『こんなもんか』
ミヤシは爆弾を設置し終えてこちらに退却の命令をする、起爆は30分後のようだ
『こっから近いディマジオは……1時間くらいで行けるな、でも市街地やからCBで行ったら不審に思われるやろなぁ』
ならば、と近くの山などにCBを置いて徒歩でディマジオに行くことを提案してみる。返ってきたのは「ちょっと現実的やないな」という冷静な言葉だった、確かに問題点が多い、CBを盗まれる可能性もあれば山を探すのに時間だって取られてしまう
『どうしようか……ここに輸送機呼んでもらうのも1手やけど輸送機の燃料代かかんねん』
いくらかかるかは置いておくとして帰る手段がないのは致命的すぎる、ミヤシに燃料代はこちらが払うと告げて輸送機を呼んでもらうことにした
『10分で着くって言ってるで、流石ディマジオ、そこらの輸送機とはスピードと準備がちゃうな』
いや10分は流石に早すぎだろう、CBで1時間かかる距離だというのに。ここの周辺に仮拠点でも建ててたのか?不可能ではないはずだがそこまで準備がいいなら帰路くらい確保しておいてほしいものだ。
こっちは意外に早く終わったがメル達はどうだろうか、ルドアが居るし大丈夫だとは思うが……
『そういやさっきのクラフトラゼのCBはなんやったんやろ、雇ったんかな?雇ったとしてCBの存在をなんで知ってるんやろ』
『こちらディマジオ、そちらのCBは2機だな?今回収しにいくから動かないでくれ』
『はいよ』
持っている全武装を肩部に収納・引っ掛けて両手をフリーにする。ディマジオにフラタニティへ送ってくれと頼んでグラジオラスの戦闘態勢を解除した
~輸送機内~
『グラジオラスパイロット、ミヤシはここから別行動だ』
そう言ったディマジオ社員に了解と返して仮眠を取ろうとする、別行動にはきっと理由があるのだろう、深追いはしない
『そしてフラタニティのディマジオに着くまでの時間だが……すまない、あちらの受け入れ態勢が整っていないため早く着いても着陸ができない』
受け入れ態勢とはなんなのか、単刀直入に聞き返す
『実はクラフトラゼに襲撃されたようなんだ、現在戦闘中のようだから受け入れどころではないらしい。君のCBを戦闘に参加させるのも考えたがとある事情でそれもできない状況にある、事情というのはこちらにもわからん』
襲撃だと?CBがいない時間を狙ったのか。……これも、どうやってCBがいない時間が分かったんだ?さっきのgear施設といい、これじゃあますますディマジオ社内に裏切り者が存在しているみたいじゃないか
『まぁ深く考えることはない、あの支部が負けるなどありえないからな』
~午後8:00~
輸送機がキィィィと高く軋んだ音を立てて着地する、辺りが暗くなっているためよく見えないが、ディマジオのビルはしっかりとそこに建っていた。
しかし目に付いたのはそこではなくビルの周辺で胸を張って咲いていた花が無残にも散ってしまっている光景、鉄とオイルの匂いが代わりに漂っている、別に花が好きだったわけでも愛着が湧いたわけでもないが、ここまで綺麗に無くなっているとポツリと建っているビルがどうしても寂しく映ってしまう
「おかえりなさい」
ビルの前でそう声をかけきたのは意外にもエアだった、gearとの接触はまずいと思いつつも、こうも悲壮感が漂う場所では焦ることすら疲れてしまう。適当な返事を返して社内に入る。……そうだ、社内にはエアがいた、作戦内容を漏らしていたのはもしかして……いや、ツェダクを含める社員が部外者に情報を話すとは思えない、gear所属の彼女にgearを襲撃するなんて伝えるわけがないんだ
「やぁ、おつかれ」
ツェダクだ、彼は変わらない様子でスーツを着こなしている
「みんな会議室にいる、君なら気づいてると思うけどね、裏切り者の件」
そう告げて足を進めるツェダクの後ろを歩く、足が重い、というかツェダクも分かっていたのか
「ここだよ、適当なところ座っていいから」
室内にはメルとルドア、社員数人が真剣な表情でうつむいている、中でも真剣を通り越して暗い顔をしていたのはメルだった
「それじゃあ会議……ってほどでもないけど、裏切り者が誰か決めようか」
「やっぱり気は乗らないね……この中にいるんだし」
「そうだな……」
今日中に犯人が決まるのだろうか、激しく不安になる。手前の席に座って話を見守ろうとするも誰ひとり言葉を発する事はない、社員の1人が何か喋ったと思ったら「自分ではない」と主張するばかりだ
「あの」
静かな部屋で1人、消えそうな細い声だが口を開いた女性がいた、メルだ
「昨日、ここにいるルドアと君に輸送機内でルーラーの情報話したよね」
確かに聞いていた、フラタニティ化の話だったか
「私はフラタニティ化の「再現」をgearがやろうとしてるって言ったの。でもルドア」
メルがルドアを睨んだ、ルドアは驚いたような顔をして固まっている
「あなたはこの話を聞いて「実験」って言った、後でルーラーから盗んだ資料を見てみると一番上に「フラタニティ化実験」って書かれてて」
「おいメル、何言ってるんだ」
「なんでルドアが知らないはずの情報を知ってるのって言ってるの!」
しばらく、30秒ほど誰も音を立てずに座っていた。メルとルドアの顔はうつむいているため見ることができない。
気まずい空気を壊したのはツェダクだ、表情を崩さないままこう言った
「こんな形になるとはね、意外と早く終わってしまった。会議は終わり、「今日は」1つ意見が出ただけで十分だよ」
[■■■]まで、あと5日。
こういうのを書くにはレベルが足りなかったようです。
どこできればいいのか迷った結果、極端に短くなってしまいました…