「…。」
三点リーダー:日本語ではよく無音を表す為に用いられる。(wikipedia参照)
彼、『高坂 祐紀』の心情はただただ目の前の状況を理解できずに硬直していた。
「え、、いや、、え?」
やっと、喋ったかと思うとまだ脳の処理速度が追いついてないのか意味もない言葉がでてくるだけであった。
手に持ったお土産が詰まった袋をぼてっとアスファルトの上に落として、たまらず空にむかって叫んでしまった。
「what's ... what's the FU○K!!」
周りの視線にかまわず叫んだ彼の為にも状況というのを説明せねばなるまい。
空港からタクシー一本で自分の実家に向かうというブルジョアな事をしている高坂 祐紀の状況を。
さて、状況を説明する前に彼の経歴を掻い摘んで話をしたほうがいいだろう。
高坂 祐紀、今年で25歳。四捨五入すれば三十路になってしまうと本人は嘆く歳。
仕事はアメリカでレコーディング、ミックス、マスタリングを行うエンジニア。いわゆる音楽業界で仕事をして"いた"。
現地で、クライアントと仕事上で衝突。殴り合いに発展し勢いそのままに日本に帰国したという状態である。
その折に家族にサプライズ、実家に顔をだしびっくりさせようと思い連絡をせずに日本に到着。タクシーに乗り込みウキウキしながら向かっていたわけであるが、、、
実家に着いてみれば、あら不思議。
道路に面しており交通の便がよさそうな立地にある実家は今の日本にはかかせない小売店。いわゆるコンビニになっていたのであった。
それをみた祐紀は思わず叫んでしまったのであった。
「いやいやいやいや、なんでみんな大好き○ーソンがあんの!?Lチキでも買えと!?ばっかじゃねーの!?」
未だに状況を理解できないのか、まくしたてるように言うと。あわてて自分愛用の某リンゴ製の電話を取り出し、彼が愛する母親の番号を探し出しコールする。
1コール、、、2コール、、、3コー
「はいー、どしたん祐紀?」
「どしたん?(はぁと。と、ちゃうわあああああああ!!」
再び絶叫。もはや彼にとっては周囲の目などかまっている場合ではなかった。
「うるさいなー。久々に電話くれたとおもったらなーに叫んどんの?」
「いーや、叫ばせろ!轟かせろ!!なんで家が○ーソンになっとんじゃ!!!!」
最早、祐紀は今の状況が理解できない事によりテンションがハイになっているようである。
「えー?どういう事?あんた今、日本なん?なんで連絡せーへんの?あほちゃう。」
「うるせー!!この狸ババア!!!」
母親は祐紀の怒り状態にもどこ吹く風。気にした様子もなく罵る。それにより更に頭に血が上っていく祐紀。
どうしようもない。
「はいはい、狸ですよー。ぽんぽこぽん(はぁと。」
「きええええあああああ!!!!」
自分の母親が火に油を注ぐ様なことしか言わない為に祐紀の心の火山は噴火の勢いを増していくのであった。
「んでなー、その様子やと家ない通り越してコンビニになってんのはわかってると思うけどねー。かあちゃん"ら"引越してん。」
「なんで連絡ないねん!アホか!アホとちゃうか!!」
「連絡もないアホはそっちやん。アホ息子」
「びゃああああああ!!!」
親には一生勝てないという言葉があるが祐紀は別の意味でも勝てない。恐らく一生。
「引っ越したんは見たらわかんねん!どーこーに引っ越ししたん!?」
「台湾」
「日本ですらないいいいいいいい!!」
祐紀は嘆いた!なんで!なんで!!
この母親はなんと言った!台湾!!沖縄飛び越し中国の領域!!なんで!!!
「なんで台湾!?あれか!冬ソナの影響か!?」
「冬ソナは韓国やアホたれ。」
「しるかぼけえええええ!!」
「あーもう、おかあちゃんらは今台湾に住んどんの。理由はおとおちゃんが和菓子の店出す為やで。最近受けいいんよ和菓子。」
「.............あ、はい」
人は許容量を越すと冷静ならざるを得ない様である。
一瞬に冷えた頭で祐紀はこれからの事をどうするか考える事にシフトしていく。
「んでよー、おかん。確かに俺も帰国するって言わへんかったんは悪いけどよー。どないせえっつうの。今晩の寝る場所とか。」
「せやなー。。あ!せやん!穂乃果ちゃんとこあるやん!従姉妹の!」
「はー?」
急に飛び出してきたわ我が母親の兄の娘さんである、高坂 穂乃果。年下の従姉妹であり、自分の母親並みに頭のネジが残念な子である。
「いやいやいやいや、なんでそこで穂乃果がでてくんねん。しかも家遠いし。」
「まー連絡はお兄ちゃんにしといたるから!元気でな!」
ブツッと有無を言わさずに切られ、電話からはツーツーと今の自分を表すかの様に虚しく音が響く。
「.....なんでやねん」
彼の誰にも届かない突っ込みは虚しく、空に消えていくのであった。
初めまして。
作者のギャン×2と申します。
初めての小説投稿、、しかも映画をみた衝動でそのまま
頭の片隅にあった妄想を書いていくという
なんとも見切り発車な状態です。
正直に申しますと、
うわぁ、自分の文章力ひっく。。
そんな事しか思いませんが、低ければ今後上がっていくしかないという事で一つ。
そんなかんじですが、どうかよろしく申し上げます。