感想が来て、嬉しいです。
今回で浩平が対峙すべき敵が登場します。
オリジナルの敵なので、そこら辺は覚悟してください。
それではどうぞ。
次の日の朝。
俺は頭をボリボリと掻きながら、ベッドから起き上がる。
少しまだ意識がボーっとしている。
着替えがないため、俺はパーカーを脱いで眠ったが、今日服を買わないといけないな。
そのためにもどうにかして、金を手に入れなければならない。
昨日、ギルドというものがあると聞いたので、そこを覗いてみればいいか。
俺は大きな欠伸をしてから、立ち上がり、ヘッドホンを頭につけてから、パーカーを手にもって出る。
珍しく早起きをしてしまった。
俺は部屋から出ながら、パーカーを着る。
「あ、浩平さん。おはようございます」
部屋から出ると、偶然ネプギアと遭遇した。
早起きなこった。
まぁ、真面目な性格してるからだろうな。
「おう、おはよう」
「よく眠れましたか?」
「まぁな。後は着替えをどうにかしないとな、と思っている」
「後で買い物にでも行きますか?」
「いや、さすがに出してもらうのはワリィから、自分で金を手に入れる」
「え?でも、どうやって」
「ギルドがあるんだろ?なら、そこでクエストとやらでも受けて、金を稼ぐさ」
「そうですか?遠慮しなくても」
「いやいや、なんか俺の気が許さんというか」
「真面目なんですね」
「メンドくさがりだよ、俺は。最低限の事しかしねぇし」
「それはしっかりやってるんじゃないですか」
「他はメンドクセェけど」
「アハハ……」
俺の言葉に苦笑いを浮かべるネプギアを見る。
思えば、敬語だよな……ずっと。
年下ならともかく、見た感じそこまで変わりなさそうだし、そんな奴に敬語を使われてもな。
「なぁ、ネプギア。別に敬語じゃなくていいぞ?」
「え?でも……」
「いや、見た感じは同い年に見えるかな~と思ってるからさ。年下から敬語を使われるならともかく、そういうのに使われるのはちょっとな。フレンドリーに行こうぜ」
「いいんですか?」
「いいよいいよ。仲良くしようぜ。敬語ばかり使ってたら疲れるもんもあるだろ?」
「それなら、浩平君って呼ばせてもらうね」
「おう、そうしてくれ」
これで問題なし。
そして、俺はネプギアに連れられて、とある部屋に入る。
ここがリビングみたいなものだろうか?
「おはようございます、浩平さん。よく眠れましたか?」
「お蔭さまで」
「それはよかったです」
「ネプテューヌは?」
「ネプテューヌさんはまだ寝ています。ハァ……起こさなかったら、いつ起きてくるか」
「あぁ、なるほど……」
「それじゃ、朝食を用意しますね」
そういって、ネプギアが朝食の準備へと向かおうとする。
あ、そうだ。
少しくらい俺の得意な事一つで恩を返そう。
「ネプギア、朝食の用意は俺がする」
「え?でも……」
「気にするな。料理は得意でな。一人暮らしをしていれば、嫌でも慣れてくるし」
「いいのかな……」
「朝だし、軽いもんだろ?いや、別になんでも作れるし。食材が違うとかあったりする?例えば、野菜とか」
「トマトとかの事?」
「違いはなしね。なら、行けるぜ。任せてもらおうか!つうか、何もしないのは辛い」
「ホントにメンドくさがりだよね?」
「常識はある。メンドくさがりだが、常識は優先するぞ」
「それじゃ、お姉ちゃんも起こしに行く?」
「それはメンドクセェ」
「あ、やっぱりそうなんだ」
何かを確かめる様に聞いてきたのかよ。
俺はネプギアに台所に案内してもらい、冷蔵庫を見てから考える。
ネプギアはその間にネプテューヌを起こしてくるそうだ。
どうせ、朝飯だ。
和食と洋食、どっちにするかだな。
俺の気分で決めるか……和食にしよう!
俺はそう考えると、調理を始める。
少ししてから朝食ができ、料理を持って、さっきの部屋へと戻ると、テーブルに突っ伏してるネプテューヌが目に入った。
「ネプテューヌ、おはようさん」
「……おはよう」
「返事がない、ただの屍の様だ」
「ちゃんと挨拶したじゃん!?」
「あ、生きていた様だ。ザオ○クかけた覚えねぇけどな」
「死んでないから」
「とりあえず、朝飯」
「もうとりあえずで済まされた!?って、こう君が作ったの?」
「つっても、魚の塩焼きと味噌汁と白米と普通だがな」
意外だった……食材がこっちとまったく一緒だった。
ただな……ただ苦戦した事はな?
調味料を使おうとして、書いてあるものを見てみたら、字がわからないんですよ。
言葉通じるから、字も同じかと思えば、違うよ。
結局、手に出して味見をしてから、やったが。
俺も席に着くと、食事を始める。
「それじゃ、いただきま~す!」
ネプテューヌがそういって、一口食べる。
ピタッと止まったのを見る。
もしかして、口に合わなかったか?
「もしかして、口に合わなかったか?」
「ううん、凄い美味しいよ!料理得意なんだね」
「そうかい。まぁ、一人暮らししてたらな……」
「なんだろう……負けた気分」
「なんか言ったか、ネプギア?」
「う、ううん!(今度、料理でも教えてもらおうかな。どうやったら、こんなにおいしく作れるのか)」
「こう君の家系に料理人でもいたの?」
「いや、いねぇけど。独学だしな」
「これでそうなんだ。料理人になっても、問題ないよ!」
「女神様にそういってもらえるとは光栄だね」
俺はケラケラ笑いながらも、箸を進めていく。
そして食べ終わると、ネプテューヌはゲームをはじめ、俺はネプギアに文字を教えてもらっていた。
「で、これが……」
「なるほど……」
「ネプテューヌさん!」
「ん?」
俺が文字の暗記をしてると、イストワールの怒鳴り声が聞こえ、ネプテューヌの方を見てみる。
「ちゃんと仕事をしてください!」
「よっ!ほっ!よし、そこだぁ!」
「聞いているんですか!ネプテューヌさん!」
「え?あぁ、うん。聞いてるよ、仕事だよね~。このゲームが終わったらするよ」
「そういって、いつもいつもしないじゃないですか!?」
「よぉし、そこだぁ!」
「聞いてくださァァァァい!」
イストワールも苦労してんだな。
仕事って、どんな事があるんだろうか。
女神だから、やはり信仰を得る様に何かが必要なのだろうか。
この世界にはモンスターがいるらしいから、それの退治とか?
いや、でも……国を治めている人なんだろ?
なら、書類仕事でもあんのか?
なんだか、見ているとイストワールが凄い大変そうにしているのがわかる。
俺は立ち上がると、イストワールに近づく。
「俺でよければ、仕事やるぞ」
「え?ですが……」
「言っただろ。何かしないと気が済まないって。ただ居候しているだけだと、くいっぱぐれになっちまう。それだけは勘弁だな。少しくらい仕事を減らす事は出来るだろ?」
「いいんですか?」
「構わないぜ。全部やるのはさすがに無理だがな。俺もメンドクセェし」
「一部を引き受けてくれるだけでも、大分助かります。ネプテューヌさんは見ての通り、あまり仕事をしないので……」
「じゃあ、こう君。お願いね~!」
「お前もするんだよ……」
「ねぷっ!?そ、そんな!?」
「……」
俺はネプギアの元へと行くと、ネプギアは反応して、こっちを見てくる。
「ネプギア」
「何かな?」
「ネプテューヌが好きな食べ物とかある?」
「えっと、プリンだけど……」
「あぁ、プリンね」
思えば、今日の朝、デザートにでもと思って作ったな。
それで行くか。
「ネプテューヌ、仕事を頑張ったらプリンを三つやるから」
「よし、仕事しよう!」
「簡単につれたな……」
「ネプテューヌさん……」
イストワールはネプテューヌのやる気を出す理由にため息を吐いていた。
いや、まぁわかるけど。
「とりあえず、書類仕事からだよな?それからさっさと済ませようぜ。二人でやりゃ、すぐ終わるだろ?」
「そうだね!」
「あ、私も手伝うよ。三人でやればもっと早いよ」
「そうだね、ネプギア!」
「それじゃ、早速……って、浩平君。字が違うのに大丈夫なの?全部教えたとはいえ、暗記している途中じゃ」
「覚えた」
「え?」
「文字は全部覚えた。俺なりの暗記方法で、全部覚えたさ」
「あ、あの短時間で!?頭、いいんだね」
「いや、全然」
「アレ!?」
ネプギアが思わぬ返答で驚いている。
いや、俺頭なんてよくねぇよ。
五教科なんていつも赤点だったし。
「じゃ、じゃあなんで覚えれたの!?」
「専門的なもんは得意でな。まぁ、五教科は全然ダメなんだけど」
「頭いいのか、悪いのかわからないね」
「それほどでも」
「褒めてない褒めてない」
俺のボケに見事なまでにツッコンで来るじゃねぇか、ネプギア。
すると、ネプテューヌが何かに反応する。
「思えば、ネプギア。こう君に敬語使ってないけど」
「ん?俺が敬語はいらないと言ったんだよ」
「そうなの?」
「うん、だから敬語じゃないんだ」
「そうなんだ。あ、それじゃ早く仕事!終わらせて、プリン!プリン♪」
「よほど好きなんだな……」
俺は苦笑いを浮かべるしかなかった。
そして、書類仕事を始める。
最初はどうやるかわからなかった、五分くらい教えてもらえば完全に覚えた。
そのため、次々と俺が任された量をやっていくが、一向に減らない。
つうか、ネプテューヌのが減るの早い様な……。
そこまで変わらないスピードでやってはいるが、いくらなんでも早すぎる。
俺は書類に目をやりながらチラッと隣を見てみる。
ネプテューヌが俺に気付かれない様にこっそりおいて言ってるのが見えた。
「オイコラ、待てネプテューヌ」
「ねぷっ!?な、何かな?」
「テメェ、何のつもりだ?なんで俺の方に自分の分を少しずつおいていく?」
「な、何の事かなー」
「棒読みだし、目が泳いでるぞ?テメェなぁ」
「きっと気のせいだよ!」
「……もういいよ」
俺はため息を吐くと、さっきよりも倍のスピードでやっていく。
このままじゃ、埒が明かないからな。
ネプテューヌに何を言っても無駄だろうし。
しばらくして、ネプテューヌは終えて、ゲームをやっており、ネプギアも終わったら、俺にお茶を入れてくれたり。
オイ、ちょっと待て。
ネプテューヌの野郎、ほとんど俺に押し付けたな!?
め、メンドクセェぞ、さすがに!?
そう思いながらも、少ししてから書類仕事を終える。
「や、やっと終わった……。ネプテューヌに文句の一つでも言ってやりてぇ」
「お疲れ様、浩平君」
「あ、こう君終わった?それじゃ、プリンちょうだい!」
「どうしようかな~。書類押し付けられたし、自分のやる量やってない奴にやるのもな~」
「ねぷっ!?約束が違うよ!」
「テメェが俺に書類を少しずつ押し付けるからだろうが!たくっ、そうだ。討伐の仕事とかないのか?それを終えたら、くれてやる。五つ」
「ホントに!?よぉし、やるよ!」
「お姉ちゃん……」
「で、俺もそれについていくから」
「え?危ないよ」
俺の言葉にネプギアが驚き、そういってくる。
そうだろうか、俺も男だ。
モンスターと戦うのには興味がある。
こう、ゲームでよくみていた光景をできるんだろ?
なら、興味がない訳じゃない。
「大丈夫だ。ケンカだって、よくしてたしよ」
「ケンカしてたの?ヤンチャだね~、こう君は!」
「ヤンチャ……ね。うん、ヤンチャだったかもな……」
俺は苦笑いを浮かべると、頷く。
とりあえず、クエストへと行こう。
そういう話になった。
☆
そして、俺はネプテューヌ、ネプギアと共にクエストに来ていた。
何でも、スライヌとやらの討伐らしい。
よほど多くなったみたいだな。
俺は来る前に買った刀を出したり、消したりを繰り返している。
「こう君は剣術が得意なんだね~」
「いや、基本的には色んな武器を使えるさ。一番得意なのが剣術なだけで」
「そうなんだ。浩平君の家系って、何か武術関連でもやってたの?」
「祖父が昔道場をやってたみたいでよ。俺もそれで教えてもらってさ。武器は一つを除いて扱えるさ、全部」
「アレ?一つだけって、何が使えないの?」
「それは……って、何だアレ?」
ある方向を見てみると、そこにはスライムと犬が合体した様なものがいた。
まさか……アレがスライヌっすか?
なるほど、名前通りだ。
「あ、スライヌ!」
「アレがか……ホント、名前通り」
それじゃ、早速。
俺は刀を抜刀すると構え、ネプテューヌとネプギアも武器を構える。
ネプテューヌも刀剣の類か。
ネプギアは……ビームサーベル?
いや、ビームソードの様な感じだな。
「ぬら?」
「こっちに気付いた様だな。結構量もいるし」
「それじゃ、いっくよ~!」
ネプテューヌとネプギアが走り出し、俺は一呼吸置く。
それじゃ、行きますか!
俺も走り出すと、すぐにネプテューヌとネプギアの隣に並ぶ。
「お、意外と速いね。こう君」
「まぁな……!」
「ぬら!」
「セイヤァ!」
こちら目掛けて体当たりを放ってきたスライヌを俺は刀で斬る。
それにより、光となって消える。
なるほど、倒されるとこういう感じで消えるのか。
俺は刀を構えると、ニヤッと笑う。
「お、こう君やるね。それじゃ、私も!」
ネプテューヌも近くのスライヌを斬り、ネプギアがそれに続く様に斬る。
二人とも強いんだな。
負けてらんねぇな!
俺は走り出すと、飛び込んできたスライヌを左手で掴み、別の方向から飛び込んで来ようとするスライヌ目掛けて投げ、激突させる事によって倒す。
そして、刀を横薙ぎに振るって、一気に三体倒す。
ネプテューヌとネプギアも次々と倒して行く。
そこまで多くなかったのか、少ししたら全て倒せた。
「意外といけるもんだな。いやぁ、モンスターと戦うのって、意外と新鮮だな。俺の世界にはいなかったから」
「そうなんだ。よし、終わったし帰ろう!帰ったらプリン五つだよ!」
「思えば、お姉ちゃんが今まで以上に頑張ってるなって、思ったら、やっぱりそれが理由なんだ……」
「こう君の手作りだったりするのかな?」
「あぁ、お菓子作りも趣味でやってたしな」
「そうなんだ~。料理が趣味なんだね」
「いや、一番の趣味は曲かな。やっぱり、歌が好きなんだよ」
「そうなんだ。見た目通りだね、ヘッドホンしてるし」
まぁ、このヘッドホンは親の形見なんだけどな。
俺の父さんが曲が好きで、このヘッドホンをずっと使っていたって聞いたし。
古い機種なのかな。
俺はそう思いながらも、刀を消す。
そして、帰ろうとしたときだった。
来た道を帰ろうとしたとき、誰かが立っているのが見えた。
一人の男だ。
「いやぁ、見事見事。さすが女神と女神候補生だ」
「誰?」
「これは自己紹介が遅れました。私は『カニス・ミノル』と言います」
「その、カニスさん。何か御用が?」
「あぁ、御用と言えば御用ですね……。例えば、貴方達二人の抹殺が目的とか?」
「「「!?」」」
いきなりの言葉に俺たちが驚愕していると、男……カニスが俺たちの目の前まで来る。
それに驚きながらも、動かない二人目掛けて短剣を振り下ろしてくる。
俺は二人の前に出て、刀を出して受け止めようとするが、簡単に真っ二つにされる。
「なっ!?」
「貴方が誰かは知りませんが、邪魔をしないでもらいましょうか?たかが『人間』ごときが」
「何を!」
「下等種族はすっこんでろと言う事ですよ!」
「ガッ……!?」
腹部に蹴りを叩き込まれ、俺は口から血を吐きながら吹き飛ぶ。
地面に何度も叩き付けられながらも、態勢を立て直して立ち上がり、カニスを睨む。
俺が吹き飛ばされた事によって、我に返った二人はすぐにカニスから距離を取る。
「ほぉ、人間が今のを受けて立ち上がりますか。立てなくなっていてもおかしくはないんですがね」
「生憎、打たれ強いんでね」
「なるほど……。常人よりは打たれ強いというわけですか……人間にしては珍しい頑丈さですね」
「大丈夫、こう君?」
「口から血が!」
「大丈夫だ、問題ない」
「それフラグだから!?」
「刀は折れたか……」
俺はため息を吐くと、拳を作って構える。
それに二人は反応する。
「まさか、素手で戦うの!?」
「そのつもりだが?」
「危険だよ!相手は武器を持っているんだよ?」
ネプギアがそう言ってくるが、俺には関係ない。
さすがに目の前で殺されそうになっている二人を見逃すわけにはいかない。
これもお礼の一つとして動けばいい。
それに俺はもう目の前で誰かを失うのは嫌だから。
「俺だって戦える」
「だけど……わかったよ。こう君がそういうなら」
「お姉ちゃん!?」
「ただ、相手はすごく強そうだね。ここは……なるしかないよね!」
何にだ?
そう思い、ネプテューヌを見た瞬間、光がネプテューヌを包み、消えるとあの時の紫髪の女性が姿を現す。
……え?
「あ、アレ?あなたは式典の時の」
「どうしたの、こう君?」
「アレ、なんで俺の名前知ってんの?ってか、ネプテューヌはどこ行った?」
「酷いわね、目の前にいるじゃない」
「……What?」
「あの……驚いているのはわかるけど、目の前にいるのはお姉ちゃんだよ」
「……嘘だァァァァァ!?」
「ど、どうしたのこう君!?」
「何!?何があったの!?え、これ何があったの!?え!?なんで!?なんで急に大人になってんの!?Why?なぜ!?」
「お、落ち着いて。こう君。これは女神化と言って」
「長い話はまだ続くのかい?」
「ッ!」
そんな声が聞こえたかと思うと、カニスが目の前に来ており、短剣を振り下ろしてくる。
それをネプテューヌは刀で受け止め、お互いの武器が火花を散らす。
「さすが女神の武器だな……。俺の星の武器で壊れないとは」
「星の武器……?」
「あぁ、俺の武器はただの武器じゃねぇ。だから、あの男の武器も壊れた。ただの武器で挑んで勝てるハズなどねぇんだよ」
「カニス・ミライ……どこかで」
何処かで聞き覚えがある。
なのに思い出せない。
星……カニス・ミライ。
「だからこそ、女神が邪魔なんだ。この世界の生物全てを殺すためにはな」
「なっ!?なぜ、そんな事を!?」
「あの方の決定事項だからだ。今度こそ、殺す」
そういうと、カニスはネプテューヌ目掛けて斬りかかる。
それをネプテューヌはかわすと同時に蹴りを叩き込まれ、蹴り飛ばされる。
それにネプテューヌは驚き、吹き飛ばされる。
考えてる暇はねぇ!
俺は走り出すと、カニスは反応して、こちらを見てくる。
「雑魚がまだ足掻きますか」
「うおおおおおお!」
「! 速い……!」
俺は一気にカニスとの間合いをつめると、アッパーを放つ。
それを後ろに動いてかわしたカニスは短剣で突きを放ってくる。
俺は体を横に少しずらしてかわし、腕を掴むとこちら側へと引き寄せ、空いている方の手で拳を作って顔に叩き込んで殴り飛ばす。
(か、カウンターだと!?)
俺は殴り飛ばすと同時に手を離し、そのまま殴り飛ばす。
カニスは地面を転がりながらも、すぐに起き上がって俺を睨んでくる。
相手は俺より強いのは確かだ。
なら、確実にカウンターを叩き込むまでだ!
「貴様ぁ……」
「こう君、おかげで態勢を立て直せたわ」
「そうかい、よかった。ネプテューヌ、なんだよな?」
「えぇ。これは女神化と言って、パープルハートというのよ。この時は」
「へぇ、つまりはそれが女神としての姿なのね」
普段は人間としての姿でいるわけか。
それにしても、見た目どころか、性格もだいぶ変わるんだな。
「下等種族の癖に……私の攻撃を叩き込むなんて生意気だ……すごく生意気だ」
「プライドをズッタズタにしたかな?なぁ、カニス君よぉ?」
「ククク……あぁ、そうかもしれないな。だから、死ね」
いつの間にかカニスが目の前に来ており、腹部に鋭い痛みが走る。
俺は見てみると、そこには短剣で刺されているのが目に入った。
腹部に暖かいものが広がっていく。
「死ねよ……死ねよォォォ!」
「ガハッ……!?」
「こ、こう君!」
「浩平君!」
俺は口から血を吐き、カニスはグリグリとやってくる。
俺は痛みに耐えながら、歯を食いしばりながら、カニスの腕を掴んで抜こうとするが、抜けない。
か、体に力が入らない。
「人間ごときが……星座の俺に対して生意気なんだよ!」
「星座……?カニス・ミライ……まさか、テメェ……『小犬座』!?」
「今頃気付いたのかよ!」
そのままカニスは俺から短剣を抜くと、そのまま俺の心臓目掛けて短剣で突き刺そうとしてくる。
「させない!」
ネプテューヌがカニス目掛けて刀を振り下ろし、カニスはそれを後ろに飛んでかわす。
俺は刺された場所を抑えながら座り込み、肩で息をする。
「だ、大丈夫!浩平君!?」
「大丈夫……うぐっ!」
「大丈夫じゃないでしょ。こう君はそこでジッとしてて。ネプギア、こう君の治療をお願い」
「うん、任せて」
「待て……俺も」
「ジッとしてて!今、治療するから!」
クソ……このままじゃ。
アイツは自分を星座といった。
つまりは奴は星そのものだという事だ。
何故、俺の世界の星座がいるのかは知らないが、俺が呼ばれた事と関係があるのか?
「ハァ!」
「おっと!ソラァ!」
「ぐっ!」
ネプテューヌは刀を振るうが、それをかわされ、蹴りを叩き込まれて怯む。
そこに短剣で斬りかかるが、ネプテューヌは刀で受け止める。
お互いの武器が火花を散らす。
「アハハ!女神もここまでだなぁ!」
「くっ……!」
「女神共を始末した後、この世界の人間どもを食い殺してあげますよ……」
「言葉がコロコロと変わるわね……」
「すいませんね。できるだけ、この言葉遣いで行きたいんですが……どうしても素が」
「そう……!」
段々ネプテューヌが押し負けている。
長時間の戦闘は不利だ。
俺は立ち上がると、走り出す。
「浩平君!?行っちゃダメ!」
「うおおおおおお!」
「雑魚はすっこんでろ」
「あぐっ!?」
俺は裏拳を頬に叩き込まれ、そのまま殴り飛ばされると地面を転がり、倒れこむ。
口から血を流しながら、立ち上がる。
「ゴホッ!ゴホッ!」
どれだけ血を吐いても構わない。
だが、目の前でネプテューヌが殺されそうになってるのに、動かないというわけにはいかない。
もう後悔だけはしたくない。
あの時の様な後悔だけは絶対にしたくない!
「ハァ……ハァ……」
「こう君、立ち上がったらダメ!出血多量で死ぬわ!」
「ほぉ、生命力が強い様で。ゴキブリですか、貴方は」
「なんとでも……言いやがれ」
「浩平君、もう動いちゃダメだよ!」
また……目の前で失うだけなのか?
新しくできた友達を失うままでいるのか?
あの時の後悔を繰り返すだけなのか?
それだけは……それだけは嫌だ!
俺は護りたい……大切な人たちを!
その瞬間、目の前に金色の光が見え始める。
いや、俺から溢れ出している……?
「ま、まさか……貴様は『星の導き者』なのか……!?」
「『星の導き者』……?」
「『裏切り者たち』をその身に宿しているのか……!まさか、女神と一緒にいたとは!」
「何を言って……」
その瞬間、俺の頭に何かが思い浮かぶ。
いや、声らしきものが聞こえる。
あの時、聞こえた声……テレビから聞こえた。
『あなたに……力を……』
「……あの時の声?」
それだけ聞こえると、何も聞こえなくなり、金色の光が俺の前で形をとると、現れたのは一つの刀。
刀身は白銀に光り、鍔は星の形をしており、柄には見覚えのある星座が描かれていた。
それを手に掴むと、情報が流れ込んでくる。
武器の……星座の名前、そして能力。
俺はそれを構えると金色の光が刺された傷を塞ぐ様に集まり、傷を完治する。
「その刀は……」
「『ヴィルゴ』……『乙女座』だ」
「こう君……あなたは一体」
「とりあえず……ネプテューヌから離れてもらうか!」
俺は一気にカニスとの距離をつめると、ヴィルゴを振り下ろし、カニスは後ろに飛んでかわす。
そして、ネプテューヌの隣に立つと、ニッと笑う。
「大丈夫か?」
「まぁ、何とかね。それよりもこう君、それは」
「話は後だ。行くぜ、ネプテューヌ。ネプギアは?」
「わ、私も戦えます!」
「そんじゃ、カニス……覚悟してもらおうか?」
「女神だけでなく、導き者も殺せたら……俺は下っ端から昇格できる。行くぞ!」
「あんまし、甘く見るなよ。星ってのは、希望と可能性の暗示なんだ。俺たちの可能性、ナメんなよ」
俺はニヤッと笑った後、お互い動き出すのだった。
どうも、風狼龍です。
長く書いてしまった……。
次回は戦闘回です……。
浩平の戦い方のスタイルは基本オールラウンドです。
まぁ、刀が主ですが。
楽しめたのなら幸いです。
それではまた次回。