超次元ゲイムネプテューヌ~星の導き者~   作:風狼龍Ⅱ

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古い遺跡には罠があるもの

俺たちは神殿の中に入ると、広い部屋へと来る。

そこの壁には神殿で見る様な不思議な絵が彫られて、描かれていた。

壁画だ……。

俺たちはそれを不思議そうに見渡し、ブランは壁へと近づく。

 

「これは……ゲイムギョウ界の事を描いている?」

「ねぇ、この黒い人の姿をした軍団って、もしかして黒星座なのかな?」

 

ネプテューヌが指さしたのを見てみると、確かにそうだ。

それも八十八もあるのを見ると、確かにそうなのだろう。

つまり、これは星の導き者が生まれる前?

 

「八十八もあるという事は八十八星座の黒たち……」

「ちょっと待って。浩平、貴方は言ってたじゃない。十二星座は味方にいるって。残りの七十六の星座が敵だって」

「俺に宿ってるのが十二星座だって確信はねぇけど、そうさなぁ。これを見る限り、コイツ等の目の前に書かれているのは女神たちだろう。古の……な」

 

俺が指さした方を見ると、確かに四人の女神が描かれていた。

それはまるで、立ち向かう様な形で。

そして、俺は隣の壁画へと移ると、四人もついてくる。

 

「大体だが、わかる。壁が教えてくれる。語っている……」

「壁がって、どういう事ですの?」

「そのまんまの意味です。これを作ったのは誰かは知りませんが、俺が導き者だとわかると、教えてくれるんっすよ。そう、恐らくですが……ここは『真実』……『星の導き者』の『真実』を教えてくれる場所なんじゃないかと思います」

「その通りよ」

『!?』

 

俺たちは声に反応して、奥にある入り口を見る。

そこには俺が出会った男と同じ様にフードマントを着ていて、フードを深く被って、顔を隠している人がいた。

いや、今の声からして、女性だな。

 

「アンタ、何者だ?」

「答える事が出来ないわ。あえて言うなら『ウィオラーケウス』とでも名乗っておくわ」

「『ウィオラーケウス』……」

「そうね、長いなら『ウィオラ』とでも呼んでくれればいいわ」

「そのウィオラさんが何か用なの?」

「そうね……。いうなら、貴方達を見に来たとでも言えばいいかしら?」

「俺たちを?」

 

俺はその言葉にピクッと反応する。

この人はもしかして、あの男の仲間?

いや、見た感じからそうだろう。

何で当たり前の事が気付かなかったんだ……。

すると、ウィオラの紫の瞳が見え、俺を捉える。

 

「なるほど、貴方が……ね。似てるわ」

「? アンタ、何を言って」

「気にしないで。それよりも、その次の壁画は見ないの?ここは始まりの間よ」

「ん?」

 

俺たちはそう言われて気付くと、壁画を見る。

すると、そこには一人の男が四女神の元に舞い降りてくる様に描かれていた。

いや、『舞い降りる』は間違いかもしれない。

この頭から行っているのを見るところ、『落ちて行っている』というのが正解だろう。

そして、紫色に描かれた女神……恐らく、ネプテューヌの先代か何かだろう。

それが飛ぼうとしているのを見ると、助けたと見ていいだろう。

 

「これ、どういう意味なのよ?男が舞い降りてきたっていう感じかしら?」

「いや、違うと思うわ。頭から舞い降りるってどういう感じよ……」

「わかった!バンジージャンプだよ!」

「お前もボケるな!」

「痛い!?」

 

俺はネプテューヌの頭をシバくとため息を吐く。

後ろからクスクスと聞こえてくる……。

恐らく……いや、間違いなく笑ってやがる、ウィオラの野郎。

 

「これはブランのいう通り違うぜ。これは『落ちてきている』だな。つまり、俺と同じ境遇だったんだろうな。そして、導き者が生まれる前だと考えると、これは恐らく……『初代星の導き者』」

「『初代』……」

 

ネプテューヌ達は真面目な顔でそれを見る。

イストワールは言っていたな。

初代は古の女神の時代だと。

つまり、この女神たちは古の女神たち……なのかもな。

 

「つまり『初代』と同じ経験をしたって事だね!こう君は!」

「どこで納得してんだよ!?」

 

俺はネプテューヌにツッコミを入れてから、頭をポリポリと掻く。

とりあえず、壁画はここまでの様だ。

 

「なぁ、ウィオラ。ここから先は……アレ?」

 

俺は振り返って、ウィオラに聞こうとしたが、そこにウィオラの姿はなかった。

俺たちが壁画について語っている間に逃げられたか……。

いや、途中までクスクスと笑う声は聞こえていた。

いつ頃から、その声が聞こえなくなった?

俺が『振り返ろう』とした時じゃないか?

その瞬間に聞こえなくなった……。

つまりは俺が振り向くまではその場にいて、俺が振り向くと同時に消えたという事なのか?

あの人は一体……何者なんだ。

俺はウィオラが立っていた神殿の奥への入り口の前に立つ。

すると、そこには巨大な門があり、♑と♈のマークが描かれていた。

このマークは……。

 

「アレ?コレって何のマーク?」

「見た事ないわね」

「コレも星に関係しているのかしら……」

「浩平君、その辺りはどうなんでしょうか?」

「あぁ、バリバリあるぜ。なぜなら、これは山羊座と牡羊座のマークだからな」

「そうなの!?」

 

俺の言葉にネプテューヌ達は驚く。

恐らく、その二つを使って、この扉を開けろという事か。

つまり、この二つを宿してから来いと言いたいのだろうが、俺は持っている。

俺はその扉に触れると、古びていた扉は金色の光を放ち、開ける事が出来た。

そして、開いた扉の前にあったのは……地下へと続く階段だ。

 

「降りて来いって事なのか?」

「かもしれないわね」

「こうなったら行くしかありませんわ」

「だな」

 

俺が先頭になって階段を降りて行き、最後にベールさんが入ると扉が閉じた。

俺たちはそれに反応して振り返るが、これはゲームなどでもよくある事。

気にせず、階段を降りていく事にした。

そんな扉を見つめる人物……ウィオラがいた。

 

「それじゃ、始まりへ案内するわ。今のあなたじゃ、『序章』しか見れないんだから。ようこそ、『紫の間』へ……。そして、『始まり』へようこそ。貴方は『序章の扉』を開いたのだから」

 

ウィオラはニヤッと笑うと、地面へと潜り始め、その場から消えるのだった。

 

 

 

 

俺たちはしばらく階段を降りていた。

しかも、この階段……ご丁寧に真っ暗だし、俺が星の光を振りまいても、闇に飲み込まれて消える。

だから、常に俺が出し続けていないといけない状態になっており、俺は全身に星の光を纏っている。

俺、発光人間じゃねぇんだぞ……不幸だ。

 

「つうか、ネプテューヌ!離せ!歩きにくい!」

「えぇ!嫌だよ!こう君が一番明るいんだから!もし、暗闇で足を踏み外したらどうするの!?」

「知らん!勝手になれ!」

「ねぷっ!?酷いよ!?」

 

ネプテューヌは俺の背中に乗っているのだ。

おんぶの状態に近いが、ネプテューヌがぶら下がっている状態なので、しんどいのはネプテューヌだ。

二つの視線がなんか痛々しいが気にしない。

 

「でも、気を付けた方がいいかもな」

「何が?」

「こういう遺跡ってのはな、罠があるもんだろ?ほら、侵入者撃退用みたいな感じでよ」

「そうですわね。その様な仕掛けを見掛けたら、気を付けないと」

「そうっす。ですから、気を付けないと。皆、階段が意外と仕掛けになっている時があるから気を付けて」

 

そこまで言った瞬間、ガコンという音と共に自分の足が何かを踏み込む感覚がした。

俺はそれに反応して止まり、冷や汗をダラダラと流しながら見てみると、そこには……階段の一部がスイッチの様に押されており、凹んでいるのだ。

しかも、踏んだ張本人は俺という事だ。

俺は皆の方向を見る。

 

「やっちまったぜ!」

「やっちまったぜ!じゃねぇぇぇぇ!」

「何が起き……きゃあ!?」

 

ノワールがそこまで言った瞬間、階段の段差がなくなり、滑り台の様な坂になり、下には……太い大量の針がこちらへと現れる。

しかも、血塗られているのは気のせいだろうか。

俺たちはそれを見て、すぐさま駆け上がろうと走り出す。

 

「うおおおおおおおおお!」

「のわあああああああ!な、なによアレェェェ!」

「このまま落ちれば串刺しゲームオーバーよ」

「浩平君、どうするんですの!」

「すいまっせぇぇぇぇぇん!許してくださァァァァい!」

「いいや、ダメだね!」

「黙れ、ネプテューヌ!」

 

ネプテューヌが俺におぶさりながらそういう。

コイツ、そういえばおんぶしたままだった。

俺は無理矢理引きはがそうとするが、離れない。

 

「離れろォォォォォォ!」

「嫌だよ!こう君が原因なんだから、こう君は私の代わりに走ってね」

「にゃにィィィィィ!?」

 

俺は驚きながらも、走る。

それと同時に俺は足が滑り、前のめりに倒れてしまい、そのまま滑り落ちていく。

それに危険を感じたのか、ネプテューヌはすぐに降りて、走り出す。

 

「こう君!こう君の事は忘れないよ!」

「不吉な事言うんじゃねぇ!いつつ……クソ」

 

俺は起き上がると、再び走り出し、すぐさま女神組の元まで戻ってくる。

これぞ全力疾走!

 

「結構流れて行ったのに、ここまで戻ってくるなんて……さすがね」

「相変わらずの身体能力ね」

「身体能力が高い様ですわね」

「こう君は手先も器用だからね~」

「今する話じゃねぇぇぇぇぇ!」

 

俺は一生懸命駆け上りながら、考える。

ここじゃ、星の光も飲み込まれる。

ならば、どうすればいいんだ。

俺が考えていると、誰かに襟を掴まれる。

見てみると、ブランさんが俺の襟を掴んでます。

 

「あ、あのブランさん?何を」

「よく見てみれば、あの針山の奥に扉があるわ。だから」

「だから?」

「こうするのよ!」

 

そういったと同時に俺は針山目掛けて思いっきり投げ飛ばされる。

まさか、ブラン……俺を生贄に捧げるというの!?

酷いわ!酷いわ!俺を生贄になんて!

そこまでおふざけを考えた瞬間、ブランが俺の顔を踏んで飛躍した。

あ、見えた……じゃねぇよ!?

 

「グボァ!?」

「着地ね」

 

それと同時に後ろから着地する音が聞こえた。

そして、ブランに怒鳴ろうとすると、顔と腹、太ももを誰か……いや、ネプテューヌ達は俺を踏み台にして飛躍し、同じ様に着地の音が聞こえてくる。

コイツ等……俺を踏み台にしただと!?

 

「ゴメンね、こう君。顔踏んじゃった。せっかくカッコイイ顔なのにゴメンね!」

「お腹、踏んじゃって悪かったわね」

「ゴメンなさい、太ももを使わせてもらいましたわ」

「うん、そうなんだ……。皆、それよりもさ、俺を助け」

「さぁ、開けましょう……。アレ?開かないわ。この紫色の扉」

 

皆さん、俺を見捨てる気ですか?

そうこうしている間にも俺は針山へと落ちていく。

俺は思わず、それに涙を流したくなる……つうか、泣きたい。

 

「そんな事あるわけないでしょ。不思議なマークは描かれてないから、開くハズじゃ……アレ、開かないわね」

 

次はノワールが開けようとしたらしい。

それよりも、拝啓……天国にいるお爺ちゃん、おばあちゃんへ。

中学生までこんな俺を育ててくれてありがとう。

 

「もしかして、これも特殊な条件があるのでは?」

「えぇ、入口と同じ様な条件?でも、マークはないよ?」

 

俺はもうすぐ、貴方達の元へ行くかもしれません。

いえ、僕は貴方達の元へは行けず、地獄行きでしょう。

 

「紫……。ネプテューヌなら開けたりして」

「まさかぁ。色が関係してるなんて、今時ないよ。アイテムならともかくさ!」

 

せめて、地獄へ行く前に貴方達に会いたいです。

閻魔様の元に行く前に会えるでしょうか。

 

「いいからやってみなさいよ!」

「もう!ノワールは強引だな~」

 

ネプテューヌはそういって、扉を押してみると、扉が紫色の光を発し、開き始める。

それに四人は驚いているでしょうね……俺は驚けないけど。

もう針が俺の背中まで迫ってきているんだから。

 

「おぉ、開いたよ!」

「まさか、ホントに開くなんて」

「あぁ、信じてなかったんでしょ?ノワール」

「貴方も信じてなかったじゃない!」

「それじゃ、レッツゴー!」

 

お爺ちゃん、お婆ちゃん……それじゃ、行きますね。

ただ、最後に一言叫ばせてください。

 

「テメェ等、見て見ぬフリはやめt……ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

 

神殿に叫び声とグサグサ!と刺さる音が響き渡るのだった。




どうも、風狼龍です!
今回はちょっと短めですかね~。
それではまた次回!
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