とある複眼の式   作:中二ばっか

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俺の考えた魔法

 玄関のカギを開けて、「おかえり」という使い魔の声を聞く。お前も帰ってきた側じゃないのか? と思いながら自分の部屋の机に向かいいろんな理論が書かれたノートを手に取り読み返したり新たに書いたりしている。そのノートに書いてあるのは

 

 「俺の考えた魔法」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 うん。まぁ子供っぽいし中二病とか言われても仕方ないと思うけど、本当に魔法が発動するから困る。いや、困る事は練習場所が別空間だったり山奥だったりしないと人に見られるってことくらいなんだけど、まぁ昔一回失敗して人にみられた、その人もまぁ不思議な力を使える訳で公にされたりも大騒ぎしたこともなかった。

 

 

 で、今書いてあるのは『闇の書が起こす世界の崩壊』についてだ。最悪の場合『別世界に逃げる』・『時間そのものを巻き戻し闇の書を破壊する』という選択肢がある。

 

 

 え? 闇の書の破壊選んだら八神はやてが寂しいままだって? どこかの正義の味方を気どる気はないが、自分の人生と他人の人生どっちを取るかなんて決まってるでしょうに。

 

 それにやるだけやってから逃げ出すんだからまだいい方じゃないの? できなかったら「しょうがない」で済ませればいいだけなんだから。え? 世界の運命を掛けてそれはないって? 俺にどうしろと? 『闇の書』を正常にし、騎士のデータはそのまま、八神はやての命も救い、ALL PERFECTってか?

 

 無理じゃね?

 

 原作ではベストな方法で救われたのかもしれんが、この世界でも救われる保証なんてどこにもない。

 

 まぁ、原因はおそらく『闇の書』に転生者のチート能力が追加されたことで狂いだしたとか、八神はやて側に転生者が付き、転生者のせいで戦力が落ちたとかそんなとこだと思われる。

 

 で、原因が分かっているのならそれを取り除けたらいいのだ。馳 条威君はそれをわかっていたため『闇の書』を破壊しようとしたのだろうが、転生者がそれを許さない。

 

 「どうしたらいいと思う? リード」

 

 「転生者を殺すとか?」

 

 転生特典で貰った使い魔(俺はばれにくいようにあまり有名じゃない方の名前で言っている)に聞いてみると返ってきた答えは、それは短絡的だろうと思いもしたが、一番いい方法なのかもしれない。そうすれば原作どうり進む可能性が出てくる・・・が

 

 「転生者がチート能力持ってるのにそれは無理じゃね?」

 

 転生者は原作キャラに自分の彼女だから近付くな的な事を言っていたり、友達になろうとしていたり、そういうやつらを消そうとしている奴など数人いる。確かに『闇の書』が起動する前に猶予はあるが、転生者数人を殺しまわる労力なんて俺にはない。リードに頼めばいいって話になるのかもしれないが、転生者の能力で返り討ちにあい俺に報復してくる可能性があるのであんまやりたくない。

 

 「やっぱ能力やら武器やら強化したりして何もせず隠れ続け、『闇の書』暴走時に力を使う。それで解決できなきゃ他の異世界に逃げるって方針がいいと思うんだ俺は。転生者を殺すにしても力を付けとかなきゃいけないんだし。」

 

 「じゃ、工房で力つける?」

 

 「今持っているのって『英霊のクラススキル』『投影』『王の財宝』『音声魔術』『すべての式が見える眼』『伝勇伝式魔法』『クロノダイバー』あと『時間を進める』だっけ、俺自身が持っているのは」

 

 今ので、わかっていると思うが俺の能力は異常だ。大抵の転生者特典は1~3個なのに俺の場合は何個も能力を持っている。

 

 それは俺の3つ目の特典が『どんなに能力を持っても自滅せず、制御できる事』であるからだ。ふざけたチートだとは思うがこれはチートではない。まず俺自身は能力を持っていない事が挙げられる

 

初期の俺は魔力や気すら持っていなかった。というかチートなんてもっていない。チートを持っているのは特典の2個目。

 

「『――――』を俺のそばに居て自分は何も力を使う事がなく居させることができ、命令をさせることができ、『――――』は力を完全に制御できる」

 

 『――――』の所にあるキャラを入れるとトンデモナイことになる。もしかして俺が世界滅ぼしたんじゃねぇの?という風に思ってしまう。

 

 だってそいつは『すべての式』を解くことも編むこともできるのだから。

 

 例えば転生者の特典が『投影』とする。その『投影』の「式を編み」俺の中に入れる。すると俺も『投影』が使えるというわけだ。ただ普通だと6個も入れると自我が崩壊したり、力が暴走したりするのだが。3つ目の特典でそれを克服。

 

 というかそんなすげー力なら特典が1つしかないような気になるが、どうやら神様は売れ筋で有名じゃないと決め付けたらしい。ふざけるなと言いたい古くから続いている人気ファンタジーだぞ。「魔術士オーフェン」みたいに新装版出されてもいいくらいだ。最近じゃ「SAO」とか「IS」とか「僕は友達が少ない」とかが邪魔してくるけど。そのおかげで俺は物語中チート中のチートに出会えたわけだが。

 

もしくは、自身がチートではなく他人がチートだったかもしれないが。

 

 

 

 ははは、神様悔しがっているかい?俺は転生者の中でも多くのチート能力持てるようになったんだぜ。判断を誤ったんじゃないんかい。

 

といいたいが実はそうではない。一例が『王の財宝』で転生したやつが『蔵』持ってるけど中身がない状態みたいな事が起きた。

 

しかも『投影』は武器を見ないと意味を持たない。俺の見た武器と言えるのは単なる包丁、とさっき不思議な能力を持っているという人の知り合いの刀、後は店で売られている様なナイフぐらいだ。

 

それでも『王の財宝』と『投影』を合わせて、ある空間から無限にナイフを吐き出し続けるって結構恐ろしいと思う。転生者に効くかどうかは解らないが

 

だから自分でオリジナルの魔法作ったりして『闇の書』の暴走を止めてみないとだめなんだが・・・暴走時までに作れるかな?

 

 

 

 

俺とリードは地下室に入る。といっても地下室に『工房』があるわけではなく、地下室の隠し扉のなかに『工房』があるのだ。

 

え? なんでそんなとこがあるかだって? だって親が突然帰ってきたり、(仕送りとかではなく、わが子の顔が見たいな感じでお金を持ってきたり)友達が突然来たりしたらどう隠すよ?

 

認知阻害の魔法や暗示を掛けても、何かの拍子にとけてしまうかもしれない。なら徹底的に隠しせるだけ隠した方がいい。幸い俺には『すべての式』の劣化コピーの『すべての式を見る眼』があるため、魔法や隠したあるものなどを『見る』事が出来る。発動時には黒い瞳の上の六芒星の模様があるけど。

 

あくまで『見る』事だけだけど。『すべての式』のように何かを生み出したり、『投影』や『王の財宝』を他の人に入れるなんてことはできない。

 

それは『すべての式』は力そのものが本人の物であるため。

 

例えば、1つ目のコップに水が入っていてもう2つ目のコップは空とする。コップに水を移すと1つ目のコップは水が減り、2つ目のコップは水が入る。

 

俺が力を増せば増すほど、『すべての式』は力を失うわけだが、あんまり減ってない。

 

なぜか?

 

『すべての式』の力が大きすぎるから? それもあるがもう一つある。別に1つ目のコップでなくとも他のコップから水を移してもらえばいいだけだ。

 

さっき馳 条威君が死んだと言ったが。その『特典』はどこに行くのだろうか? その行き先は俺である。前に転生者には使い魔や式神をおいたと言った事を覚えているだろうか? その使い魔や式神を経由して俺に『特典』という力が入ってくるのだ。だから転生者が死ねば死ぬほど『特典』が入ってくるわけである。

『すべての式』はなんでも『編み』『解く』事が出来る。で、転生者の『特典』を本人から離して手に入れられるという『魔法』を生み出した。

 

これほどの転生者キラーがいるだろうか?

 

ただ、生きているうちは劣化コピーしかできない。コップがあると水が残ったり、コップが暴れ出すことはないと思うが零れるのである。だから『王の財宝』に宝具がなかったり、『投影』が見た事ある武器しかできないのだが。

 

だがリードが言ったように殺しまわればイイというのは嫌だ。転生者が消え続ければ警戒して殺し辛くなるし、自分が転生者だとばれやすくなる。

 

だから気付かれないように行動していきたい。

 

もし殺して能力奪うなら一気に丸ごと制圧したい。俺が確認していない転生者もいるはずだから。そしてチートな能力を独り占め。フフフ笑いが止まらぬ。

 

 

説明はもういいかい? 神様とやら、そんなわけで俺は今一生懸命頑張っているよ。

 

 

「で、今日はどんな力をつけようか?」

 

「そうだな、脳の開発とかどうだ? 授業とか完全に覚えているみたいな」

 

勉強しろって? 嫌だよ

 

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