問題児たちとマイペース過ぎる男が来るそうですよ? 作:ふしぎ綿あめ
「いえー」
「今回のゲストは耀さんです!!」
「耀です」
「前回は俺が活躍したな、以上!!」
「まぁ、私は風達とは別行動だから何してたのか知らないからね、そうなの?」
「嘘は言ってない、ところでそっちは何してたんだ?」
「それは次回のお楽しみ」
「む、そうか、まぁそろそろ始めますか!」
「それじゃあ、スタート」
ドドドドドドドドドドドドドドド
そんな効果音が聞こえてくるような空気の中、黒ウサギは口を開いた。
「………なんのことです?箱庭の話ならお答えすると約束しましたし、ゲームの事も」
「十六夜、俺が話しても良いか?」
「ああ、でも少しでも俺と考えが違ったら口を挟ませてもらうぜ」
「黒ウサギ、俺が聞きてぇのはお前達、否、核心的に問わせてもらうぜ。どうして俺らを
表情には出ていないが二人には読み取れた。
黒ウサギが明らかに動揺している事を。
なぜなら風の質問自体が黒ウサギが隠していた事だったからだ。
「それは………言った通りです。風さん達にオモシロオカシク過ごしてもらおうと」
「往生際が悪いぜ、黒ウサギ。確かに最初は神様のサービスか何かであの詰らねぇ世界から呼び出し食らったのかと思ってたぜ、それに他のメンバーからも異論はなかった。だから、お前を誰も疑いはしなかった。だけどよ、黒ウサギ、今のおめぇは何だか必死に見えるぜ?」
その言葉で初めて黒ウサギは動揺を表情に表した。
瞳は揺らぎ、虚を突かれたように見つめ返す。
「黒ウサギのコミュニティは弱小の、又は訳あって衰退してるコミュニティなんじゃねえのか?」
「その弱ったコミュニティを補強するために呼び出された」
ずっと空気と化していた十六夜が我慢の限界だったのか喋りはじめる。
俺は十六夜に会話の主導権を譲った。
「そう考えれば今の行動や、俺がコミュニティに入るのを拒否した時に本気で怒った事も合点がいく———どうよ?百点満点だろ?」
「っ………!」
黒ウサギが内心で痛烈に舌打ちしたのが解った。
ここで俺らに事を知られ、他のコミュニティに行かれるのは余りにも手痛いのだろう。
まぁ、超戦力だしね!!
「んで、この事実を隠してたって事は、俺らにはまだ他のコミュニティを選ぶ権利が有るってことだろう、そこんとこどうなんだ?黒ウサギ」
「沈黙は是也、だぜ黒ウサギ、この状況でだんまり決めても状況は悪化する一方だぜ?それとも二人そろって違うコミュニティに行っても良いのか?」
「や、だ、駄目です!いえ、待ってください!」
「だから待ってるだろ。ほら、包み隠さず話せ、十六夜もそれでいいよな?」
コクリ、と頷いて答えてくる。
それから黒ウサギは自分のコミュニティの惨状を話していく。
まず名乗るべき名とコミュニティの誇りである旗印もなく、コミュニティにはギフトゲームに参加出来る者がとても少なくそれ以外は全員小さな子供だという事。
そしてこの箱庭には黒ウサギのコミュニティの現状になった『魔王』なる存在が有る事。魔王のゲームは断れない事。
色々な情報を聞きお互いに顔を見合わせ黒ウサギのコミュニティに入ることを決意
した。
その後、世界の果てを見た俺たちは次こそはコミュニティに行くのだと思った矢先、俺はポケットの中にリンゴを入れていたのを忘れていて取り出した。
するとそのリンゴを見た黒ウサギが突然、
「あーーーーーーー!!!!!!」
叫んだ。
俺らが唖然としている間にも黒ウサギが俺に近寄り、一言。
「風さん、そのリンゴ見せていただけませんか?」
「お、おう」
なにかとてつもない気配を感じ取った俺は素直にリンゴを渡す。
「…やっぱり」
ボソリと黒ウサギが何かつぶやく。
「どうしたんだ?黒ウサギ?」
「風さん、このリンゴどこで手に入れましたか?」
「どこって、何か喋る樹のじーさんからかっぱらってきたぞ?」
「まさか直接打倒ですか?!」
「うん、まぁそうなるんじゃないか?」
内心、黒ウサギは喜びを隠し切れなかった。
なぜなら、神格を持った者たちを倒してしまうほどの実力を持った者たちが二人も仲間になってくれるのだ。
舞い上がるのも当然である。
「風さん!このリンゴ頂けませんか?」
「まぁ、別に良いけど…」
「ありがとうございます!!」
更に舞い上がった黒ウサギは二人に向かって頭を下げ言った。
「これから“ノーネーム”をよろしくお願いします!」
改めて言われ俺らはやれやれと肩をすくめ言った。
「「ああ、こちらこそ宜しくな」」
どうも、お風呂は頭から順に上から洗っていくタイプのふしぎ綿あめです。
前回がとっても遅れ気味だったので今回は早めに投稿して見ました。
今回の話は後半ほぼオリジナルでしたがいかがでしたでしょうか?
リンゴについてはまた今度。
では、次回も宜しくお願い致します!!