一言……感想くださァァァァァい!(オイ
まぁ、ずっと感想をくれるとあるユーザーさんには感謝しています!
それではどうぞ!
ブランはドラコを睨みつけながら、星の縄を引きちぎろうとするが、引きちぎれない。
「無駄だよ。僕の縄はそう簡単に引きちぎれない。なんせ、僕は『ドラコ』だからね」
「『ドラコ』って……一体」
「あぁ、そうか。こっちでは星座ってのがないんだよね。いや、あったとしても、まったく違うものだろうね。『ドラコ』……僕は『竜座』なのさ」
ドラコがニヤッと笑うと、背中に漆黒の竜の翼が生え、頭には二本の角が生えてくる。
体や顔には鱗が浮かび上がり、瞳の瞳孔は縦になり、歯も牙の様に鋭くなり、爪は骨や肉をも簡単に断てそうなほど鋭いものへと変わる。
「そう、僕は『竜座』の『ドラコ』……。星座の竜さ」
「星座の竜……!?」
「竜にパワー勝負で勝とうなんて無駄なんだよ」
「ドラゴンって事……?」
「まぁ、そうも言うけど、この世界のドラゴンとは訳が違う。星の導き者の世界での神話の伝説の竜なのさ!」
「伝説の竜……?」
「竜座の神話、それは神話に登場するラードーンが関係しているんだよ。百の首を持つ竜と呼ばれた存在がね」
「百……!?」
「僕は、その力がその身に宿っている」
そういうとペロッと口元を舐める。
それにゾクゾクと震える。
ブランはその瞬間、ドラコの後ろに百の首を生やした巨大な竜が二百もの目でこちらを見てきている様に見えた。
それはこの世界に存在するエンシェントドラゴンなどよりも大きいのは確かである。
それに恐怖を覚えて、それが消えると、冷や汗が流れているのに気付く。
一瞬……一瞬だが、ブランは心臓が止まった様な感覚にさえも襲われた。
アレが浩平の世界の神話の竜なんだと。
恐ろしく、危険な気配。
「女神を殺してもいいんだけどさ、僕は待ってるんだよね。『星の導き者』を」
「浩平を待ったって来ないわ……」
「どうしてそう言えるのさ?場所を示せるものは残してきた。僕の仕業だとわかる様にわざと力の残骸も残してきた。それなのに、来ないというのは?」
「浩平と私の付き合いは経った二日……。二日と言っても、一日目もすぐに寝たから、数時間程度ね……。そんな知り合い程度の相手を助けに来ると思うかしら……?」
「そうなんだ~。あぁ、それなら紫の女神の方がよかったかな。あっちに住んでるみたいだし、家族みたいに大事にしてるんだろうな~」
「そうね……。それに私は初めて会った時、浩平を床に思いっきり叩き付けて、気絶させちゃったこともあるから……」
「来る可能性は低いと?ざんね~ん」
「残念だったわね……。私を餌にして誘き出そうとしたんだろうけど、意味がなかったわね……」
ドラコが不機嫌そうに頬を膨らませているのを見て、ブランはふと笑う。
そして、ドラコは膨れっ面をやめると、ニヤッと笑い、手に大剣を取り出す。
それは刀身が赤と黒でできており、そこには竜が描かれており、鍔の部分には赤い宝玉がはめ込まれており、柄は炎のマークを描かれていた。
「僕の大剣の餌食にしてあげるよ」
「……ッ!」
「君が餌にならないなら、僕が君を食べちゃうだけだからさぁ!」
大剣に紅蓮の炎が現れ、離れているブランにその熱が伝わってくる。
肌がひりひりと焼け、これだけ離れていても、この熱だけで火傷しそうなほど痛いのだ。
「うっ……!」
「僕の炎に飲み込まれるか、僕の百の口に喰われるか、どっちがいいか選ばせてあげるよ。白の女神様?」
「私は……」
「どっち?どっち?」
「死ぬ気なんてこれぽっちもないわ……!」
「……その目、気に入らない。絶望に染まってないその目、気に入らない」
ブランのまっすぐとした目を見て、ドラコは無表情になり、ツマらなさそうな顔をする。
炎の威力が増し、ブランは熱だけで焼かれてる様な感覚に襲われる。
肌からも煙が出てきており、焼け始めているのがわかる。
「う……ああああああああああああ!」
「ツマらない。気に入らない。その目、そのまっすぐな目。絶望しなよ、しろ、しなさい。しないと僕が許さない。僕ら、絶望の星の前でまっすぐとした目は許さない。諦めない目は許さない。決めた……炎で一気に飲み込んで殺さない。ゆっくりゆっくり焼いて殺してあげる。これだけの高温なのに死ねないのが不思議なくらいにね」
「ハァ……ハァ……!」
「熱で耐えるだけで必死なのにね。それ以上の温度が君に襲い掛かるんだよ。僕の前でまっすぐな目をしたからだ。諦めていない目をしたからだ。その『罪』……命を持って支払え」
気に入らないものを見るような目をしたドラコは大剣を振るうと、紅蓮の炎がブラン目掛けて飛んでいく。
それを見て、ブランは目を閉じる。
(ゴメン……ロム、ラム。死んでしまうのを許してほしいわ……)
そう思い、ブランは涙を流す。
だが、途中で熱を感じなくなり、それに反応して目を開く。
それはブランの目の前に見覚えのある男が立っていた。
自分のイメージカラーを現すかの様な黒と赤のパーカー、特徴と言える黒と赤のヘッドホン。
手には刀を握っており、その背中は大きく、自分を護る様に立っていた。
その服装や背中に見覚えがあるブランは目を見開く。
「浩平……?」
「間一髪か?待たせたな、ブラン」
浩平が刀……ヴィルゴを強く握りながら立っていた。
☆
俺はヴィルゴを構えながら、目の前の相手を睨みつける。
「無事か?」
「えぇ……少し肌が所々痛いけど」
「そうか」
俺はヴィルゴを連続で振るう。
空間ごと斬った事により、縄が斬れて、ブランは地面へと座り込む。
どうやら、体に力が入らない様だ。
「大丈夫か?手ェ貸すぜ」
「……どうして?」
「え?」
「どうして……助けにきたの?」
「はい?」
「私とあなたは……まだ知り合って数時間よ?なんで助けに来たの。知り合い程度なのに……それに私はあなたに酷い事を一度」
「……知らねぇ」
「え?」
「理由なんざ知らねぇよ。俺が聞きてぇくれぇだ」
「じゃあ、どうして……!」
「だがよ……誰かを護るのに理由なんかいるのかよ?時間なんて関係あるのかよ?」
「……それは」
「俺には少なくともないね。俺は目の前で落ちそうになってるもんを拾ってやりたいだけなのさ。お前の妹が悲しむところを見るわけにもいかないからな」
「浩平……」
「俺は俺の『ルール』で生きている。元の世界だろうと、この世界に来ようとな。どこで行こうが、『魂』に従って生きてんだ。だからこそ、理由なんざねぇよ。勝手に体が動いたんだよ」
「……素直じゃないのね」
「素直だよ、俺ぁ」
俺は軽く笑みを浮かべると、ブランも微笑む。
そして、ヴィルゴを少女に突きつけながら睨みつける。
「オイ、俺の大切な人たちを傷つけるたぁ、覚悟できてんだろうな?」
「クフフ、アハハ!来た!来たよ、星の導き者が!白の女神も十分な餌になるじゃん!あぁ、貴方は一体どんな味なんだろう……食べてみたいかも」
「やかましいぜ、女。俺が逆にテメェを食い殺してやる」
「やってみなよ……犬っころ」
「……狼と竜?」
ブランの言葉に反応して振り返る。
狼って……俺の事を言ったのか?
いや、知るハズがない……ブランが俺の過去を知っているハズがない。
気配が昔のそれを出してしまっただけなんだ。
だが、それくらいにならないといけないと俺はわかっている。
相手はやばい。
「僕の名前は『ドラコ』。以後、よろしく」
「ドラコ……まさかの竜座とはな。竜なだけに恐ろしい力を感じるな」
「そういう君は狼にそっくりの気配だね……狼が竜に勝てるとでも?」
「食ってやるさ……テメェを!」
俺はヴィルゴを構えて走りだすと、ドラコはニヤッと笑う。
俺はヴィルゴを振り下ろす……が、指で挟んで受け止められてしまう。
しかも、そこから動く気配すらしない。
な、何つう力をしているんだよ……!?
俺は押したり、引いたりするが、動かない。
「『小犬座』を倒したから興味はあったけど、なぁんだ。こんなものか」
「何を!」
「雑魚だね」
「ガッ!?」
ドラコの蹴りがいつの間にか腹部に叩き込まれており、メキメキ!という嫌な音が鳴り響き、吹き飛ばされる。
俺は地面に叩き付けられ、クレーターを作ってから跳ね上がって、壁に激突する。
その壁さえクレーターができる始末。
「ガハッ……!?」
「浩平……!」
「これでトドメ~」
ツマらなさそうに言いながら、ドラコが俺目掛けて大剣を振り下ろしてきていた。
速い……気付かなかった。
どこの龍玉だ、畜生。
俺はすぐにヴィルゴで受け止めるが、大剣を刀で受け止めるには限界があり、力負けしてしまい、そのまま薙ぎ払われ、地面に叩き付けられる。
俺は口から血を吐いて、何とか立ち上がる。
「クソ……!」
「あそこを反応するとは。さすが、『星の導き者』だね」
「空間ごと切断する!」
俺が刀を振るうと、斬撃が空間を引き裂きながら飛んでいく。
空間が割れると同時に一緒に真っ二つに斬れろ!
だが、ドラコは大剣を振り上げると、勢いよく振り下ろす。
その瞬間、俺の斬撃が切り払われ、空間は元に戻る。
それに俺は驚愕してしまう。
「弱い……弱すぎる。力のコントロールは上手な様だけど、所詮はこの程度。やっぱり、人間だね」
「チッ」
「どうするの……浩平」
「こ、こうなったら!最終手段だぜ!」
「最終手段?へぇ、まだ何かあるの?楽しみだなぁ」
「よく聞け……それは!」
俺は相手に背中を向け、ブランを抱き上げる。
それにブランは驚き、目を見開くと同時に顔を真っ赤にする。
今の状態、お姫様抱っこです。
だが、許せ……作戦のためにほっとくわけにはいかない!
「それは星の痣を持つ一族伝わる!逃げるんだよォォォォォォォォ!」
「……」
俺はどこぞの奇妙な冒険の二部の主人公のマネをしながら逃げ出す。
さ、さすがにあの相手には勝てない!
実力の差がありすぎる!
ここは逃げるしかない!
「に、逃げるって……本気なの、浩平!?」
「逃げるしかねぇだろうが!あんな奴、実力が違いすぎる!二人とも、まとめて殺されるのがオチだぜ!」
「そうね……。それなら生き残るを前提にした方がいいわね……」
「だからこそ、今」
「ふざけるな……」
「! 危ねぇ、ブラン!」
「!?」
俺はいきなり後ろに現れたドラコに驚き、ブランを投げ飛ばすと同時に背中に激痛が走る。
見てみると、背中から血が噴き出しており、大剣を振り下ろした後のドラコが目に入る。
背中を大剣で思いっきり斬られてしまった。
俺はそのまま前に吹き飛び、地面を転がりながら、倒れる。
手と足が震えながらも立ち上がり、ドラコを見る。
「ふざけないでよ……。雑魚が何逃げ出そうとしてるのかな?ねぇ、ふざけないでよ」
「ハァ……ハァ……!」
「浩平……!」
「先に白の女神を殺そうか、それとも希望を殺そうか」
俺とブランを交互に見ながら、悩んでいる。
俺は歩きながら、ブランの元へと行く。
ブランはそれに反応して、俺を見る。
「逃げる……ぞ。早く……」
「だけど、浩平……」
「いいから、早く……ブランだけでも」
「逃がすわけないじゃん」
「しまっ!?ガハァ!?」
「浩平!?」
俺はいつの間にか後ろに回り込んでいたドラコに驚き、大剣の腹の部分で殴られ、そのまま吹き飛び、壁に激突する。
クレータができ、俺は鼻や口、頭から血を流すとそのまま倒れる。
「ガハッ!ハァ……ハァ……」
「きぃ~めた。白の女神から殺そう。先に逃がそうとしてるし」
「! くっ!(立てない……。まだダメージが残ってる!)」
「さらばだよ、白の女神」
そう言って、ドラコが大剣を振り下ろす。
させるかよ!
俺は空間を連続で切り裂き、空間のロープを作る。
ロープが辿り着いている場所はブランとドラコの間。
そして、空間を戻す!
俺はその場から消え、瞬間移動で二人の間に割って入り、ブランを突き飛ばす。
そのまま体に大剣の斬撃が直撃し、体から血が噴き出すと、俺は目を見開いて倒れる。
「ガハッ……」
「浩平……!?なんで、庇って!」
「ハァ……希望から殺す事にしようかな。いや、やっぱり希望が絶望に染まる瞬間を見たいし、白の女神から殺そう」
そう言って、右手に炎を出すドラコ。
俺はその手を掴み、ドラコを睨みつける。
「まだ……立ち上がるんだ」
「まだ……だぁ!早く、早く逃げやがれ!ブラン!」
「浩平、貴方は……」
「後で追いつく!だから、さっさと!」
「邪魔」
「ぐっ!?」
話している途中でドラコに膝蹴りを叩き込まれ、俺は目を見開いて、蹴り飛ばされる。
ヤベッ……内臓が潰れたか?
後、あばらが何本か逝ったか?
俺は苦笑いを浮かべるが、一回転して着地し、口から血を吐きながらも、ドラコを睨む。
「まだだァァァァァ!」
「今のであばらが何本か逝ったと思うんだけど……。まぁ、普通の人間なら今の一撃で死んでるけど。だけど、もう遅いよ。ほら」
「!」
俺はドラコが手から炎を放ったのに反応し、走り出す。
させるかよ……させるかよ!
俺が護る……護り抜いてみせる!
もう目の前で大事なもんを失うわけにはいかねぇ!
炎がブランに直撃する前に俺は炎の前に立つ。
「浩平!?」
「希望さん、今のあなたの力じゃ、空間ごとだろうとその炎は切り裂けない。残念だけど、君の負けさ」
「まだだ……俺は護る。大切な人たちを!友達を!護る!俺は大切な人たちの刃でもあり、盾にもなる!」
俺がそういった瞬間、体から金色の光が溢れ出す。
それにブランだけでなく、ドラコも驚く。
当の本人である俺でさえ驚いているのだ。
『しかと聞いたぞ。ならば受け取るがいい。『護る』力を』
その声が聞こえた瞬間、金色の光が形を取って行く。
それと同時に俺は炎に飲み込まれる。
「浩平!」
「何の星座に目覚めたかは知らないけど、間に合わなかった様だね。これでおわ」
そこまで言った瞬間、炎が消え去る。
それにドラコは驚き、炎が消えた方を見ると、そこには浩平が立っていた……巨大な盾を構えて。
盾は紅く、金色のライオンが二匹描かれており、ふちの部分は星の装飾が施されていた。
俺の体くらいあるであろう大きな盾を構えるのをやめて、立ち上がるとニヤッと笑う。
「『レオ』……『獅子座』だぜ。能力は『防御』……どんな攻撃だろうと通さない絶対防御」
「『レオ』か……。コレは相性が悪いなぁ。それに新しい星座に目覚めるなんて面白い。まだ成長するって事かな。それなら、特別に見逃してあげるよ。また会おうね、希望」
そういうと、ドラコは黒い星の光に包まれて消える。
それに安心したのか、やっと歩ける様になったブランが近づいてくる。
「浩平……ありがとう。助かったわ。貴方がいなかったらきっと今頃」
「……」
「浩平……?」
「……」
俺は意識が遠のくのを感じ、ブランの声を無視して倒れてしまい、意識を手放す。
それにブランは驚愕し、浩平中心に広がる血を見て焦る。
「浩平!……まだ、死んでない。このままじゃ、出血多量で……?おかしいわ。この量、人間なら死んでいてもおかしくない致死量。浩平、貴方は一体……とりあえず、運ばないと」
ブランは女神化すると、浩平を担ぎ上げ、空を飛んで急いでルウィーに戻る。
「死ぬんじゃねぇぞ、浩平!死んだら、許さないからな!」
ブランはそういいながら、急いで帰るのだった。
どうも、風狼龍です。
ここに来て主人公大ピンチ。
ホントなら死んでいてもおかしくないほど攻撃くらってないかって?
きっと気のせいだ(オイ
それではまた次回!