Silent Gear(完結)   作:貧弱モノサシ

13 / 17
実はもう伏線がいくつかありますサイレントギアです。

この作品は読みやすいように一話一話を区切っているのですが、もう少し長くてもいいかもしれませんね。あんまりダラダラして進展がないのもつまらないはずですし


2日目「エボルヴ4(主人公視点)」

時はさかのぼり数時間前。

自分はディマジオ社の仮眠室で目を覚ます、どうやらあの爆発のあとは意識を失い、自力で動くこともできなかったらしい

 

「はい、これやってね」

 

仮眠室でツェダクが笑って手渡してきたのは少し枚数が重なった紙の冊子、表紙には何も書かれていない。

恐る恐る一ページ目をめくる、まっさきに目に付いたのは「1時にアーレス・ネネドと模擬戦闘を行う」と書かれている文、模擬戦闘の概要が細かく記されていた。次のページを見ると「gear支部の制圧戦」について書かれている

 

「その冊子は今日君がやる事のリスト、予定表だね。別に断ってもいいけど別の仕事をやってもらうことになるよ、例えばデスクワークだったりね」

 

なるほど、予定か。しかし何故いきなり予定表なのかが気になったためツェダクに尋ねるとこう返ってきた

 

「僕らディマジオはね、gearに追放された人を……まぁ、立場上犯罪者の人らを雇ってる、その理由は新兵器を試してもらうためだ、君たちはディマジオから提供されたCBを使って試してくれてるだろう?それが君らの仕事さ。でも闇雲に戦うだけじゃなくて色んなパターンの戦闘でCBのデータを集めて欲しい」

 

要するに、協力してやるからディマジオ社の兵器で戦えということか。

 

「理解できたかい?だからその予定表に書かれているのは君らの仕事、こっちも無償で全面的に犯罪者に協力するのはなかなかきついものがある。……あ、勘違いしないでね、僕は君たちのことを犯罪者だなんて思っていないよ、ただの協力者だから」

 

それは良かったと一息ついて情報を頭の中で整理する。

まぁ整理するほどの情報量ではないが、CBで戦闘を行ってデータを集め、ツェダクに提出すればいいわけだ。そのデータと引き換えにディマジオはSKに協力をしてくれる

 

「ちゃんと君たちを雇うのにも理由があるんだ。居場所や味方がいない君らとは違ってちゃんと社会のルールに則って生活している人たちは会社の情報を漏らすかもしれない、場合によっては商品の価値が下がってしまう可能性だってある。流石にそれはまずいからね、情報を漏らしても信用されないであろう君らを雇った、ほかにも理由があるけど聞きたいかい?」

 

その問いに対しNOの返事を返す、ツェダクは「そうだよね」みたいな顔をして仮眠室の出口へ向かう

 

「あと君が来てた服はお粗末なものだったからその掛け布団の中に服を用意してるよ、仮にも会社に勤めるんだから着てくれると嬉しいね」

 

足早に部屋を出ていくのを見届けたあと、布団の中を見る。カッターシャツにネクタイ、スラックスなどのスーツがあるみたいだ。それにしてもお粗末な服って、ここに来てから一度も着替えていないし恐らく軍服か。

……着替えていないのなら少々臭うはず、あとでシャワーを借りることにした

 

 

~~現在(アーレス戦後)~~

 

「結構似合ってるね、スーツ」

 

カッターシャツの袖をなにやら熱心に触っていたメルがそう口を開く、そういえばメルとルドアの服は出撃が終わるたびに変わる、こちらも何着か入手しておかなければ

 

「次はgearの支部を襲撃するんだっけ?一番近いところだと韓国にある場所かな、そんなに時間はかからないはず。私とルドアもついていきたいけどルーラーでデータ盗りにいかなきゃなの、ごめんね」

 

首を横に振って任務内容を再確認する、初の別行動だ、気を引き締めなければ。冊子に書いてある限りでは現地で仲間と合流するらしい、なんでも自分はまだ会ったことのないSKのメンバーみたいなのだが

gear支部襲撃……かなり厳しい戦いになるはず、そもそも敵戦力がどれほどのものか分からないため極力内部からジワジワ潰すのが楽だろう

 

「ツェダクの協力もあってさ、フラタニティ化実験についても少しずつ分かってきたの。この実験は特に極秘じゃないみたい、ディマジオの社長がgearに実験の話を持ちかけられたっぽいし」

 

それはつまり向こうから言いだしたのか、何故?gearだけでは荷が大きいから協力でもしてもらおうとしたのか?

 

「もうそろそろ出撃しないと、君は輸送機がディマジオのビル前にあるからそれに乗り込んで、操縦士は社員が担当するから。それじゃあまたお互い無事で会えるといいね」

 

軽快なリズムで足音を鳴らしてメルが部屋を出る。こっちも輸送機に乗り込む必要がある、韓国につく頃にはおおよそ3時といったところ、なるべく人がいない時間帯を狙いたいものだが仕方ない

 

~~輸送機内~~

 

輸送機はそこまで狭くない、しかしルドアが使っているような快適な空間が広がっているわけではない。

一人でいるには十分な空間にただただ長椅子が鎮座している、まるで電車だ。gearにいたときはこういうのが従来の輸送機だったが今となっては新しいのが開発されつつあるようだ

 

『こちら輸送機パイロット、ディマジオの者だ』

 

機内に響いた若い男性の声に「はい」と答える

 

『君のグラジオラスだが武装が確定した、Venomとサブマシンガン、そしてステンレスのナイフだ、ちっぽけな武器だが戦場では弾が足りなくなったりするはずだ、その場合は武器を敵から奪ってくれ』

 

奪うのは少々難易度が高い、弾は節約しよう

 

『なんだ?返事がないな、もしかして緊張しているのか?気楽にいけ気楽に、万が一のことがあったら俺が援護する』

 

なんだこの人優しいな、輸送機には機関銃が装備されているはず、心もとないがやはり味方がいると安心できる

 

『会社のためにな』

 

これが社畜の鏡か。

 

『目的地まであと10分、CBに乗り込み戦闘態勢を取っておけ』

 

言われるがままに部屋を移動してグラジオラスへと乗り込んだ、破損した装甲や部位は修復されている、予備パーツでもあったかのように装甲が新しいが今気にするようなことでもないだろう。

ふとレーダーに目を移す、味方の反応が一つ……この人と合流するのか

 

《味方機、反応が途絶えました》

 

『なに!?……こちらにミサイルが飛んできている!』

 

なんだと、まさか向こうから攻撃してくるとは予想できなかった

 

『か、回避できない!嫌だ、嫌だっ!まだ死にたくな…』

 

うるさいほど響く爆音と衝撃、輸送機パイロットとの通信はそこで終わる。操縦する者がいなくなった機体はまもなく落ちるだろう、グラジオラスのナイフで真下に穴を開けてそのまま降下した。地面はコンクリート、まるで軍事基地だ……違う、ここはgearの支部だ、あと10分かかるはずじゃ……何かで座標を狂わされていたのか?

 

《味方機反応有り、CBです》

 

着地前にブーストで浮遊し、衝撃を和らげる。まずは味方の安否確認だ、輸送機パイロット……は望むだけ無駄だ、ならCBに通信をしてみる、頼む、応答してくれ

 

《相手が通信を受け取りました》

 

よし、生きていたか

 

『お互いこんな形で初会話かぁ、もっと落ち着いて話したかったわ』

 

イントネーションが微妙に違う、これは関西弁?喋り方が独特な男性だ

 

『どっから攻撃されたんやろ……怖い怖い、よっこいしょっと』

 

輸送機の残骸から飛び出るように姿を現したのは迷彩が施された重装甲CB、肩部には大量の砲門が威圧するようにくっついており、両の手にはスナイパーライフルが握られている。シルエットとしては無難だ、丸みがあったり角張っていたりとさまざまな装甲が使用されているのを除いて。

何より特徴的なのは重装甲タイプには似合わないアンテナヘッド、「頭」の代わりにアンテナとカメラが装備されていた

 

『あれ?その赤いCBは軽量機って聞いてたんやけど』

 

あれ?とはなんだろう、今は軽量機じゃないとでも言うのか?そんなわけがない

とは思ってみたもののやはり気になる、装甲を確認しろとARNDに命令を出すとモニターに結果が出た

 

《CB/Dimグラジオラス、バランスのとれた中量装甲を採用しています。以前のverと比べ、装甲が厚くなりました》

 

なるほど硬くしたのか、では動きは遅くなるのだろうか

 

《スピードに大差はない模様》

 

『えっと……そろそろ支部乗り込むで?またいつミサイル飛んでくるか分からんし』

 

そうだ、ちんたらしている場合ではなかった。その声で我に帰ったため礼を言うと「ええってええって!」と嬉しそうな声で返ってきた、なんだか気さくな人だ

 

『そうそう、俺の名前はミヤシや、偽名やけどな!』

 

こちらも自己紹介をしてからgear支部の方へと足を進める、今頃ルドアとメルもルーラー解析を行っているだろう、自分がサボるわけにはいかない、仕事は片付けなければ

 




今回からノーパソで書いています、あまり慣れていないためおかしいところがあるかも…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。