超次元ゲイムネプテューヌ~星の導き者~   作:風狼龍Ⅱ

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星座も次々と出していかないとこれ、いつ終わるのってなりそうです(汗)
それではどうぞ!


闇が悪とは絶対に限らない!

俺とユニは廊下を抜けると広い部屋へと出てきた。

そこには壁画が描かれており、初代であろう人物が黒星座たちと戦う姿が描かれている。

俺はそれを見ると、人の気配を感じ、その方向を見る。

そこにはアーテルが立っており。フードから見える黒い瞳が怪しく光る。

 

「浩平、どうしたのよ?……って、アーテル!?」

 

俺が何かを見ているのに反応したユニが、その方向を見て驚く。

アーテルは一歩、また一歩と歩き出して近づいてくる。

 

「初代は十二星座をその身に宿し、女神と共に戦った」

「……」

「そして……初代は全ての星座たちを倒した。だけど、それだけじゃ終わらなかった。終わらないのよ……。『奴』を倒さない限り、黒星座は世代にわたって蘇る。それが貴方達『導き者』と『黒星座』の世代に渡る因縁」

「『始まり』というわけか」

「そして、貴方は『終わり』を与える番よ」

 

そういうとアーテルは一瞬で俺の目の前に現れる。

ウィオラと同じで視認できないスピードか……。

いや、今のは歩術の応用だ!

剣道などでもある間合いを一瞬で詰める技の応用だ。

そして、アーテルは俺の顎に手を当てる。

 

「何のつもりだ?」

「貴方は『闇』を受け入れた……。そう、貴方という『闇』の一部はね」

「どういう事だ?」

「貴方自身が知らない『闇』が眠っているとしたら?それは……神々が最も恐れる力だとしたら?」

 

コイツは……何を言っている?

俺の中にある『闇』とはどういう事だ……?

これ以上、俺に何を求めるというんだよ。

 

「十二星座、スターゲイザー……。そして、貴方に眠る『闇』。それは一体、何を意味するのかしら?」

「これ以上……俺に何を求めるんだ」

「『奴』を倒す力をよ」

 

そういうとアーテルは顔を近づけてきて……俺と口づけをする。

それに俺は目を見開き、ユニは顔を真っ赤にしている。

それと同時に自分の体の奥底で何かがドクン!と脈打つ感覚が起きる。

そして、アーテルは離れると、フードから見える口元がニヤッと笑う。

 

「完了よ。私は『表裏』とも呼ばれている。表は光でもあり、仮面でもある。裏は闇でもあり、受け入れられない自分などかしら。『表裏』なんて言葉で言い表せば色々あるわ。だから……あなたの奥底に眠る『闇』を少し上に持ってきたわ」

「『終始』の『ウィオラ』……。『表裏』の『アーテル』……」

 

俺はウィオラが言っていた事も思い出しながら言う。

それでも、何かが感じれたのは一瞬であって、今は異常などない。

 

「さぁ、『一匹狼』……。気高く吠えてみなさい。狼らしく!」

「何が言いたいのかはさっぱりだが……なんの狙いがあって、俺に」

「貴方の闇を目覚めさせるきっかけを与えたに過ぎないわ。それが表に出るのは今か、それとも後か……。試させてもらうわ。貴方の『闇』が……どうなるかを」

「『闇』って……浩平を敵にしようって言うの!?」

 

アーテルの言葉にユニは驚いた様に叫ぶ。

だが、アーテルはそれを聞くと、首を横に振る。

 

「違うわ。『闇』が必ず悪とは限らない。闇は闇でも……『純粋な闇』というものがあるわ。光を持っているからって、必ず善とは限らないでしょ?」

「そ、それは……」

 

ユニはアーテルの言葉に黙り込んでしまう。

そして、俺へと向くと剣を出して構える。

 

「さぁ、構えなさい。貴方の『闇』を見せてみなさい。そして……私が納得すれば、この先の扉を開けてあげるわ」

「訳のわかんねぇ事を……。とりあえず、テメェを納得させりゃいいんだろ?やってやらぁ」

 

俺はヴィルゴを呼び出し、構える。

つまりはウィオラと同じ様に何らかの方法で納得させりゃいいんだろうが。

 

「狼の如く、私を喰らってみなさい」

「晩餐会の時間だぜ?」

 

俺が走り出すと、アーテルは素早い動きで俺に迫ってくる。

身軽……ノワールみたいだな!

アーテルとの間合いをつめると、ヴィルゴを横薙ぎに振るう。

だが、剣で受け止められてしまう。

 

「なかなかね。ウィオラが認めるだけあるわ」

 

お互いの武器が火花を散らし、すぐさま離れると、俺はサジタリウスへと持ち替える。

そして、矢を生み出して放つ。

 

「当たらないわ」

 

アーテルは次々とかわしていき、地道に俺へと近づいてくる。

それも予想の範囲内……。

俺は五本の矢を一気に生み出すと、それを放つ。

五本の星の矢がアーテルに迫るが、アーテルはそれを全てかわす。

 

「甘いわね。そんなものが当たるとでも」

「追尾!」

「え!?」

 

俺の言葉に驚いたのか、アーテルが振り返ると、そこには避けたハズの矢が再びアーテルに迫っていたのだ。

それにアーテルは驚き、手から星力の球を生み出して、連続で放って相殺する。

やっぱり、扱えるよな。

さてと……これをどうしたものか。

俺がそう考えていると、声が聞こえてくる。

 

「浩平!」

「! 兄貴!」

「二人とも、無事だったのね!」

「お姉ちゃん!」

 

兄貴とノワールが走りながらやってくる。

俺が二人へと視線を向けた瞬間……近くに何かがいる気配を感じた。

 

「余所見はいけないわよ?戦闘の時は特にね!」

「うぐっ!?」

 

拳を叩き込まれ、殴り飛ばされる。

俺は吹き飛びながらも、一回転して、壁に両足をつけると、そのまま飛躍する様に蹴って、勢いよくアーテルに突っ込んで行き、回し蹴りを放つ。

それをアーテルは屈んでかわし、俺が着地すると同時に後ろから首に腕を回し、首を絞めてくる。

しまっ!?

 

「貴方……たまに軍の戦い方もするわね。どれだけの戦法に手を出したのかしら?」

「た……戦う方法があるのなら……全てだ……!」

「なるほどね。武術だけじゃなく、他もと……。貴方はハイスペックなの……ね!」

「うぐっ……!?」

「「「浩平!」」」

 

首が締まり始め、俺は苦しみ出す。

何とか脱出を試みようとするが、アーテルは振り解くのを許さないという力で捕まえてくる。

俺は意識が遠のいていくのを感じ、瞼が少しずつ閉じ始める。

 

「ハァ……!」

「恐れないで、貴方の中に眠る『闇』を。『闇』は『闇』でも……あなたにとって、『希望の光』となる力になるかもしれないのよ」

「あぁ……ぐっ……」

 

俺はまだ死ぬわけには……いかない。

ネプテューヌ達が星座に殺されちまう。

だから、俺がここで死ぬわけには……!

それと同時に俺は意識を手放した。

 

「……闇は出てこず、か」

 

そう言って、アーテルは浩平を離すと、そのまま浩平は倒れる。

 

「浩平……!」

「死んでない……わよね?」

「大丈夫、気絶させただけよ」

 

そう言って、淳平とノワールの方向を見るアーテル。

だが……それと同時に後ろで何かがユラッと立ち上がったのだ。

それに三人は「あ……」と呟き、アーテルは危険な何かを感じて振り返る。

そこには瞳の瞳孔が縦になっている浩平がいたのだ。

その目は……まさに獣の目。

肉を喰らい、魂を貪らんとする獣そのものの目なのだ。

 

「浩平、無事だったか」

「でも、おかしくありませんか?浩平の様子も……。それに」

「えぇ、瞳の瞳孔が縦になってる……。まるで獣の様な目よ」

 

淳平は安堵するが、ユニが不安になって言う。

それにノワールも同意するかの様に頷くと同時に不気味なものを浩平から感じていた。

アーテルはその様子を見て、頷く。

 

「発端を見せたわね……。貴方の『闇』を……。『狼』という名の闇を」

「グルルルルルル!」

「と言っても、意識を奪われてたら意味がないわよ?」

「ガァ!」

 

獣の様な唸り声をあげていた浩平は、その場から姿を消し、アーテルの目の前に一瞬で現れる。

そのまま拳を振り下ろし、アーテルが横に飛んでかわすと、その拳は地面へと直撃する。

その地面は抉れる。

 

「発端とはいえ……これほどとは。目覚めてとは言ったけど、少しやばいかしら。ねぇ、狼さん?」

「グルルルル……!」

「どういう事だ、アーテル!」

 

淳平は浩平の変貌に驚いており、すぐさまアーテルに問い質す。

アーテルはそれを聞くと横眼で淳平たちを見る。

 

「淳平……あなたが黒の中にいる時にとある星座がいなかったと思うわ。十二星座以外の星座が……」

「そんなハズは……」

 

淳平がそこまで呟いて、止まる。

待て……いた。

『ドラコ』が言っていた。

幹部の一人であるハズの奴がいないと。

 

「『ルプス』がいないと……言っていた」

「『ルプス』?『ルプス』って言うのは一体、どんな星座よ?」

 

ノワールは淳平の言った事に反応する。

 

「『ルプス』は『狼座』の事……なんだ」

「『狼座』?」

「そう、『狼座』の事なんだ。その『ルプス』がいないと……まさか!?」

「そうよ、彼に『ルプス』が眠っている。いえ、違うわね……。正確には彼が『ルプス』の生まれ変わりなのよ」

「「「!?」」」

 

淳平たちはアーテルの言葉に驚く。

まさか、浩平の前世が星座だと誰が想像できようか。

浩平はどれほど星の因果に捕らわれているのだろうか。

それは想像ができないほどに複雑に絡み合っているのかもしれない。

 

「これが彼の闇……彼の『闇』をため込んでいた存在……『狼座(ルプス)』よ」

「浩平の闇をため込んでいた存在……?」

「つまり、彼も黒星座になる者だったのよ。淳平、貴方と同じでね」

「何!?」

 

それに淳平は……いや、ノワールとユニも驚愕する。

そうなると、浩平は淳平と一緒に黒星座になっていた可能性もあったというわけだ。

 

「だけど……その前に彼には十二星座が宿った。その時に黒から護ったのね。ルプスは奥底へと封じ込まれ、淳平は連れていかれて、コルヴスとなった」

「浩平が……?」

 

淳平が驚愕していると、浩平は……いや、ルプスはアーテルへと飛びつく。

アーテルはそれをかわして、距離を取ると、淳平たちを見る。

 

「だからこそ、『黒』のままであるルプスに賭けるのよ」

「どうして、そんな事を!?『黒』はゲイムギョウ界を壊そうと!?いえ、全ての次元を壊す存在なんですよ!?私達、生物の天敵なんですよ!?」

 

ユニがアーテルに聞き出す様に言うと、アーテルは首を横に振る。

 

「確かに『黒星座』は敵よ。だけど、だからと言って、ルプスが『害』とは限らないわ。黒は黒でも、『純粋な闇』の黒があるって言ったわよね?」

「でも……」

「もし……『白』と『黒』……『光』と『闇』……『表』と『裏』。両方の力を扱える様になったら……凄いと思わない?浩平はそうなったら、歴代を超えるわ。最強と謳われた、あの初代さえも」

 

そういうと同時にルプスの鋭くなった爪が振り下ろされる。

アーテルはそれをかわして、ルプスに触れる。

 

「だけど、少し大変ね。いきなり『表』に出たものだから驚いているんだわ。この子は浩平と一緒に育った……。なら、彼には『闇という名の光』があるハズなのよ。ゴメンなさい、急に出して」

 

そう言った瞬間、瞳の瞳孔が元に戻り、糸が切れた人形の様に倒れる。

それに淳平たちは反応して浩平に近づく。

 

「浩平!」

「大丈夫よ、気を失っているだけだから」

 

心配して近づいた淳平たちにアーテルはそういう。

淳平はそれを見ると安堵して、アーテルの方を見る。

 

「何で……浩平がルプスの生まれ変わりだなんてわかったんですか?なぜ、ルプスを目覚めさせる必要があるんですか?」

「……一つ目は私が知ってたんじゃないわ。ルーフスが知ってたのよ」

「また……ルーフス」

 

アーテルの言葉にノワールは呟く。

ルーフスの正体が何なのか、ますます気になるところだが、今はそれを聞く事じゃない。

 

「そして、二つ目……。それは言ったハズよ、白の鴉と黒の女神に。『光』と『闇』を超えた先へと行くためよ。『究極』を超えた先へ……ね」

「だからって!」

「それと!彼が……『狼』だからかしら?」

「? それはどういう事ですか?」

 

ユニはアーテルの言っている意味がわからず、聞き返す。

だが、淳平は『狼』という言葉に反応する。

 

「まさか……浩平を『北欧神話』の『神喰らう魔狼』……『フェンリル』の二世として育てるためですか?」

「まぁ……そうね。二世として育てるとは違うわね。彼は『フェンリル』の様になってもらうのよ。そう、神をも、世界をも喰らう狼に……ね」

「フェンリルって……あのモンスターの?」

 

ノワールとユニは二人の会話からモンスターのフェンリルを思い浮かべる。

それに淳平は首を横に振る。

 

「違うよ。俺と浩平の世界の神話の一つ、『北欧神話』に出てくる『神喰らう魔狼』フェンリルの事さ」

「『神喰らう魔狼』……」

「浩平と淳平さんの世界の神話の一つの……」

 

二人は驚愕し、浩平を見る。

浩平はこの『神話』ともいえるべき戦いのフェンリルとなる存在なのだろう。

 

「だからこそ……ルプスを目覚めさせたってとこかしら。さてと、私は認めたけど、この先の扉に進む事は認めないわ。だから……お帰りを願おうかしら」

 

そう言って、穴を生み出す。

それに淳平たちは反応すると、アーテルを見る。

 

「次来る時は……私が納得する様な事を浩平がしてくれる事を信じているわ」

「……この先は?」

「ラステイションの教会につないでいるわ。彼を寝かせる必要があるでしょ?」

 

そういうと、淳平は「そう」とだけ呟いて、浩平を背負うと、穴の中へと飛び込む。

そして、ユニも続く様に入り、ノワールが入ろうとした時だった。

 

「黒の女神」

「何よ?」

 

ノワールは呼ばれて振り返る。

アーテルは口元は微笑んでいる様に見える。

 

「彼が無茶しない様にちゃんと見てるのよ。ああ言う子は一人でなんでも背負い込んで、突っ込んで行くから」

「……わかったわ」

「それと彼の支えにちゃんとなってあげるのよ。彼が……消えてしまわない様に」

「……予告として受け取っておくわ」

 

先を知っているアーテルの言葉だから、何かが起きるのだろうと受け取ったノワールはそういう。

そして、穴へと飛び込むと、その穴は閉じ、その場にアーテルだけ残る。

 

「悲しいものね……世代を超えて、『血の呪い』は続くなんて。人間の『血筋』は侮れないわね。後の事は残りの二人に任せようかしら」

 

そういうと、アーテルはその場から姿を消すのだった。




どうも、風狼龍です!
ラステイションでは浩平の闇が明らかに!
他でも何かありそうな予感……。
それではまた次回!
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