前者は原作プレイしたものの、後者は完全にアニメとwiki頼み。しかも更新不定期。
どうか寛大な心でお読みいただけると幸いです。
第一章
1
春の気配を感じさせる空気が漂っている。
舞い散る桜も相まってその空気はより濃密なものに感じられていた。
天気は快晴。ポカポカと降り注ぐ日差しの中では外で花見に興じている人の姿もちらほらと見えていた。
こうも天気がいいと、頭の中まで小春日和になる輩がでたとておかしくはあるまい。
強制猥褻物露出や窃盗、暴力沙汰果てに殺人まで、この季節の陽気に当てられた人間の犯罪は枚挙に暇がない。
そのためだろうか、警察のそうした連中へのチェックも自然と厳しいものへとなる。
…そのチェックに引っかかり、❝頭が小春日和になっている奴❞と間違えられていると気づいたのは、ついさっきになってからだった。
「…名前、藤宮敏也、住所は…〇〇県
春にしては暑い今日、額から汗を流し、手にした免許証を見ながら目の前の警察官は俺の身元を確認しつつ、俺が背中に背負った大荷物を見る。
「…三嶋崎から来たのか、あんた」
「ああ」
「ここには何の用事で? そんな大荷物背負って、どこかへ行く途中かい?」
「だから言っただろうが、引っ越しだよ、この荷物が俺の全財産だ」
「それじゃあその引っ越し先の住所は?」
「だからそれもまだ決まっていないと言っているだろうが、何度聞かれても答えは変わらん」
「引っ越し先の住所も決まっていないっていうのに引っ越してきたっていうのかい? 何を隠してるんだい、キミ。そろそろ本当のことを教えてよ」
全く。官憲と言う奴らは揃いも揃って同じ質問しかしないのか。まあ、彼等からしてみれば用もないのにこんな見るからに大荷物背負ってふらふらとしている奴は犯罪者に見えるのだろう。声を掛けても当然だ。
それが仕事であるわけだし、そういった姿をアピールすることで犯罪抑止力となるのだから、無駄な行為であることは決してない。尤も、付き合わされる身としては溜まったものではないが。
左手首に巻かれた腕時計を見る。
「悪いのだが、人と会う約束をしている。警官に付き合っている余裕はないのだが…」
「…馬鹿にしてるのか…?」
「警官がこんな何時間も一人に対して時間を掛けるほど暇なのは平和な証拠だ。褒めたつもりだったんだが?」
俺の口ぶりが気に入らないのだろう、目の前の景観は軽く舌打ちをすると手にしていた俺の免許証を放り投げて寄越した。
「では藤宮サン? 悪いんだけど、その背中の荷物の中身、確認させてもらってもいいかな?」
「だが断る」
「どうしてさぁ? 何か見られたくないものでも入っているの? 刃物とか持ってない? まさかとは思うけど、武装一体型CADなんて持ってないよね?」
「刃物には頼らない主義だ。武装一体型CADなんて護身用でもあるだろう。それに、この荷物全部ここに広げる気か? 調べるのに30分、詰め直すのに30分、一時間は掛かる」
「だったら立ち話も何だし、警察署にでも行こうか? お茶ぐらいは出すからさ、そこでゆっくりとお話を聞かせてよ」
「だから時間が無いと説明しただろう。任意同行には応じかねる。ここで引き下がる訳にはいかない、というのも理解できるが、後日出頭という形でこの場を収めて貰えないだろうか」
「そんな都合のいいことを言って、そのまましらばっくれる気だろう? だったらせめて自宅の連絡先を教えてよ」
「引っ越し中だと言っただろう。前に住んでいた家は引き払ったし、自宅は無い」
「じゃあご両親の住んでいる実家の住所だ。まさか両親もホームレスだとは言うまい?」
「両親は居ないし兄弟親戚も居ない。全員死んだ」
「本当にかぁ? やっぱ何か隠してんじゃないの?」
「切りがないな…」
「警察署まで来てくれれば無駄な問答をしなくて済むんだけどね。いまパトカー呼ぶから少し待っててもらえる?」
「だったら待ち合わせの相手に電話くらいさせろ。このままじゃ待ちぼうけを食らわせることになる」
「そりゃ構わないけど…相手は誰? お友達?」
「言いたくない」
「言えないような相手なのか?」
そうした問答を警察官と繰り広げていると、
「キャアッ!」
「え?」
「……」
俺達が話していた30mほど後方からの叫び声。
続けて、懸命な声が後を追いかけるように、
「ひったくりっ…! 誰かっ!」
ハイヒールを派手にすっ飛ばし、倒れ込んだままで手を差し伸べている女性。
俺達との丁度中間、派手なアロハシャツの男がこちらに距離を詰めてきていた。
「チッ、警察《サツ》かっ…!」
警官の制服を見て一瞬ひるむも、道路に脇道が無いのをさっと確認して、構わずこちらに向かってくる。
「どけやオラァッ!」
手に持った戦利品であろう、右手でバッグを威嚇するように振り回しながら左手で汎用型のCADだろうか、それを掴んで『退けろ』のジェスチャーをする。
「えっ、あっ、と、止まれ! 止まりなさいっ!」
明らかにこういう事態になれていないのだろう、警官は慌てふためいている。
「邪魔だっ!」
男の走り抜けようとする直線上、俺の立っていたのが偶々その真上にあった。
「どけっってんだろうがあっ!」
手にしたバッグを振り回す肩の動き、そして腕の動きで動作の起点を見極め、振りかぶりと当時に相手の手首をパンと叩く。
一瞬、振り下ろそうとしていた腕が硬直し、力が入らなくなり、男は目を見開いた。すかさず男の来ているアロハの襟元をつかむとグッと引き寄せる。
「…っ!」
男が俺の❝寄せ❞に抗う素振りを見せる前に逆に体重をかけて押し込んでやる。こうして踏ん張ったところを逆に押されればよほどの達人でもない限り体勢が崩される。
「いいアロハだな、どこで買った?」
「…っは! …っく!」
自分の意思とは関係なく無様に崩れていく膝に驚愕する男の顔を見ながらこのままフロントチョークに持ち込もうとするが…
「…このっ…!」
男はとっさに頭を引き、首を抱え込ませないように身をずらした。体つきをみて予想はしていたが、やはり柔道経験者だ。
CADを持ち込んだ競技が増える現代で、珍しい部類に入るだろう。だが。
「この場合はむしろタックルを決めに来るべきだったな」
男がずらした身の反対側に回り込み、バッグを手にしている男の右手を両手で救い上げると、そのまま男の背後に円を書いて滑り込む。
「…あとはそのまま相手の手首と肘を逆取りして地面に押さえつける…これが一ヶ条抑えという基本技だ」
「いっ、いっでででででででで! てっ、テメェ! ごらぁ! 放ぜええええ! ぶっ殺すぞごらぁぁ!」
「おいおい、順番が逆だろ。俺を殺す前にこのダサいアロハをお前に売った店員を殺せ」
「ぐっ…が…こ、こんなガキに…っ」
男は無意識なのか、空いている左腕で必死にアスファルトをバンバンと叩いている。いつの間にか落としてしまっていたCADを掴もうとするがむなしく空を切っていた。
男を抑えつけたまま素早く背後を振り返った。
「ボサッとするな! 確保だろうが!」
「あ・・・っ、お、おう!」
俺の怒声にビクリと背筋を伸ばした警官は腰から手錠を取り出しながら駆け寄ってくる。
男も観念したと見え、それ以上無駄な抵抗をすることもなく――大人しく現行犯で確保され、警官が無線で応援を呼ぶ間も顔を伏せたまま、ジッと地面に座り込んでいた。場所も近かったのか、程なくしてサイレンの音も聞こえてきた。
到着したパトカーからは二人の警官が降りたち、犯人をパトカーに押し込んでいる。
そんな様子を何をするわけでもなくジッと見つめている俺に、先ほどの警官がこちらに駆け寄ってきた。
「は、犯人確保の協力を感謝します…!」
「感謝状は要らないから、俺をこのまま解放してくれんか」
「そうも行かんのですよ。先刻の件も含めて、出来れば改めて署でお話を聞かせて頂きたいのですが…」
「…だろうな…」
俺がため息と舌打ちをし❝余計なことをした❞と後悔したのは、警官に背中を押されながら、チラリと見た腕時計で待ち合わせの時間を5分経過していることに気が付いた時だった。
さて。初登校でございます。
実際まだグリザイアベースとなっておりますが徐々に魔法科ベースに移していくつもりです。
と言っても魔法科原作のキャラクターだけではなく、グリザイアの原作キャラクターはもちろん他の作品のキャラクターも出せたらな…と愚考している次第。大丈夫かコイツ。
魔法科やグリザイアの世界観をなるべく壊さずにそれでいてアレンジを加えていけたらなと思っております。
今後「クロノスリベリオン」の世界観も入れるべきか
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構わん、続けろ
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無理に入れなくても良いんじゃね?
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そんなことよりヒロインの出番増やせ
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この作品入れてみて?(感想欄にて)