気絶したまま起きない一誠を抱えて家に送り届けた次の日、学校に着くと一誠が自分の彼女について聞き回っていた。
「なあ、松田、元浜本当に夕麻ちゃんのこと覚えてねぇのかよ」
「さっきから、そんな子は知らないと言ってるじゃないか。なあ、元浜」
「ああ、俺達は夕麻ちゃんなんて女の子を知らない。それに一誠に恋人なんて出来る訳ないじゃないか」
親友の二人の発言に落ち込む一誠だが、俺と目があうと俺の方にかけより
「輪廻は夕麻ちゃんのこと覚えてるよな」
どうする、ここで嘘をつくのは簡単だが俺が知らないと言えば一誠はしばらく立ち直れないだろうからな。そう考えた俺は一誠に近づき誰にも聞こえないように
「その話は放課後にすべて話してやる」
「何で「放課後だ」分かった」
俺がそれ以上は言わないことが分かったのか一誠はしぶしぶ自分の席に戻っていった。一誠は休み時間などに俺の方に来ようとしていたが俺の言葉を思い出したのか再び席に着く。
そして放課後になると一誠はすごい早さで俺の席に来ると
「ここまで待たせたんだ全部話してもらうぜ」
「少し待て、もうすぐ来るはずだ」
「誰がっ」キャーーー
一誠が俺に誰が来るか聞こうとした瞬間、廊下から黄色い歓声が聞こえてくる
「この教室に兵藤一誠くんと天空寺輪廻くんはいるかな」
そこにはこの学校の『イケメン王子』の木場祐斗が立っていた。
「ああ、待っていた」
「チッ、イケメンかよ」
祐斗の登場に一誠は隠すことなく舌打ちする。しかし、こいつ本当にイケメン嫌いだな
「イヤーーー!!ダメよ、輪廻くんならいいけどエロ兵藤と木場くんなんて」
「木場くんが汚れてしまうわ」
「木場×天空寺こそが正義なのよ」
「いや、ここは木場くんをエロ兵藤と輪廻くんの二人で」
「「「それだっ!!」」」
「薄い本が厚くなるわ」
「今日から作り始めるわよ。完成するまで寝かさないわ!!」
「「「はいっ!!」」」
「ははは」
腐のつく女子の会話に木場は苦笑いを浮かべている
「とりあえず木場案内してくれ」
「ああ、僕についてきてくれ」
一誠はまだ理解が追いつかないのか動かないが
「説明は移動してからだ」
「ちゃんと説明しろよ」
そういうと一誠は俺達について来る
「ここだよ」
しばらく移動すると木場は立ち止まりある建物を指差す俺たちはそのままその建物の二階に上がり木場が立ち止まったのでその部屋の扉を見ると
「オカルト研究部か」
「部長、連れてきました」
木場がそう言うと中から
「入ってちょうだい」
という声が聞こえてくる
中に入ると、至る所によく分からない文字が書き込まれ中央には大きな魔法陣が書き込まれている。一言で言うと不気味だ。隣の一誠も同じ感想らしく戸惑いの表情を浮かべている。
部屋の中を見ているといくつかあるソファーの上に座って羊羹を食べている子に気がつく
「あれは、一年の塔城子猫ちゃん」
横から一誠の声が聞こえる。俺は一誠にあの子のことを聞くと
「輪廻この学校にいて子猫ちゃんを知らないだと」
「ああ、教えてくれ」
「いいか、よく聞けよ、あの子は高校生でありながらそのロリ顔と小柄な体で一見小学生にしか見えないことから『駒王学園のマスコット』と呼ばれているのだ」
一誠が熱く語っているのを無視してリアス・グレモリーを探していると
シャー。と部屋の奥からシャワーの音がする。なぜ部室にシャワーと思っていると部屋の奥から服を着替えたリアス・グレモリーが出てくる
「ごめんなさい。昨日は忙しくてシャワーをあびてなかったの」
そして俺はリアス・グレモリーと一緒に出てきた黒髪ポニーテールの女性が目に入る。それを見て何故か一誠は興奮している。
「一誠お前は何を興奮しているんだ」
「まさか輪廻あのお二人を知らない何て言わないよな」
「名前だけなら知っている」
「貴様何のためにこの学園にきたんだあのお二人をみる為じゃないのか」
「俺は家から一番近いからこの学園を選んだんだ」
「はあ、いいかよく聞けよあのお二人姫島朱乃先輩とリアス・グレモリー先輩は『二大お姉さま』と呼ばれ男女問わず人気のある生徒達の憧れの的なんだぞ何でこの学園にいながらに知らねえんだよ」
「これで全員揃ったわね」
リアス・グレモリーが周りを見渡しそう言うと
「兵藤一誠くん、天空寺輪廻くん。いえ、イッセーと輪廻と呼んでもいいかしら」
「えっ、あっ、は、はい」「構いません」
一誠が戸惑いながら返事をするのに対し輪廻は落ち着いて返事をする
「イッセー、輪廻、私達オカルト研究部はあなた達を歓迎するは」
一誠は何を歓迎されているのか分からず頭の上にハテナマークが浮かんでいる
「悪魔としてね」
そうリアス・グレモリーが言った瞬間、一誠の頭がショートした。
「粗茶です」
「あっどうも」「ありがとうございます」
ソファーに座っている俺たち二人に姫島朱乃先輩はお茶を用意してくれる
「「うまい」」
あまりの美味しさに一誠と俺の声がかぶる
「あらあら、ありがとうございます」
その言葉に嬉しそうに姫島先輩は笑う。
「朱乃もこちらに座ってちょうだい」
「はい、部長」
姫島先輩がリアス先輩の方に行くと全員の視線が俺たち二人に集まる。その時リアス先輩は口を開く
「単刀直入に言うわ、私達は悪魔なの」
もとより知っていた俺に対し一誠は信じられないという顔で俺たちを見る
「信じられないって顔ね、でもあなたはすでに黒い翼を持った存在と出会っているでしょう」
黒い翼夕麻ちゃんと俺を刺した奴のことでもあれは夢じゃ
「あれは堕天使。元々神に仕えていた天使が邪な感情を持ち地獄に堕ちた存在。私達の苦手な光を使うわ」
堕天使そんなファンタジーな存在がいるのか。話についていけない俺のことなど気にせずリアス先輩は話を続ける。
「私達悪魔は昔から冥界あなた達に分かり易く言うと地獄かしら。その地獄の覇権を巡り堕天使と争ってきた。悪魔は人間達と契約して対価をもらい、力を蓄える。堕天使は人間達を操り悪魔を滅ぼそうとする。ここに神の命令で悪魔と堕天使を問答無用に倒そうとする天使を加えた三すくみが繰り広げられているの」
「いやいや、先輩俺は普通の高校生何でそんな悪魔や堕天使や天使がいるなんて急に言われても」
あまりの展開に一誠は付いていけないようだ
「天野夕麻」
ここに来てリアス先輩は一誠に対するジョーカーを言う。その一言で一誠の空気が変わる
「あの日、あなたは天野夕麻とデートをしていた」
一誠の空気を無視してリアス先輩は続ける
「冗談ならやめて下さい。その話はこんな雰囲気で話したくない」
「落ち着け一誠わざわざ冗談を言う為に呼び出す訳ないだろう」
「そうだな輪廻サンキュー」
俺の言葉に一誠の纏う空気が少し柔らかくなる
「彼女は確かに存在したわあなたの周囲の人は記憶を消されてるみたいだけど」
彼女は姫島先輩に何かを言うと姫島先輩は懐から一枚の写真を取り出す。俺はその写真を見ると言葉を失う。
「この子よね天野夕麻ちゃんは」
その写真に写っているのは紛れもなく夕麻ちゃんだったから。
「この子は堕天使よ。とある目的があってあなたと接触した。そして、目的を達成したからあなたの周囲から自分の記憶や記録をすべて消した」
「目的?」
「あなたを殺すことよ」
俺はその言葉に衝撃を受ける。何で俺が殺されかきゃいけないんだよ
「何で自分が殺されたか悩んでいるのね。それは、あなたの体の中に神器と呼ばれる規格外の力が宿っているからよ」
神器その言葉は聞いたことがある。夕麻ちゃんが俺を殺す前に
「あなたが、危険な神器を持ってるから始末させてもらうは、恨むなら神器を宿した神を恨んでちょうだい」
そう言っていた。なら神器とは何なんだ
神器について説明中
「そんな力が俺に」
「イッセー手を上にかざしてちょうだい」
手を上にかざす?よくわからないがとりあえずかざしてみると
「次に自分が最強だと思うものを頭に思い浮かべてその姿を強く真似るの軽くじゃダメよ」
それは、この年でモノマネをしろと言ってるんでしょうか?
「一誠」
その時輪廻から声がかかる
「かっこよくやれよ」
輪廻は笑いながら俺にそう言う。俺が最強だと思うもの。その瞬間意識が途切れる前に見た輪廻の姿が浮かぶ。俺はあの時の輪廻の姿を真似る
「Inversion」
そう言った瞬間、俺の手から赤い籠手が出現する
「なんじゃこりゃーーー」
「それがあなたの神器よ。ところで今のは誰の真似かしら?」
俺はリアス先輩にそうきかれ口を閉じる。咄嗟にやったけど親友の真似なんて恥ずかしすぎる。そう思った俺は隣にいる輪廻にアイコンタクトで言わないでくれと頼むと輪廻はしっかりと首を縦にふり
「あれは俺の真似ですよ。リアス先輩」
「輪廻ーーーー」
笑っていたリアス先輩が突然真剣な顔になり輪廻の方を見る
「次はあなたのことを教えて貰うわよ輪廻くん」