仮面ライダードライブ school idol project D 戦士と女神の協走曲 作:ケモミミ愛好家
ようやく完成しました。
投稿遅れてすみません。
いっちょまえにスランプになりました。
いつも通りの駄文ですが、楽しんでください。
ドライブピット内
俺たちは死神との戦いの後、トライドロンに霧子を乗せ、退却した。
あの死神について、ベルトさんに聞きたいことは山程あるが、まずは浅矢の事に専念するべきだと意見が一致し、事件の整理をすることになった。
『では、事件を整理してみよう』
そう言いベルトさんは自分をセットした専用の台座に付いてあるカメラから映像を映し出した。
『敵は、人間をデータの線にして、絵に描き込む事が出来る…そして犯人は二人……同じ能力を持つロイミュード』
「アトリエから脱け出して、幽霊騒動を起こしたのが……
『あぁ、そのNo.084のスケッチブックは白紙になり、被害者である人間の無事も確認されたが、浅矢 一広の絵は戻らないままだ……』
俺とベルトさんが互いに推理していると、突然霧子が割って入った。
「泊さん!なぜさっきの戦闘、防戦一方で逃げ出したんですか?」
―何かと思えば、そんな事か……
やっぱしコイツ、一番大事な事に気づいてないな……
俺はため息して、霧子の方を向いて話した。
「だってさぁ、あの死神のダンナ、無茶苦茶強いんだぜ?」
「だからって…「何より!」ッ!」
まだ突っかかる霧子に俺は少し怒鳴った。
「人間が入っている絵が側にあったんだ」
「えっ?」
「頼りなく見えるけど、俺は命を…悲しみから皆を守る為に戦っているんだ……現さんに頼んで、なんとか絵だけでも浅矢から押収出来るように頑張るから……」
俺は霧子の肩叩いて、ピットを出た。
泊さんが部屋を出た後、私は呆然と立ち尽くした。
するとクリムは私に話しかけてきた。
『霧子、君は何故、ロイミュードと戦う事を選んだ?』
「母さんの仇を討つためです。
私は、その為に生きている、戦っているんです!」
『なら君は……目的の為なら…何でもするのかね?』
「母さんの仇を討てるなら……私はなんだってします」
『そうか……なら質問を変えよう……
君はワタシが、何のために、何をするために、ドライブを造り出したか、理解出来るかね?』
「それは……全てのロイミュードを
『当たらずとも遠からず、だね……
確かにワタシは、ロイミュードの撃退ではなく、破壊を目的として、ドライブを造り出した……
なら何故、装着者を必要とする造りにしたと思う?』
「……?言っている意味が解りません」
『ロイミュードを破壊するだけなら、別に装着者が必要な鎧型にせずとも、ミサイルや銃など、兵器にすればいい……ワタシが聞いているのは、
"何故、兵器としてではなく、鎧という形にしたのか"
その理由を聞いているのだよ…』
「…………………」
『霧子、何故進二がヤツとの戦いにおいて防御に徹したのか解るか?』
「…………いえ…」
『進二が言っただろ……守る為に戦っていると……』
「っ?!まさか…泊さんは……」
『そうだ霧子、進二は君とその絵を庇いながら戦っていた、君たちの無事を最優先したんだ……
そしてそれが、私がドライブをあの形で造り出した理由さ……
人間を守る、その為の戦士……それが、ドライブだ……
改めて質問しよう……君はさっき、目的の為なら何でもすると言った……そこに、人間の命の生き死には含まれているのかね?
"人間の命よりも、ロイミュードの殲滅を優先する……"
それが君の考えかね?』
「……ですが!守ってばかりでは、ロイミュードは倒せません!ましてや、あの死神を倒すことも!」
『確かに…今度また、あの死神が襲って来たら、次こそ危ないなぁ……ちょっと失礼……………ハロー、元気かね?ワタシだ……ドライブの"新戦力"を急いでほしい…』
クリムがあの人に連絡している間、私はピットを出た……
私は間違っているのだろうか……………
でも……やっぱり、憎しみは、恨みは、怒りは……
消せない……………
私を襲ったアイツを……
ロイミュードを許せない……………
母さんを殺した……………
冷気を…氷を操る、あのロイミュードを殺すために……
私は……………
笑顔を……………捨てたのだから……………
とある廃墟、その中に置かれたベンチに、1人の男が座り、手に持った銀色の銃を眺めていた。
「仮面ライダーを仕留め損ねたそうですね?チェイス……」
「ブレンか………何の用だ?」
「いえ、あなたも獲物を仕留め損ねる事があるのですね?」
「……………」
「癇に障ったなら謝りましょう……
実は貴方に別の任務を頼みに来たのです」
「仮面ライダーの始末はどうするつもりだ?」
「それについては、貴方には待機してもらいたい」
「……何故だ?」
「自ら仮面ライダーに挑むと言う輩が現れましてね……」
「?…誰が……」
「"クラッシュ"……ヤツですよ……」
「なるほど……で、俺に頼みたい事とは何だ?」
「ペイントの、見張りと護衛さ……」
「ハート……」
「どうやらヤツは何か企んでいる、それを調べて貰いたい」
「その為の見張りか……護衛と言うのは?」
「ただ単に、友達が仮面ライダーに殺られないためさ……」
「疑うのに守るのか?」
「友達だからな」
「……良いだろう…引き受けた…」
「ありがとう、友よ」
「では、仮面ライダーについては、クラッシュに一任する……と言うわけですね?」
「あぁ、俺たち程では無いにしろ、間違いなくアイツは強い……任せてみても良いだろう」
「分かりました……」
俺は現さんと共に、浅矢から絵を押収するために、アトリエにやって来たが……………
「クソッ!……やられた…」
「おい、どういう事だよ進二?絵なんて何処にも無いじゃないか…」
俺たちの目に写ったのは何もないアトリエだった。
―やられた………藤宮を倒したんだ、浅矢が絵を隠さない訳がない。
俺が次に打つ手を考えながら、絵が置かれていた場所を見ていると、大量のコンセントと配線の拡張機材が置かれていた。
すると背後から浅矢がやって来た。
「絵なら、この間入ったこそ泥に盗まれてしまってねぇ」
「盗難ですか?事情聴取の為、本庁に御同行お願いします」
白々しく嘘をつく浅矢に現さんが話しかけた。あらかじめ現さんには浅矢がこの事件の重要参考人であることを伝えている。
浅矢さえ抑えられれば、直接の被害は防げるはずだ。
俺と現さんは、浅矢を警視庁まで連行した。
私はクリムと話終わり、1人、中庭の木の側に座っていた。
「守る為に戦う……」
泊さんがやろうとしたことも、クリムの言うことも解る。
でも……
「あれ?先輩?」
「……?貴女は確か……」
そこにはパンを持った女の子がいた。
「高坂 穂乃果です!」
「どうしてここに?」
「パンを食べに!ここで食べるパンはまた、格別なんです!」
「そうですか…」
「先輩こそ、どうしてここに?」
「…それは……高坂さん」
「?はい」
「貴女は、"守る"って何だと思いますか?」
「守る…ですか?」
「私には、解らないんです……」
「私にも、難しいことは……進にぃや海未ちゃんなら、何か良いこと言ってくれると思うけど…」
「泊さんが……」
「私は、多分…みんなを笑顔にする事、悲しみや苦しみから、他の人を助ける事だと思います」
「え?」
「これも、進にぃの受け売り何ですけど……」
「泊さんの?」
「進にぃ、苦しいのとか悲しいが嫌いで、自分がした嫌な経験を、他の人達にしてほしくない、そう言ってたんです。
私も、それは同じです。
命を守るのも、約束を守るのも、言葉や意味は違っても、最後は人の心を守ることに繋がると思うんです。
だから………えっと…嫌なものからみんなの心を守る事、そうすれば、幸せになる!笑顔になる!
……それが、"守る"ってことじゃないですかね…タハハァ…」
そう言うと彼女は、照れくさそうに自分の頭を撫でながら笑った。
「心を……」
でも…やっぱり私は……
「穂乃果!」
「海未ちゃんにことりちゃん。どうしたの?」
「貴女、財布落としましたよ?」
「えぇ~?!嘘?!……ない、…ない!」
「ハァ……常に注意する様に言ったいるでしょ……」
「はい、穂乃果ちゃん♪」
「私の財布~!ありがと~、ことりちゃ~ん」
「お礼なら、見つけた海未ちゃんに言おうね?」
「ありがと~、海未ちゃ~ん」
「分かりましたから、抱きつかない!
それより穂乃果、先輩と何を話していたのですか?」
「ちょっとした……お悩み相談?」
「穂乃果ちゃん悩みとかあったの?!」
「ことりちゃん酷~い!」
私は彼女達のやり取りを見ていると、心のどこかが、温かくなった。
すると彼女達が、悲しむ姿が脳裏によぎった……
―彼女達には、あんな思いをしてほしくない……
そのために、私に出来る事があるなら……
そんな気持ちがこみ上げて来た。
そうか……この気持ちが……
「じゃあ、何の話をしていたのですか?」
「だから悩み相談だって」
「穂乃果の悩みなんて、パンを沢山食べたいや、和菓子が飽きたなどでしょ?」
「ひどいよ、海未ちゃん~」
「違います…話しを聞いてもらったのは、私の方です」
「先輩が?」
「はい、高坂さん…ありがとうございます」
「い、いえいえ!…お役に立てたかは分かりませんが……」
「いえ、一つ……答えが見つかりました」
「答え……?」
首をかしげる高坂さんに私は、一礼し、クリムの所に向かった。
私が見つけた、答えを伝えるために……
『少し……言い過ぎてしまったかね……』
ワタシは1人、ドライブピットで、霧子に言った言葉を思い出していた。
『ワタシも…あまり人の事は、責められないのにな……』
ワタシ自身、復讐も、怒りも、恨みも抱いている。
そんな事を考えていると、霧子がピットに戻って来た。
その瞳は、何かを決めたような、真っ直ぐな目をした……
『どうした、霧子?』
「クリム……私は、復讐心をすてるつもりはありません。
……ですが、………人間の命を最優先して行動します」
『!……そうか…』
ワタシは霧子の言葉に喜びを感じた。
「あの子と話し、気付いたこともあります」
『?…何かね……』
「それは……いえ、これは私だけの秘密です……」
『気になるじゃないか……』
「普段から秘密主義のクリムに、秘密の一つや二つをしてもバチは当たりませんから…」
そう言った彼女の表情は少し明るく見えた。
―本当に気になる……………
しかし、霧子が話したあの子とは……
ワタシが考え込んでいると、進二から連絡が来た。
内容は……………
浅矢 一広を確保したという内容だった。
バァン!
「おいおい、これじゃまるで、取り調べじゃないか?
私は、被害者なのだよ?」
浅矢の態度に腹を立てた現さんが思い切り机を叩いた。
当の浅矢は飄々とした態度で挑発してくる。
俺は怒りをこらえ、浅矢を睨む。
「しかし、人間を絵に描き込む怪物ねぇ……
もしそれが本当なら、羨ましい事この上ない……」
「何だと?」
浅矢の言葉にこらえていた怒りが、沸き上がって来た。
「私が、もし、その怪物なら…こう言うね……
"絵の中の女達は、人質だ……俺を追うな"ってね?」
その瞬間、俺の頭の中で何かがキレた。
俺は浅矢の胸ぐらを掴み上げ、浅矢を睨んだ。
現さんの抑制も今回ばかりは無視させて貰う。
「何かね?」
「俺の顔、よ~く覚えておけよ?三流芸術家……
つまらない自己満足の為に、女の子を苦しませるなら……お前は俺が裁く……」
俺はそう言い捨て、取調室を出た。
私は、クリムから浅矢が警視庁の取調室に居ることを聞き、取調室横の一室で浅矢の取り調べをみていた。
浅矢の言葉に私は、部屋を飛び出しそうになったが、泊さんの一喝が、私に冷静さを取り戻させた。
そして私は、一つの決意を胸に、あの人の元に向かった。
俺たちは、浅矢を容疑者に絞りはしたが、物的証拠がなく、証拠になりうる絵を隠されたため、部室で現さんを交え、対抗策を考えていた。
「やっはろ~♪久しぶり~」
気の抜けた挨拶と共に、りんなさんと霧子が部室に入って来た。
「あ~れ、りんなちゃん、久しぶりじゃない?
今まで何してたの?」
同じく気の抜けた返事で返す先生は、りんなさんに質問をした。
そして返ってきた返事に俺達は驚いた。
「ちょっと野暮用でね~、霧子ちゃんにも~、浅矢の絵の分析を頼まれたし~」
「「「浅矢の絵?!」」」
「霧子…お前……」
「ちょっと待て、浅矢は絵が盗まれたって言ってたな?…その絵はどっから持って来た?」
そう尋ねる現さんを本願寺先生がなだめた。
りんなさんが持っている絵は、霧子が藤宮と逃亡した際に持っていた絵だった。
するとりんなさんは少し険しい表情で説明を始めた。
「結論から言うわ。
この絵は生きている……正確には、生きた人間が入っているの。
絵から生体反応が検知されたわ。
気になって、西城くんの作った行方不明者リストを見たらどんぴしゃ、絵の女性とほぼ同一人物だと思われる人がいたわ。
進二くんの報告書にあった、人間をデータ状に変える怪物が、キャンバスにその人を閉じ込めたのね。
それと、これはただのキャンバスじゃない、特殊な化合物で生成されているの。
だから、データ状に変換した人間を描き込む事ができる。
でも、それをフィックスしておくには、大量の電力を必要とするの……」
俺はアトリエで見た、異常なまでのコンセントと配線の拡張機材を思い出し、りんなさんの説明で、俺の中の全てが繋がった。
「繋がった……確かに、あのアトリエがそうだった……究ちゃん、浅矢のアトリエのここ最近の電力消費量を調べられるか?」
「もう調べたよ、確かに浅矢 一広のアトリエは、ある日を境に異常なまでの電力を消費している……ビンゴだね」
「ちょっと待て、だとすれば……絵が隠された場所は……」
「人気が少なく……消費電力が多い所……究ちゃん!」
「それなら、もっと詳しい人がいるから、協力して貰おう………知り合いに電気関連に詳しい人がいる、その人に頼めばイッパツだよ」
「おいおい、一般人、ましては学生がそんな事調べるんじゃ……「まぁまぁ」」
正論を述べる現さんを先生がまたなだめた。
「よし、なら究ちゃん、場所が特定出来たら連絡くれ。
俺はめぼしい所を片っ端から調べてみ…「待ってください!」…霧子?」
俺が部室を出ようとした瞬間、霧子に呼び止められた。
「泊さんは浅矢の動きをマークしてください。
絵の隠し場所は、私達で必ず見つけ出しますから」
「気合い入ってんな、でも絶対無茶はするなよ」
すると霧子は、俺の机の上にいたハンターを掴み、部室を出た。
雨が激しく降る中、俺はベルトさんと共にトライドロン内で、浅矢に動きが無いか、張り込みをしている。
「……まだ特に、目立った動きは無いな…」
『あぁ……霧子からの連絡だと、調査は湾岸倉庫街に絞られたそうだね』
「あぁ、向こうは進展あっても、こっちは………ん?あれ……ベガスか?」
激しく降る雨の中、一台のシフトカー、ドリームベガスが浅矢邸を見つめていた。
「アイツもこっち組か?……スゲェ執念だな…」
『もし、浅矢が本当にあの時のロイミュード〈No.010〉なら……霧子だけでなく、ベガス自身の……仇でもあるからね……』
「えっ?」
『10年前……彼の親友、ディメンションキャブは、ヤツとの戦闘で、ボディに重症を負って…今も、戦線離脱している……』
「親友が……」
『それ以来、洒落っ気のある彼の遊び心は、吹っ切れてしまった……』
俺はベガスに絢瀬を失った時の自分を重ねた。
「お疲れ、ベガス。
話は聞いた、……お前の気持ち、少し解るよ…」
俺はベガスのそばに行き、話しかけた。
相棒を、親友を失う辛さは……俺も知っている。
ベガスが俺の過去を知っているかは知らないが、クラクションを鳴らすベガスは、俺を慰めてくれた様に感じた。
雨が止み、雲間から日の光が見える空を、俺達は見上げた。
「よし……ベガス、必ずヤツを…ッ!」
俺がベガスに話しかけた瞬間、ペイントロイミュードが屋根の上から、こちらを見ていた。
「あの野郎、とうとう逃げ出す気だな……ベガス、追跡頼む!俺もすぐに追い付く!」
俺はそう言って、トライドロンに向かった。
『追うんだ!進二!』
「分かってる!……ぜってぇ、逃がさねぇ」
俺はベルトさんを巻き、トライドロンを走らせた。
『Start your engine!』
「変身!」
《DRIVE type SPEED!》
変身し、ペイントロイミュードを追うと、突然の銃撃が俺達を襲った。
銃撃が来た方向、そこには死神が……魔進チェイサーが立っていた。
「へっ…精々死神と遊んでろ!バイバイ……」
そう言って、ペイントロイミュードは逃げていった。
『マズイ…逃げられる……ッ!魔進チェイサー?!』
トライドロンから降りた俺に、死神が襲ってきた。
「おいっ、邪魔すんな!こっちは急いでんだ!」
格闘戦中に俺が愚痴混じりに悪態をつくと、チェイサーは声を上げ喋った。
「俺は確かに死神だが、コアは壊さない!
ロイミュードにやり直すチャンスを与える!」
ヤツの圧倒的なパワーに押され気味の俺は苦戦を強いられた。
「だが、貴様はコアを破壊し仲間を減らす!」
「くっ…なんだと?!」
俺と死神は互いに掴み、睨み合った。
「貴様こそ、本当の死神だ!」
そう言って、俺の脇腹を蹴り、怯んだところに、持っている銃で俺を殴り付け、距離を空けた途端に撃ってきた。
俺は飛んでくる銃撃をかわしながら、大木の陰に隠れた。
「互角……いや、パワーと経験の差があるから、向こうの方が強いかな……」
『Good!正確な解析だ、その差は"新戦力"で埋めよう』
「"新戦力"?」
ベルトさんの言葉を聞き返すと、トライドロンから"何か"が飛んできた。
俺は飛んできた"それ"を掴んだ。
「これって……」
『ドライブ専用の加速剣、新開発の圧縮SO-1合金で出来ている、名前は未定だが……』
俺が掴んだのは、刀身の刃にあたる部分が青く透き通った機械的な外見の剣だった。
ただ、普通の剣と違い、"ハンドル"が付いていた。
だがこの際それは気にならない。
何故なら、今までハンターの鉄格子やベガスの盾、モンスターの顎など、ろくな武器が無かったからだ。
だからこの剣という真っ当な武器は、むしろ俺に安心感を持たせた。
「名前ね…どう考えても、"ハンドル剣"だろ……」
『いや、見たまんまだねぇ……もう少し、エクセレントな名前つけないか?』
驚いた様な呆れた様な、微妙な声で反論するベルトさん。
思い返せば昔からそうだ、俺が名前をつけると、何かと周りは反対する。
母さんや穂乃果達、希達に、親友の絢瀬すらもだ。
だが今回は押し通す!
そんな事を考えていると死神は再び撃ってきた。
俺はすかさず剣で防御し、この剣の名前を決めた。
「いいや!ハンドル剣で決まり!」
俺はハンドル剣で死神に反撃に出た。
切りつけようと剣を振ると、ハンドル剣が高速で振動し、剣その物が"加速"した。
「うぉ……こいつ、なかなかの暴れ馬だな……肩持ってかれるかと思ったぜ…」
『直感的に戦うんだ!』
「OK…考えるのはやめた、フィーリングで勝負だ! 」
俺はハンドル剣で死神を攻撃すると、すかさず死神が防御した。
「…これならどうだ!」
《ターン!》
「ッ!ぐあっ!くっ…」
俺はハンドル剣のグリップガードに付けられたハンドルをきった。
すると、剣の加速速度が上がり速度に追てこれない死神は俺の攻撃を受けた。
「いいねぇ……もういっちょ!」
《ターン!》
「ぐおっ!」
「まだまだ!」
《ターン!Uターン!》
死神の横腹を切りつけ、ハンドル剣の加速を利用し、振り向き様にもう一撃を入れた。
死神の銃撃をかわし、距離を空けないように踏み込んだ。死神がハンドル剣を持っている銃で受け止めると、互いに掴み合い、均衡状態になった。
俺と死神は互いに距離を空けようとした瞬間、重加速が起きた。
とある湾岸倉庫街、私と西城くんは倉庫の周辺を調査していた。
「ヤバい……運動不足だ……疲れた………」
「私は寝不足~……フアァ…」
寝不足と運動不足に愚痴る私と西城くんの足取りは重く、なかなか調査は進まなかった。
「こっちはハズレかしら~……霧子ちゃんの方は大丈夫かしら…」
ふと、手分けして調査に行った霧子ちゃんが心配になった。
妙な胸騒ぎが、私を襲った。
私は今、重加速反応が強い倉庫の内部に侵入し、調査をしていた。
「反応が強くなってきた……それに最近、ここに誰かが立ち入った形跡がある……泊さんに連絡を…ッ!」
私が携帯を出した瞬間、光弾が私の携帯を弾き飛ばした。
「やはり君は…アバンギャルドだ!」
「浅矢……やはり貴方が、No.010だったんですね?」
「初めて会ったあの時よりも、美しく成長してくれて、嬉しいよ……」
「まさか……私の事を、覚えていたの?!」
「当然さ!……と言っても、気付いたのはついこの間だがね。
君を逃してからは、様々な女達を絵にしたが……あの時の、恐怖に染まる君の表情を越える女は現れ無かった。
君の前では、ここにいる他の絵の女達が、霞んで見えるよ……」
「やはり、ここに絵が…」
「仮面ライダーは、死神と殺り合っている…邪魔は入らないさ……ハハハハハッ!」
そう言いながら、浅矢は一枚の写真を取り出した。
「"ヤツ"から渡された写真の女を絵にしてから、日本を去ろうと思っていたが……気が変わった!この女の前に、君を絵にして行こう……君とこの女を絵にすれば、私は満たされる……更なる高みへと進むことが出来る……」
そう言った浅矢の持つ写真に写っていた女性を見た私は、驚きを隠せなかった。
そこには弓道着を着、凛とした態度で弓を構える少女の姿が写っていた。
「嘘……あの娘、確か高坂さんの……」
「おや、知っているのかね?」
「彼女をどうするつもり?!」
「言っただろ、日本を去る前に絵にすると……
ようやく、君に匹敵する素材を見つけたんだからね……
この女の表情が、恐怖に染まるのを想像するだけでも…興奮する!」
瞬間、私の頭の中に、絵にされ…恐怖に泣き叫ぶ園田さんと、友人を失い…悲しむ高坂さん達の顔が浮かんだ。
―頼りなく見えるけど、俺は命を…悲しみから皆を守る為に戦っているんだ……―
私は、泊さんの言葉を思い出した。
「私……その言葉の意味…少し、解りましたよ…泊さん……」
私は懐に隠している、拳銃を浅矢に向けた。
「正気か?そんな銃でロイミュードに歯向かうなど…」
「10年前……母さんが死んでから、私は貴方達に復讐するためだけに生きてきた。
貴方達を皆殺しにするために。
母さんを殺したアイツを……"氷を操るロイミュード"を殺すために……私は、笑顔を捨てた。
今もそう、復讐の為ならなんだってする覚悟がある。
貴方達を皆殺しに出来るなら、私は死んだってかまわない、そう思ってる。
でも、あの娘達と出会って気付いた……私は……私と同じ悲しみ、苦しみを、他の人達にしてほしくないと……その為に、戦う事が……"守る"事が出来ると!」
私は戦う、母さんの仇のために
私は守る、もう誰にも悲しい思いをさせない為に
復讐の為だけに戦わない、そう心に決めたんだ。
「それが!私の見つけた答えだから!」
「バカめ!」
私は銃の引き金を引こうとすると、浅矢はペイントロイミュードに姿を変え、重加速を起こすと同時に、私の腰のシフトホルダーに攻撃し、付けてあるハンターを弾き飛ばした。
そして私は、重加速にさらされた。
「ッ!重加速?!……まさか…ベルトさん!」
突然の重加速に俺とベルトさんはある事に気付いた。
『あぁ!湾岸倉庫街からだ』
「やっぱり……「よそ見をするな!」…ッ!グアッ!」
重加速に気をとられた俺は、死神の一撃にダウンした。
「…クァッ…やっ…べ……」
「終わりだ!」
死神が俺に銃を向け、引き金を引いた瞬間、目の前に黄色い輪っかが盾になり、死神の放った銃弾を吸い込み、俺を助けた。
「何?!ッ!グアッ!」
黄色い輪っかはそのまま、吸い込んだ死神の銃弾を吐き出し、死神にダメージを与えた。
足元をみると、1台の黄色のシフトカーがいた。
「何だ、今の?このシフトカーがやったのか?」
『ッ!…ディメンションキャブ!復活したのか』
「こいつが?べガスの相棒の…」
『新開発の圧縮SO-1合金が、彼のボディの修復に役立った様だ』
するとべガスが、キャブの側に駆けつけ、嬉しそうにクラクションを鳴らしながら、走り回った。
「良かったな、べガス…親友が元気になって。
お前が心から羨ましいぜ」
死神が怯んでいる間に、俺はトライドロンに乗り込み、走り出した。
しばらくすると、死神がバイクに乗って、追って来た。
「チェイサーって名乗るだけはあるな……まともに追いかけっこしたら、振り切れそうに無いな……フレア、スパイク、モンスター…頼む!」
《タイヤフエール!》
タイヤによる攻撃に怯んだ死神はすぐに持ち直し、追って来た。
「クソダメか…このままじゃ間に合わない……」
『進二、キャブを使え!』
「?…わかった、頼むキャブ!」
《タイヤフエール!》
すると、目の前に黄色いゲートが現れた。
俺がゲートを抜けると同時に、ゲートは消えた。
俺は目の前の光景に驚愕した。
ゲートを抜けた先は、俺達が目指していた、湾岸倉庫街だった。
「……えっ?……ワープ…した?」
『キャブの能力さ……詳しい説明は後だ、まずは……』
「あぁ、急ごう」
そして俺達はトライドロンで、目的地に向かった。
―「ッ!?」
重加速が発生し、気付くと、私の手があの時のように光の糸になって消えていく。
「身動きの取れないまま、恐怖に染まった顔の絵になれ!
君こそ私の、最高傑作になる女だ!」
そう言いながら、高笑いをする浅矢。
「さぁ、私のコレクションになれ。
君のお友達も、すぐコレクションに加えてやる……っ?!」
奥の 倉庫の扉が開くと、そこには……何も無い光景だった。
「バカな?!絵が、絵がない!何処に…「ハァッ!」グアッ!」
動揺する浅矢を殴り飛ばし、私を救ってくれたのは、ずっと待っていた
俺は浅矢を殴り、スパイクを霧子に向けて投げた。
「大丈夫か?霧子」
「泊さん?」
「心配するな、絵は全部トライドロンの中だ」
すると、ペイントロイミュードは浅矢の姿に戻り、叫んだ。
「何故ここがわかった?!」
「霧子がお前に、わざと重加速を起こさせたからだ!」
「何?!」
『発生した重加速圏内に居れば、ワタシには、その中心点が分かる』
「俺達に絵の場所を教えるためだと、すぐにピンと来た。
…まったく、無茶するなって言ったのに」
「私、信じてましたから。
一度重加速さえ起こせば、必ず駆けつけてくれるって」
「嬉しい事言ってくれるね……」
『Good! nice buddyだ、君達は。
だが、ワタシとしては少々妬けるがな……』
「バカな?!死神はどうした?!何故絵がない?!何故貴様らのようなガキに?!」
荒れ狂う浅矢は再びペイントロイミュードに姿を変え、地団駄を踏みながら叫んだ。
すると霧子は前に出て答えた。
「答えは簡単、それはこの人が…仮面ライダーだからです!」
振り向く霧子の言葉に俺は頷き、霧子の前に立ち、浅矢に言った。
「覚えてるか?俺が取調室でテメェに言った事……お前は俺が裁く!」
俺は一つの決心と共にエンジンキーを回した。
『Start your engine!』
「変身!」
《DRIVE type SPEED!》
―名乗ろう、お前たちを倒す者の名を……
――名乗ろう、世界を守る為に戦う者の名を……
―――受け継ごう、人々の命と幸せを守る戦士の名を……
俺は一つの覚悟を胸に叫んだ
「俺は…仮面ライダー……ドライブ!」
「仮面ライダー……ドライブ?」
「……ひとっ走り付き合えよ」
BGM:『Don't lose your mind』
俺は駆け出し、ペイントロイミュードの攻撃を防ぎ、奴にパンチの連打を叩き込み、エルボーで怯ませた後、渾身の一撃で外に殴り飛ばした。
「よ~し、じゃあさっきの質問の答えを教えてやろう……」
俺はエンジンキーを回し、シフトスピードを抜いて、ディメンションキャブをシフトブレスに差し込み操作した。
《タイヤコウカーン!DETERMINATION CAB!》
「?!」
黄色いタクシーの様な柄のタイヤに交換されるとタイヤが半分に割れ、タイヤに仕切れた頭部からの右上半身が地面に落ちた。
その様子を見たペイントロイミュードは驚き動揺していた。
そりゃそうだ、いきなり頭を含めた上半身の右半分が"外れた"のだから……
子供見たら泣くぞ、これ……
「~♪バイバ~イ♪」
俺(右上半身)はそう言うと割れたタイヤの中に別れた右上半身を入れて、消えた。
「何?!」
タイヤだけが残った光景に驚くペイントロイミュードは、ひとりでに転がるタイヤに警戒し、俺(右上半身)が顔を出すと、触手を束にして攻撃してきた。
俺(右上半身)はそれをかわすと、触手をつたって、ペイントロイミュードの顔面をタコ殴りにし、アッパーで殴り飛ばした。
怯むペイントロイミュードに、俺(残り本体)は背後から蹴りを入れて追い討ちをかけた。
「そうか……この力で私の絵を!」
俺は体を元に戻し、肩を回した。
やっぱりあれは慣れそうに無いな……
俺が体を気にしていると、ベルトさんが答えた。
『Exactly……このディメンションキャブの能力は独自に生成したゲートで、空間レベルの移動を可能にする事だ。
その力で倉庫の外から絵を奪還したのさ』
「死神からもその力で逃れたのか、私の愛する作品を……この盗人め!」
「誘拐犯にだけは言われたくねぇ!こい、ハンドル剣!」
俺が呼ぶと、トライドロンが走りながらハンドル剣を飛ばして来た。
俺はハンドル剣を掴み、クラクションを鳴らした。
BGM:『SURPRISE-DRIVER』
俺はハンドル剣でペイントロイミュードに斬りかかり、斬撃を繰り出すと、べガスが飛んできた。
「どうした?べガス」
『進二ならスリーセブンを当てられるんじゃないかと言っているぞ』
「えっ?!あれ、俺が止めていいの?!何だよ、先に言えよ~」
俺は愚痴りながら、べガスにタイヤ交換した。
《タイヤコウカーン!DREAM VEGAS!》
「遊び心が戻った様だな、べガス。……いくぜ!」
すると、胸のルーレットが"777"になり、大量のコインが、ペイントロイミュードの攻撃を押しきり、ダメージを与えた。
『べガスを剣に装填してフィニッシュだ!』
「OK」
ベルトさんに言われた通りに、べガスをハンドル剣に
差し込むと、俺は剣を構え直した。
《ヒッサーツ!DREAM VEGAS!Full throttle!》
ハンドル剣の高速斬撃の連続に耐えきれず、ペイントロイミュードは爆発した。
すると、炎の中から虹色光の塊が現れ、雨の様に降り注いだ。
俺は変身を解除し、光が降り注ぐ光景を見つめた。
「見ろよべガス、霧子………虹の雨だ……
きっとこの雨が、お前たちの心の傷を癒してくれるさ……」
柄にもない台詞を吐きながら二人を見た。
すると、少し微笑む霧子に言う……
「あれ?お前今笑っ…「てません」…はい……」
部室内
俺達は浅矢から回収した絵から、解放された人達の無事を知り、安堵していた。
現さんは消えたキャンバスにずっと驚いている。
りんなさんの話では、隠されていた絵の中浅矢本人がいたらしく、事情聴取に追われているそうだ。
俺は警察に提出する報告書から逃れるために、屋上に来ている。
風にあたりながら、俺は一つの疑問を考えていた。
―何故、死神はあの場所に来なかったのか……
単純に浅矢から場所を知らされていなかったのか?
だが用意周到なアイツが、そんなミスをするのか?
俺には分からない……
だが、この原因を知るのは、そう遠くなかった……
「また友達が減ったか……」
「チェイス、何故あの後ペイントの下に向かわなかったのですか?」
「奴から絵の隠し場所を聞き出せなかったからだ……」
「そうですか…やはり奴は、何かを隠していたみたいですね?」
「あぁ……そのようだ……」
俺は嘘をついた……
本当はペイントからどこに絵があるのかを聞いていた。
だが……
――――――
「ッ!逃げられたか……」
「なぁ、待てよ……」
「…?……誰だ…」
俺がペイントの下に向かおうとした時、帽子を深くかぶり、パーカーのフードを帽子の上に被った男が立っていた。
「ここは退いてくれないかな?アイツの所には僕が行くからさ……」
「誰だと聞いている…」
俺はブレイクガンナーを男に向け尋ねた。
「怖い怖い、そんな物騒な物仕舞おうよ…………とりあえず、僕は味方だからさ」
「なら正体を表せ」
俺はブレイクガンナーの引き金を引くと、奴は姿を変えた。
「やはりロイミュードか……」
「いきなり酷いな~…ま、同じロイミュードだし、これで信用してくれるかな?」
「………………」
「別に信用して貰わなくて良いから、とりあえずここは任せてよ♪」
「……良いだろ…」
「ありがと♪じゃあ、行って来るね♪……と、いけないいけない……くれぐれも、僕と会ったことは、《No.002》と《No.003》には秘密にね?それじゃ!」
そう言い残し、奴は去って行った。
――――――
―奴は何者なんだ……
俺は一つの疑問を胸に、ハート達の下を去った。
とある倉庫の屋根の上、辺りは夜で暗くなるなか、一人の男が座っていた。
男の手には何かが握られており、男はそれに話しかけた。
「まったく……僕が来なかったら、危なかったね?」
「すまないね……だが、君に助けられるとは思ってなかったよ……」
「まぁ、良いさ……新しい体は少し待ってね?
こっちにもやることあるから」
「分かっているさ……だが、描き損ねた女がいるからね、早くまた"絵が描きたくて仕方がないよ"あの小娘は諦めるが……あの写真の娘だけでも、欲しいものだ」
「フフッ、まぁ少しの辛抱だよ?…………
………………
辺りはすっかり夜になり、全ての生徒が帰った中、
特状部部室、そこに一人の女が立っていた。
泊 進二の机の上にあるタクシーのミニカーが女に近づくと、女はそれを掴み、細く笑った。
どうでしたか?
早速オリキャラと原作ブレイクしてみました。
どう展開するかはお楽しみという訳で。
次回からようやくラブライブ本編に入れます!
出来る限り早く投稿出来るよう頑張ります!
では、いつものごとく、お気に入り登録、感想、評価、お願いします!