九人の女神と一人の柱   作:スパロー

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やっと書き終わったバレンタイン話です。Twitterを振り返ると、焦っているのが分かりそうですw
今回は4000文字とそこそこ多めになっております。内容はスカスカかもしれませんが、ご了承下さい。
後、これが100話です!100話記念は今書いているので、しばらくお待ち下さい!


番外編 バレンタインの災難

2月14日。街中はバレンタイン一色に染まり、女性は男性に想いを伝えるべく、チョコレートなどを渡す。

μ’sのマネージャーとして、今まで何度も苦労や楽しみを共有して来た。

そう!今日くらいは俺だって期待しちゃってもいいんじゃない?

まぁ、俺もメンバー全員の為に手作りのチョコを作ってる訳ですよ。逆チョコってより、お礼の気持ちって感じかな?

チョコが溶けた為、型に流して……あ、型買うの忘れちまった。

スーパーで数分で買えるし……買ってくるか。

 

「春姉、ちょっと外に出るから留守番頼んだよー!」

「はーい。気をつけてねー」

 

さて、はやく買ってくるか……。

 

*****

……型を買って、チョコの硬さを確かめて、ついでに甘さを確認した。そう、ただそれだけをしただけ。

 

「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

俺は俺じゃなくなっていた。

叫んだ声が高くなり、髪は長く、胸もある。要するに、女になっていたのだ。

原因は恐らくこのチョコ。しかし、これは市販で買ったものだ。

すると、タイミング悪くインターホンがなった。

インターホンの画面を覗くと、そこには絵里が居た。

 

「渡?大丈夫なの?」

 

やべぇ。あの叫び声がまさか隣の家まで届いたのか。絵里にこれがバレたらどんな反応をするか……。

しかし、この体がいつ戻るのか一切わからない。うかつに外に出るのもマズイ。

すると、ナイスタイミングで春姉が自室からリビングに来た。

 

「女の子!?」

「春姉、俺だ!渡だっ!」

 

始めは春姉も戸惑っていたが、俺の一声で分かってくれた。

 

「と、とりあえず服!私のでいいから着て!」

「すまん!恩に着る!」

 

春姉は服を渡した後、絵里の元に向かいとりあえず大丈夫と伝えた。

しかし、その後春姉は絵里を家の中に入れたのだ。

……えっと、着替えたのはいいけどリビング行けないんだけど?

ついでに不満を言うならば、服だけ渡されても下着ないんですねど?男物とはサイズも違うし、上を隠せてないんですが?まぁ、Tシャツだからまだ隠せるけど……。

 

「渡ちゃん、サイズ大丈夫?」

「大丈夫だけど、絵里がいるからそっちに行けねぇよ!」

「ちょっとどうゆう状況なの?これ」

 

まぁ、事情を知らずに大丈夫とだけ伝えられ、リビングに招待されればそうなるよな……。

しかし、いつもの感じからして春姉なのかとは思ったが、あの驚き様からして春姉ではない可能性も出てきた。益々迷宮入りしそうだな、これ。

 

「絵里、そっちに行くから驚くなよ?」

「よく分からないけど、分かったわ」

 

俺は深呼吸を2、3回し、覚悟を決めて2人の元へ行った。

絵里は俺を見た途端、固まっていた。

まぁ、いきなり幼馴染が女の姿で出てくるんだからな。俺だって余裕があればフリーズしてると思う。

絵里は我にかえり、俺をまじまじと観察すると、ゆっくりと口を開いた。

 

「渡……」

「……はい」

「可愛いわよ!それ!どうしてそんな感じになったかは知らないけど、とにかく可愛い!」

「ちょ、落ち着けって!」

 

席を立っていきなり訳のわからないことを言い始め、俺は止めに入る。可愛いとか以前に、心配してくれませんかね?

なんとか落ち着いてくれた絵里だが、ずーっと俺を見ている。いや、恥ずかしいしあまり見ないで欲しいんだが……。

だけど、分かったことは一つ。思考も行動もそのままの俺。ただ、姿だけが変わった。

まぁ、時間で治ると信じて休んでるしかないか。

 

「どうしてこうなったのよ?」

「それがな?俺がーー」

 

いや待て俺。ここでバレンタインのチョコを作っていたと伝えたら、サプライズにはならないじゃないか。

ここは取り敢えず、他の人には知らせずに1日過ごす事だけを考えよう。

 

「渡、どうかしたの?」

「いや、何でもない。それより春姉、何もつけてないけど大丈夫かな?」

「あー……。確かに下着渡してないものね」

 

いや、まぁ一応男ですし、渡されても困っていたのでワンピース以外にして欲しかったのが本音です。ズボンはズボンで大変そうだし、長めのスカートなんてないかなぁ?

 

「あ、そうだ渡ちゃん」

「ん?」

「服でも買ってかなよ。私の服、洗っちゃってるし」

 

マジかよ……。唯一の救いが塞がれちゃなんも出来やしねぇ。

見た目は女。つまり、それらしい振る舞いをしていればバレることはまずないと思う。僕っ子って奴にも流石にならない上、見た目と合わない……。

 

「しゃーないか。適当に何か買ってくるよ」

「じゃあ、私もついていくわ!」

「……何で?」

「女子の服をあなたが分かるとは到底思ってないから?」

 

うぐっ……。絵里に心にくる言葉を吐かれるとは……。ま、実際そうだけど。

ここは絵里といった方が確実にいい気がする。服選びってやっぱり時間掛かるのかな……?

 

「それじゃ、頼むわ」

「渡ちゃん、口調と仕草をくれぐれも注意してね?」

「やばそうなら絵里がフォローしてくれるさ」

 

春姉は取り敢えずといって一万円を渡してくる。やっぱり根はいい人なんだけどなぁ。この人。

とりあえず、靴もそれらしいものを借りて外出することにした。

 

「それじゃあ、いってくるわ」

「気をつけてね〜」

 

春姉が見送る中、俺は緊張した足取りで外へと出た。絵里はそんな事を他所に、ちょっと楽しそうだった。

こっからどんな災難があることやら……。

 

*****

俺たちは怪しまれる事もなく、無事にデパートの洋服売り場へと着いた。

なんていうか改まって見ると、女性服って案外種類あるんだな。

ワンピースといっても種類は沢山あるように見えるし、スカートだってそう。男には未知の領域以前に、理解し難い部分もあるかもしれんな……。

それで、絵里は何処行った?もう店内にいるのかな。

……待てよ?この見た目で渡と呼んでみろ?明らかにおかしくないか?

いや、女性でも男にいそうな名前はあっても、渡はないかもしれん。

いや、安全策として名前を今だけ変えておくか。絵里にも言っとかなきゃ。

店内をウロウロしていると、絵里を発見。こんなとこにいたのか。

まだ口調に慣れてないから、近付いて話すか。

 

「絵里、ちょっといいか?」

「どうしたの?」

「……女性にいそうな名前、なんかないか?」

「本当にいきなりどうしたの!?」

 

まぁそうなるか。こんな事普通は聞かないもんな。

とりあえず、理由を軽ーく説明。すると、しっかりと納得してくれたらしく、うーんと考える仕草をとった。

 

「春乃さんの名前借りれば?」

「うーん……。それは最終手段で」

「それじゃあどうしましょうか……?」

 

このままじゃ、服選びどころじゃなくなっちまうな。もっと手っ取り早い方法は……。

 

「……あ、そうだ。性の戸塚で呼べばいいのか」

「そっか!それなら男女関係なしで大丈夫ね!」

 

よし、これはクリアだな。後は俺の口調か。

絵里は別に知ってるから驚きはしないし、ゆっくりでいいとは言ってたけど流石にずっとコソコソしてる訳にはいかないし。

ま、試しに希の口調でも真似してみるか。

 

「えりち、決まった?」

「えっ!?わ、わたーー」

 

いきなり『渡』と呼ぼうとした為、指でバツ印を作ると絵里は急いで口を塞いだ。

なんだろうこの感覚……。楽しい!

 

「えりち、うちの服選べそう?」

「え、ええ。これなんてどうかしら?」

 

明らかに戸惑う絵里。こうゆう反応も楽しいねぇ。なんていうか新鮮だな。

でも、絵里もこうゆうとこ可愛いよな〜。小動物みたいで。

しかし、やっぱしっくりこないから辞めとくか。希だからこそなのかねぇ?

うーん……。やっぱ男性に比べ小さめのサイズが多いな。まぁ、女性は体小さいもんな。

へーと感心しながら見て歩いていると、試着室を見つけた。試着室は店の奥にある事が多いので、一通りみたってことになるのか。

そのまま絵里がいた所に戻ろうとすると、見覚えのある顔が見えた。

μ’sの衣装担当、ことりとにこである。

この2人は衣装関係には詳しい為、意見を交換し合ったりもしているらしい。実際は見たことないけど。

……待て、これバレないよな?

絵里を見つけたらあいつらは話しかけるだろうし、友達?って思われるのが理想。それだと誤解を招かずに済ませられる。

そして、案の定絵里はことりたちと接触。ついでに絵里は俺まで見つけて呼ぶ仕草。いや、俺の立場分かってますか?

渋々ではあるがここを突破するのも時間の問題。覚悟決めますか!

 

「絢瀬さん、お友達?」

「え、ええ。同じ部活の後輩と同級生よ」

「南ことりです♪」

「矢澤にこよ」

 

とりあえず、この雰囲気なら切り抜けられそうかな。俺もこの口調でやってみるか。

ま、俺も自己紹介する流れだよな。渡は使わないように……だな。うん。

 

「始めまして。戸塚彩乃(あやの)といいます。絢瀬さんとはクラスメイトです」

 

……春姉の名前を引っ張っちまったよ。春姉の名前、春乃か彩乃で迷ってたらしいって聞いた事あったし、咄嗟の判断が仇とならなきゃいいけど。

 

「絵里ちゃん、戸塚さんって渡くんのとこの?」

「い、いえ。全く別よ?」

 

絵里、お前キョドり過ぎだ。すごく不自然になってます。

ん?絵里の手元のかごにもう服が入ってる。見つけ終わって報告する途中でバッタリって感じかな?

まぁ、ガールズトークがこの後1時間程続いたのだが、俺は頭がパンクしそうになりました。何言ってるのか全くわからねぇ。

はぁ、もうやだよ……。こんなの。

 

*****

「ただいまー……」

「おかえりなさーい」

 

絵里は家に戻ってもらい、俺は服の入った袋をソファーの近くに置き、そのままソファーで横になった。

やべぇ。慣れない事で疲れが溜まったのか、凄く眠い。

俺が意識を手放す直前、俺の体に異変が起こったのが分かった。

手を見ると、いつもの少しゴツゴツした手。よかった。元に戻ったのか。

 

こうして、災難な1日が幕を閉じたのであった……。

 

 

〜おまけ〜

神田明神でいつも通りに掃き掃除をするうち。こんな時、なんか面白い事起こらへんかな〜と考えたらする。

例えば、渡くんが大変な事になったり。女体化とか面白そう!

そこにえりちが来たら驚きそうやなぁ。渡くんもワタワタしそう。

服がなくて買い物とか行ったりとかしたら渡くんはどんな反応するんやろうか……?

 

ま、起こらへん事より、これ早よ終わらして渡くんの所にでも行ってみよかな〜♪

 

END




いかがでしたか?
実は、この話から3〜5話前までの以外の前書きと後書きを全て消そうかなーなんて事も考えてます。その方が内容がすぐ見れると思ったので。
この件もTwitterなどの反応で決めるので、是非フォローお願いします!
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