わ、私ですわ。」

 

 

 

 

 

 

カカロット!?

 

 

 

 

 

「…なんや?」

「も、申し訳ございませんでした!!」

 

90度。…腰痛ならへん?

 

「?何に?」

「あなたを侮辱したことについてですわ…本当に―」

「もうええって。な?俺もう許したし。…自分が許せへんねんやったら、これから変わっていけばええねん。」

「…分かりました。一つ、聞いても?」

「ん。」

「…なぜあなたは…それほどまでに自分を貫けるのですか?」

 

え?…んー、うーーー…ううぅぅぅぅぅ…

 

 

「……負けたく、ないから?」

「はい?」

「いや、なんかさ。とにかく…負けたくないねん。あとは意地。俺負けず嫌いやから。」

「ふふっ、そうでしたの。」

 

そうですのよ。

 

「これからどないすんの?」

「…皆さんには明日、謝りますわ。剣さんにはもう一度謝っておきたかったのです。」

 

…なんで俺なんやろ…?

 

「そっか。んじゃ、早めに寝ろよ?セシリア。…やったらなんか嫌やな。…あだ名あだ名。」

「えっ、わ、わたくしに付けてくださるのですか!?」

「うん、ワンサマもモッピーもつけてるしな。」

 

あれ、楯無は?…後で考えよ。

 

「セシリア…セシ……摂氏…いやこれはアカン。あ、セシリー。セシリーでええ?」

「はい!ありがとうございます!」

 

そ、そんなに喜ぶ?

 

「ど、どういたしまして。…夜更かししたらアカンで?お肌に悪いから。」

「ご心配ありがとうございます。…では。」

 

 

スキップで戻って行きよった。…すんごい幸せそうやな。良かった良かった。

 

 

「ねー、剣君。」

 

…来たか。っ!?ちょ、ちょちょちょ!!

 

「た、楯無?あ、当たってんねんけど…」

「当ててんのよ♪…で、私もあだ名付けて欲しいかなー、なーんて。」

 

押し付けんなや!!考えられへんやろ!!!

 

「わ、分かった、考えるから!ちょい離れて…」

「…嫌なの?」

 

嫌ちゃうけど!!ありがとう!!

 

「…別にそうしときたいんやったら良いけど…」

「じゃあこうしておくわ。…で?考えてくれないの?」

「お、…そうやな…」

 

楯無…楯無………楯無?

 

「むっず。タテナッシーとか?」

「いや。」

 

ブッシャァァァァァァ!!……鼻血ブッシャァしそうやねんけど。…待てよ?

 

「…楯無ってさ、本名?普通に考えてありえへんやろ。」

「…うーん、言えないけど…真名じゃないわね。」

「んじゃ真名じゃない名前から取ったあだ名とか嫌やろ?…気軽に教えれへんのか。」

「…うん。」

 

 

せやったら…

 

 

「うん、いつか真名聞きだしてみせるわ。んでもってその名前からあだ名付けたる。」

「え?」

「やからー。いつかお前のほんまの名前を知りたいねん。」

 

そりゃ知りたい。

 

「……えっ!?」

「いやそない驚くことでもなかろーに。あ、真名想像してみよか…」

 

妹が簪やろ?

 

 

「『刀』…とか?いやないか。」

「っ!?」

 

 

っ!?また急に胸押し付けて来た!?

 

 

「な、なぁ…楯無。お前さ…何したいん?」

 

 

誘ってるとしか思えへんやろ!!

 

 

「べ、別に何でもない…」

「そ、そうか?…うーん、後は…『白虎』とか…?」

「…そんなんじゃない……」

 

 

なんか言ってんねんけど、なんか抱きしめてくる力強なってんねんけど!?

 

 

「た、楯無?お前どっか具合とか悪いんか?」

「…違う。」

 

むっ。

 

「いいや、お前絶対体調悪い。…ほら、もうはよ寝ろ。な?」

「うん…」

 

楯無は俺から離れてトテトテベッドの方に向かって…

 

 

ボフッ

 

 

寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんやってん…」




※1
右手の中指を左手の指で支えて力を溜めて放つデコピン。
上手い人がやればしばらくデコが赤くなる。

タグに『婚期の力』を追加いたしました。

勘で真名を当てかける剣ちゃん。
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