IS 西の男性操縦者   作:チャリ丸

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オリジナルがエロい路線に行きがち。…なぜだ?


ご挨拶(大嘘) in更識家

 

 

 

 

 

 

 

 

「剣くんっ!早く早く!」

「か〜んちゃ〜んもぉ〜!」

 

青い空、白い雲、人で賑わうビーチ、大胆なビキニ姿で満面の笑みを浮かべながら時守を呼ぶ楯無と、簪を呼ぶ本音。

 

「…テンション…上がりすぎじゃね?」

「ふふっ、お嬢様、ずっと楽しみにしてたんですよ?」

「あ、そーなんすか」

「臨海学校のとき、…自分だけ、ぼっちだったから」

「いやぼっちて。…まあぼっち、やったな」

 

そう、時守+更識&布仏の少年少女達は、海に来ていた。

 

 

 

◆遡ること1日

 

 

 

「こ、ここが更識家…でっか」

 

 

エジプトにて束と千冬との訓練の後、時守は、インド、ロシア、中国、アメリカでの仕事をすぐさま終わらせ、日本へと直行した。

羽田空港に着くやいなや、時守は黒服のガタイのいいお兄さん達にどでかいリムジンにぶち込まれた。次に車のドアが開いた時に彼の目の前に広がっていたのは、時代劇で見るような巨大な木製の門、更識家の玄関口だった。

 

 

「どうぞ、時守様」

「えっ、あ、はい」

 

 

門番らしき、スキンヘッドで着ている服の上からでも分かる筋骨隆々なお兄さんに誘導され、時守は更識家の敷居を跨いだ。

 

 

(…やべぇ、敷地内に砂利敷いてあるとかやばい。神社みたいに鳩いるやろ絶対。あの石当てるゲーム専用鳩。しかも普通に住職さんとか居てもおかしくないレベルやろこれ…。なんぼぐらい掛けて建ててんやろ?)

 

 

石畳を歩きながらふとそんな事を考える。門から家の玄関までは50m走が普通にできそうな距離がある。そんな長い石畳の奥、家の玄関から、メイド服に身を包んだ本音がゆっくりと歩いてくる。

 

 

「お〜、けんけん〜、おかえりなさいませぇ〜」

「えっ、お、おかえりなさいませ?」

「そぉだよぉ〜?おじょうさまと、かんちゃんがね〜?『認めてくれないお父さんなんて大っ嫌い』って言ったらねぇ〜?あっさりおっけー貰えたんだってぇ〜」

「えげつないことすんな、あの2人」

「他にもぉ〜、『またお父さんのパンツと一緒に洗ったでしょ。…ちっ』とかぁ〜、『また勝手に部屋に入って、掃除しようとした?…最低…』とか言っちゃってぇ〜、先代様のメンタルボロボロなんだよぉ〜?」

「マジでえげつないな!?」

「だからぁ〜、けんけんはもうかんちゃんとおじょうさまの2人との結婚が認められてるんだぁ〜。めでたしめでたし〜」

「俺がめでたくてもお義父さんが…」

「私もお姉ちゃんも言うよ?先代様達が庭で自分の下着洗ってるのたまに見るし」

「あっ、はい…」

 

 

先代楯無を早くもさり気なく『お義父さん』呼びしている時守。将来、いい関係を築くために庇おうとしたが、最後の最後にいつもの口調じゃなくなった本音の雰囲気にあっさりと飲まれてしまった。

 

 

「さあさあけんけん〜、そんな事は置いといて〜、ようこそ更識家へ〜!」

「んじゃ、えっか。おじゃまんぼー!!」

 

 

そして本音のノリに合わせて更識家に2人で突撃する。するとそこには―

 

 

「あっ…、あぁ、き、君が時守君か」

「ようこそ、更識家へ。…と言いたい所だが…」

「……え?」

「けんけん〜、かんちゃん達は奥だよぉ〜」

 

 

玄関土間にしゃがみ、洗面器に水を張り、下着を洗っている2人の男性がいた。先程の本音の話を聞く限り、この2人が先代楯無と現布仏当主なのだろう。なんの威厳も感じられない姿が、そこにあった。

 

 

「…乙女の部屋を勝手に漁った罰だよ、お父さん。お姉ちゃんもかなり怒ってたんだからね」

「うっ…。す、すまん本音…。だがお前たちが悪い男に引っかかってないか心配で…」

「処すよ?」

「…すまん」

 

 

廊下から振り向き、本音は自らの父にジト目を向ける。そのオーラはいつものほんわかのほほんときたものではなく、思春期の女子高生のそれであった。

 

 

「後先代様も、かんちゃんとおじょうさまに口論で勝てないことぐらい分かってるんじゃないですか?」

「ぐはっ!」

「んじゃあけんけん、そろそろ行こぉ〜」

 

 

ついでに先代楯無に止めを刺す本音。実際、簪と楯無がIS学園から帰ってきている時に度々起こる口論はほぼ姉妹の完全勝利に終わっている。最終兵器『お父さん嫌い』と『今の楯無は私』のおかげである。

 

 

「時守くん」

 

 

下着を洗っていた先代楯無が、時守を呼び止める。ジャブジャブという水音が鳴っているが、彼の声は良く響いた。

 

 

「…刀奈達から君のことは聞いている。君自体から話は聞いていないが、賛同もしている。…だが、娘たちに辛い思いをさせたら…その時は覚悟しておけ」

「…分かりました。死ぬ気で、幸せにします」

「あぁ。…後で、男だけで話をしよう」

「…はい。……とりあえずその洗濯が終わったら」

「そ、そうだな」

 

 

2人は再びじゃっぶじゃっぶと下着を洗い始める。これでも一応、更識家と布仏家のヒエラルキーのトップなのだ。

 

 

「んじゃあけんけん、行こっか」

「ん」

 

 

本音に引っ張られ、とことこと廊下を歩いていく。身長差と歩行速度の違いのせいでかなり歩きづらかったが、今の本音にそれを言えば何を言われるか分からないので何も言わないことにした。

歩くこと数分(主に本音の速度のせい)、2人は大きなふすまの前で立ち止まった。

 

 

「ここが私達の部屋だよぉ〜」

「…え、4人でおんなじ部屋?」

「うん、そだよぉ〜」

「…カナと簪が喧嘩してたときやばかったんちゃうん?」

「…部屋の四隅に散って寝てたんだぁ〜、かんちゃんとおじょうさまが対角線で」

「あぁ…そうなんや。あ、もう開けてええで?」

「じゃ、ごたいめーん!」

 

 

本音がスパァンッ!と音が鳴るほど豪快にふすまを開けたその先には

 

 

「ぁっ…んっ…あんっ!…お、お嬢様!…んっ、ふ…ぅ…や、やめ…てっ!ひゃっ…あ、そ…こはぁっ!らめ…ですぅ……んはぁっ!」

「あら?虚ちゃん、かなり感じてるわね?…なんでこんなに大きいのに一番感度がいいのかしら?ねぇ簪ちゃん」

「うん。虚さん…確かお尻も弱くなかった?…私はおっぱいやるから、お姉ちゃんは、そっちを」

「ほんと?…じゃあちょっと失礼して」

「し、失礼するなら揉まないでくださ…ひゃんっ!ちょっ…と、まってくだ…さいっ!」

「いやんっ、そこまで怒らないでよ虚ちゃん。つれないわね」

 

 

ぐんずほぐれつしている彼女とその従者の姿があった。虚の声が大きかったからか、先程のふすまを開ける音にも気づいていないようで、3人はその傍から見る限り、みだらにしか見えないその行為を続けた。

 

 

「…おっきい。張りも…よし。感度…よし」

「か、簪…おじょ、う…さまっ!ひ、人の…身体を…んっ、そ、あんっ!そんな風に…やっ、…んんっ!解説…しな…い、で、く…ふぅ…くださ…いぃっ!お、お嬢様!直は…だ、だめぇ…」

「…ほんとにお尻弱いのね、虚ちゃん。揉んでるだけよ?」

「そ、それだけでも…ゃっ、だ、ダメなものは…ふぁ…ダメ…ですっ!…あ、あれ?本音?…に、け、…剣…くん?」

 

 

喘ぎが止まった虚の最後の一言が、場の空気を凍らせた。まるで時が止まったかのように固まる5人。服の上から虚の豊満な胸を揉みながら固まる簪。虚のスカートの中に手を突っ込んで直で虚の臀部を揉みながら固まる楯無。2人に胸と臀部を揉まれ、頬を紅潮させて息を荒げている虚。にぱーっと、満面の笑みを浮かべながら姉の姿をじっと見続ける本音。虚の姿を速攻で脳内保存し、ついでにISのコアのメモリーにこっそりと保存する時守。

 

 

「わぁ〜お、お姉ちゃんえろ〜い」

 

 

そして本音の一言で再び、5人の時が動き始めた。

 

 

「…ち、違うの、剣。4人の中で一番おっきい、虚さんのおっぱいってどんなのかなって」

「いやうん、まずなんでそうなったし」

「男子で言うプロレスごっこみたいなものよ」

「おけ理解して脳内保存した」

「理解はしても脳内保存はしないでください!!」

 

 

顔を真っ赤に染めた虚が怒鳴る。胸や臀部を揉まれていた姿を見られただけでも普通に恥ずかしいのだが、この中で一番年上で、さらに主の婚約者の前で醜態を晒してしまったこともあり、普段怒る時などよりも、その顔ははるかに赤くなっていた。

 

 

「お嫁に行けない…」

「およよ、お嫁とおよよ一文字違い…なんつって」

「しばきますよ剣くん!…そ、その…どれぐらい…見ました?」

「…はっきり全部…」

「ほ、他の人には言わないでくださいね…?」

 

 

乱れた衣服を整え、ズレた眼鏡をかけ直し、涙目になりながらも時守に訴える。

流石の時守も恋人の従者の痴態を他人に話す趣味は持ち合わせていない。

 

 

「はい。俺の頭の中に留めておきます」

「できれば忘れてほしいのですが…」

「留めておきます」

「…そ、その…変なことに使ったりは…」

「しませんよ?将来虚さん弄る時に使えるかなって。ツッコミは欲しいし」

「やっぱりそれですか!…あれ?私…ツッコミ?」

「諦めた方がいいわよ、虚ちゃん。鈴ちゃんもう学園皆のツッコミキャラとして定着しちゃってるでしょ?あれ剣くんが始まりだから」

「…それは私にここではツッコミ役に徹しろと暗に言っているのですか?」

「ダイレクトに言ってるのよ」

「…分かりました」

 

 

将来死ぬまでツッコミ役が決まってしまった虚。…となると当然。

 

 

「じゃあ私はボケ担当だぁ〜」

「じゃあ…私も?」

「本音っ!あなたみたいなゆっくりなボケにはつっこめません!!せめて後二倍速ぐらいしないとつっこみません!それと簪お嬢様!剣くんとお嬢様みたいなのを止められるのは貴女ぐらいしかいないのですよ!?」

「早速つっこんでるわよ虚ちゃん。後、みたいなのってなあに?」

 

 

本音がボケ、楯無もボケ、簪も当たり前のようにボケる。時守は言わずもがな、である。

 

 

「なぜですか!私が眼鏡だからですか!」

「眼鏡は関係ないと思うわよ?」

「…本当ですか?…全くもう、なんでこんな事に…」

「元はと言えば虚ちゃんが『水着がまたキツくなった』って言ったからじゃない」

「それが胸を揉むことには繋がりませんっ!」

「わ、私のと比べてどんなのかなーって…。あ、あはは…」

「…もう、罰として買い物に着いてきて貰いますからね!」

 

 

そこからは早かった。流石年頃の高校生と言ったところか、すぐ様外出の支度を終え、5人でレゾナンスへと出向いた。

 

そこでお菓子、水着、遊び道具などを大量に買い込み、次の日となる今日、彼女らは海へ来ていたのだ。

 

 

 

 

 

「ねぇ剣、行かないの?」

 

 

時守の隣に立つ簪がそう聞いてくる。

彼女の今の格好は、臨海学校の時に着ていたワンピース型の水色の水着にシュノーケル、浮き輪という完全装備である。

海の方を、本人は隠しているつもりなのだろうが、キラキラとした瞳で見つめている。

 

 

「ん、せやな。そろぼち行くか」

「そうですね。固まっていた方が何かと楽ですし」

 

 

時守以外の4人、つまりは更識姉妹と布仏姉妹は美少女揃いである。そんな美少女達が、水着で、かつ男女比1:4で遊びに来ているのだ。たかりに来る男共も居るかもしれない。虚が言った、何かと楽、とはそう言った輩を敬遠するという意味である。

 

 

「そういやようお義父さん達了解したな。子どもだけで海なんて」

 

 

楯無と本音の元へと向かう途中、時守が簪にそう尋ねた。

 

 

「うん。虚さんと本音も含めて、私たち4人とも武術の心得はあるし、IS3機あるし」

「あー…国攻めてきても大丈夫っぽいな」

「うん。…それと、お父さん達が私たちの水着姿想像して鼻の下伸ばしてたのがキモかったから、2人だけでマリパ5時間耐久させてる」

「…ある意味キツいなそれ。虚さんもゲームとかするんすか?」

「はい。4人用のゲームが多いので、よく4人でやりますよ?」

「ほえー、中学ん時の俺と似てるなー」

 

 

今にも海へと駆け出しそうな簪の手を、恋人つなぎで逃げられないようにしつつ、話を膨らませる。

 

 

「…剣の中学時代、気になる」

「んなもん普通やで?仲いい奴と席一番後ろ同士になったら授業中でも4人で狩りまくってた」

「えっ、4人共後ろになることが…そんなに多かったんですか?」

「そっちよりも友達の方がって感じっす。クラス40人中35人ぐらい持ってて32人ぐらいと仲良かったから」

「…学年に、何人友達いたの?」

「数えたことないけど…喋った事無い奴おらんのちゃう?」

「何故か私の学年でも剣くんと友達っていう子が多い理由が分かりました」

「けーんくんっ!」

「よっ…と。…あ」

「っ!本音…!ゴー!」

 

 

話しているうちに、いつの間にか波打ち際まで来ていたようで、時守の身体に楯無が抱きついた。それと同時に時守の手から簪の手が離れ、簪は本音と2人で海へと入っていった。

 

 

「虚ちゃんとイチャイチャしてたわね!」

「い、いや、そんなんちゃうって」

「むぅ…」

 

 

むぎゅう、とその豊満なバストが潰れるほどに力強く、楯無は彼を抱きしめる。

頬を膨らませながら抱きつくそのあざとかわいい姿は、決してわざとしている訳では無かった。彼を自分達4人以外の誰かに取られるかもしれない、そう直感して、身体が動いていたのだ。

 

 

「お嬢様。心配なさらずとも、私は剣くんにそのような気持ちを抱いたことはありません。ですから安心してください」

「虚ちゃんがそう言うなら…。うんっ、よし!今日は遊ぶわよ!」

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

 

「かんちゃん!もう浮き輪で寝るの禁止!」

「うぅっ…」

「楽しかったですね、お嬢様」

「うん…でもちょっと眠いかも…」

「ん」

「ん、ありがと剣くん」

 

 

途中、4人を狙うアホな輩を撃退したり、浮き輪で寝ていた簪がかなり沖の方に流されたりとトラブルもあったが、それなりに楽しんだ5人は帰路についていた。

 

 

「えへへぇ…剣くんの背中、あったかい…」

「…お姉ちゃん、羨ましい」

「簪も、いつかしたるわ」

「う、うんっ!」

「あ、そう言えば剣くん、いつまで更識家に?」

「え?…あー、明後日には家帰るから…明日の昼過ぎぐらいかな?」

「分かりました。家の者に伝えておきます」

 

 

ほぼ寝かけの楯無を背負い、簪にも近い将来する約束をし、虚に明日、明後日の予定を伝える。

 

 

そして同時に、

 

 

「あ、そういや明後日友達来るし、簪とカナも来る?」

「「行くっ!!」」

 

 

爆弾を落とした。

 

 

「なんでそういう事早く言ってくれないのよ!」

「えー…っと?そない大事なこと?」

「うん、大事なこと。皆呼ぶの?」

「あー、せやな。せやったら専用機持ちも呼ぶか。虚さんとのほほんは?」

「私たちは課題をしなければなりませんので」

「おじょうさまやかんちゃん、けんけんと違って代表とか代表候補生じゃないからねー」

 

 

時守や簪らといった、テストの成績が良かった代表並びに代表候補生はIS学園の長期休暇の課題を免除されている。これは、既に出来ている座学に時間を割くより、データ取りのために時間を使うために、という学園からの配慮である。

 

 

「そか、んじゃ俺んちに来んのはあいつら3人とこっちからは8人?」

「うん、そうなる」

「…入るかな」

「……多分、大丈夫」

 

 

 

 

 

時守を中心とした、関西と関東の友人が出会うまで、後2日…




申しわけないですが他作品の更新の催促等をされてもこちらにも事情がありますので、ご要望に答えられない事の方が多いと思います。
他作品を楽しみにしてくださっている方がいらっしゃるなら、本当に申しわけないですが、しばらくはこの作品のみを更新させていただきます。
この作品が完結しましたら、他の作品も更新していきたいと思っております。
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