異次元からの贈り物   作:橘花

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繋がった連絡網

山口機動部隊はインド洋の制海権を獲得し、危険を冒してアラビア海とマダガスカル島の艦隊泊地を強襲して身動きを取れなくした。続き、ドイツは石油問題解決の為に中東諸国と同盟を結んだ。これにより、欧州と日本の連絡網を確立に成功することとなった。おまけに、インドを解放したことによって援蒋ルートの封鎖が実現。中国戦線も安泰という形になった。

 

1942年 12月3日

 

-立命館大学-

 

「この為、日本は今のところ南方の石油を手に入れており、日本の石油問題は解決するでしょう。しかし、国力の差は埋まっておりません。今後、このような作戦を立案し続けると負けに繋がることだってありえます。」

 

立命館大学にて講義している石原莞爾元陸軍中将は壇上にて今後の戦争論を述べている。

 

「このまま補給線を確保し続けられるかは不安なことです。アメリカは潜水艦を無制限投入をして南方からの補給線を遮断する可能性だって考えられます。」

 

(史実どおり、優秀な人物だな。)

 

講義をこっそり聞いている斉藤は思う。そこへ

 

「講義は中止だ!!。こんな真っ向から国を批判するような講義は直ちに中止だ。」

 

後ろで聞いている警察数人が講義を中止させるように言う

 

「なんだ、警察か。君たちも黙って私の講義を聞いたらどうだ?聞けば御国の為になるぞ。」

 

そう言って石原莞爾は講義を続ける

 

「石油は南方から運ばれてくる。しかし、南方からと言うのはすなわち補給線が確立していなければ出来ない。そして、アメリカと日本の国力差はアリとゾウのように違う。いつかはこの補給線は遮断され、日本は石油枯渇になってしまう。」

 

「閣下、その前に日本は焼け野原になると思いますよ。」

 

斉藤は石原に言う

 

「ほー。なかなか分かっている人もいるじゃないか。」

 

「それに、アメリカは閣下の予想する最終兵器を造っており、それが最初に投下されるのはこの日本です。」

 

石原は斉藤の許に歩いてきて

 

「私の予想ではドイツの筈だが。」

 

「ドイツは本大戦に間に合わないと考えて開発を放棄します。最初に完成させ、その脅威に晒されるのは日本の広島です。」

 

そこへ、先ほどの講義中止を訴えた警察が来て

 

「もう講義は中止だ。それと貴様、怪しいな。ちょっと来てもらおうか。」

 

「講義は中止かね?」

 

石原は惚けた様に言う

 

「当たり前です。こんな真昼間から批判されては敵いません。」

 

「なら君たちはお国のためになる話があるのかね?」

 

「なっ!?」

 

「壇上は空いておる、好きに講義すればよい。」

 

「そうだ!そう言うあんた達が御国の為になる話をすれば言い!!。」

 

生徒の一声で他の生徒も便乗。警察はこの勢いに負けて署へと戻って行った。

 

 

 

「それで、まだ名前は聞いていなかったな。」

 

「はい、海軍中将の斉藤次郎です。」

 

「ふむ、この国の軍人にしては珍しい。現実を見えている人かね。」

 

「現実と言うか、正直どう説明すればいいか。」

 

「訳ありかね?」

 

「はい。」

 

「まあ、家でゆっくり話そうじゃないか。誰にも邪魔はされないしな。」

 

 

 

-スイス チューリッヒ-

 

(日本と欧州との連絡路確立。日本と欧州同盟国との更なる関係良好に期待か。)

 

新聞を見て亀井は思う。

 

(斉藤中将の命令でここに来たけど。無茶な命令なのは承知していますよ。)

 

その命令はロンメル将軍と面会し、日本が増援部隊を送ることと、今後のドイツの方針を伝えることだった。

 

亀井はスイスにてロンメル元帥と面会の許可を取れた為、面会場所にロンメル自身が指定したチューリッヒのカフェにて待っていた。

 

 

「遅くなってしまって申し訳ありません。」

 

ロンメル元帥が姿を現す。しかも、驚いたことに護衛を一人も連れていなかった。

 

「あの、護衛の方は?」

 

「同盟国の人間に会うのに護衛は付けませんよ。」

 

「そうですか。」

 

「それで、話と言うのは?」

 

「北アフリカの撤退は認められなかったようですね。しかも、北アフリカ駐留のヴィシー・フランス軍は米英軍に寝返ったとか。」

 

「なぜそれを?」

 

「日本の情報機関は世界をも視野に入れた諜報活動を行っております。まさか、ドイツが裏切ることはないでしょうが、念には念をです。」

 

「それで、そんな事を言うためにわざわざ。」

 

「いえ、あなたに少し早いですがクリスマスプレゼントを北アフリカに贈りました。どうぞお受け取りを。」

 

「クリスマスプレゼント?」

 

「大量の戦車や装甲車。給油車等の地上車両から航空機を積んだ水陸両用航空基地です。」

 

「そ、それを北アフリカに。」

 

「ええ、気に入ってもらえると思いますよ。」

 

キングティーガー戦車とほぼ同性能の2式重戦車とまだ日本でも少数しか配備されておらず、来年から正式採用が決定した3式中戦車(史実違い、主砲等も強化されている。)などの地上車両はどれも砂漠戦仕様に改造されて送った。航空機も砂漠用の防塵シャッター等を装備して送り、航空支援や制空権の確保を行う。

 

「それとこれはお願いです。総統がもし死亡したら、貴方が次期総統になってもらいたい。そして、貴方の手で本大戦を終結してもらいたいのです。」

 

「どういう事ですか?」

 

「我々がマリアナ諸島にて連合軍と決戦を行います。そして、その終結したあたりで貴方が全世界規模にて講和会議を行い、戦争の幕引きを行うのです。」

 

ロンメルは暫し考えて

 

「別に構いませんが、ヒトラーが死ぬと言うのは?」

 

「まだ、詳しくは話せません。」

 

「そうですか。とりあえず、私はアフリカに戻らなくてはなりません。クリスマスプレゼントは喜んで使わせて貰います。」

 

「どうぞ。ドイツ兵が使用するから整備等もし易いように規格統一を行いましたので難なく使えると思いますよ。」

 

それを聞いてロンメルはカフェから出て行く。

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