Silent Gear(完結)   作:貧弱モノサシ

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比較的穏やかな回なので短くしました(
初めて主人公しゃべります、敵視点だから喋らせちゃったZO☆
でも二回しか喋ってない


タイトル変更はもうありません


2日目「エボルヴ3(アーレス視点)」

「やぁアーレス君、待っていたよ」

 

花畑のど真ん中、来訪者を威圧するかのようにそびえ立つディマジオ社のビルから一人の男がそう言い、出迎えてくれる。名はツェダクというらしい

 

「こんにちはツェダクさん、早速ですが依頼を……」

 

「その件だけどパイロットが負傷しちゃってね、昨日の夜、戻ってきたと思ったら見事に気絶していたよ」

 

「えっ、気絶してるのに帰れたんですか?」

 

「いや、仲間が運んでくれたみたいだ。輸送機を操作するオペレーターと友軍機が居たんだけど」

 

なるほど話が長くなりそうだ、一度ここで話を切ることにする

 

「そんな事よりツェダクさん、依頼はどうするんですか?」

 

「今はパイロットが回復しているから問題ないよ、少しは手加減してあげてねって事さ」

 

「了解です」

 

「多分もう戦えるよ、やるかい?」

 

言葉で応じずに首を縦に振った、ツェダクは満足そうな笑顔を作り、戦闘が行われるであろう場所に案内する。さほど遠くはない、ほんの数分歩くと空けた場所に出た。障害物であるコンクリートの塔には銃痕が痛々しく残っていた

 

「向こうも今到着したみたいだ、アーレス君にはこちらが用意したシレクタを使ってもらうよ」

 

上空を漂っている輸送機が未塗装のシレクタを乱暴に落とし、ツェダクは俺の手にカードキー握らせた、恐らくシレクタを起動するためのキーだろう。

慣れた動きでコックピットに入って自機を確認する、予想できていたがすべてのパーツがディマジオ社製だ、しかし性能は悪くない……むしろかなりいい。この機体は機動力だってそこそこある、装甲も重装甲タイプに匹敵するほどだ、なぜここまで強い機体を寄越したのだろう?新兵器がそこまで強いのか?

 

《敵機接近、模擬戦闘の開始準備を行っています》

 

向かい側から赤い機体をぶら下げた輸送機が近づいてくる、見た目はシレクタと比べて特別な部分は無いが。

いや、今は気にしなくていい。それより……いや、やはり相手の機体はグラジオラスだ、となると乗っているのは賞金首の元gearの可能性が高い。

とにかく戦い前の会話でも持ちかける事にする、こう言うのは心を落ち着かせるための手段の一つなのだから

 

「あんたが相手なのか、まぁお手柔らかに頼む」

 

俺がそう言うと

 

『ああ』

 

返ってきたのは見事に2文字だけ、まるで会話なんて元からする気が無いみたいだ、しかもボイスチェンジャーでも使っているのか声の主が男なのか女なのかすら分からない。いやまぁ、戦場で敵と会話をするのもおかしいのだが。

 

《敵武装確認、Venom、サブマシンガン。距離を詰められたら終わりです、必ず一定の距離を保ってください》

対するこちらの武器は標準的なライフル、しかし二丁だ、押し切る力と手数は十分すぎるほどある。

 

『準備は大丈夫ですか?』

 

そう相手から通信が入り、「問題無い」と返す。シレクタを起き上がらせてライフルを構えた

 

《敵機起動確認》

 

グラジオラスは赤い装甲を鳴らしながらゆっくりとこちらに接近する、あまりに遅いため、こちらが銃口を向けて3回ほど引き金を引いた

……当然それでは倒れない、追撃をかけるためにブーストで背後を取る、そしてライフルを構えるが

 

《右腕破損》

 

赤い機体はいきなり動いた、歪な形を持つ銃「Venom」でこちらの右腕を叩き潰している。敵機の狙いはそれだけではなかったみたいだ、落ちた右腕をVenomで突き刺し、そのままこちらに銃を向けた

 

《頭部破損》

 

視界が暗転する、カメラが見えなくなる直前に捉えていたのはこちらの頭部を突き刺す武器と不気味に光ったモノアイだけ、

 

《脚部破損》

 

まさか、ここまで手も足も出ないとは

 

 

~~~~~~

 

 

 

「まぁ結果はわかってたけどね」

 

ツェダクがコーヒーを俺に寄越してそう言う

 

「ちょっと戦闘データが欲しかったんだ、どんな相手でもいいからさ」

 

「なんでですか?」

 

「適当なものを混ぜて作った料理を食べようとは思わないだろう?まずは毒味をさせるんだ、誰かに」

 

つまりグラジオラスら適当なものを混ぜて作ったのか?ツェダクの言うことは毎回分からないが……試作機だから動くかどうか試して欲しいって事なのは間違いない……かもしれない

 

「まぁ今回の依頼はついでなんだけど……本来の目的は」

 

「ルーラーの解除キーですか?」

 

「それそれ、内通者がいて助かるよ、これでメル達も働いてくれる」

 

働いてくれる………ここでなにかしているのか、分かってはいたが。

 

「じゃあツェダクさんのPCに転送しておきます」

 

「頼んだよ」

深追いは危険だろう、しかし情報を手に入れ、どんな相手にでも提供しなければ。

情報屋としての名が廃る

 

 

~~CrossBarrier~~

 

ディマジオ社の空き部屋にて。空は快晴、部屋の模様は洋風、やたらと長いソファで疲れを癒していた

 

「お疲れ様」

 

お茶を2つ持ったメルが隣に座り、手渡してきたお茶を受け取る。ルドアは外でタバコを吸っており、しばらく戻ってこないらしい

 

「相手がシレクタだとやりがい無かったでしょ?」

 

もちろんだ、すぐに終わってしまった。

 

「そういえばエアには会った?」

 

会っていない。会おうとしてもすれ違いのようなのだが。

 

 

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