ラブライブ─問題児なマネージャーが付くそうですよ?─ 作:リン オクムラ
いつか出たいなーと思いながら筋トレしてます。
μ'sが予備予選を通過し、そして、矢澤にこがこのメンバーでアイドルをやっていくという旨を兄弟へ宣言したり、とまあ色々ありながら過ぎていったあるとき…
「知らなすぎると思うんだよ!」
「どうしたんですか?いきなり」
昼休み、μ'sのメンバーを集めた穂乃果。
何か話があるみたいだった。この場に十六夜はいない。というより、自由登校の十六夜は基本的には放課後のμ'sの練習時間まで学校にこない。
「十六夜くんだよ!私たち十六夜くんのことよく考えたら全然知らないじゃん!」
「そういえばそうね。そして、十六夜も私たちのことはそこまでよく知らない」
「でも、あいつが自分語りするような人だと思う?」
「「「たしかに…」」」
「今私たちが十六夜くんについて知ってることって…」
「頭がすごくいい!」
「常識はずれの身体能力もですね」
「あとのことはそこまでよく知らないですよね…私たち」
そして、結局…
「よし、練習の後につけていってみよう!」
結局、にこの時とそこまで違わない結論になった。
一応素直にそういう親睦会みたいなものさえ開いてしまえば少しは十六夜だって話すというのに無駄なことをし始めた穂乃果たちだった。
「よし、今日の練習は終わり!」
この言葉のあと、彼女たちはアイコンタクトで合図を送ろうとしている。
(アイコンタクトか…なに企んでるんだコイツら)
と、もうすでに異常を察知している十六夜。
(俺に何もつたわってねえってことは俺に関連することか…)
そして、彼女たちの意図を七割くらい見抜いた十六夜。
大形、先日の矢澤にこの時を切っ掛けにして、自分のことを知ろうとしているのだろう。
素直に教えてやっても言いかもしれないが、このまま気づかないふりして放置しながら遊ぶのも面白いかもしれないと、十六夜は考えた。
そして、解散したあと、十六夜は町を散策していた
(やっぱりつけてきたか。三つのグループに別れて追ってきてやがるな…)
μ'sの9人はバラけて十六夜を囲うように遠目からつけていた。
初対面の時のように一つに固まっているとすぐにバレると考えたのだろう。
それにこの配置なら上以外のどの方向に逃げても追跡は可能だろう。
そう。上以外であれば…
なら、とニヤリと笑みを浮かべた十六夜は近場にあった高層ビルに自分から彼女たちの以外の視線が外れた時を見計らい跳躍した。
普通に走って撒いてしまうという手もあったのたがそれでは面白くない。
「み、見失ったにゃー!!?」
「ちょ、どこいったのよあいつ!?」
「き、消えちゃった…」
一年生組のメンバーはその跳躍に驚愕しその場を見回してみるが焦っているためか見当違いの方向を向いている。
二年生も大体同じ。
しかし、
「この辺やと、あの高層ビルのどっかに飛びうつったんやない?」
「それじゃあ追跡は無理そうね…」
「いや、十六夜くんの性格からして、どっかからこっち見ながら反応見てると思うんよ」
「ってことは最初からバレてたってこと!?…あいつならあり得そう」
「せやな。でも、それなら探せると思わへん?」
「あ、ほんとだ。ビルの屋上に誰かいるわ」
他のグループが焦りまくっていたのでなんか逆に冷静になっていた東條希、絢瀬絵里、は十六夜の行動を推測していた。
矢澤にこはまあ、焦って他のグループと似たような反応だったが、他の二人を見て、それなりに速く、ペースを取り戻したようである。
(へぇ…なかなかやるじゃねえか)
自分の着地したビルの上から此方に視線を寄越した三年生をみて、口角を上げる。
十六夜の身体能力を事前に見たとはいえ、これはなかなか凄い。
十六夜がビルに跳躍したのをみて、驚かなかったことはそこまで大したことではない。
自分の行動を呼んで自分の居場所を推測したことに少し、驚いた。
(いや、ちげえな。俺の行動が読みやすかっただけか)
十六夜がμ'sをからかう為に近くにいるということは少しの間行動しただけの彼女らにも充分推測できるだろう。
と、少しの驚きと共に、自身がいま暮らしてる家の方向へ、ビル伝いに帰っていった。
「あ、見失ったわ」
「おそらくこっちが、見てるってことに気付いたのね」
「って、それじゃあ追いかけようもないじゃないの!」
こうして、μ'sの十六夜のことを知るために追いかけてみよう作戦は幕を閉じた。