問題児たちとマイペース過ぎる男が来るそうですよ? 作:ふしぎ綿あめ
「…この際もう何も言いませんけど…風さん」
「ん?何さ」
「この前書きを読んでくれている人たちはきっと『こんな作品あったっけ?』とか思っていますよ、きっと」
「うーん、まあ確かに今回は投稿が遅れたとかそんなレベルじゃないもんな」
「ええ、もう誰もが失踪したと思っていますよ」
「まあ今回の理由は仕方ない?からまあ、ね?」
「はぁ…ところであらすじ言わないんですか?」
「もうあれだ、この際00話から読み直してくれ!」
「いや流石にそれは…もう良いです…」
「それじゃあはじまるぞ!」
椅子から腰を上げた黒ウサギは、横に置いてあった水樹の苗を大事そうに抱き上げる。
コホンと咳払いをした黒ウサギは気を取り直して全員に切り出した。
「そろそろ行きましょうか。本当は皆さんを歓迎するために素敵なお店を予約して色々とセッティングしていたのですけれども………不慮の事故続きで、今日はお流れとなってしまいました。また後日、きちんと歓迎を」
「いいわよ、無理しなくて。私たちのコミュニティってそれはもう崖っぷちなんでしょう?」
驚いた黒ウサギはすかさずジンを見る。
彼の申し訳なさそうな顔を見て、自分達の事情を知られたのだと悟る。
ウサ耳まで赤くした黒ウサギは恥ずかしそうに頭を下げた。
「も、申し訳ございません。皆さんを騙すのは気が引けたのですが………黒ウサギも必死だったのです」
「もういいわ。私は組織の水準なんてどうでもよっかたもの。春日部さんはどう?」
黒ウサギが恐る恐る耀の顔を窺う。耀は無関心なままに首を振った。
「私も怒ってない。そもそもコミュニティがどうの、というのは別にどうでも………あ、けど」
思い出したように迷いながら呟く耀。ジンはテーブルに身を乗り出して問う。
「どうぞ気兼ねなく聞いてください。僕らにできる事なら最低限の用意はさせてもらいます」
「そ、そんな大それた物じゃないよ。ただ私は………毎日三食お風呂付きの寝床があればいいな、と思っただけだから」
ジンの表情が固まった。この箱庭で水を得るには買うか、もしくは数キロも離れた大河から汲まねばならない。水の確保が大変な土地でお風呂というのは、一種の贅沢品なのだ。
その苦労を察した耀は慌てて取り消そうとしたが、先に黒ウサギが嬉々とした顔で水樹を持ち上げる。
「それなら大丈夫です!十六夜さんがこんな大きな水樹の苗を手に入れてくれた上に風さんが黄金の果実を取ってきてくれましたから!これで水を買う必要もなくなりますし、水路を復活させることもできます♪」
「なあ黒ウサギ、俺の手に入れたリンゴは何に使うんだ?」
「この果実は水樹の性能を上げることができるのです」
「わかりやす言えば性能アップサポートアイテムか!」
「まぁそうですけど……」
「私達の国では水が豊富だったから毎日のように入れたけど、場所が変われば文化も違うものね。今日は理不尽に湖に投げ出されたから、お風呂には絶対に入りたかったところよ」
「それには同意だぜ。あんな手荒い招待は二度と御免だぜ」
「あう………そ、それは黒ウサギの責任外の事ですよ………」
召喚された四人の責めるような視線に怖気づく黒ウサギ。ジンも隣で苦笑する。
「あはは………それじゃあ今日はコミュニティに帰る?」
「あ、ジン坊っちゃんは先にお帰りください。ギフトゲームが明日なら“サウザンドアイズ”に皆さんのギフト鑑定をお願いしないと。この水樹の事もありますし」
俺ら四人は揃って首を傾げて聞き直す。
「“サウザンドアイズ”?コミュニティの名前か?」
“サウザンドアイズ”……直訳すると“千の瞳”……だよな。瞳が特殊な奴らが集まってるとかか?
俺は頭の中である程度の予想を立てる。
「YES。“サウザンドアイズ”は特殊な“瞳”のギフトを持つ者たちの群体コミュニティ。箱庭の東西南北・上層下層のすべてに精通する超巨大商業コミュニティです。幸いこの近くに支店がありますし」
……まさかの予想的中。もう少しわかりにくくしてもいいんじゃないか?
「ギフト鑑定というのは?」
「勿論、ギフトの秘めた力ら起源などを鑑定する事デス。自分の力の正しい形を把握していた方が、引き出せる力はより大きくなります。皆さんも自分の力の出処は気になるでしょう?」
同意を求めてくる黒ウサギに対し俺らは複雑な表情で返す。思う事はそれぞれあるのだろうが、拒否する声はなかった。
こうして風御一行五人と一匹は“サウザンドアイズ”に向かうのであった。
前回のラストで和装ロりに会いに行くと言ったにも関わらず会いませんでしたね…不覚…
え?そんなことよりなんでこんな遅れたか説明しろ?
まぁそうなりますよね…
実は家のPCが修理センターに出張してましてね…そういうことです。
今日帰ってきたんですよ…長かったなぁ…
まあそういうことなんでこれからはもう少しだけ早くなると思います
ではでは