超次元ゲイムネプテューヌ~星の導き者~   作:風狼龍Ⅱ

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浩平は前の話でお亡くなりに……くっ!
さて、こんな冗談はおいといて、それではどうぞ!


遺跡にはやはり守護者が付き物

「ハァ……ハァ……死ぬかと思っ……ゴファ!」

「ねぷぅぅぅぅ!?こう君が血を吐いたァァァ!?」

 

俺はネプテューヌ達に追いつき、体中から血を流しながらも、口から血を吐いてしまう。

それにネプテューヌは驚いて、近づいてくる。

 

「っていうより、よく無事だったわね……」

「ゴフッ!き、奇跡的に助かったぜ……」

「どこが?」

 

ノワールは目を細めながら俺を見てくる。

何故なんだ……俺の体のいたるところが風穴ができて、涼しい程度で何ともないさ。

そこ、ギャグ補正なんて言わない。

つうか、誰に言ってんだ、俺。

俺はアリエスを装備し、自分に触れて傷を治す。

 

「浩平なら無事だと信じていたわ……」

「おう、ブラン。テメェ、投げ飛ばすなんて酷いじゃねぇか」

「浩平なら大丈夫だと信じていたからよ」

「いらない信頼だよ!」

 

額に青筋を浮かべながらツッコミを入れ、ため息を吐く。

何とか脱出できたからいいものの、死んでたらどうすんだ。

どこぞの柱の男みたいに全身を針に刺してもピンピンしているわけじゃないからね?

俺、人間だから、死ぬときはあっさり死ぬからね。

 

「この部屋もまた広いな」

 

そう、ネプテューヌが開いた扉のその先は広い部屋であった。

俺は辺りを見渡すが、壁画は描かれていない。

 

「どこにも壁画はない……か」

「こう君こう君」

「あんだよ?」

 

ネプテューヌに服と引っ張られ、それに反応して見る。

ネプテューヌは上を見ており、俺もそれにつられる様に上を見る。

天井に壁画が描かれており、そこには十二の黒い人型と向き合う初代の姿が描かれていた。

しかも、その十二は『黄道十二星座』のマークが描かれており、足が白くなっているところを見ると、黒星座から変わる瞬間を描いているのだろう。

 

「ここに描かれていたのかよ……。こんなにでかでかと」

「これ、十二いるという事は……」

「あぁ、十二星座だ。これで確信に変わった。俺の中には十二星座がいる」

「こう君の中って、狭くないのかな~?」

「何で俺の体内にいる前提なんだよ。怖いわ」

「浩平君は体が痛くないんですか?」

「ベールさん?あなたも何真に受けているんですか?」

 

何で俺の体内にいるのが前提なんだよ、この二人は!?

もし、そうだったら、俺が逆に怖いわ!

俺の体を開いたら、星座の奴らが出てくるの?

なんか、想像しただけで背筋がゾッとしたんだけど。

 

「大丈夫だよ。俺の体内にいるんじゃなくて、俺の『精神内』にいるんだよ。でねぇと呼びかけてくるのもおかしいし、体内にいちゃ、俺死んでるわ!」

『浩平(こう君)(君)なら、大丈夫な気が』

「何でだよ!?」

 

四女神の反応に、俺は思わず叫ぶ。

何でこの四人は俺なら大丈夫みたいな事考えてんの!?

俺、人間よ!? ヒューマンよ!?

 

「最初の仕掛けは乗り越えたみたいね。アレくらい乗り越えてもらわないと」

『!』

 

俺たち五人は聞き覚えのある声に反応して振り返ると、そこにはウィオラが立っていた。

ウィオラは俺たちを見ると、フッと軽く微笑み、紫色の瞳でこちらを見てくる。

 

「簡単な仕掛けだったでしょ?って、七代目さん。なんでそんなに血塗れなのよ?」

「聞くな」

 

思えば、服が血塗れのままだったぜ。

赤いシャツだから目立たないかなとは思ったが、簡単に見抜かれたか。

まぁ、後でどうにでもできるから問題ないでしょ。

 

「まぁ、どう脱出したかはわかっているわ。七代目、星の導き者……。それは星の力を使ったんでしょ?」

「違うけど?」

「そうでしょそうでしょ。アレほど便利な力は……って、アレェ?」

 

ウィオラは納得した様に頷いていたが、俺の言葉を聞いて首を傾げてしまう。

いや、だって星力は使わずに来ましたぜ?

 

「あ、あそこを星力を使わずに脱出したの!?ど、どうやって!?ジャンプでも難しい様に少し高めにあったのに!」

「いや、踏み台……」

「踏み台……。まさか!?針の隙間、もしくは側面を蹴って、飛び越えたっていうの!?そ、それだったら、今世の導き者はかなりできるわね……。アレ、一応星の力を宿した特殊な針だったのに」

「いや……踏み台にされました……」

「なるほど、踏み台にされて……え?」

 

俺の言った事を聞いて、一瞬は頷いて見せたが、固まってしまうウィオラ。

そして、ウィオラは俺に詰め寄ってくると、胸倉をガシッと掴み、紫色に輝く瞳で俺を睨んでくる。

顔は都合よくフードが影になっていて見えない。

 

「踏み台にされたってどういう事?もしかして、その血塗れ……針に刺さったっていうの?」

「あ、アハハ~。さ、刺さっちゃいました。他は俺を踏み台にして乗り越えました」

 

俺は思い出す様に言うと、涙を浮かべてしまう。

あぁ、悲しい出来事思い出させないでほしいな。

それを聞くと、ウィオラはため息を吐き、胸倉をつかむのをやめると、俺から離れていく。

 

(アレだけの針に刺されて生きているなんて不思議だわ。アリエスで傷は治したのだろうけど、それまでに生きている者かしら?こんなの……やっぱり、この子)

 

ウィオラは俺の方をチラッと見てから、一つ深呼吸をする。

どうしたのだろうか?

思えば、どこにも扉がないが……ここが目的地なのだろうか?

結構滑り落ちたし、ありえるかもしれない。

だが、どこにもあの男の姿はない。

 

「オイ、あのフードの男はどこにいる?ここが目的地じゃねぇのか?」

「あぁ、k……んん。『ルーフス』の事ね。残念だけど、この先の部屋にいるわ。『星の導き者』の始まりにね」

「ルーフス……。それがあのフード男の名前か」

 

どうやら、ルーフスという名前らしい。

少し、わざとらしく咳き込んだのが怪しいがな。

 

「この先の扉っていうけど、扉なんてどこにもないわ……」

 

ブランのいう通り、どこにも扉などない。

俺たちはもう一度辺りを見渡すが、どこにもない。

それらしい入口すらもないし、どう見てもここで終わりの様に見える。

それにウィオラは微笑む。

 

「そうね。なんと言えばいいかしら。ここの扉はとある条件で出現するのよ」

「とある条件だぁ?」

「それは一体何なのよ?」

「教えてもらえないでしょうか?」

 

俺は首を傾げ、ノワールは睨みながら言って、ベールさんが微笑みながら聞く。

それを聞いたウィオラはニヤッと不敵な笑みを浮かべると、俺を見てくる。

 

「それはね」

 

そう言って、俺たちはウィオラをジッと見ていたが……。

 

「今世の星の導き者が私を納得させる事ができるかどうかなのよ」

『!?』

 

一瞬で俺たちの目の前に現れた。

おかしい……。

俺たちは瞬きもする事もなく見ていたのに、遠くにいたウィオラがいつの間にか目の前にいたのだ。

瞬間移動とかよりも、時を止めて現れた様に近い。

 

「まさか、お前も時を!?」

「止められないわ。これは純粋な『身体能力』よ!」

「ぐっ!?」

 

そういったと同時に俺の今までの経験の勘がガードしろと警告を感じ、俺は腕で顔を庇う様に出すと、衝撃が走り、吹き飛ばされる。

俺はボールの様に地面をリバウンドし、何とか態勢を整えて、足で地面を滑り、何とかストップする。

そして、前を見ると、ウィオラはこちらへと歩いてきていた。

 

「私は『終始』とも言われているわ。さぁ、七代目。貴方の力がどれほどなのか、見せてみなさい」

 

そういうと、刀身が紫色に輝く刀を取り出す。

俺はヴィルゴを出して、構える。

それにネプテューヌ達は反応して、戦おうとするが……。

 

「おっと、女神たちは手出しはダメよ。もし、手出ししたら、失格。ルーフスと会うチャンスをなくすわ」

「そ、そんな!?」

「それじゃ、なんでそのルーフスは私達を呼んだのよ?」

 

ノワールの言葉にウィオラはさぁ?という感じで首を傾げる。

どうやら、ウィオラも、ルーフスの考えている事はわからない様だ。

 

「だけど、ルーフスの考える事には従うわ。リーダーだもの」

「そうかい」

 

俺はヴィルゴを構えると、走り出す。

そして、ウィオラとの距離を一気につめると、横薙ぎに蹴りを放つ。

ウィオラはそれを屈んでかわし、俺目掛けて刀を振り上げてくる。

俺はそれをヴィルゴで受け止め、鍔迫り合いの状態になると、ウィオラを睨む。

 

「なら、認めさせてやるよ。これが七代目、星の導き者だってな!」

「納得のいく事を見せてちょうだい」

 

ウィオラはそういうと同時に力を入れると、俺は押し返されてしまい、そのまま弾き飛ばされる。

俺は態勢を立て直して、何とか着地すると、ウィオラを睨みつける。

そして、ウィオラは刀をしまうと走り出してくる。

もしかして、素手で来るっていうのかよ!?

俺もヴィルゴをしまうと、走り出す。

 

「へぇ、感心だねぇ。武器を持たない相手には武器を向けないと」

「アンタだけだよ。黒星座の奴らなら容赦しないがな」

「そうね。アイツ等に容赦は必要ないわよ。したら、殺されるのは貴方なんだから」

 

そういうと同時に俺は顔を右にずらす。

すると、右の頬にウィオラの拳が掠り、そこが切れて、血が少し出る。

ウィオラの攻撃は素早く、見切る事が難しい。

だからこそ、俺が今まで経験してきた……『殺し合い』の勘を利用してかわしたのだ。

そして、そのままウィオラの懐に入り込むと、ウィオラの顎目掛けてアッパーを放つ。

ウィオラはそれを顔を上にする事でかわし、少し後ろに飛んでから距離を取ると同時に、頬に衝撃が走り、俺は吹き飛ばされる。

 

「ガハッ!?」

 

口から唾を吐き出してしまい、そのまま吹き飛び、壁に勢いよく激突してしまう。

壁は抉れ、俺はそのまま倒れこむと、口を切って出てきた血を吐き捨てると、立ち上がる。

ウィオラはアレだけ動いたというのに、フードは脱げる様子はない。

それどころか、全て攻撃が見切られている。

 

「私の攻撃、なかなかのスピードでしょ?これでも、ここの番人みたいなものだから、強くなきゃいけないのよ」

「強く、ねぇ」

 

俺はニヤッと笑うと、ふぅ……と一息つく。

そして、俺は手をクイッと動かし、それにウィオラは首を傾げる。

その瞬間、ウィオラの周りにタコ糸が姿を現し、そのままウィオラに巻き付くと、俺が引っ張って、強く縛り上げる。

 

「ねぷっ!?アレって糸!?」

「浩平の手から出てきた様に見えたけど、アレってあらかじめ仕込んでいたの?いつの間に?」

「浩平って、力押しじゃなかったのね……」

「浩平君はトリッキーな戦いもするんですわね」

 

ネプテューヌ達も驚きながら見ており、ウィオラは強く縛られて動けないでいる。

そして、俺を見てくると、微笑む。

 

「やるわね。力でせめて来るのかと思えば、こんな罠を。頭も回る様ね。いうならば、貴方はバランスタイプね。力もあり、頭も回る」

「このまま!」

「だけど、甘いわ」

 

ウィオラがそういったと同時に力を入れ始め、タコ糸を無理矢理千切って、逃れる。

まさか、アニメや漫画で見る様な脱出の仕方をされるとは思ってなかったわ。

そして、俺との間合いを一瞬でつめてくる。

俺はそこから危険を感じ、拳を作ると、そのまま放つ。

そして、俺の拳が何かとぶつかる。

それはウィオラの拳であり、俺が力を入れても、押し返す事が出来ない。

それどころか、俺が全力で力を入れているため、腕が震えているのに対し、ウィオラの腕は震えており、余裕だというのがわかる。

ウィオラは力を全力で入れていない!?

オイオイ、女の力じゃねぇだろ、それは。

マントの中から見えているか細い腕からは想像もできない力だな。

あ、でもブランも体躯には似合わずスゲェ馬鹿力だよな……。

 

「へぇ、貴方……『勘』も冴えている様ね。さすがというべきかしら。貴方が戦ったのは黒星座五人、その部下が一人、他にもこの世界のモンスターね。でも、貴方の『勘』はそれだけで身につく様なものじゃない。貴方、ここに来る前から『殺し合いが当たり前の世界』に身を置いていたわね?」

「……さぁな。それはどうかな」

 

俺が逆の拳で殴りかかるが、またウィオラと拳がぶつかり、両手で押し合う形になる。

それにウィオラはニヤッと笑う。

 

「面白いわ。私とパワーとスピード比べと行こうというのね」

「どこぞの奇妙な冒険じゃねぇが、行くぜ」

 

俺とウィオラは一旦拳を引くと、拳のラッシュを放ち合う。

お互いの拳がぶつかり合うが、何発かはウィオラの方が早く、俺の体に叩き込まれていく。

俺はそれに歯を食いしばりながらも、ウィオラを睨みつける。

 

「当たれェ!」

「遅い!」

 

俺が一瞬の隙をついて、ウィオラの顔目掛けて殴りかかったが、簡単にかわされてしまう。

それも最小限の動きで、かわされた……。

そして、頬に衝撃が走る。

見てみると、ウィオラが拳をめり込ませており、そのまま振り抜かれて、俺は吹き飛ばされる。

そのまま地面をボールの様にリバウンドしながら飛んでいき、壁に激突する。

口から血を吐くと、立ち上がって、ウィオラを睨む。

立ち上がった俺を見て、驚いた様に目を見開く。

 

「今の一撃……気絶する様に殴ったつもりだったのに。貴方、頑丈なのね。今まで無事だったのも納得が行くわ」

「丈夫なのは昔っからさ……」

 

俺は拳を作り、ウィオラを見ると、ニヤッと笑う。

そして、拳を作るのをやめると、それにウィオラは驚いた様に俺を見てくる。

 

「どうしたのかしら?私に勝てなきゃ、ルーフスには会えないのよ?」

「……何もケンカの勝ち負けが決めるわけじゃねぇだろ。ようはアンタに『認めさせれば』いいんだろ?『納得させろ』と言ったんだ。アンタはケンカでケリをつけようとしてるんじゃねぇ。俺がアンタの言葉の意味に気付くかどうかを確かめていたんだろ?」

「……。気付いていたのね。そう、この勝負に勝ったところで意味なんてないわ。それだけじゃ、私は『納得しない』。貴方、あえて自分の手の内を何個か見せたのね。『罠』『知恵』『力』『勘』……あえて、先をこれらを見せてから、やめた」

 

ウィオラは微笑むと、拳を解き、俺の目の前まで歩いてくる。

 

「ならば、私が言う事は一つ。『問うわ』……。貴方は何がために戦うのかしら?」

「……」

「言い方が悪かったかしら?これ、他の導き者にも聞いてきたのよ。と言っても、このゲイムギョウ界に来た導き者は初代、六代目……それと貴方だけだけどね」

 

俺はそれに黙り込んでしまう。

何がために戦う……ね。

何つうか、俺の覚悟を確かめている様な言葉だ。

 

「もう一度聞くわ。貴方は何がために戦うのかしら?世界を救うため?英雄になるため?全ての次元世界の英雄になりたいから?」

「……違うね。俺の戦う理由はそんなものじゃねぇよ」

「なら、聞こうかしら?あなたの理由を」

「俺はさ、世界を救うだとか、次元世界を救うだとか、大層な事は出来やしねぇんだよ。こんなにも汚れちまった手で、そんな大層な事はできやしねぇんだ。だけどさ、こんな薄汚れてしまった手でも、こんなダメな俺でも……目の前のもんを護るために戦う事くらいはできる。俺の大切な人たちを護るために戦う事はできるんだよ」

 

俺は拳をグッと作りながらつぶやく。

それをウィオラは黙って聞いている。

 

「だからさ、遠回しな言い方だったけどさ、俺の戦う理由はただ一つ。テメェの護りてぇ護るために戦っている。ただ、それだけだ」

「……それ以外に理由はないの?」

「ないね。俺は大切な人たちを護り抜く。ただ、それだけだ」

「……フフフ、ホント……星の導き者は皆似てるのね」

「え?」

 

ウィオラは俺の言葉にクスクスと笑いだす。

ネプテューヌ達も俺とウィオラの元に来て、ウィオラを見る。

そして、ウィオラは笑いを止めると、俺たちを見てくる。

 

「ゴメンなさい。あまりにも、答えが同じなのよ。初代と六代目とまったく同じ答えなのよ」

「え……?」

「だから、いいわ。貴方の戦う理由は『納得』よ。私は思うわ。人一人で世界を救えるほど、甘くない。貴方はそれをわかっている。だから、『合格』よ」

 

そういうと、ウィオラは指をパチン!と鳴らす。

 

ーーーーーゴゴゴゴゴゴゴゴ!

 

そんな音が聞こえたと同時にウィオラの後ろに大きな紫の扉が現れる。

それを見て、俺たちは驚く。

 

「ねぷぅ!?こう君、扉が出てきたよ!?扉が!?」

「あぁ、わかってるよ」

「どういうマジックなのかしら」

「気になるわね……」

「確かにそうですわね。指を鳴らすだけで現れるなんて、アニメとかみたいですわ」

 

俺たちはそれぞれの反応を示し、扉が完全に現れると、自動で開く。

さすがにあの大きな扉を開けろと言われたら、嫌だったわ。

そして、扉が開き切ると、同じ様に大きな広い部屋があり……そこの中央の積み上げられた石の上に座り込み、片足をぶらぶらとさせているフードの男……『ルーフス』がいた。

 

「ルーフス……」

「……来たか、待っていたぜ。今世の女神たち……。そして、星の導き者よ」

 

ルーフスはニヤッと笑ってみせるのだった。




どうも、風狼龍です。
良いセリフってなかなか思いつかないもんっすね。
次回はフードの男、ルーフスとのお話です。
それではまた次回。
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